ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

平成最後の…

2019年04月30日 | 俳句

 とうとう平成最後の日になりましたね。何をしても〝平成最後の…〟と言って、日本全国まるでお祭り騒ぎみたい!そういう私も〝平成最後の掃除〟をしなくっちゃ~と、頑張ってみたりと…。

 私の父は平成元年に亡くなりました。明治の最後と平成の最初に引っかかり・大正・昭和の4つの時代を生き、本当に昔気質で頑固な、でもとても子煩悩な父でした。だから平成になった年が忘れられないのですが、確かテレビで平成の幕開けは雨だったとか、今日の幕引きも雨と。

 明日になれば〝令和〟です。ならば何をしても〝令和最初の…〟ということになるんでしょうね。いつも黄金週間は出かける予定がないときは庭の草取りをして過ごしていましたが、こんなに毎日雨が降りますとそれもできず、のらりくらりと過ごしています。すると日頃より余計ナマケモノになった気がして、ああ~イヤダ!やっぱり忙しい方が私にはむいているみたい!

 実はこの4月30日は永井荷風の忌日で、〝荷風忌〟が晩春の季語になっています。小説家・随筆家で、明治12年(1879)東京生れ。『あめりか物語』や『ふらんす物語』、『濹東綺譚』などの傑作がありますが、俳句にも『荷風句集』を残しています。昭和34年(1959)、79歳で逝去。

   色町のなくなりてけふ荷風の忌      森澄雄

 2004年刊の句集『虚心』所収の句ですから、森澄雄の晩年のものでしょう。荷風と言えば、「色町」とは切っても切れない縁があります。その色町がなくなって…いわゆる売春防止法で赤線が廃止されたのが昭和33年とか。荷風もそのすぐ後の34年に亡くなっていますし、その時空の隔たりがこの句の骨格。澄雄と荷風の関係は分かりませんが、荷風とその時代を偲んで詠んだ句であることはまちがいないでしょう。

 以前東京へ行ったとき、東京の友人から〝どこへ行きたい。案内するから…〟と言われて、即座に〝吉原!〟と答えて、案内してもらったことがあります。随分前ですから確かではありませんが、大門跡だとか見返りの柳とかは記憶に残っています。荷風が葬られたいと書き残していた遊女の投げ込み寺〝浄閑寺〟には行ったかしら? 近くに建っていた〝一葉記念館〟には行きました。余り時間がなかったからか、ゆっくり見た覚えがないので、是非もう一度行って見たいと思っています。しかし、私の先入観でしょうか、大門跡に一歩足を踏み入れた途端、派手な店や街角に立っている人(男)の目線がとても気になったような…ちょっとコワイ!第一印象でした。

 とうとう夜中になって…もう令和元年ですね。このブログ、本当は平成最後なのに…。写真なしです。また、ガンバロウ!

 

 

  

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筍流し

2019年04月29日 | 俳句

 連休3日目。今日は一日中天気予報通りの雨で、最高気温も16度と鬱陶しい1日でした。やはり着付教室のイベント〝着物でランチ〟に行かなくてよかった!シトシト程度じゃあなく結構な降りでしたから。

 最近誂えた着物もあるし、先日は是非着てくださいと言って戴いた着物もあるし…だから着ていく場所を作らないとと思っていますので、機会があれば着て出かけたいんですよ。そうでもしないとまた忘れてしまいそうで、怖い。

 しかし、今日はなんにも予定なしで、のんびりと…ああ、いや、いや必死で俳句をひねっていましたよ。暇なら読まなくっちゃいけない本もたくさんありますので。だから時間はいくらでもいるんですけどね。

 ところで、今日のY新聞のコラム欄に〝筍掘り〟のことが書いてありましたが、山口県では、手入れが行き届かず荒廃が深刻化する森林を、健全な姿で次の世代へ引き継ぐため、森林の整備を目的とした「やまぐち森林づくり県民税」を平成17年4月1日から導入し、個人年額500円が徴収されています。第2期実施期間の最終年度である平成26年度に、事業実績を検証した上で、「やまぐち森林づくり推進協議会」や、アンケート調査等により検討を行った結果、実施期間を5年間延長することとなりました。その中に放置竹林の伐採も行っています。その事業の一環として筍が出る時期には〝筍掘り〟を一般に募集しているんです。参加費は無料、何本掘ってもOK…こんな美味しい話はないでしょう。それで以前は何回か参加しました。(笑)だって一石二鳥どころか三鳥はありますものね。①間伐効果で竹林が整備される ②人件費が不要 ③参加者には筍の収穫というお土産があるなど。

 更に筍料理が付いているところもあったんですよ。こんなイベントがあったなんてホントビックリしました。知らなきゃ損ですよね。一応平成31年度までということですので、これから先のことは分かりませんが…。

 さて、この筍の生える頃に吹き始める雨の気配を伴った風を〝筍流し〟といって、初夏の季語なんです。

  きのふ掘りけふは筍流しかな       飴山實

 写真は、先日の蕨狩りと筍掘りに行った時に、山で見かけた花たちです。①②は〝むべの花〟③春竜胆(はるりんどう)    ④草苺の花 ⑤菫(すみれ) ⑥白菫 ⑦薊(あざみ) 全て春の季語になっています。

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牡丹のころ

2019年04月28日 | 俳句

 昨日は全く何にも予定がなく、一日中何をしていたっけ?溜まっている新聞や雑誌などを読み身辺整理をして、ナント言うことなく終ってしまいました。こんな調子だとアッという間に連休終ってしまうわよね~と、つぶやく二人。

 今日は10連休の2日目…予定があります。ウレシイ!午後から予約していた美容院へ。本当は土曜日にと思っていたのですが、予約が一杯でこの時間しか空いていないと。今日はパーマも掛けて、ちょっとオシャレに短くして…夏バージョンにしました。その後は常盤公園でYさんと会う約束をしていますから。

 宇部陶芸連盟の陶芸展が、26日~28日までこの常盤公園の湖水ホールで開催されています。主人も出品していますので、それも見ようと思っていたのですが、片付けがあるため28日は4時で終了。美容院が意外と時間が掛かってしまって、残念ながら到着したときは片付けて帰ろうとしているところでした。Yさんとはその湖水ホールで会う約束をしましたので、その後地下のレストランで1時間ほどお茶をしました。福岡で会ってから二回目ですが、昔からの馴染みのようで…。この連休に実家の下関へ帰るので会いたいということで、宇部まで会いに来てもらったのに、時間がなくて、ゆっくりお話ができずにゴメンナサイ。

 彼女はB出版社に勤めていますので、いろいろと出版業界のことを教えてもらいました。やはり餅は餅屋で、私の知らないことが多く、とても参考になりました。アリガトウ!

 いよいよ平成もあと2日になってしまいました。この連休の渋滞をニュースで見る度、〝ご苦労様〟と声を掛けてあげたいです。明日は〝着物でランチ〟のイベントに娘と出かけようかと思っていたのですが、どうも雨のようで…取りやめました。すると、帰る時にはもうポツポツと降り出して、やっぱり取りやめて正解!

 俳句の話は、このところ…今日もなにもありません。ああ、そうだ!Yさんに見せようと思って、久し振りに母の句集『白寿』を引っ張り出しましたので、そこから一句。更にこの句に頂いた佐野まさる氏の選評もどうぞ。

  子の牡丹夫の牡丹と供へけり

 表現はさらりとしているが、この句は、想いは深い。

 先立たれてしまった子と夫の墓前に、豊かな花の牡丹を子のもの、夫のもの、と分けながら供えているのだ。分けるのは子に子への、夫には夫への想いが、それぞれにあるからである。「子の牡丹、夫の牡丹」の牡丹のリフレインが哀調を帯びる。(百鳥同人・佐野まさる)

 牡丹の花を見ると、いつも母のこの句を思い出します。去年ちょうどこの牡丹の頃に実家へ帰ったとき、義姉が牡丹が咲いたからといって仏壇に供えていました。きっと義姉は、夫(私の兄)へ義父、義母へと供えていたのでしょう。

 そういえば、この常盤公園の牡丹園も今が一番見頃…それも見ずに帰ってしまいました。いつからだったかしら…、確かライトアップされているとか…まだ間に合えば今度観に行って、写真でも撮りましょうか。乞うご期待!

 写真は、常盤公園の湖水ホールです。

 

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平成最後のリハビリ

2019年04月27日 | 俳句

 いよいよ今日から10連休という超ゴールデンウイークに突入しましたね。もう二度とないこのチャンス…と言っていいかどうか?良いも悪いも日本中がこの渦の中に巻き込まれています。

 できればいい意味にだけでこの休日の記憶が残ることを切望します。先日来高齢者やバスなどの事故で次々と犠牲者がでるという悲惨な出来事を知る度に〝また!〟と思って心が痛みます。そんな意味で忘れられない連休に絶対になりませんように…

 天皇・皇后両陛下がお礼にと各地を訪問されているニュースを見ると、本当にご苦労様でしたと言う気持ちが湧き起こります。私たち日本人は、やはり〝神国日本〟としての精神が目には見えないところで生きているような気がします。決して癒されることのない昭和の大きな傷を少しでも軽くするため、〝平成〟という時代を背負って、これまでの生涯を捧げてこられた両陛下、本当に頭が下がります。考えてみれば、お二人だけの責任ではないのですからね。日本人みんなが背負うものでしょうが、しかし、それも〝令和〟時代になれば次第に忘れられていくのでしょうか。

 そういう思いを託しての〝令和〟…必ずいい時代になってほしいものです。

 さて、そういう私の10連休はといいいますと…、この大渋滞が予想される時にわざわざどこかへ…なんて物好きな夫婦ではありませんので、計画なしです。現役の時は仕方なく動いていましたが、もちろんそれもどちらかの実家を訪問するという内容で。今は年中休日ですし、もう実家も母がいなくなって、室生犀星の〝ふるさとは遠きにありて思ふもの〟が実感になってしまいました。でも、一つだけ計画があります。5月5日、先日なくなった山の仲間ふたりを〝偲ぶ会〟が広島の山小屋でありますので、主人と出かけます。その日は山小屋に泊り、次の日にお墓参りをして帰る予定です。

 実は昨日、〝平成最後〟のフラダンスとリハビリに行って来ました。リハビリに行くと、〝ありがとう平成スペシャル抽選会〟なるものがあって、サイコロを振るんです。何が当たったかって?もうビックリ!⑤の「重り2Kg帰るまでつけっぱなし」というやつ。両足に着けますので、しめて4㎏。エエッ、とウレシイ!悲鳴です。日頃の筋トレは1Kgを着けてしますが、その倍ですので、やはりこたえます。足がすっと上がりませんから、引きずるようにして…運動もズルズルという感じです。でも、ある意味これはアリガタイのかも。自分では絶対にしないメニューばかりですもの。

 先日と今回2回しましたが、〝これで終りよね。明日は来ないし、もう6日まで休みだもん〟と言って帰ろうとすると、〝バカ言っちゃいけないよ!今度は「こんにちは、令和…」のキャンペーンでするんだからね…〟と、療法士さんもなかなかのもんです。恐れ入りました!これもみ~んな患者さんのためを思ってのことでしょうから、ハイ、ハイ、頑張ります!

 写真は我が家の〝オオデマリ〟。紫陽花に似ていますが、藪手毬の園芸品種で、スイカズラ科の落葉低木。初夏の季語で、〝繍毬花(てまりばな)〟といいます。昨年は虫にやられて花もわずかでしたので、主人がバッサリと剪定してこじんまりになりましたが、その分たくさんの花を咲かせてくれました。私は、出始めのころの緑の花が好きなんですが…まだ夏ではないのに、今はもう真っ白に咲き誇っています。最初のが4月10日、次のが4月15日、最後のは昨日撮ったものです。

 

 

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俳句は右脳?左脳?

2019年04月25日 | 俳句

 今日の午前中は原稿の締切なのでウンウンと頭を使い、添削でもまた頭をひねり、気になっていた礼状を書き上げて、手紙や書き留やら入金やらで郵便局へ…。ああ、全部終ってスッキリしました。

 午後は、以前俳句教室に来ていたSさん宅を訪問。ご主人が亡くなられて一人になったのを慰めるためと元気な顔を見るためにと…Fさんと二人で伺いました。

 懐かしい!ちっとも変わってない!というより却って若々しくなって、とってもステキ!80歳になったからと言って辞められたんですけれど、全く歳を感じませんでした。するとむこうも負けていません。〝先生も変わりませんね~。以前より随分痩せられて、若くなっている…〟と、お互い誉め合いです。ウ、フッ、フ…

 まあまあ、これも俳句の取り持つ縁です。アリガタイコト!いろんな話に花が咲いてアッという間に時間が過ぎてしまいました。また一緒に俳句をしましょうよと勧めると、もうやる気満々です。こういう話大~スキ!こちらまでやる気が出ますもの。さあ、一緒にガンバリまっしょ!

 ところで話は変わって、俳句は右脳を使うか左脳を使うかという話。皆さんはどちらを多く使うと思いますか?

 右脳は感性やひらめき、想像力など、左脳は理論、思考力、分析力などをつかさどるところ。では俳句を作るという作業は、何か対象物を見て感じたひらめきを五七五に言語化すること。即ち、右脳を使って後から左脳を使うということです。では他人の俳句を鑑賞するというのは、五七五に凝縮された言語を分析し、理解し、自分の感性と想像力を働かせて追体験すること。即ち、今度は左脳を使った後に右脳を働かせるということなんです。

 結局、俳句を詠み、俳句を読むということは、右も左も脳の活性化に繋がるという話。これは松山市の「俳句と脳の研究会」で実証されていることなんですよ。だから、認知症予防などには俳句が非常に効果的だということ。本を読んだり四則計算をしたりゲームをしたりするよりも、脳の血流量が大きく違うらしいんです。

 だから、皆さ~ん是非俳句を作ってみましょうよ。才能?そんなもの全くいらない!五七五と季語だけあればOKです。こういうことは〝思い立ったが吉日〟で、早いほどいいんですよ。

 写真は、去年も載せましたが、〝御衣黄(ギョイコウ)桜〟で、八重です。もう半分以上散り、葉がこんなに出ていて、遅かりしでした。

 御衣黄桜とは、ソメイヨシノが散った後、4月中旬~下旬頃に咲く桜です。サトザクラの品種の1つで、開花したばかりの花は淡い緑色、徐々に黄色に変化していき、やがて花びらの中心部が赤く染まっていくのが特徴です。

「御衣」とは、貴族の着物のことを意味します。緑色の花びらが、平安時代の貴族の衣服の「萌黄色」(モエギイロ)に近いことが名前の由来なんです。

 

 

 

 

 

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俳句は〝舌頭千転〟

2019年04月24日 | 俳句

 昨日の雨は今日も降ったり止んだりと…またちょっと気温も下がって、昨夜は炬燵をつけました。本当に体がついていきません。風邪の残りがまだくすぶっていて再燃しそうで、いよいよスッキリしません。

 今朝テレビを観ていて〝あの人のさらんね~〟と言って、ふと「のさる」という言葉使う?と主人に聞くと、〝知らん〟と言います。じゃあ方言なの?と思い、広辞苑で調べるとやはりありませんでした。

 息子に聞いても〝そんなの聞いたことない。のさばるの間違いなんじゃあ?〟と。まあ私の言葉は国籍不明のようなものが多くて、〝おまえがよく使うから、何となく雰囲気で通じるところがあるが…〟と、いつも主人は言っています。それで気になってネットで調べてみると、ありましたよ!宮崎地方の方言に、「のさる」は〝運がいい。授かる〟という意味だと。私はほとんど〝のさらん〟というように否定形でしか使わないような気がします。

 他の宮崎の方言を見ると、「あせくる」というのもありました。〝かきまわす。いじくる〟という意味で、これも私はよく使います。ということは、宮崎の方言が意外とあるんですね。気がつきませんでした。まあ、大分県の隣は宮崎県ですものね~。似たところがあるのかも。

 言葉ってホントに不思議!先日の句会でも〝川高菜〟という季語の句がありました。確かに歳時記にこれはありますが、〝クレソン〟の傍題で、他にも〝オランダ芥子(からし)〟ともいうと。清浄な川などに行くとよく見つけますので、私も採ってきて食べます。ちょっとピリッとしてなかなかのものですよ。

 ところで、その句は川高菜を摘んだというものでしたが、どうせなら〝クレソン〟を使った方がよかったですねと言うと、歳時記に載っていたからいいと思って使いましたと。

 そう、そこが問題なんです。初心者で時々、わざわざ誰も知らないような季語を見つけてきて、ひとり悦に入って使ったりする人がいます。それは決して効果的ではありませんので、気を付けて下さい。

 中身は同じものでも、〝クレソン〟と〝川高菜〟では雰囲気が全く違います。例えば、フランス料理には川高菜は合わないでしょう?また、一夜漬や和え物だとクレソンでは合わなくなります。だから、何度でも朗誦して、どちらの雰囲気がいいかをじっくり検討しましょう。

