医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

元技士長に有罪判決 東千葉MCエクモ納入巡る贈収賄 懲役1年6月執行猶予3年 千葉地裁「犯行態様は悪質」

2023-03-14 20:26:33 | 医療界
 新型コロナ治療に使う人工心肺装置ECMO(エクモ)の納入を巡る贈収賄事件で、便宜を図ってもらった見返りに100万円を受け取ったとして、収賄罪に問われた東金市の地域中核病院「東千葉メディカルセンター(MC)」の元臨床工学技士長、吉野英樹被告(63)=同市=の判決公判が13日、千葉地裁であり、佐々木公裁判官は「犯行態様は悪質」として懲役1年6月執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。

 佐々木裁判官は判決で「被告は生活費などを賄うために金銭を得ようとした。身勝手な動機」と指摘。「みなし公務員であることを顧みずに犯行におよび、厳しい非難に値する」と指弾した上で「事実を認め、一定の社会的制裁を受けている」と執行猶予の理由を述べた。

 被告は2月24日付で解雇された。

 判決によると、被告は、センターが2020年度にエクモを購入する際、受注業者に真々部良輔被告(63)=贈賄罪で公判中=が当時社長だった都内の医療機器販売会社から仕入れるよう指示。その謝礼として21年3月17日、架空の討論会の協賛金名目で100万円を自分の口座に振り込ませた。

2023年3月13日 千葉日報