ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

〝おおみそか〟

2018年12月31日 | 俳句

 とうとう今日は今年最後の日、「大晦日」になりました。こう書いて「おおみそか」とも「おおつごもり」とも読みます。「晦」という字はもともと〝日が暗い〟という意味で、そこから〝月が出ないため暗い陰暦の月末の日〟を指して「みそか」「つごもり」と。

  侘びしさや大晦日の油売り       曽良

  父祖の地に闇のしづまる大晦日     飯田蛇笏

 曾良の句は「おおつごもり」、蛇笏の句は「おおみそか」でしょう。

 今日は昨日のつづき…また、また片付けです。娘夫婦がお婿さんの実家高松へ昼から帰るというので、おせちをお昼早々に食べに来ます。その時猫を預けるから早く片付けないと…、それで結構はかどりました。二人が来ての第一声、〝わあ、びっくり!キレイになってる~〟と。そこで面白い句を見つけました。〈大年の廃品出るわ出るわ出るわ〉という石塚友二の句です。まさに今日一日にピッタリ!そう、頑張ったんですよ。でもまだまだですけどね。二人を見送ってから今度は義母と買い物へ。定番のお正月用品の〝注連飾り〟をまだ買っていなかったし、年越し蕎麦も…何やかやと買って帰りました。さあいよいよ最後の仕上げです。玄関や裏口を掃いて〝注連縄〟を飾り、お花を活けて出来上り!何とか間に合いました。いやあ疲れましたよ。こんなに働いたのはホント久し振り…。

 さあ今から〝晦日蕎麦〟を作って食べ、年を越しますね。皆さんはもう済みましたか?

  宵寝して年越蕎麦に起さるる      水原秋櫻子

 秋櫻子先生も蕎麦を待っている間に寝てしまわれたんですね。羨ましい、我家は毎年寝る暇などないんですがね~。

 見るとブログ解説から684日ですって!もうこんなになるんですね。長い間お付き合い下さった皆さんアリガトウございました。これで今年は終わります。来年もまた頑張りますので応援よろしくお願いしま~す。今日はホントに忙しかったので写真はありません。ゴメンナサイ!

 

  

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小晦日

2018年12月30日 | 俳句

 今日は「小晦日」(こつごもり)、一年の最後の日にあたる「大晦日」に対して、その前日を言います。

  翌ありとたのむもはかな小晦日   蝶夢

 蝶夢は江戸中期・後期(1732ー1796)の俳人。京都の生れで、出自、俗名などは不詳。当初は其角系の宗屋門人、その後芭蕉を知ってその顕彰と蕉風復興に尽力し、『芭蕉翁発句集』をはじめ多くの関係書を編した人。 

 今朝起きたら屋根にうっすらと雪が…ああ、昨夜ちらついていたのが少し積もったのか?…と思うほどもなく朝日に消えてしまいました。昨日は久し振りに(?)大掃除をしました。一昨年に風呂場とレンジフードの掃除をプロに頼みましたが、さすがです。今年もあまり気にならず普通の掃除でOK!その代わり今年は網戸と窓ガラスの掃除を…これは大変です。全部が全部はもうできませんので、日頃よく目にして気になる所だけだったのですが、二人がかりでフーフー。やっぱり年ですね~。腰が痛いやら肩が痛いやらと、困ったもんです。

 でも、今朝カーテンを開けると朝日が眩しくて、空も晴れ上がりナントも気持ちのいいこと!これ、窓ガラスを磨いた効果なんですよね。年賀状も仕上げてもう郵便局へ出しに行ったし…、買物は義母が明日にしようと言ってるし、おせちは頼んであるので、明日届くし…これから何をしょうかな?いやいや、家の中の片付けや整理は山ほどあるんですけどね~でもこれはどこから手を着けていいかの分からな~い!

 先ずは朝日が燦々と差して、ああいい天気だ~と今年最後の洗濯をしたところ、干す頃になって突然暗くなり、これは〝しまった!〟と思いながらも干しました。そうしたら、またカーッと日が差してきたりと…ヘンな天気です。本当は断捨離を一番したいのですが、今年はもう粗ゴミの収集はありませんので、来年に持ち越しです。でもこれ、毎年持ち越して、いつになったら実現するのでしょう。ナンテ、他人事のように言ってる間はダメですね。お尻に本当に火が点かないと…。

 じゃあ今からでも少しやりましょうかと、ブログはここでストップ。ゴメンナサイ!

 頑張りましたよ。台所の要らないものを…あるわ、あるわと、捨てれば今度は掃除をしなくちゃあと、結局夕方のこんな時間まで…くたびれてしまいました。でも、これってあまり見た目には変わりがな~い!〝どこをキレイにしたの?〟という感じなんです。それにまだ残っていますので、明日またしなくっちゃいけません。引き出し一つきれいにするのに、〝何これ?こんなのいつ買ったの?〟なんて言いながらやってるんですから、すぐ時間が経ってしまいます。新しい包丁セットなんかが出て来たりして…きりがありません。

  家中のふたり働く小つごもり    黒田杏子

 写真は、先日の「白花タンポポ」が絮になっていました。夕べの雪が朝日に解けてホラ雫に…もう春を目指しているんですね。私もガンバロウ!

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〝納め稽古〟?

