たまごのなかみ

千葉県北西部在住。映画・観劇、近隣のこと。毎日 元気に機嫌良く♪

超 特等席!

2005年06月22日 16時19分36秒 | 観る
コクーン歌舞伎 第六弾『桜姫』を観てきました。


演出に小劇場出身の串田和美(くしだかずよし)を迎えての‘コクーン歌舞伎’が始まって 今年で11年目、演目にして六作目となります。ほぼ二年に一度の開催というわけですが それは無理からぬ話です。三・四日の稽古で板に乗る普段の演目と串田演出とでは、勝手が違います。今回も先月半ばには 稽古をスタートさせたようです。また、シアターコクーンという寛容な劇場に依って 普段出来ない事もやれるわけですから 普段以上の稽古が必要になってくるのも当然の運びです。

さて、なんでもありのシアターコクーンですが‘水’! コクーンは‘水’を使う事が出来る劇場です。コクーン歌舞伎でも他聞に漏れず よく水が使われます。...が、今回降ってきた雨には ちょっと驚きました。一幕目が終わろうとする頃 降り始めた雨は、なんと舞台のツラ。一列目(松列)のお客さんには 雨よけのビニールシートが用意されていました。その雨が、降るわ 降るわ 一向に止む気配がないというほど降りました。一幕目の終わりで こんなに派手な演出をして、さて 幕引きの折には どうなるのだろうと思っていたら なんと一面の桜!! とにかく お客を飽きさせない演出で魅せてくれるのが 串田歌舞伎です。

今回は推進者である中村勘三郎が、襲名興行などのため参加せず、中村福助を座長に頂いての『桜姫』。福助&橋之助、勘太郎&七之助 の 二組の兄弟が、頑張りました。特に福助は、お姫さま時代と女郎に身を落としたあとの桜姫という使い分け、そして橋之助は 破戒僧清玄と釣鐘権助の二役で 観客を魅了します。私は、後半の桜姫の 江戸言葉で喋るくだりが好きなのですが、これがまた 生まれが生まれなので 気を抜くと姫言葉が出てしまう...このチャンポンな言葉遣いが なかなかの妙でした。坂東弥十郎、中村扇雀のベテラン二人も、普段は絶対に見せないであろうという体当たりの演技で楽しませてくれています。

役者は 花道代わりに通路を歩くし、平場席の足元を横切るし、橋之助に至っては 通路の床下から登場するわ 観客に話し掛けるわ...あ!...話しかけられたのは、我が夫だった!

帰り道 夫は言いました。「ブログに載せてね」。はいはい。
コメント (17)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする