唐寺、長崎、崇福寺
















     聖寿山崇福寺、長崎にある4つの唐寺のうちの一つ。
     徳川幕府のキリスト教禁止政策の一環として寺請制度。これは、長崎に居住する
     唐人も例外ではなく、唐人のための寺が必要、そこで誕生したのが唐寺とよばれ
     た寺なのである。
     崇福寺は、1629年、当時長崎に多かった福建省出身の人々に招かれた明僧、
     超然(ちょうねん)が、創建した黄檗宗(臨済宗の流れをくむ禅宗の一派)の寺で
     ある。
     九州にある国宝建築物は五つ。そのうち三つが、長崎市内に。二つがこの崇福寺
     にある。あと一つは大浦天主堂。長崎の三つの国宝が、すべて外国人の手になる
     というのは、ちょっと不思議な気もする。
     一つ目は、第一峰門。1644年の創建というが、現存するものは、1696年の改築。
     寧波で切り組み、唐船で輸入して組立てたものという。軒裏の組物の華麗さ、
     繊細さには圧倒される。四手先三葉栱斗栱詰組(よてさきさんようきょうときょう
     つめぐみ)というのだそう・・。舌噛みそうでんな。
     二つ目は、寺の本堂である大雄宝殿。1646年、唐商の寄進による長崎最古の
     建築。2階は1681年、和様による増築部分。
     その他に、国重文の山門、媽姐門、鐘鼓楼、護法堂などがある。特に山門は、
     龍宮門とも呼ばれ、門下部天井の鯱や扉の怪物とともに、中国の風を彷彿させる。

     (長崎に行きました。主な目的は、天主堂を訪ねることでしたが、この崇福寺は、
      是非寄りたい所でした。特に、この第一峰門の軒裏の木組。すごいものですね。
      やはり、中国の人の感覚ですね。圧倒されますよ。)
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