2018年12月28日 | 俳句

 今日はまさに冬の気候そのもの…朝から寒いはずで、とうとう雪が舞い始めました。こちらでは初雪?でも、時々日が差してきて、そうです!「風花」でした。

 「風花」は、もちろん冬の季語。〝冬の青空に舞う雪〟のことなんですが、今日のは青空というにはちょっと違って、しっかりと雪雲が覆いその隙間から日が洩れて…という感じ。それが、時々〝吹雪〟になったりして、外を歩くと本当に寒くて縮み上がりました。

  華かに風花降らすどの雲ぞ    相馬遷子

 相馬遷子も馬酔木の大先輩ですが、私は名前だけしか知りません。でも、馬酔木の吟行会で長野県佐久市に行った時、お墓にお参りしました。話では、秋櫻子の信頼がとても厚かった人だそうです。そこで、Wikipediaの説明(以下)を見てみました。

 相馬遷子(そうま せんし、1908年10月15日 -1976年1月19日)は、長野県出身の俳人、医師。本名・相馬富雄。東京帝国大学医学部卒。水原秋櫻子俳句の指導を受け、1940年より「馬醉木」同人。1945年より同人会長。同時に1938年から「鶴」同人、石田波郷に兄事する。同年斎藤玄の斡旋で句集『草枕』を出版。故郷の自然を詠み堀口星眠、大島民郎などとともに馬酔木高原派と呼ばれたが、山本健吉は遷子の句に他の「高原派」にはない、「鶴」との関わりからくる境涯性を指摘している。以後の句集に『山国』(1956年。一般にはこれが第一句集とされている)、『雪嶺』(1969年)、『山河』(1976年)、『相馬遷子全句集』(1982年)がある。1969年、『雪嶺』で第9回俳人協会賞受賞。医師としては1943年北海道市立函館病院内科医長に赴任。1946年、故郷の長野県佐久市に医院を開業。1976年佐久病院で死去。68歳。

 ところで、群馬県ではこの風花のことを「吹越」(ふつこし)と呼ぶらしいのですが、それを〈吹越に大きな耳の兎かな〉という加藤楸邨の句で知りました。最初は意味が分らなくて、辞書をひいてもないし…これもやっぱり方言なんでしょうかね~。

 雪雲が日本列島を縦断する山岳地帯にせき止められて日本海側に雪が降るとき、太平洋側は青空が広がり、風花日和となると。まさにその通り、今日の天気図は日本海側がそのような気圧配置で、こちらの山陰地方では大雪警報も…。

 さて、さて、この寒さで行こうか行くまいかと渋っていたのですが、今年最後のフラダンス…。昨日書いた〝「納め」と「初」〟の、「納め稽古」になるので、意を決して行くことにしました。しかし、この「納め稽古」は歳時記にはないのです。でも、広辞苑には「納め浚い」として〝芸事の、その年最後のおさらい〟とありますから、季語としての価値は十分あると思うのですが…。だって新年の季語には「初稽古」があるんですよ~。

 まあ、部屋の中は日が差すと暖房も利いているから暑いぐらいでした。一旦外に出てしまうといいのですが、出るまでが億劫で…いけませんね。今年最後のご挨拶をして、〝来年の初稽古は11日ね、じゃあよいお年を!〟と言って別れました。ああ、もう今年はこれで何もありません。あと3日…いやいや、年賀状と片付けがありました。さあこれから頑張ります!

 写真は、フラダンスの会場になっている〝ふれあいセンター〟の門松と玄関の飾り。小さな折紙のツリーがカワイらしくて…でも、この時は寒いし薄暗くて…だからやっぱりボケていますね。スミマセン!

 

 

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「納め」と「初」

2018年12月27日 | 俳句

 今日は日が差して暖かそうでしたが、宇部の最高気温は5度、夜は2度ぐらいまで下がるようです。明日も一日中曇で最高気温も5度以下…29日の土曜日にはとうとう雪だるまのマークがついていました。今年は寒~い大晦日になりそう、お正月はどうなのでしょうか?

 母が亡くなってからはお正月に実家へ帰らなくなったので、どこかの旅行先で新年を迎えていましたが、今年は義弟の体調が悪いこともあり、どこにも行かずにのんびりと我家で俳句でも詠んで過ごそうと思っています。

 ところで、年末の季語にはいろいろありますが、一年の最後をしめくくってすることはそれなりに全て季語になりそうですね。例えば先日の「忘年句会」とかでも「忘年会」の派生季語としていいのでは?または「納め句会」というのはどうでしょうか。

 この「納め」という語には〝最後〟という意味がありますし、辞書にも「納め浚い」「納相場」「納め札」などが載っています。歳時記にも「納の庚申」「納の金毘羅」「納の水天宮」「納の大師」「納め八日」などがありますので、「納め〇〇」で十分に季語として使えるのではと思います。ただ、「納太刀」は夏、「納め針」は春というように違うものもありますので、気を付けないといけませんけれど。「一年最後の…」ということが確実に分かれば歳時記になくても使っていいのではと思います。時々歳時記にないからダメだという人もいらっしゃいますが、そこは柔軟に考えて、絶対に季が動かないものならいいのでは…。皆さんはどう思われますか?

 反対に「初」を付ければ何でも新年の季語になると思っている人がたまにいるようですが、これも問題ですよ。

 例えば、「初花」「初蝶」「初虹」「初雷」「初蛙」「初燕」などは春、「初蟬」「初蛍」「初鰹」「初茄子」「初浴衣」などは夏、「初紅葉」「初鴨」「初雁」「初さんま」などは秋、「初時雨」「初霜」「初氷」「初雪」「初海苔」などは冬というように、これらは「初」が付いても新年ではありません。その年の出始めを重んじるという日本人の伝統的な感受性が反映した季語なんです。

 また、注意しなければいけない季語もいろいろあります。「初音」は、鶯のその年の初めての鳴き声で春ですが、「初鶯」は新年の季語です。「初風」も、秋の初風と春の初風があり、特に「春の初風」は元日に吹く風をいうので新年の季語。他にも「初重ね」や「初衣裳」は新年ですが、「初袷」は夏。「初仕事」は新年でも「初出社」は春。「初凪」は新年、「初潮」は秋。「初漁」は新年ですが「初猟」は冬というように、似ていても季節が違いますので気を付けましょう。そうそう、茶道でも「初点前」といえば新年ですが、「初風炉」というと夏になってしまいますよ。ホントに挙げればきりがありませんので、「初」を使うときは必ず歳時記で確かめましょう。では休みの間しっかりと詠んでみて下さい。

 納めの…最後の冬菊がまだ頑張っています。花が少なくなったので何の虫でしょうか、日が差すと来て離れませんでした。カワイソー!