 俳句は意味だけでなく、リズムと韻の響きが醸し出すハーモニーのような、音楽的な面も持っていますから、それを体得しましょう。そのためには昔から言われている〝舌頭千転〟を実行すること。これは芭蕉の言葉で、〝句調はずんば舌頭に千転せよ〟(くととのわずんばぜっとうにせんてんせよ)から来ています。要するに、何度も何度も口ずさむことです。そうすると日本語の美しい調べが自然と身についてくるはずです。

 写真は、我が家の〝ジャスミン〟「茉莉花」ともいって、インド原産のモクセイ科の常緑低木。強い芳香があり、香料の原料になったり、乾燥させた花を入れ〝ジャスミン茶〟としても好まれます。

 

 

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〝びっくりポン〟の句会

2019年04月23日 | 俳句

 今日は四月最後の俳句教室。出かけるとき雨は降っていませんでしたが、午後からは天気予報通り雨となり、帰る5時過ぎ頃はとうとう土砂降りになっていました。でも、久々に降る雨にはホッとします。人間って勝手なもんですね。

 今日の兼題は〝蝌蚪〟。晩春の季語で、お玉杓子のことです。歳時記を見ていたらおもしろい句がありました。

  税の数字よ小学生の日の蝌蚪よ    加藤楸邨

 以前にも楸邨の税の句〈春寒くわが本名へ怒濤の税〉について書いたことがありましたが、このように「税」などを主題にした句はあまり見たことがありませんので、すぐに記憶に残ってしまいますね。こういうところを詠むのが人間探求派とか難解派と言われる由縁なのでしょうか。〈春寒く〉の句の方は分かりますが、〈蝌蚪〉を見て税金を…いや、反対ですね。税金の数字を見て小学生の頃に捕って遊んだ〝おたまじゃくし〟を思いつくなんて誰が想像するでしょうか。

 この兼題は意外と難しく、みなさん四苦八苦されたようで、あまり印象的な句はありませんでした。それよりも今日はとてもいいことがあったんですよ。まず新しい会員さんが2名増えたこと。それもご夫婦で。これでここの句会は13名。更にいつものことですが、お菓子や手作りのフルーツ寒天が出て、おまけに自家製の絹さやがお土産にと…まるで句会ならぬ茶話会のようで、いつにも増して賑やかでした。

 最後はとっておきのいい話!今回の添削句の中に〈風船や卒業の種海越えて〉というのがあったんです。この句の季語は…そう、「風船」と「卒業」の季重ね。ここは「卒業」の方がメインでしょうから、「風船や」はマズイですね。それにこれは、きっと卒業記念で花の種を風船につけて飛ばしたんでしょう。以前そんな話聞いたことがありますし、ならばそれが分かるように…と、〈卒業の風船飛ばす種つけて〉と直したところ、作者が、実はこの句は…と、いきさつを話してくれました。

 〝この前畑に行くと風船が落ちていて、それに種がくくりつけてあって、子供の字で「ひまわりの種です。よかったら育ててください」と書いてあったんです〟と。〝へエッ、どこから飛んで来たの?〟〝福岡県の糸島というところ…〟みんな〝びっくりポン〟です。

 そして、ここで終らないところがサスガ!その小学校に早速返事を書いて出したんですって。すると今度は学校から礼状が届いたんだそうです。みんなが〝何て?〟と聞くよりも先に、〝その手紙ここに持ってきています〟と。わあ、感動、感動!〝じゃあその種植えたの?〟〝まだです〟〝ならば、花を咲かせて写真と俳句を送ってあげなさいよ。きっと喜ばれるから〟と言うと、……どんどん話が発展して行きます。

 〝それでは、この句は〈卒業の風船飛び来種つけて〉としましょう。そして、芽が出たところや花が咲くまでの様子などを詠めば、これから当分は句材にことかきませんね。頑張って…〟ということで、オシマイ!

 その落ちていた風船の写真も見せてもらいましたが、ハート形の…でも彼女のところに着いたときにはよれよれになっていて、よくぞ飛んで来たという感じ。涙ぐましいものがありました。ね~いい話でしょう。

 帰りは雨ザーザーでしたが、心はホッカホカ。

 写真は、学校(福岡県糸島市立波多江小学校)からの礼状。ブログに載せる許可をいただきました。ちなみに返事を出されたのはご主人様ですって。いいご夫婦ですね。ゴチソウサマ!

 

 

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兼題は〝山吹〟

2019年04月22日 | 俳句

 今日のなんと暑かったこと…ニュースを見ると山口でも29度、大分では30度を超えるところがあったとか。もうビックリ!真夏に突入した感じですが、明日はまた20度過ぎぐらいに戻るそうで…

 今日の句会の兼題は「山吹」。晩春の季語です。私も作りましたが、結構難しい季語で、主人に難しいでしょうと聞くと、〝何を詠んだらいいのか、ワカラン!〟と。山吹の花は我家にも咲いているんですけどね~。

 句会場に行く道すがら、主人が〝太田道灌の話しか頭に浮かばんが…〟と。〝七重八重花は咲けども山吹の…でしょ。でも山吹って万葉の時代から詠まれているのよ〟と説明すると、〝ふ~うん。じゃああの歌は蓑を請われた娘が詠んで、花と一緒に差し出したんじゃないのか?今までてっきりそう思っていた〟と。

 そうなんです。あの歌は『後拾遺和歌集』にあって、兼明親王の詠んだ古歌。田舎の娘でも知っているその歌を知らなかった太田道灌が恥じいり、その後努力して立派な歌人になったという話、有名ですものね。

 句会にもやっぱり出ていました。〈教室の山吹古歌の謂れ説く〉という句ですが、作者はもちろん元小学校の先生。〝山吹と聞いたらすぐに昔学校で子供たちに教えていたことが浮かんで…〟と。俳句的に見るとこのままではちょっとぶっきらぼうすぎる詠み方ですが、意味はよく分かりますね。そこで、〝このままでは山吹が謂れを説いているようですよ〟と言って、〈山吹を活けつつ子らへ謂れ説く〉と直しました。すると今度は〝山吹は子供が持ってきたんです…〟と言うので、〈子の持ちてきし山吹や謂れ説く〉と、また直しました。

