A Rider's Viewpoint

とあるライダーのものの見方

町は一面の雪景色

2008-01-04 23:47:58 | 所感
 帰省した晩、午前三時頃から雪が降り始めた。
 首都圏で降るような水分を過分に含んだ重く湿っぽい雪ではない。乾燥して、冷たく、軽い、粉のような雪である。
 その雪は手でまとめようとしても容易にはまとまらず、踏みしめようとしても足が埋もれてしまう。思い切り踏み込もうとすると、キュキュッという音を立てるのだ。

 ああ、これが本当の雪だ!
 この寒い土地に生まれた僕が体で知っている本物の雪だ。

 元旦の朝、駅前のコンビニに朝刊を買いに行く僕と娘。川の対岸の道路からデジカメで生家を写す。降り積もった雪と背後の山、窓から顔を出して微笑む母。
 色彩の乏しいこの町の何の変哲もない、つまらない一枚の写真。
 だが僕はこの写真に冷たい風を、雪の匂いを、滑りやすい足元のおぼつかなさを、キンと張り詰めた空気の音を、家族の暖かさを感じる。

 寒い土地というのは、本当に辛いことだけだろうか?
 その寒さを知っているが故に、春のありがたみをより強く感じることが出来るのではないだろうか?

 ……といいつつも、一年中通してオートバイに乗れる首都圏の気候をありがたがっている僕ではあるのだが。(-_-;