 

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数へ日

2018年12月26日 | 俳句

 今日は寒かったですね。このところ天気がよくなくて気分まで滅入ります。〝あと幾つ寝るとお正月…〟などと唄って待ち侘びた子供の頃が懐かしい!早そんな気持ちがなくなってからどれほどの年月が過ぎたでしょうか。

 〝数へ日〟という季語がありますが、歳時記には「今年もあと何日、と数えたくなるような、年末の数日をそうよぶ。」とあります。比較的新しい季語らしいのですが、そう言えば『ホトトギス俳句季題便覧』にはありませんでしたからきっとそうなんでしょう。

 今年もとうとう一週間をきって、あと5日になりましたね~。12月がアッという間でした。

  数ヘ日となりたるおでん煮ゆるかな   久保田万太郎

 この句、実感としてよく分かります。以前年末はいつも主人の広島の実家で過ごしていました。最初は7人ぐらいだったのが、そのうち子供が増え、更に孫たちと、とうとう15人以上になって家に入りきらないという状況に…。それでもみんなが集まって新年を迎えていましたので、ナントも賑やかでした。それで29日頃からおでんを炊き、いつでも食べられるようにしていました。その頃は灯油ストーブでしたから上に鍋をかけておでん種を次々足して、もちろん大鍋で二つは用意していました。みんなにお腹が空いたらそれを食べてもらって…私たち主婦連は何やかやと忙しくて家族の世話にかかれませんので大助かりでした。そう言えば昔は、家で餅搗きもしましたし、おせちも全部手作りでしたから、そりゃあ大変でしたよ。今のように24時間いつでも開いてるスーパーやコンビニなどありませんので、お正月三が日は家族全員の食べるものを用意をしておかないと困ったんです。でもアッという間に世の中が進んで、いつでも何でも買えるいい(?)時代になりましたし、5年前義母がこちらに来てからはもう全員集まらなくなりましたので、せいぜい5,6人。それでもおでんを炊いていましたが、ストーブもないし、作るとしても少し。また、みんな歳を取って食べるのも少量になってしまいましたからね。あの大勢の頃の卵を何個も何個も剝いて、それでも足りなくて…今ではとても考えられません。

 ところで、「おでん」も冬の定番料理ですので、当然冬の季語になっています。それでこの句は季重ねなんですが、「数へ日」がメインの動かない季語ですので、これでいいのです。ここはやっぱりおでんじゃないとダメでしょ!

 昨日も句会でしたが、それが今年のトメとなりました。兼題は「重ね着」で、もちろん冬の季語。ファッションではなく寒さを防ぐための厚着です。これはまた次回にしましょう。写真は「たんぽぽ」、でも春の季語ですから、これは「冬たんぽぽ」です。が、ちょっと不思議!「白花たんぽぽ」は日本在来種。セイヨウタンポポは冬でも咲いているのですが、日本在来種は春にしか咲かないと…???どうなっているのでしょうか。

 

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兼題は〝クリスマス〟

2018年12月24日 | 俳句

 ああ、今日はクリスマス・イブ、でも午後からは句会があって忙しい一日でした。先月兼題を決める時に、折角24日にするんだから〝クリスマス〟にしようということになったのです。

 クリスマスは12月25日、キリストの誕生日です。その前夜をクリスマス・イブといい、子供たちはサンタクロースに贈り物を入れて貰う靴下を吊り下げて寝ます。懐かしい話です。

 私が子供の頃はそんなことはなかったのですが、我が子の時は主人と一緒に買ってしまっておいたプレゼントを、そっと枕元に置いていましたね。そういえば、息子が既に小学校の2,3年生になっていた時、ナントしても寝ようとせずに困ったことがありました。親子の根比べになったのですが、もう寝たかしらと2階に上がってみると寝たふりをしていて…やっと寝たのでプレゼントを置いたんですが、翌日は寝不足で本当に弱りました。後で聞いてみると、学校の友達から〝サンタさんなんかいないよ。あれはお父さんやお母さんが置いたんだから〟と、まだ信じていた息子をバカにしたんだそうです。でも当分サンタさんを信じていたという息子をかえって嬉しいと思いました。子供の頃はいつまでも夢を持っていて欲しいですものね。今は?ああ、もう全くダメですよ~。夢なんて、ザンネンですけど…。

  へろへろとワンタンすするクリスマス     秋元不死男

 一度読むと忘れられない有名な句ですから皆さんよくご存じでしょう。説明を省きますが、見るからに滑稽ですよね。「へろへろ」がワンタンという軟弱な食べ物にピッタリ!中国料理でよく食べるギョウザ・シュウマイと材料的には同じようなものなんですが。今後ワンタンに似合う表現はもうこれ以上のものは出ないでしょう。昭和21年作ですから、戦中戦後の食糧難…よくドラマで見る〝すいとん〟のことを思ってしまいました。が、ワンタンの方が随分高級なんでしょうね。肉が入ってるんですから。でも、今日はクリスマス…その頃は今のようにケーキやチキン・シャンペンとか食べていたんでしょうか。そう考えるとワンタンが食べられるだけでもいいのでは?と思います。不死男は決して裕福な生れでもなかったし、戦中には治安維持法違反の名目の新興俳句弾圧事件で2年間も投獄されて、職も失っていたんですからどうなんでしょうか。そう考えるとこれは自分のことではなく、どこかで見掛けた景を詠んだのかも知れません。しかし、そんなことはどうでもいいです。ただこの17音が醸し出すペーソス、そしてこの中のどの語がなくても成立しないという面白さ、またそれを支えている季語、見事としか言いようがないですね。同じ不死男の句〈鳥わたるこきこきこきと罐切れば〉とともに忘れられない句です。