 作者は、〈教室の山吹(を見て)古歌の謂れ説く〉のつもりで、〈を見て〉を省略したのでしょうが、ちょっと強引でしたね。もちろん俳句は省略が大事なんですが、でもしていところと悪いところは見極めてしてほしものです。特に初心者は、五七五という制約のために強引にくっつけて〝これでどうだ〟と、力んで詠むことがありますので、先ずは素直に詠むことを心掛けましょう。それが上達する一番の近道ですよ。

 写真は〝山吹〟の八重。今年は刈り込みすぎて花が少ないです。白いのもありますが、これは白山吹。この山吹のことは、いろいろと調べて一年前のブログに書きましたので、もし興味がありましたら読んでみて下さいね。

  

 

 

 

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俳句は一字が大切!

2019年04月21日 | 俳句

 今日も晴天、このように洗濯日和が毎日続くのは嬉しい。山口の最高気温も今日は27度ですって!本当に暖かくなったもんです。この前までの寒さが嘘みたい!

 ところで、金曜日の兼題「花曇」で高点句だったのは、〈鬼瓦庭にほかれて花曇〉でした。

 「鬼瓦」と「花曇」の取り合せの句ですね。立派な鬼瓦がもう要らなくなったのか、庭に捨てられていたのを見て詠んだのだと作者。きっと寺の庭などでしょうか。普通は屋根の上にで~んと構えて威張っているような鬼瓦が、もう用なしと捨てられているのはちょっと哀れ…季語の「花曇」もほどほどに響き合っていていいと思いました。なのにどうしても何か気になるんです。みなさん分かります?

 それは中七の〈ほかれて〉です。ウ~ン?これ終止形は「ほかる」?じゃあ何形なの?助詞「て」に付くのなら連用形のはず…ということはこの動詞下二段活用なの???などなど、疑問が生じるでしょう?意味は「捨てる」だと、採った人も作者もみんな分かってそう思っているのに。

 では「捨てる」というのを「ほかる」と言う?方言かしらと皆さんに聞いてみても???そこで、広辞苑で調べてみるとありましたよ。東海・北陸地方などで「捨てる」ことを「ほかる」と。でも、ラ行五段活用ですって。ということは、やはりこの「ほかれて」は間違いという結論になります。だから、捨てるという意味の「ほかす」を、正しく「ほかされて」と、もしくは方言を使うなら「ほかられて」と言うべきところ。ちなみにここは主語が「鬼瓦」ですから、「れ」は受身の助動詞ということになります。

 最終的には中七が字余りになるので、助詞「て」を除けて、〈鬼瓦庭にほかされ花曇〉としました。方言も使いようによってはおもしろくなりますが、あまり意味が無いのなら標準語の方を使って、美しく仕上げた方が詩的になると思いますね。ちょっとしたことですが、俳句というものは短い分だけ一字一句に気を配って、伝統的な美しい日本語を残していくという役目もあるかと、私は思っているんです。

 昨日の午前中は、フォーユー定期文化講座の開講式でした。去年は忘れていて行かなかったので、今年は忘れないように…と心していたつもりですのに、また忘れそうになって。主人から〝カレンダーに開講式と書いてあるが、行かんでもいいのか?〟と言われ、慌てて滑り込みセーフでした。アブナイ、アブナイ!

 午後からは定例の宇部馬醉木句会でした。それで会場に行くと、今度はナンとたったの5人…エエッ、どうしたの?欠席投句が多いのはいつものことで仕方がないのですが、いくら少なくなったとは言っても、私を含めて10人は出席していましたのに…。本当に淋しい限り。でも、その分じっくりと句の検討ができて、勉強になったとは思いますがね…。

 まあ、めげずに頑張りましょう。悪いことは重なるもの、いいときだってあるはずですから。まあ、まあです。

 写真は、2019年フォーユー定期文化講座の開講式の様子とフォーユーの庭に咲いていた〝花水木〟。これは晩春の季語です。

 

 

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何でも〝やる気〟!

2019年04月20日 | 俳句

 このところ本当に春らしい陽気になって、体も随分楽になりました。その分気持ちも高揚していっていいのではと思うのに、なんだか沈みがち…理由?ウ~ン特別に思い当たりませんね。これこそが〝春愁〟というものなのでしょうか。

   共に春愁茶碗二つに茶の冷めて     林翔

 へ~っ、翔先生にもこんな句があったんですね。知りませんでした。句集『あるがまま』に所収の句ですから、これは晩年の句。「茶碗二つ」はきっと奥様とのことでしょう。とっても仲の良いご夫婦だったとか…。

 昨日は俳句教室、兼題は〝花曇〟でした。もちろん、桜が咲く頃の曇天をいう春の季語です。

   水を飲む猫胴長に花曇     石田波郷

 我家のテンちゃんが毎日水を飲むのに…いつ頃からかしら?食卓に置いてやるコップから水を飲むんです。我家の食卓は炬燵兼用ですから、テンちゃんがテーブルに手を掛けて飲むとき…その姿ちょっと想像できますか?猫飼っている人なら分かるかな~胴長になるんですよ。

 いつものようにテンが水を飲んでいるとき、私が主人にこの句を言うと、〝ふ~ん、なるほど。おまえの句か?〟〝ウフフ…違うわよ。波郷の句…〟〝へ~っ!こりゃあどこで飲んどるんかいの~〟〝外でしょう、きっと〟と、たわいない夫婦の会話です。それを聞いてかどうか、私たちの方へチラチラッと目をやりながらまだテンは水を飲んでいます。その姿が可愛くって…

