北海道の投稿も まだ一日目の途中ですが 昨日 茨城県つくば美術館 に行って参りました。
現在 開催中の
「ヴィジュアルコミュニケーション展」に 息子が出展して居ります。在学中 ゼミでお世話になった田嵜先生のお声掛けで、二度目の参加です。
卒業から二年余り、海外を含め 時折展示の機会もありましたが、この度は 久々の新作です。海外のアーティストの参加もあり、本人にとっても 刺激的かつ有意義な展示となっている様です。
今エキジビションを企画・主催されている田嵜先生にお許し戴き、チラッと撮影させて貰いました。
《隣人 Neighbors》
加藤雄也
400枚に亘る 組み作品です
「私が住んでいるアパートの住人は、皆、一人暮らしだ。確か、そうだった気がする。皆一人暮らしだから、きっと生活のリズムもバラバラで、顔を合わせることなんて無いだろうし、深く関わる必要も無いよなと、越してきた時に挨拶をしてまわったりもしなかった。どうせ私も直ぐに出て行くと。そのせいで、同じアパートに住んでいる人の事を、私は未だ、何も知らない。どの部屋が埋まっていてどの部屋が空いているのかも、あれから何人出て行って、何人入って来たの かも。仕事柄、私も部屋に居る時間が極端に少ないから、外ですれ違ったりゴミ捨て場で出くわしたりもした事が無い。知っている事といえば、101号室が高橋さんである事と、隣の部屋が髭面で四十代前後の男性だという事。後は、たまに聞こえる物音から、真上に人が居るらしい、という事くらいだ。しかし、高橋さんの顔は一度も観た事が無いし、隣の髭面を最後に見たのは半年ほど前でディテールは忘れた。真上の物音はネズミだったりして。いや、この前、子どもの声がした。…一人じゃ無いのか。こんなに狭い部屋で。それと、つい最近、二階の女性と挨拶を交わした。お互い会釈だけ。言葉は交わしていない。多分、三十代。何号室かまでは見なかった。
表札に名前が無かったり部屋番号が擦れていたりするのも悪いのだが、私は彼らについて何も知らない。知ろうともしない。無知だ。他の住人も私に興味など無いだろう。知らなくても、困らないのだから。」
19日には アーティストトークが予定されています
会期は 20日(月・祝)まで
但し 最終日は15時以降 撤収となります