 山本健吉が不死男のことを「現実的な人間生活に切り込もうとする意欲は、彼の初期からの特徴をなしている。彼の句は素材的で健康で感傷的で単純で重厚だが、詩人的感性は鋭くも深くもないし、抽象的思考は彼のもっとも不得手とするところだ。私は彼の句に、困苦に耐え、しかもちっともねじけなかった暖かい庶民的な感情が流れているゆえに愛するのである」と評していますが、成る程と思いました。

 クリスマスケーキは、昨日(23日)義母の所に集まって恒例の牡蠣パーティーをしたときに食べましたが、写真撮るの忘れてました。ゴメンナサイ!その代わりこんなに大きくなってもうすぐ花が咲く〝水仙〟をどうぞ。

 

 

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忘年句会

2018年12月22日 | 俳句

 今日はまだ夕べからの雨が残っていて、朝からじっとり…一日中曇のようだと書いたら日が照り出しました。気温は17度まで上がるとか。そう、そう、今日は冬至ですよ。二十四節気の一つで、一年で最も日が短い。古代中国ではこの日から陽気が復するとして「一陽来復」とよび、これも季語になっています。

  冬至までひと日ひと日の日暮かな     草間時彦

 実感ですね。冬至までの日暮の早さにじっと耐えながら…ああ、やっと冬至が来て、これからは一日一日と日が伸びていく。畳み返すように「日」と「ひと日」を繰り返して、そこに心の底から「一陽来復」を願う気持ちが増幅されているような気がします。

 ところで、昨日も雨が降ったり止んだりのハッキリしない天気でしたが、それほど寒くもなくまあまあでした。午後からは俳句教室。今回はそれが済んだ後に忘年会をということになっていましたので、17時30分から会場をホテルに移しました。この教室はまだ2年目ですので、このような会は始めて。

 1人欠席の、私を入れて11人です。早速乾杯  私はもちろん車ですので〝ノンアルコール〟。ここは男性が3人いますので、車以外の人は皆さんビール。女性も負けてはいませんでしたよ。話も弾みます。句会の席ではやはり〝勉強〟ということで、みな真剣そのもの。でもここではまた別の顔が見えて…和気藹々と…楽しいひとときでした。

 どこから出たのかしら…小学校の成績の話。〝5段階評価だったよね~〟と言うと〝いや、10段階評価だったわ〟という人が出て、〝エエッ、じゃあ年はいくつ?〟すると、向こうの方で〝ぼかあ~甲乙丙丁…〟みんなが〝エエッ!〟とびっくりしていると、すかさず〝父が…〟と。(爆笑)そりゃそうでしょ、みんな大差ないんですからね~。こんな話が出来るのも楽しい仲間がいればこそです。

 この教室には詩吟をしている人が2人いて、では早速披露して貰うことに。まだ始めたばかりだけれどと言って、Yさんが私の俳句〈花浴びて七百段はまだ半ば〉を吟じてくれました。なかなかいいもんですね~。句が一段とよくなって…ほれぼれしましたよ!彼の声に…(笑)

 すると、〝ぼくは始めてすぐ3級になり1年で辞めたんですが、Sさんは師範なんですからスゴイですよ〟と。〝へエッ、どんなにスゴイの?〟と聞くと、〝3級から始まって2級1級、それから初段2段…5段までいって、その後に師範も3段階あって、その師範の最高なんですから…〟〝そりゃ、是非にも披露して貰わないとね~〟と。そんな調子で持ち上げられて、渋っていたSさんもやっとの事で腰を上げてくれました。どうだったかって?そりゃあ聞くまでもないでしょ!〝何てったってサイコウ師範だも~ん〟40年(?)練りに錬っての声…違いますよね。とにかく会を盛り上げて下さったお二人、アリガトウございました。今度は女性陣、カラオケをしているという2人に…頑張って!と言ったら、〝伴奏がないとダメです〟ですって。結局時間がなくなってお開き。しかし、ここはやはり俳句の会ですから、〝季語はめゲーム〟もしましたよ。上五や下五にどんな季語を入れるかというお遊び。10人考えて同じ季語は出ず、それぞれみななかなかのものでしたよ。そろそろ雨も止んだようで…ではまた、来年もよろしく…と別れました。

 あっ!俳句の話が何もなかったですね。兼題は〝落葉〟で、冬の季語。でも、もう長くなりましたので、これはまた後で。

 写真は、先日の海地獄にいた〝狸〟です。狸も冬の季語ですが、本物じゃないとね~。ザンネン!ところで、この狸女性でしょうか?普通は男性ですよね…。

 

  

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形見の〝ペンダント〟

2018年12月20日 | 俳句

 今日は朝から一日中雨模様…そんなにひどくはありませんので、気温も14度と、炬燵で十分でした。この二,三日は久し振りにのんびりと…と言っても俳句も作らないといけないし、原稿も書かないといけませんので、そんなに暇と言うわけではありませんけれど。

 昨日の訃報にショックを受けましたが、こんな時どうすればいいのでしょうか。どんなに言葉を尽してもそれが却って白々しくて…自分自身がやりきれなくなります。でも、どうにかして少しでも元気づけたい!そんな思いで、追悼の句を詠みメールで送りました。

