A Rider's Viewpoint

とあるライダーのものの見方

病床で詠む七首

2015-05-04 05:40:35 | つれづれ
入院生活も終わりに近づいた。

手術も無事終わり、痛みも沈静化し、入院生活に余裕ができると同時に、退屈が募ってきた。
このため、久しく試みていなかった短歌を詠んでみた。

短歌には、その種類の中に「病床詠(病床で詠んだ短歌)」というものがある。
入院というあり余る時間と束縛された環境、さらには病という立場を振り返った時に、ふと自分の心情を書き留めておきたくなるから、病床詠という独立した種類があるのも無理のないことのように思える。

さて、それでは以下に七首を。


骨折りて
足を開いて鋲を打つ
大工仕事のような手術よ


医者はただ包帯巻きて
神それを治す理(ことわり)
ヒポクラテスの


病院が遠く見舞いが大変と
電話口にて妻がつぶやく


日々ごとに天気予報に疎くなる
かごの鳥なる我なればこそ


晴れ渡る皐月の空のその蒼さ
独り窓辺で見るは哀しき


病床に置いた文庫も読み終わり
明日はどうして日なが過ごすか


青空の元へと続くアスファルト
走りだしたいライダーの俺

以上。お粗末さまでした。

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