 時々側に来て離れずに鳴くときは、この水が無いか餌箱に餌が無いとき。始まりはどうも主人が酒を飲んだ後、そのコップで水を飲み、そのままテーブルの上に置いていたのにアジを占めたらしい。もしかしたら酒の匂いが残っていた? まあそれからは餌箱の水は飲まなくなって、無くなれば催促をするようになったんですよ。それがまた可愛くて…結局〝猫バカ〟です。(笑)

 ところで、この教室も新入会員さんを迎えて、ちょっと賑やかになりました。だって今二人も入院中ですものね。さて、さてどんな方がと…もちろん女性ですが、待っていると、とても上品な高齢の方でした。〝俳句はどこかでされていたんですか?〟と聞くと、〝いいえ、初めてです〟と。そして、終ってから出された書類の年齢を見てこれまたビックリ!なんと87歳ですと。とてもそんなには見えませんけれど、いやそのことよりこの年齢で新たに始めようというこの前向きな姿勢に驚き…というより脱帽です。何でも始めるに遅いということはないんですよ。要は歳では無く〝やる気〟!! みなさ~ん、ガンバリまっしょ!

 最後に〝いかがでしたか?〟と聞くと、〝とってもおもしろかったです〟と目を輝かせて…いいですね~

 この時はとてもいい気分で帰ってきたのに…どこから〝春愁〟になったんでしょ?もちろんこれは昨日の話、今日も句会でしたが…それはまたにします。では、オヤスミナサイ!

 写真は、我家の〝蕗〟。初夏の季語ですが、もうしっかり出ていて、早速筍、蕨と一緒に煮て食べました。全部初物ですよ~。おいしかった!そのとき蕗の葉が余りにも柔らかくて美味しそうだったので佃煮(ふりかけ)にしたら、それも絶品でした。ご飯が何杯でもイケる~。ヤバイ、ヤバイ!

 

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最後は漢方!

2019年04月18日 | 俳句

 今日も快晴…やっとこのところ毎日春の気分で過ごせて、気分も上々。しつっこい風邪がどうにか…と思っていると夜になるとまた咳が出たりしますので、油断は禁物なんです。

 もう相当昔になるのですが、風邪をこじらせて咳と痰が何ヶ月も取れずに往生したことがあります。もちろん病院に通い、薬も飲み続けましたが、なんの効果もないので止めてしまいました。するとその後風邪を引いていなくても痰や咳が出るようになって、すぐ風邪と間違われるようになりました。そういうわけなので、風邪を引いたりするとすぐに喉がやられて、また咳や痰に延々と悩まされるというのが普通になってしまいました。

 それで、以前最後の手段と思って漢方薬局に行き、薬を調合してもらったんです。もちろんツムラの漢方薬も飲んだことありますが大して効果なし。この古くからある薬局は、初めて行った時、診断には1時間以上は掛かるので時間があるときに来て下さいと言われてビックリです。その時、私の病歴はもちろん、性格や親族の病歴や死因など、最後には触診と、全てを聞き取ってから私に合う生薬を調合してくれました。体質改善からしないと恐らくよくならないでしょうが、とにかく信じて飲んでみなさいと。その時は藁にもすがる思いで飲みました。でも高いんですよね。病院でもらうツムラの漢方薬は保険が利きますが、これは利きませんので。4週間分で18千円、それを何ヶ月も…ちょっとこたえます。おまけに煎じ薬なので、一日分を600㏄の水が半分になるまで30~40分とろ火で煮つめる、それが厄介。つい忘れると煮詰まって飲むのがなくなってしまいますから目が離せないんですね。

 でも、症状が緩和されて、それからというもの最後の手段にはその漢方薬に頼ります。しばらく風邪を引かなかったので忘れていましたが、以前に買ったものがまだ少し残っていましたので、早速昨日から飲んでいます。やっぱりいいですね~漢方は。すぐに緩和されましたもの。皆様も何かありましたら、最後の手段で一度お試しあれ!ただし信頼できるいい漢方屋さんでね。(^0^)

 写真は、我家の〝ローリエ〟の花。月桂樹ともいい、クスノキ科の常緑高木。地中海地方の原産で、春、淡黄緑色の花を開きます。葉は乾燥させて香辛料とします。甘くてすがすがしい芳香があり、煮込み料理に合いますよ。

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蕨(わらび)と筍(たけのこ)

2019年04月17日 | 俳句

 今日は本当に雲一つない気持ちの良い天気で、蕨狩りと筍掘りにはもってこいです。さあ、出発!

 昨年も出かけた友人の山の仲間で、主人ともゴルフ仲間のOさん宅へ、8時5人で出発。実は私たちはのんびりと9時に出発しょうと思っていましたが、Oさんからそんなに遅く来たら、山に行くのに午前中で終らんようになるからと言われて…寝坊の娘なんかは渋々でしたが、Oさんの山に着いたのは9時半過ぎでしたから、ちょうどいい時間でした。

 先ずは蕨狩り。去年行っていますので、様子は分かります。しかし、もう遅いと言われていたのでちょっと心配しましたが、ナンとナンとあるわ、あるわ…しっかりと蕨狩りを堪能できました。まさにこの句のように…

   眼を先へ先へ送りて蕨採る      右城墓石

 上の写真は、私が採った蕨。他の人はこれ以上のものをそれぞれ採っていますので、大収穫でしょ!

 次は少し移動して、筍掘りへ。山に着いた途端…わあ、猪にみんなやられてる~と。

 今年は出るのが少ない上に猪の被害が甚大でと聞くと、なんだか申し分けない気がしますが、そこはめげずに目を皿のようにして筍探しです。だって頭が1センチぐらいしか覗いていないものを探すんですからなかなか大変なんですよ。ああ、本当に今年は一つも無いかも。猪でさえ見つけないものを探し出すんですものね。するとアッタ~と、娘が第一声。エエッ、じゃあ私も一つは見つけなくっちゃ…とみんな必死。ナイナイと言いながらもそのうちだんだんと探すコツが分かってきて、結局去年よりは小振りのものが多かったのですが、数では結構採れました。ああ、これで満足、満足!