    哀悼!節子さんへ

  嘘でしょと訃報に胸の冱てつきぬ

  断りもなく逝くなよ冬の流れ星

  冬山へ親しみし名を呼んでみん
 
  早過ぎるよと言へど応へのなき寒さ
 
  形見となりしペンダントして行く聖夜
 
 〝これあげるから、許してね〟と、2、3年前節ちゃんから貰った手作りのペンダント。いつも愛用していますのに…。あれは別府でのOB合宿だったのかしら?もう、あちらこちら一緒に行っているので…。思い出ばかりが浮かんできます。
 あの時は、以前作ってあげるねと約束していたペンダントの代わりにと言って、〝これ、スグレもんよ。なぜって、この首に掛けるところが、ほら、強力な磁石になっていて、すぐに着けたり外したり出来るのよ!〟と、あの目をキラキラさせて言う節ちゃんの姿が…なぜなの?こんな別れ方ってないよね。この言いようのない胸の内を、私の俳句は少しは伝えてくれたでしょうか?
 こんな時、俳句が詠めてとてもありがたいと思います。幾千幾万の言葉を重ねるより、この十七音で万感の想いが伝えられるのならこんな嬉しいことはありませんもの。
 メールを送った後、すぐに〝少し元気が出て来ました。ありがとう〟の返信が来ました。良かった~。下手な俳句でも少しは慰めになったのでしょうか。でも、俳句なんていうのはウマイヘタではなく、基本的に〝こころの叫び〟が言葉として結晶したものでいいと、私は思うんです。人に誉めて貰うために詠む俳句ではなくて、自分の素直な心と向き合って詠む、それに一人でも共感してくれる人がいればいい…それぐらいの気持ちで詠みたいといつも思っています。
 写真は、形見になった〝ペンダント〟です。赤いのは珊瑚で、確かお母さんの根付だったものを使ったのよとか言っていたっけ。〝そんな大事なもの貰ってもいいの?〟〝うん、ちわきさんだから、いいのよ!〟とも。誰にでも優しい節ちゃんでした。アリガトウ。きっと大事にするからね~。(最後のは主人が撮ってくれた写真。ボケてるでしょ!)
 
 
 
 
 
 
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〝寝耳に水〟の訃報

2018年12月19日 | 俳句

 今日は暖かくて最高気温16度、こんなに違うんですね~。久し振りにリハビリに行って運動をすると、汗をかいてしまいました。終わって外に出るとヒンヤリとした空気がとても気持ちよくて…。

 実は家を出る前に、非常にショックなことがあって暗~い気分でしたので、運動でもすると少しは気が晴れるかしらと思って行ったんですが、正解でした。

 ショックなことと言うのは、ワンゲルの同期生の奥さんが亡くなったという…、全くの〝寝耳に水〟の訃報だったんです。

 彼女はワンゲルの後輩で、現役の時は余り一緒に山に行った記憶はないのですが、OBになってからは常連でしたので、よく一緒に話したり、食べたり、笑ったりと…。また、私と同じくそれほど健脚ではないので、いつも楽楽コースで一緒に歩いたりしていましたから、とても気の合ったよい仲間でした。そんな彼女が病気に罹っていたことさえ私は知らなかったんです。

 聞くところによると、6月に肺癌と診断されたものの、7月頃までは元気で山へも出かけていたそうで。9月頃から体調がすぐれず、10月半ばには自宅療養になっていたんですって。行くつもりだった今年のOB合宿にも台風のため私が参加しなかったので、情報の入りようがなかったのです。こんなことになるのなら…もう一度会いたかったのに。

 彼女はとても明るくて、まるで向日葵のような人、だから彼女がいるとパッと花が咲いたようになります。大学時代、ワンゲルにすごい美人が入部したと言って、私の同期生たちが色めき立って、見に行ったりしていたのをよく覚えています。それを射止めたのがS君だったんですよ。私は卒業した後から知ったんですけどね。中年になって再会した時も昔のままにキレイで…でも、とっても楽しい人で、面倒見もいいので、きっと同期の人たちのまとめ役をしていたんじゃないのかしら。S君も私たち同期の幹事をしてお世話してくれていますので、ワンゲルの〝おしどり夫婦〟として有名だったんです。神様!ちょっとそれはヒドいんじゃありませんか。なかの良い二人を裂いたりして…。

 でも、どうしたことでしょう?私たちの同期には奥さんを亡くす男性が多いような…。皆さん体だけはお互いに気を付けましょうね。

 写真は、先日の別府海地獄の蓮の池に咲いていた熱帯の睡蓮。ここは夏には大鬼蓮が咲くそうです。温室に入るともっと大きくてキレイな睡蓮が咲いていましたし、バナナやブーゲンビリアもありました。ところで、海地獄にはおそろしい話が伝わっているんですよ。それは、〝昔大喧嘩した夫婦がいて、嫁さんが腹を立てて海地獄へ飛込んだんですって。そうしたら、やがて髪の毛だけが浮いてきたんだ〟という話。ほら、想像しただけでもオソロシイでしょ!

 

 

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この~木何の木〝気になる木〟

2018年12月18日 | 俳句

 今日もこちらはヘンな天気…パアッと日が差したかと思うと急に暗くなって、今度はパラパラッと雨が降り出します。出かけた時、街の電光温度計を見ると9度でした。今夜の最低温度は3度ですって…。

 昨日の別府鉄輪で見掛けた木。名前を聞かれたんですが…〝ウ~ン、クロガネモチ?それにしては実が大きくて多いし、葉も何となく違うよね〟すると、自分の家にも同じようなのがあるという人が、葉を拾ってきて、〝この刺があるからヒイラギかとも思うんですが…〟と。結局分からずじまいでした。紅い実がとてもキレイで、本当に〝気になる木〟でしたので、写真を撮って、葉も一枚拾って帰ってきました。そこで早速調べてみると…分かりましたよ!

