日々雑感

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正月に考えたこと

2009年01月03日 | Weblog
正月に考えたこと

薄日の差す穏やかな正月だ。今年も穏やかな日が続くことをこいねがう。
そうは思うけど、昨年の金融危機以来経済の根底が揺れている。
どんなことをしようとも、考えようとも、高邁な理想を吐こうとも、人間には1日3食の飯と暖かい寝床が必要である。緊急の課題としては、難民村の開設も必要だがこんなものはあくまで緊急避難的なものである。恒久性はない。人間のいのちは日々継続されるのに。

やはり失業者をどうするのか根本的な政治的施策が必要であることは論を待たない。
この国のリーダーは政治家であれ、学者であれ、識者であれ、議論はいつも上滑りである。現実に根ざしたものは皆無で議論を聞いていて腹立たしい。要するにエリートが空論を論じている構図で腹の底に伝わってくるものがない。
今から考えると人材の規制緩和は完全な間違いだった。これは働く側と雇う側とは対等ではなく経営側に都合の良い面が多いことをはっきり露呈した。あれだけセーフテイネット が叫ばれながら、実は中身は何もなかった。だから網から大量の失業者があふれでたわけで、これは自然の成り行きである。そこには人間の英知は見えてこない。人間は寿命が尽きるまで生き続けなくてはならない。その原資は労働によって生活費を稼ぐことにある。ところが働くところが無くては収入が無く、生活が成り立たない。
こういう現象は景気の善し悪しとは次元の違う話である。
経済界のリーダーは雇用の確保は景気の向上だと言うが、これは考えようによっては暴論である。景気が良かろうが悪かろうが、人間は生きて行かなくてはならないのだ。その生存権をどのように保証していくのか。これは国を挙げて考え対策をこうじていかなくてはならないことだが、問題が露呈して始めてつぎはぎのパッチワークでその場限りと言われても仕方ない小細工をして逃れようとする。GDPが何位だとか問題にする前に中身を充実して国民の生存権を守ることを真剣に考え無くては成らない時が来ている