 さあ今年の収穫を並べて、記念撮影です。パチッ!

   筍の一頭二頭とかぞへたき       如月真菜

 ちょうど昼過ぎでしたので、Oさん宅を失礼した後、途中でお昼を食べて帰ることに。ところが、今日は全くついていませんでした。最初に行った店は定休日、次に行ったところはすでに店を辞めていました。三度目にしてやっとありつきました。お腹がすいていたのでナンでも美味しい!

 宇部について、さあ4軒で山分けです。じゃんけんで公平に分けましたよ。その後、すぐに茹でておばあちゃんやお隣さんへお裾分け…あの筍を茹でる匂い…なんとなく気持ちが安らぎます。なぜかしら?きっと糠の匂いはお米を炊く匂いに通じるからでしょうね。

   筍を茹でてやさしき時間かな      後藤立夫 

 

 

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半月ぶりにリハビリへ

2019年04月16日 | 俳句

 昨日は久し振りにいい天気で、洗濯物を干すのも気持ちがよくて、なんだかこれで風邪が退散してくれそう…。体が一番正直に反応するんですね。それでやっとリハビリにも行く気になって、午後から出かけました。

 でも久し振りに運動するのはこたえます。全メニューこなすつもりが早めに切り上げて帰ろうとすると、〝今日は先生の診察がありますからちょっと待って下さい〟と言われて???〝ついこの前診察も受けたしレントゲンも撮ったのにどうして?〟と聞くと、〝先生が顔を見たいんですって〟と。〝ふ~ん、私は見たくないのに…〟(笑)

 結局、なぜリハビリを1ヶ月も休んだのかということらしい。確かに三月末風邪をひいてそれから一度も行っていないものね。でもその前は…ああ、〝あしかび会〟などの準備や句会などで3月の後半も行ってなかったのかも。

 だからなぜ来なかったのかと聞かれて、〝風邪です。まだ治りきってなくて…〟すると〝1ヶ月も風邪?じゃあ薬はどこの病院で?薬手帳を見せてごらん〟と次々聞かれるので、薬手帳を見せると、〝風邪薬なんかどこにも出てないじゃないか…〟と。〝はい。息子が買った市販の風邪薬が残っていたのでそれを飲みましたから…〟

 この会話一体何なんでしょう。私、何か疑われたのかしら?今まで随分この病院に通っていますが、こんなことは初めてでした。以前一度忙しくて1ヶ月以上休んで行った時は、来院の間が1ヶ月以上空くと、再診を受けて治療に入らないといけない規則だとかで、再診料とかも取られたことがありましたが…。今回のように来なかった理由をしつこく聞かれたことはなかったんですけどね。せっかく運動して少しは気分が晴れたと思いましたのに…何となく不愉快な感じでした。

 今日も気温は20度近くまで上がりそうですし、今週は余り雨マークもなくて、やっと春らしい気分に浸れそうですね。でもこれもう春の終り、晩春ですよ。今度はアッという間に暑くなるのでしょうか?

 明日はやっと筍掘りと蕨狩りに行けそうで、嬉しい!でもOさん(筍山の持ち主)の話では今年は筍が余り出ていないと…だから期待しないでということでした。まあ、それもよし、楽しみで行くようなものですから。

 写真は、我家の〝ブルーベリー〟今年はたくさん花をつけましたから、実の収穫が楽しみです。これは、まだ季語としては認定されていないようで、でも私はもう晩春でいいかと思いますけれどね。そのためにはいい例句がないと…みんなに認められるような句ができればきっとOK。みなさん、ガンバリまっしょ!

 

 

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〝筍〟の話

2019年04月14日 | 俳句

 今日は予報通り午後から雨に…このごろは天気予報がよく当たるので、かえって困ることもあります。先日の筍堀を今日に延ばしたらどうかという案が出たのですが、天気予報を見て変更。とうとう17日の水曜日にと決めましたが、今度はどうでしょう。お天気だといいのですが…。

 ところで、「筍」は「たかんな」「たこうな」ともいい、初夏の季語なんです。しかし、出るのがだんだん早くなっているような…4月になるとすぐスーパーにも売り出されるようになりますから。これも地球温暖化のせいではないでしょうか。この世の中何でもかんでも旬を待つより先取りが歓迎されますので、生産者は先に先にと…。そのためハウス栽培が盛んになり、品種改良も進んできたのでしょう。今では茄子も胡瓜もトマトももう完全に季節感がなくなりましたものね。

 その点、筍はまだ人工的には出来ないでしょうから、自然環境に任せるしかないはず。それとも私が知らないだけで、もうどこかで開発されているのかしら? 聞くところによると今年の筍は出るのが遅く、収穫も少ないので、そのため値段も高いとか。

 しかし、季節はまだまだ春ですので、俳句ではやはり今頃のものは「春の筍」とか「春筍(しゅんじゅん)」として詠まないといけないのでしょうね。でも、歳時記を見ても「春の筍」では芭蕉時代の句は一つも載っていません。当時はまだ春には余程のことがない限り筍は出ていなかったのではと思うのですが…。

   春筍に土の香りのなかりけり     小島健

   たかんなの土出でてなほ鬱鬱と    山口誓子

 この二句、どちらも筍を掘った時の「土」を詠んでいます。前句の、春にはまだ土の香りがないというのはなぜなのでしょうね。たまたま乾燥していた時に掘ったから?いや、そんなはずはないですよね。いくら乾燥していても土の中でできるものですから…それなら貰ったか買ったもので、もうきれいに洗ってあったからとか…。いろいろ考えてみてもピンときませんが、ここはやはり「春筍」だからいいのでしょうか。