 〝セイヨウヒイラギ〟と言いヒイラギの名が付きますが、モチノキの仲間でした。だから実が似ていたんですね。葉にヒイラギのような鋭い刺があるのですが、それもせいぜい1~3本ぐらい。一番違うのは、ヒイラギには赤でなく暗紫色の実が5~6月頃になるということです。要するにクリスマスのリースやケーキなどに付いて、日頃よく見掛けるのがこの〝セイヨウヒイラギ〟だったんです。

 次のは「セイヨウヒイラギ」についてのWikipediaの説明です。

ヨーロッパ西部・南部、アフリカ北西部、アジア南西部の原産。葉は長さ5-12cm、幅2-6cmで、若い枝や下の枝では葉の縁が数箇所鋭く尖るが、古い枝や上の枝では刺の数が少なく、葉先のみ尖るが、縁はしばしば全縁となる。葉は互生する。雌雄異株。花は虫媒花、小型で花弁は白く4枚ある。果実は径6-10mmの核果で赤く熟し、4個の種子を含む。晩秋に熟すが、非常に苦いので、冬の間も鳥に食べられることは少ない。冬になる赤い実が美しく、クリスマスの装飾の定番としても使われる。英語名からホーリー(Holly)とも呼ばれるが、Hollyはモチノキ属の総称としても使われるので、区別するためにEuropean holly、English hollyともいう。

 今回の旅行はおまけみたいなものなので俳句抜きのつもりで行ったんですが、誰かが〝俳句作るんですか?〟なんて聞くもんですから、〝そうね~、俳句の人間が10人も揃っていて何もしないのも…勿体ないわよね~〟ということで、結局5句の事後投句ということに。すると、みんなスゴイですよ!何にも言ってなかったのに、すぐにバスの中で句帳などを広げてメモしたり…電子辞書を持って来ている人も。もう心構えが違います。どこへ行くにも〝用意ドーン〟と、いつでも走れるようにしているんですね。初めの頃は句会をするよ~などと言うと、〝エエッ!そんな~できませんよ〟などと言っていたんですが。見上げたもんです。結構、結構!さあ、どんな句が出てくるやら、楽しみです。

 写真は、別府の〝気になる木〟の実と葉の表と裏。上の説明からすると、刺が先端の一つだけですから古い木なんでしょうね。

 

 

 

 

 

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〝ビックリポン〟のタダ旅行

2018年12月17日 | 俳句

 今日は日帰りのバス旅行で、朝の6時過ぎ出発し、宇部へ夜の7時過ぎに帰ってきました。ナントも〝ビックリポン〟の旅行でした。

 実はこのバス旅行にはいわくがあるのです。9月に柳井の〝菓子乃季〟の工場見学に行った時、そこで〝行楽の秋!スイーツの秋!大感謝祭〟が実施されていて、それにみんなで応募しました。その行った8人のうち5人が当選して、日帰りバス旅行の招待券を貰ったんです。もうビックリ。今までもこういう企画に応募したことはあるのですが、当たっても大抵が優待券で一割引とか、良くて三割引とかいうものでした。それがタダですよ!これは滅多にないこと、行かない手はないでしょう。そこで、当たらなかった人はもちろん、日頃一緒の仲間も誘って、10人で行くことに。だって5人がタダですから全員半額で行けるというわけです。

 行く先は、別府鉄輪と湯布院めぐりの旅。鉄輪ではひょうたん温泉に行く人と地獄巡りをする人などに別れて1時間の自由行動です。私たちは地獄の方に行きましたが、いろいろ見る時間はありませんので、〝海地獄〟へ行くことに。私は2年前に行っていますが、随分久し振りの人もいて…まあ結構楽しめました。中に〝血の池地獄〟(?)のミニ版もありました。写真ではあの硫気の勢いと匂いが分かりませんけれど…。

 次は湯布院へ。今日の天気は曇でしたが、大分の方は風が強く、時々しぐれたり、かと思うと日が照ったりと、定まらない天気。でも、傘を差さないといけないということはありませんでした。湯布院も約1時間ほどの散策。バスを降りてメインの通りに出ると、ナント人の多いこと。ビックリしました。だって今日は月曜日ですよ。よく見ると殆どが外国の人でしたがね。

 金賞コロッケが美味しいとバスガイドさんが言ったものですから、早速みんなでそれを買って食べました。もちろん揚げたてですから美味しいに決まっていますよ。行列も出来ていましたから…。想像できるでしょう。どの店も人がいっぱい…。やがて〝金鱗湖〟まで行って、もう時間が無いのでバスに戻りました。行く時は見えていなかった由布岳がチラリと…雪を被っていましたが、写真では…。もうホント1時間なんてすぐですね。ツアーとはこんなものだとは知っていますが、本当に慌ただしい!そこから今度は昼食場所の日田市〝夜明けの里〟まで…それでもう13時すぎになり、やっとご飯にありつけました。

 ここはなんとスッポンとハチミツの店でショッピングが目的のよう…。でも、始めてスッポンを触らせてもらいましたが、本当に柔らかいんですね。これもビックリです。その後はもう見るものはないと思ったら、今度は佐賀県鳥栖にある宝石の店に案内されました。結局半分はショッピングの、お買い物ツアーのようでした。こういう招待旅行というのはこんなものなんでしょうね。仲間と行って楽しかったというのがせめての救いですが…。それでもまだありましたよ。最後のトドメは北九州市門司の蒲鉾店で、みんなしっかり宣伝の口車に乗せられて(私も…笑)たっぷり蒲鉾を買って帰りました。まあ、宝石を買うよりはマシですし、お正月も近いですからね。ああ~疲れました。万歩計を見ると一万歩以上歩いていたようですから、当然でしょうね。 

