A Rider's Viewpoint

とあるライダーのものの見方

卯月、十七、立待月

2011-05-19 22:48:38 | つれづれ
カーテンの間から朧な月が見える。旧暦卯月十七日の立待月だ。
キーを打っている手をふと止めると月が見えない。いつの間にか雲に隠れてしまったようだ。
何に例える訳でもない。人の世の空しさは似通っている。
気に入ったなら、大切ならば、目を離すことなく見つめている方がいいのさ。

   *

 キーを打つ間に見失っていた立待月を再発見した。
 相変わらず朧に包まれて輪郭すら定かではない。
 たとえ隠れて見えなくなったように思えても、確かに君はそこにいるよね?
 つい、そう問い掛けてしまいそうな初夏の宵闇である。