地域に溶け込む川崎フロンターレ６３

　事例紹介コラムです。
　とにかく川崎さんは優良事例の宝庫。油断したら紹介事例がどんどん溜まっていきます。そろそろこの辺りで溜まった事例を一気に紹介しておこうと思います。世の中の雰囲気を考えて、まずは災害復興支援ネタから紹介させていただきます。
　　　
【高田スマイルフェス2016】
　Ｊ１川崎は'16年にクラブ創立20周年、そして陸前高田市は震災から５年という一つの節目の年を迎えるにあたり、昨年９月に陸前高田市との友好協定「高田フロンターレスマイルシップ」を締結。この協定に基づく様々な活動を実施してきたが、７月３日（日）に両者が一体となって作り上げるイベント「高田スマイルフェス2016」を開催。
　陸前高田市とＪ１川崎両者の特色を生かしたアトラクションや物産販売、飲食コーナーの設置、文化・芸能を披露する特設ステージなどの他、選手参加によるサッカー教室を開催する他、メインイベントとしてＪ１リーグ仙台戦のスマイルドリームマッチも開催。
　当日は川崎市からも多くの方が陸前高田市に来訪し、川崎市民と陸前高田市民及び気仙管内の市民が良き交流、そして笑顔になれるイベントを実施。
・主催：　高田スマイルフェス2016実行委員会（構成団体:陸前高田市・陸前高田サッカー協会・㈱川崎フロンターレ）
・後援：　公社）日本プロサッカーリーグ、川崎市、川崎商工会議所、一社）川崎市観光協会
・日時：　2016年７月３日（日）10:00～16:00 ※雨天決行
・会場：　上長部グラウンド（岩手県陸前高田市気仙町）
・内容：
〔スマイルドリームマッチ〕
　Ｊ１リーグ　川崎対仙台（14:00開始予定）
・参加者：　Ｊ１川崎全選手、全コーチングスタッフ、Ｊ１仙台　ドリームマッチ出場選手及びスタッフ
Ｊ１川崎公式ＨＰ該当ページ：http://www.frontale.co.jp/info/2016/0210_1.html

　素晴らしいですね。平成28年熊本地震では、川崎さんの目立った動きを見かけませんでしたが、やらないのではなく、すでに５年間継続事業で東日本大震災の復興支援活動をされているために目立たないだけです。よその大多数のクラブは先日３月に発生５年を迎えて、復興支援活動をされていましたが、川崎さんはレベルが違うという事でしょう。
　とにかく川崎さんは素晴らしいですね。昔からイベント力ではＪリーグ№１です。そんな川崎さんのイベント力を紹介するコラムを見かけました。以下、抜粋して紹介。
　　　
【「武蔵丸が五郎丸」を実現させた、川崎フロンターレの「もうひと手間」】
　４月２日にホーム鹿島戦の開始前に始球式を実施。登場したのが、背番号「6340」（むさしまる）の特注ユニホームを着た元横綱・武蔵丸の武蔵川親方。メインスタンドの前で挨拶してからゴールのほうへと向かい、ペナルティーマークに置かれたボールを蹴ってゴールを決める。蹴りこむ前に、ＷＲレッズの五郎丸選手のルーティンを真似てパフォーマンス。「五郎丸ポーズ」にスタンドがどっと沸いたとか。
　Ｊ１川崎のイベントは、アッと驚く企画を仕掛けることで知られる。イベント広場に動物と触れ合える「牧場」を設けたり、試合のハーフタイムに陸上トラックを利用してスーパーフォーミュラカーを走らせたり、試合前日に天体観測と防災体験をセットに「スタジアムお泊りツアー」を展開してみたりと、挙げるとキリがない。
　大相撲とのコラボレーションは2009年から。川崎市にある春日山部屋の協力を仰ぎ「イッツァスモウワールド」と題し、定期的にイベントを実施。２年ぶりの実施となった昨年は振分親方（元高見盛）と春日山親方の始球式を実施し、フロンパークでは力士がＧＫ役となる「どすこいＰＫ対決」から「大銀杏の実演」「まげ結い体験」「キッズ相撲対決」「力餅販売」とてんこ盛りの企画を実施。
　今回の「イッツァスモウワールド」は、等々力アリーナで開催された大相撲の春巡業「川崎ふるさと場所」もＰＲ。武蔵川親方を招き、「親方と握手会」「どすこいＰＫ対決」「相撲文字教室」等を実施。
　
　この日は別にファンサービスで大胆な試みを展開。試合直前のメンバー（川崎のみ）発表を行司の木村光之助さんが務めたとか。
「守護神　チョン・ソンリョン　大韓民国出身　川崎部屋」と相撲調で始まって、ベンチメンバーまで含めて18人。ディフェンダーは「守備」、ミッドフィルダーは「中盤」、フォワードは「攻撃」。オチは風間八宏監督。「親方、風間八宏、静岡県出身、川崎部屋」とのアナウンスにスタンドからは笑いと、拍手。
　企画の根底には試合以外のところでも来場者を楽しませたい、驚かせたいという彼らのサービス精神を発揮。いいと思った企画にはひと手間、ふた手間かけていく姿勢。決してファンに押しつけはせず、もし批判的な反応が大きいということであれば、次回からは違う路線の企画を進めるに違いない。
　フロンターレはＪリーグスタジアム観戦者調査の「地域貢献度」で2010年から５年連続で１位を獲得。昨年、市民22万人万分の署名でメインスタンドが改修され、観客動員数が大幅増加。
　驚きの企画を次々と打ち出してきた天野春果サッカー事業部兼広報グループ長は、その原点について以前このように語っていた。
「やっぱり（クラブは）競技力だけじゃない存在意義を持たなきゃいけないって思っている。クラブがイベントを考えるときに大切にしているのが、話題性、地域性、社会性。スタジアムを有効活用しながらそれらを大事にすることで、地域のつながりに少しでも貢献したい。とにかくみんなの笑顔を見たい、ハッピーになってもらいたい、スポーツの可能性を引き出したいというのが根幹にはある」と天野プロモーション事業部長のコメント。
　協力してくれた相撲界への御礼として、等々力アリーナの「川崎ふるさと場所」では、フロンターレオリジナルのまわし姿で登場した大久保選手が横綱に川崎の名産品を贈呈するとか。ファンサービスとは何か、地域密着、地域貢献とは何か。川崎フロンターレの企画から考えさせられることは非常に多いと締めくくっています。
ヤフーニュース該当記事：http://bylines.news.yahoo.co.jp/ninomiyatoshio/20160412-00056517/
Ｊ１川崎「フロンターレ日記」該当記事：http://www.frontale.co.jp/diary/2016/0411.html

