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3びきのこぶたと日本家屋

2015年04月16日 | Weblog
読み聞かせをしていて思ったことがあります。

この話、出展はイギリスとか西洋の方のもので、日本人の感覚にはぴんと来ないものがありますよね。要点だけ書くと、わらの家、木の家は狼に吹き飛ばされたのに、レンガの家はびくともしない。家の頑丈さがこぶた達を守るお話です。確かにヨーロッパの方は赤茶色のレンガ造りの建物が多く、防災防犯教育としてもこの話は子どもの役に立っているのでしょう。しかし、ここで日本を見渡すと、日本の家屋は基本的にほとんどが木の家なのです。3びきのこぶたの話を聞いて、「何故日本の家はレンガでないの?」と子どもが質問したら、どう答えるでしょうか。

技術的には中国でも紀元前から確立されていましたから、日本に伝わったのが遅れたということはありません。基本的に日本人は古今東西ずっと木の家に住み続けたことになります。まあ文明開化の頃には一時流行りましたけど、あれも実は化粧レンガで大元は木組みだったりしていますしね。結局太平洋戦争の頃にもまだ日本中が木造家屋ばかりで、アメリカ軍の焼夷弾で効率的に破壊されてしまっています。もしレンガ造りが浸透していたら、防空壕すら必要なかったかもしれません。
実はここには日本特有の風土が影響しています。レンガ造りの家というのは確かに頑丈で、台風や火事などには強いかもしれませんが、実は地震にはめっぽう弱いのです。関東大震災の時はかなりのレンガ造りの家が倒壊したと聞きます。あとは機密性が高く、湿気がたまりやすいので、すぐにカビが生えてしまうのも難点です。日本家屋の特徴は通気性ですし、地震の時には一緒に揺れて衝撃を逃がす方向に進化してきたと言うことですね。つまり、もし3びきのこぶたが日本人なら、木の家を作るのが正解だったと言うことでしょう。雪国では、合掌造りのようなわらの家が最強かもしれませんね。

所変われば価値観も変わる。外国の絵本はこういう楽しみ方もできますな。

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