ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

とうとう〝師走〟ですよ!

2018年12月01日 | 俳句

 いよいよ12月に突入しました。「十二月」は、仲冬の季語。陽暦の12月のことで、一年最後の月です。でも、昔から何の疑問も持たずに使っている「師走」という語、これは本当は陰暦12月の異称で、今の陽暦では1月ごろの時期に該当します。だから季語としても仲冬・晩冬にはいっています。しかし、師走の語源を〝経をあげるために師僧も走るほど忙しい〟とする説から、年末の多忙を表す語として定着したために、今では陽暦の12月にも使っているのです。

 また、一年最初の月は「一月」ですが、これも私たちに親しみがあるのは「正月」という言葉。初心者に俳句の指導をする時、一番悩むのがこの陽暦と陰暦とのズレが起こる新年の季語なんですよ。

 昔陰暦の時は大体立春が過ぎてから新年が来ますので、それに関する季語は春に分類して良かったんですが、今では陽暦で正月の行事を行いますので、ややこしくなったのです。その名残が年賀状などに書く、〝賀春〟とか〝初春のお喜びを申し上げます〟という言葉として用いられているのです。そういう混同を防ぐため歳時記には「春・夏・秋・冬」の外に「新年」という部を立てて5つに分けてあるのです。実際に正月が過ぎてから大寒が来るでしょう。その〝寒〟とかがつく季語は全て冬になりますから、句を詠む時は歳時記でしっかり確かめてから季語を使うようにしましょう。

  路地ぬけてゆく人声や十二月    鈴木真砂女

  板橋へ荷馬のつゞく師走かな    正岡子規

 どちらの句も一年の最後の月を迎えて町中を慌ただしく往き来する人々の様子がよく見えてきますね。荷馬車なんて…懐かしい!

 写真は〝磯菊〟、晩秋の季語です。以前にも載せましたが、もう10年以上も前に貰った時は間違いなく磯菊でした。植え替えもしないでほったらかしでも毎年勝手に花を咲かせます。それはいいんですが、こうやってどんどん変化していくんですよ。これじゃあもう〝磯菊〟とは言えないでしょ!どれも元は同じだったので、葉には面影が残っていますが、花が黄色になったもの、更には白に赤みまでさしてきて……もう終りなのでしおれかけていますけど。だって12月ですものね~。

 

 

 

 

 

 

 

 

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