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たまごのなかみ

千葉県北西部在住。映画・観劇、近隣のこと。毎日 元気に機嫌良く♪

戦前・戦中の半島の物語

2013年02月27日 13時38分20秒 | 観る
先週金曜日、知人の出る芝居を観てきました。

風琴工房[2/22(金)~2/28(木)]
国語の時間(2/22座・高円寺にて)

作:小里清
演出:詩森ろば(風琴工房)
出演:加藤虎ノ介  中村ゆり  松田洋治
   峯岸のり子、栗原茂(流山児☆事務所)、佐藤拓之(双数姉妹)
   仗桐安(RONNIE ROCKET)、酒巻誉洋、斉藤悠、清水穂奈美、大政凜

大日本帝国の統治下、朝鮮人でありながら、日本語を「国語」として教える教師たちの群像劇。1941年~1945年の京城( 現ソウル)の小学校を舞台に描く。

学校の教室のみを使ったワンシチュエーションドラマの群像劇... 群像劇でありながら、それぞれの抱えるドラマが大きいので 少々持て余し気味の感あり。上演の当てなく、二年の年月を掛けてじっくり書き上げたという今作。題材が題材だけに、調べなければならない事が多いのは当然であるけれど、時に 一気に書き上げる勢いも大切なのかも知れない。国語教師の鏡の様な若い女教師「柳」はきれいで丁寧な日本語を使うと定評のある設定。それ故、台詞にテンポを出すのが難しいというのも ちょっとしたウィークポイント。

とはいえ、母国語 身分差別など 人間の尊厳を描き、平和の死守を謳う意欲作です。三時間に亘る上演時間も 長いとは感じませんでしたが、二時間のドラマに凝縮すると ぐっと引き締まった舞台になる様に思います。それよりなにより、峯岸のり子さんが加藤氏と親子を演じるというのは、感動的。役者としては、50歳からのスタートという峯岸さんが、難役中の難役を堂々と演じる姿は、私にとっても誇らしい舞台でした。そして、演技経験の豊富さを感じさせるのが、貧しい家庭の父親役を演じる松田洋治。流石の芸歴です。明日まで。
コメント
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