路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

佳人行き芒の穂波朝の影

2010年11月03日 | Weblog
 久しぶりの秋天。
 朝の影がくっきりして一日中いい日かなと思ったら、日中やっぱり時々曇り。曇るととっても寒くなる。

 佳人なんて全然通らないけどね。今年の秋は華やかさに欠けるからなあ。もっとも例年どおりと言えば、そのとおりではある。

 夜は岸本葉子の俳句の本と、「アトラス伝説」互い違いに読んで、(使い方違うか?)やっぱりそのまま寝てしまう。
 寝てしまったら、やっぱり2時ころ目覚めて、やっぱりそのまま眠れない。


                      


 明けて文化の日。
 朝はとってもいい天気。青く高い空を雲がゆっくり流れていく。
 天高く、越えていくような馬、のような雲。
  佳人は行かず雲はゆく。(家人は佳人だけどね。イチオウな。)


  雲がゆく
  おれもゆく
  アジアのうちにどこか
  さびしくてにぎやかで
  馬車も食堂も
  景色も泥くさいが
  ゆったりとしたところはないか
  どっしりした男が
  五六人
  おおきな手をひろげて
  話をする
  そんなところはないか
  雲よ
  むろんおれは貧乏だが
  いいじゃないか つれてゆけよ
                  (谷川雁 「雲よ」)


 「天高く馬肥ゆる秋」というのは「馬越える」だとつい最近まで思っていた。
 天が高くても馬なら越えられる、ということだと。

 馬じゃないけど、最近食べ過ぎ。

 ワシ肥える秋。



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