何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

鶴谷八幡宮 (館山)

2015年12月16日 | 寺社巡り-千葉

【千葉・館山市】平安時代初期、安房國総社として国府の地(現在の南房総市府中)に創建された。(案内版には養老元年(717)創建と伝わるとある)
鎌倉時代に入り、源頼朝が諸国に守護地頭を置いたことで国司の権勢が衰え、それに伴って総社崇敬も衰微した一方で、源氏が八幡大神を氏神として崇敬していたので八幡神信仰が高まり総社から八幡宮に改変され、安西八幡宮として現在地に遷座したとされる。
中世(鎌倉&室町時代)には八幡神を氏神とする里見氏歴代からの保護を受け、また江戸時代には徳川幕府の崇敬を受け社殿奉納や社領寄進を受けている。 創建千年を迎えた昭和五十一年(1976)の本殿改修に伴い、鶴谷八幡宮と改称された。 御祭神として品陀和気命(応神天皇)、帯中津彦命(仲哀天皇)、息長帯姫命(神功皇后)を祀る。

大きな一ノ鳥居をくぐって広大な明るい境内に入り、両側に緑の芝生が続く参道を進んで二ノ鳥居に向かう。 道路を挟んで立つ二ノ鳥居からは、砂利を敷いて清められた参道が社殿まで続く。 参道の両側には鬱蒼と樹木が生い茂り、社殿前の狛犬近くの紅葉が神々しい雰囲気を醸し出している。
拝殿から少し離れた南側に、朝日を背にして安房神社遥拝殿が建つが、大棟に外削ぎの千木と堅魚木が乗っていて崇高さを感じさせ、目を引く。
感嘆したのが拝殿向拝の彫刻群で、特に格子天井に張られた龍の彫刻は実に見事だ。
境内は手入れが行き届いているようでゴミひとつ落ちておらず、早い時間の訪問ということもあって清々しい気持ちで拝観できた。

大きな一ノ鳥居(明神鳥居)..「安房国総社 鶴谷八幡宮」の石標
 
二ノ鳥居(神明鳥)                          境内参道に立つ石碑

二ノ鳥居の参道から眺めた境内全景
 
獅子の狛犬と手水舎の傍の鮮やかな紅葉が印象的な光景を醸し出している/切妻造桟瓦葺の手水舎

社殿拝殿..拝殿と後方の弊殿は昭和七年(1932)再建

入母屋造銅板葺の拝殿..向拝は大きな千鳥破風

向拝の虹梁と格子天井の見事な装飾彫刻..虹梁上や木鼻そして天井にはめ込まれた百態の龍の彫刻

百態の龍の彫刻....房州の名工後藤義光作
 
横から眺めた社殿..右が享保五年(1721)造営の本殿/左側の板塀越しに眺めた流造銅板葺の本殿

拝殿向拝越しに眺めた安房神社遥拝殿

社殿拝殿と安房神社遥拝殿

安房神社遥拝殿..大棟に大きな外削ぎの千木と5本の堅魚木が乗る

境内の南側に建つ壮大な安房神社遥拝殿

横長の社殿に子安神社、高皇産霊神社など9神の境内社が祀られている

流造銅板葺の若宮八幡社
 
社殿左に鎮座する若宮八幡社..仁徳天皇(大雀命)を祀る
 
入母屋造桟瓦葺の社務所(左)と古神符神札納所殿(右)/切妻造銅板葺の古神符神札納所殿

境内に聳える巨大で老木のご神木
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