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最後の〝冬紅葉〟

2018年12月15日 | 俳句

 またまた一日遅れてしまいました。昨夜は、今日の句会への投句で四苦八苦(4句8句?)して、半分でダウン!結局今朝書いています。ゴメンナサイね~。

 このところ根気が続きません。もちろんそれは老いた証拠なんですが、疲れきっているところに気分が乗らないと…〝ああ、もういいわ!何とかなる~〟と、放り出したくなってしまいます。それを一番感じるのは、やはり一生懸命にしたことが〝徒労〟に終わった時です。昔からよく言うでしょう、〝骨折り損の草臥れ儲け〟と。あれですよ。今回もそんな気分、今一つまだ吹っ切れていません。

 さてさて、昨日12月14日は〝義士討入の日〟で、冬の季語。これはもちろん言わずと知れた元赤穂藩大石良雄を中心とする四十七士が、江戸本所の吉良上野介邸に討入りして、主君浅野長矩の仇を討った日。兵庫県赤穂市の旧赤穂城内にある大石神社や義士の墓所である東京高輪の泉岳寺では毎年いろいろな行事が催されるらしく、「義士会」「赤穂義士祭」などとして季語になっています。

  義士会や浅野家の墓所浪速にも     大橋敦子

 ところが、「ホトトギス俳句季語便覧」をみると、「義士会」はなく、「義士祭」として春4月の季語になっています。これは、赤穂四十七士が切腹した命日の祭で、東京高輪の泉岳寺で4月1日から7日まで祭事が行われることによるとありました。

  いにしへを今につなぎて義士祀る    稲畑汀子

 ちなみに、前掲の説明は「角川俳句大歳時記」なんですが、これにも「義士祭」は春の季語としてありました。

  義士祭香煙帰り来ても匂ふ       石田波郷

 このようによく似た季語には細心の注意が必要ですね。生半可な知識で作句したりするととんでもない間違いが生じますので、みなさん気を付けましょう。もちろん自分にも言い聞かせているんですよ。キリッ!とね…。

 写真は、我家最後の〝冬紅葉〟。今年の異常気象で、一度葉を落した後に出た葉が紅葉して…それでまだ緑が残っていたり、黄色があったりと、赤一色にならずにカラフルでとてもキレイでした。思えば植物も大変ですね。今年はみんな気候に振り回されて…。先日のフォーユーでの紅葉もやはり同じようでした。 

 

 

 

 

 

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俳画〝猩々木〟

2018年12月13日 | 俳句

 昨日はエアコン付けずに炬燵だけで過ごせるので、最高気温をみると14度と、最低気温も9度…こんなに違うんですね~。もうビックリ! でも今日の夜は5度と、また寒くなりそうです。昨日から今日にかけてとても嫌なことがありましたので、ブログも書く気がしませんでした。

 十何年もとてもいい人だと思っていたのに…詳しいことは書けませんが、人間の二面性、要するに表と裏を見せつけられるとガッカリして人間不信に陥りそうです。最近はそういうことから遠ざかっていましたし、私の廻りはみんないい人ばかりで…と思っていましたのに。

 そういえば一年半ほど前にもありましたね。もうすっかり忘れかかっていたことをまた思い出してしまいました。

 今日は俳画教室でした。画材は〝ポインセチア〟、もちろん冬の季語です。メキシコ原産のトウダイグサ科の常緑低木。クリスマスの時期になると店頭で一際目をひくあの観葉植物です。欧州ではクリスマスにキリストの血の色である赤を飾る習慣があって用いられるようになり、それが日本でも急速に普及して、今では冬の風物詩に欠かせないものの一つになっています。また、その鮮やかな色から「猩々木(しょうじょうぼく)」という別名もあります。

  宴果てぬ猩々木(ポインセテイア)の緋に疲れ    文挟夫佐恵

 どんな宴かしら…もしかしたら何かの俳句大会の後の懇親会?または、何かの受賞パーティとか出版祝賀パーティーとか、とにかく年末の慌ただしい中での宴でしょうから、余計に疲れますよね。おまけにあちらこちらには真っ赤なポインセテイアが飾られていて、〝ああ、やっと終わった。疲れたあ~〟という気持ちが、上五の〈宴果てぬ〉という倒置法によってよく表されていますね。

 作者の文挟夫佐恵さんについては名前ぐらいしか知りませんでしたので、Wikipediaで調べましたら、なんともスゴイ人なんですね。
 
 文挾 夫佐恵(ふばさみ ふさえ、1914年1月23日 - 2014年5月19日)は、俳人。東京都生まれ、東京府立第五高等女学校卒。小学校時代より作句、1934年に上川井梨葉主宰の「愛吟」に入会。1944年に飯田蛇笏の「雲母」に入会。のちに同門の石原八束の家での三好達治を囲む文章会に参加した。1961年、八束とともに「秋」の創刊に参加、同人となる。1998年、八束の逝去により「秋」主宰。2006年まで務めたのち佐怒賀正美に主宰を譲り同誌の名誉主宰となる。1965年に第12回現代俳句協会賞、2007年に句集『青愛鷹』により第7回俳句四季大賞、2011年に第2回桂信子賞を受賞。2013年には句集『白駒』(はくく)により、史上最高齢となる99歳で第47回蛇笏賞を受賞した。他の句集に『黄瀬』(1966年)、『葛切』(1974年)、『天上希求』(1981年)、『井筒』(1995年)、『時の彼方』(1997年)など、共著に『私の昭和俳句』がある。2014年5月19日、老衰のため東京都中野区の病院で死去、100歳没。

 さて、俳画の賛は、藪本積穂の句、〈短冊に目出度き一句年用意〉でした。昨夜書いたのですが、写真がなくてUPが遅くなり…ゴメンナサイ!