　いやはやスゴすぎるとしか言えませんね。Ｆ１カーがピッチ横を滑走した時もたまげましたが、この相撲ネタもたまげました。イベントはインパクトが重要ですが、川崎さんのイベントのインパクトは無限大ですね。続いては少し前の情報です。以前に紹介した事がある「応援バナナ」ですが、選手が販促活動を実施したそうです。以下、抜粋して紹介。
　　　　　
【かわさき応援バナナ　1/20「フロンターレ選手販促活動」】
　選手による「かわさき応援バナナ」の販促活動を川崎市内スーパーマーケット４店舗にて以下の内容で実施。
〔イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店〕　16:40～17:25
・参加者：　中村憲剛選手
・場所：　　 イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店　１階催事スペース
・内容：
　かわさき応援バナナ１パック購入者⇒「握手会」、３パック以上購入者⇒「非売品!選手バナナマンブロマイド（サイン入り）」進呈
〔イトーヨーカドー溝ノ口店〕　16:30～17:15　
・参加者：　小林悠選手
・場所：　　  「かわさき応援バナナ販売」イトーヨーカドー溝ノ口店:１階催事スペース
　　　　　　　 「選手握手会」同３階催事スペース
・内容：　　 小杉駅前店とほぼ同じ
〔フレルさぎ沼〕　16:00～17:00　
・参加者：　大久保選手
・場所：　　  「かわさき応援バナナ販売」:フレルさぎ沼　１階東急ストア「かわさき応援バナナ」販売特設ブース
 　　　　　　　「選手握手会」:フレルさぎ沼３階　ORIHICA前スペース
・内容：　　　小杉駅前店とほぼ同じ
〔ＬＩＦＥ宮内二丁目店〕　16:00～16:45　
・参加者　  谷口選手
・場所：      ＬＩＦＥ宮内二丁目店
・内容：　　 　小杉駅前店とほぼ同じ
Ｊ１川崎公式ＨＰ該当ページ：http://www.frontale.co.jp/info/2016/0114_4.html

　いやはや川崎さんのパワーには圧倒されまくりです。憲剛選手や大久保選手のかぶり物は見慣れてきましたが（笑）、小林選手のは驚きですね。そういえば、昔稲本選手もかぶっていたのを思い出しました。川崎さんの選手達はこういう仕事もあって大変そうに思えますが、実は本人達は楽しんでいて、ファン・サポーターからパワーを逆にもらっていると思います。
　イベント力すごいですね。最近、何となくスタジアムイベントが低下していたり、マンネリ化しているところはありませんか？　ミニステージやめちゃうんじゃないかと噂になっているところはありませんか？　そういうところはぜひ川崎さんを参考に。爪の垢をうんぬんという言葉もありますが、この域に達するのは難しいかな。そう書いている間にまたしても溜まっていっています。また。そういう川崎さんは実はＪ１で２位につけ、首位争いを演じています。イベントでパワーをもらって、強さにも替えていっているのですね。
Ｊ１川崎関連：61｜60｜59｜58｜57｜56｜55｜54｜53｜52｜51｜50｜49｜48｜47｜46｜45｜44｜43｜42｜41｜40｜39｜38｜37｜36｜35｜34｜33｜32｜31｜30｜29｜28｜27｜26｜25｜24｜23｜22｜21｜⑳｜⑲｜⑱｜⑰｜⑯｜⑮｜⑭｜⑬｜⑫｜⑪｜⑩｜⑨｜⑧｜⑦｜⑥｜⑤｜④｜③｜②｜①