 それに比べて誓子の句は、土の香りがプンプンしてきます。それも「鬱鬱と」とありますから、きっとこれは真っ黒な湿った土から掘り出されたばかりの筍でしょう。そもそも〝雨後の筍〟というように雨の降った後には筍がたくさん出ますからね。早く掘らないと固くなり美味しくなくなります。土の中に深く埋まっているものほど柔らかくておいしいんですよ。

 ああ、私は筍は掘りたてでないとダメなんです。子供のころから母が掘ってきたばかりの筍を食べつけていますので、スーパーで買ったものなど食べられません。香りはないし、固くって…。でも季節のものなので一度は食べたいと思い買ったことがありますが、後悔しました。だから朝市などで土のついた掘りたてを見つけた時買うこともありますけどね。

 

 

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悲運の武将・秀次の八幡山

2019年04月13日 | 俳句

 昨夜の最低気温は7度、今日の最高気温も15度と、まだまだ寒い日が続いています。昨日は久し振りにフラダンスに行ったのですが、1時間半踊ると疲れてしまいました。まだまだ咳が出るし、何をするのも息苦しい!終ったら久し振りにリハビリへも行くつもりで出かけたのですが、もうその元気は残っていませんでした。

 一旦崩した体調を元に戻すのは本当に大変です。前にも書きましたが、〝復元力〟がのきなみ弱まってきているので、戻ったとしてもなかなか元の状態にはなりません。だから今の私には現状維持というのが精一杯の努力なんですが、それが風邪などで体調を崩してしまうとそれさえもできなくなり、体力がガタンと落ちてしまうんです。そもそも〝老いる〟とは、そういうものなんでしょうが…。

 今回の近江八幡の〝あしかび会〟は、午前の2回目の学習会の後12時過ぎ現地解散でした。それで、私たち宇部組6人は〝たねや〟の昼食後、近江八幡山の村雲御所へ行ってから帰ることにしました。たねやの昼御膳おいしかったですよ。特に雑穀米のおこわ。それにここのお茶は〝おくどさん〟で湧かした〝小豆茶〟、とても芳ばしい!

 そもそも近江八幡は、豊臣秀吉の姉の子として生まれた豊臣秀次が八幡山に城を築き、その城下町として開かれたところで、近江商人の発祥の地です。秀次は秀吉の養子となり一度は関白となりますが、淀殿に子・秀頼が誕生したために、1595年(文禄4年)突然謀反の疑いをかけられて自害させられました。享年28歳。ガイドさんの話に心が痛みました。秀吉は自分の甥なのに何というむごいことをと…。

 その八幡山へロープウエイで上っていくと、本丸跡には「瑞龍寺門跡」がありました。この寺は生母日秀尼公が秀次の菩提を弔うため、後陽成天皇から瑞龍寺の寺号と京都村雲の地を賜り創建されましたが、1961年(昭和36年)に京都よりこの八幡山へ移築されました。それで村雲御所と呼ばれているのです。アッ、瑞龍寺の写真撮り忘れました。ゴメンナサイ!

 八幡山城は、1585年秀次が築いた山城で、標高271.9mの最頂部に本丸をもうけ、二ノ丸、西の丸、北の丸、出丸が配置された一大要塞だったようです。現在は石垣を残すのみ。ここを一周しても30分程度ですので、ちょうどいい散策コースですよ。

 山麓から山頂へのロープウェイは、片道490円、往復880円でした。山頂からは琵琶湖、西の湖、近江八幡の城下町が一望できます。前日は雨に降られましたが、この日は運良く晴れたので、気持ちよく散策できましたが…。

 あんなに晴れていた空が俄にかき曇ってパラパラと…近江の天気はホントに定まらないんですね。最後の写真の真ん中に写っているのが〝近江富士〟だとか。

 その後、お土産を買って夕方JR近江八幡駅から新大阪駅へ。そこから新幹線に乗り換えて一路新山口へ。9時半頃着き10時過ぎ自宅到着。これでやっとオシマイです!

 アッ、最後に近江八幡の名物でお土産に人気のものを紹介しますね。先ずどこに行っても必ず出て来るのが「赤こんにゃく」。もちろん正真正銘の蒟蒻なんですが、こんな色のは初めてでした。最初はちょっと気持ちが…でも食べ慣れるとやみつきになります。一説に、派手好きの織田信長がこんにゃくまでも赤く染めさせたんだとか。これは、二酸化鉄という鉄分で赤色をつけていますので、鉄分が不足しがちな女性には嬉しいヘルシーフード。「赤こんにゃく 味付」は、じっくりと煮込んで味を染み込ませた商品なので、そのまま食べれる手軽さから、お土産に人気の商品です。下見に来た時はこればかり買って帰りましたので今回はパス。だからこの写真はお借りしました。ゴメンナサイ!

 次に、「でっち羊羹」。これは、北海道産小豆のこし餡と砂糖、小麦粉を練り合わせ、蒸しあげたもの。寒天のかわりに小麦粉を使用し、もっちりとした食感になっているのが特徴です。熟練の職人が天然の竹皮で1つ1つ手包みして蒸しているため、口に入れると、ほのかに竹の香りが広がります。近江商人にも愛されたという銘菓です。

 最後は、「丁字麩」。近江商人が行商の際に、持ち運びがしやすいようにと考えられた、全国的にも珍しい四角い形の麩。近江商人の知恵から生まれた商品だと言われています。近江八幡では、すき焼きはもちろん、味噌汁や煮物など、様々な料理に活用されていますし、煮物に入れても煮くずれしないため、調理しやすい商品なんです。

 他に「近江牛」の味噌漬けやクラブハリエの「バームクーヘン」などが喜ばれますが、上に紹介した三品はお土産にとっても手頃なんです…なんてったってほとんどが一袋500円前後で買えるんですから。どこに行っても似たり寄ったりのお菓子なんかよりとても喜ばれますよ。行かれることがあれば、是非お試しあれ!

 

 

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