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今日の兼題は〝霜〟

2018年12月11日 | 俳句

 今日は本当に久し振りの本格的な雨でした。寒~い、冷た~いを連発しながら、午後からの俳句教室へ出かけました。明日も曇で…まだ寒そう。

 今回の兼題は「霜」、もちろん冬の季語。晴れた寒夜、気温が氷点下になり、空気中の水蒸気が放射冷却によって冷え、地面や物に触れ、その表面についた氷のこと。

  霜の墓抱き起されしとき見たり   石田波郷

 この句は、森澄雄と山本健吉の「霜の墓」論争が有名なので、皆さんよくご存じの句でしょう。今思えばなぜそういう間違った解釈が、あれほどの俳人に出たのかしらと不思議に思いますが…。それはきっと切字の問題からなのではと私は思います。一般に俳句の切れは一個所、例えば上五か中七で切れる取り合せの俳句、でなければ下五だけで切れる一物仕立ての俳句というのが定番になっています。もちろん例外はありますが…。

 だとすると、この句の切字は「見たり」の「たり」(完了の助動詞)とみるのが普通でしょう。そうすると、「霜の墓(を)(私は)抱き起された時に見たのだよ」というような一元的俳句としての解釈が容易に生まれるでしょうね。また、それを澄雄は「霜の墓(が)抱き起された時(その墓を私は)見たのだよ」としたために、健吉から〝それは間違いである。この句は「霜の墓」で切れているのだ。〟と指摘され、それを認めた澄雄が訂正したという話なんです。

 この句には作者自身の解説がありますので、それを読めば反論のしようはないのですが、作者を知らない人が読んでしまうと、澄雄のような意味に取れないことはないでしょう。故に「抱き起されたのは作者だ」と確信をもって言えるのは、波郷の句だと知ればこその解釈なんです。また、健康な者と常に死が傍にある者の見る「霜の墓」は全く違う感慨でしょうから、単なる写生の句ではすまないということなんです。しかし、そういう意味からすると、正岡子規も波郷以上の境遇でしたよね。抱き起されて見たかどうかは分かりませんが、あの「鶏頭」の花を「十四五本も」と詠んだ子規と比べてみると、とても面白い気がします。生と死の真ん中にいる二人が、一方は〝死の世界〟を、他方は〝生の世界〟を見つめていたということになるのではないでしょうか…。私は二人がどんな性格の人か殆ど知りませんので、偉そうなことは言えませんが、何だかその性格で生きる姿勢の違いが現れたのではと感じてしまうのはあながち間違いではないかも?これは私の単なる思いつき…何というバカなことを言ってるのだぐらいに読んで下さいね。スミマセン!長々といたらぬ事を申しました。

 先日の〝野葡萄〟の実を昨日晴れていましたので撮りました。ほら、白くなっているでしょ! 

 

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過ぎたるは猶及ばざるが如し

2018年12月10日 | 俳句

 あの異常な真夏日を記録した4日、それを過ぎた途端の寒さ…、このところ毎日震えています。でも、今日は久し振りに太陽が見えて、洗濯物が干せました。

 昨日は着付教室の〝着物でランチ〟お出かけの日でした。娘と二人午前中に着付けを済まし、12時30分より出かけました。お店は日曜日とあって満席、それも予約のみの状態。私たちも7人の二つのグループに分かれて、時間差で食べに行きました。

  この料理にプチケーキ・アイスクリーム・餅のデザートとコーヒーが付いて2,000円(税抜)でした。

 ところで、この一年の世相を象徴し、後世に伝えたい料理を選ぶ2018年「今年の一皿」が〝サバ〟に決まりましたと、先日の新聞にありました。今年多くの災害が発生し、備蓄の重要性が再認識される中、利便性の高い「サバ缶」に注目が集まった事などが選定理由で、「ぐるなび総研」から発表されたものです。確かに我家でも安くて手軽、栄養価も高いとあって、必ず買って備蓄しています。〝サバ缶カレー〟や〝サバ缶の白菜煮〟とか、卵焼きに入れたりとなかなかの優れものです。

 しかし、先日の俳画忘年会でこんな話が出ました。Dさんには何かご病気があるらしく、折角のご馳走を食べておられませんでしたので、〝どういうものがいけないの?〟と聞くと、〝油ものダメ、繊維質ダメ、海藻もダメ…〟と。〝じゃあ何を食べるの?〟〝ウーン、あまりないね。肉ならトリだけ…〟〝わあ、カワイソ-。奥様も料理するのが大変でしょ〟

 すると、出ました、出ましたよ!〝サバ缶〟がいいというので、奥様が何かというとそればかりを料理してくれたんだそうです。ある日病院の検査に行き、肝臓の数値が異常に上がっていたので、医者から何をしたのかと聞かれたんだそうです。何も思い当たることがなくて、毎日〝サバ缶〟をよく食べたと…。それじゃあということで、その〝サバ缶〟を食べるのを止めてみたところ、すぐに正常値に戻ったんですって…。へエッ、犯人はナント〝サバ缶〟だったという話。

 何事も〝過ぎたるは猶及ばざるが如し〟ということです。これから一層厳しい寒さに向う折から、どうぞ皆さんも食べるものには気を付けて過ごして下さいね。では、また 

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