何気ない風景とひとり言

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伊賀八幡宮-(2) (岡崎)

2023年04月07日 | 寺社巡り-愛知

【愛知・岡崎市】安土桃山時代の永禄九年(1566)、徳川への復姓を果たした第九代松平家康(徳川家康)が社殿が整備、慶長七年(1602)には朱印地228石を寄進し、同十六年(1611)に社殿を造営した。 寛永年間(1624~1644)、三代将軍徳川家光が東照大権現(徳川家康)を相殿に祀り、社領を540石に加増したことなどから、将軍自ら祀ることを定めた東照宮の一つとなった。 現在の社殿は、徳川家光の命により、奉行の岡崎城主本多忠利が家康建立の本殿を増築する形で、寛永十三年(1636)に造営したもの。

■随身門をくぐると玉砂利を敷いた境内が広がり、門から社殿に向かって切石敷の参道が延びる。 参道の途中に神門が建ち、門から左右に瑞垣が延びていて境内を分断している。
神門前右手の三つ葉葵紋を配した手水鉢と井戸がある手水舎で清めた後、3つの鈴が下がり賽銭箱が置かれた神門に。 瑞垣はまるで社殿に近づくのを拒んでいるかのようで、瑞垣内に入れない。 撮影を諦めて戻ろうとしていたら、授与所の方が近づいてきて「8時半までなら社殿を拝観できますよ」と声をかけてくれた。 授与所傍から瑞垣内に入るが、近くの瑞垣前に「毎朝開門(通年6時)より8時30分まで」の掲示が....。 その日の最初の訪問先がここだったので、実にラッキーだった。 瑞垣内の参道の真ん中に佇む火袋に三つ葉葵紋を配した1基の青銅製燈籠の傍から、勇ましい表情の狛犬に護られて建つ丹塗りの拝殿を眺める。

△随身門から眺めた境内....直ぐ右手に手水舎、切石敷参道の正面に神門が建つ....神門を境に瑞垣が設けられている

△東側の瑞垣前から眺めた境内....左に随身門、手前に手水舎、右奥は授与所、右手に神門が建つ

△切妻造銅板葺の手水舎と井戸....井戸の側壁に三つ葉葵の紋が配されている

△側壁に三つ葉葵の紋を配した手水鉢、水口は3本爪の龍像....水口は何故か井戸の反対側に設けられている

△切妻造銅板葺の神門....大棟に3つの三つ葉葵紋を配す....8時半以降は社殿境内(瑞垣の中)には入れずで、ここで参拝する

△神門は親柱がなく、8本方柱の控柱で屋根を支えている....手前の瑞垣前に置かれた石は「さざれ石」

△振り鈴を鳴らすための3つの鈴緒が下がる神門を通して眺めた拝殿

△瑞垣前の玉砂利の境内から眺めた神門と拝殿

△伊賀八幡宮の社殿....徳川家康が造営した流造の本殿に家光公が拝殿と幣殿を増築....切石敷参道に立つ火袋に三つ葉葵紋を配した青銅製燈籠

△入母屋造檜皮葺の拝殿(重文)....寛永十三年(1636)、三代将軍徳川家光によって幣殿と共に造営された

△拝殿前に鎮座する狛犬....勇ましい表情で邪気を祓い、神前を守護している/鎌倉時代までは向かって左側の吽形像を狛犬、右側の阿形像を獅子と呼んでいたが、鎌倉時代以降に両者一対を狛犬と称した

■約390年前に三代将軍家光公が建てた拝殿は、檜皮葺屋根上の大きな腰折れの据破風と鮮やかに彩色された向拝の水引虹梁が目を引く。 吹き放し造りの拝殿は、極彩色に化粧された水引虹梁、脚間に鳥の彫刻を配した本蟇股、三つ葉葵紋を配した丸桁、連三ツ斗、花の彫刻の手挟、獏の木鼻、そして身舎の組物と中備、更には黒漆塗りの擬宝珠高欄を設けた廻縁が、荘厳さを醸し出している。
社殿は拝殿・幣殿・本殿を一体にした権現造りで、開放的な拝殿と違って幣殿と本殿は檜皮葺の透塀でガッチリと囲まれている。 家康公が建てた本殿は檜皮葺流造りで、金色の三つ葉葵紋をあちこちに配した妻面の造りや鮮やかに彩色された細部意匠にうならせられる。

△拝殿の屋根に乗る千鳥破風は唐破風の要素を取り入れた造り

△鳥衾を乗せ鬼板、飾金具を施した破風、拝の懸魚、妻飾の梁などに金色の三つ葉葵紋を配す

△朱塗りの拝殿は、周囲に壁がない吹き放しの造り

△極彩色に化粧された水引虹梁、脚間に鳥の彫刻を配した本蟇股、三つ葉葵紋を配した丸桁、連三ツ斗そして獏の木鼻

△向拝柱内側上の垂木に沿って設けられた手挟は彩色された花の彫刻....身舎の組物と中備の彩色も素晴らしい

△軒廻りは二軒繁垂木、組物は木鼻付き平三ツ戸、中備は脚間に彫刻を配した本蟇股

△社殿は拝殿・幣殿・本殿が一体構造の権現造り

△拝殿は桁行五間・梁間三間で、正面と側面に黒漆塗りの擬宝珠高欄付き切目縁を巡らす

△拝殿は大棟端に鳥衾を乗せ三つ葉葵紋を配した鬼板、拝は猪ノ目懸魚、妻飾は豕扠首....破風や豕扠首(梁、束、竿)に三つ葉葵紋を配した金色の飾金具

△本殿・幣殿・拝殿が一体構造の複合社殿....幣殿と本殿を囲む連子窓を配した檜皮葺の透塀(重文)

△三代将軍家光か家康造営の本殿に増築する形で幣殿と拝殿を造営した

△流造檜皮葺の本殿(重文)....慶長十六年(1611)、徳川家康により造営

△極彩色に彩られた本殿の妻面....大棟端に鳥衾を乗せた三つ葉葵紋を入れた鬼板、拝は猪ノ目懸魚、妻飾は二重虹梁大瓶束蟇股

△拝殿の左脇から眺めた神門と随身門

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