ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

〝蟹〟さんって?

2021年08月29日 | 俳句

 今日はもう8月も29日…残りあと2日です。朝のラジオ体操もなし、教室の句会もしばらく通信でということになりました。

 何だか手足をもがれた蟹(かに)さんのような気分…はて、蟹さんはそれでも横這いするのかな?片手や片足の一本ぐらいならできるのかも…

 さて、〝蟹〟はいつでもいるように思われますが、俳句では夏の季語なんです。それも磯や山や川にいる小蟹のことで、あのタラバ蟹やズワイ蟹などのような食用の大形の蟹は冬の季語になります。

  川蟹の踏まれて赤し雷さかる  角川源義

 あれは夏だったのかしら?いや、秋の初め頃だったような…。早朝、川の傍を車で走っていると、路上におびただしい蟹のような残骸が見えましたので、車を停めて降りてみました。それは全て踏みつぶされてぺちゃんこになった川蟹の姿でした。なんとも言えない…こんなに無惨な…まるで戦乱の後のような有様…。もちろんこれはみんな人間の仕業です。きっと夜川蟹が産卵のためにこの道へ登ってきていたんだわ、それを通行の車が次々に…と思いました。

 実は、随分昔のことですが、以前の家の近くに切り通しがあって、ある月夜にその坂を下っていると、月光に照らし出された小さな生きものがゾロゾロと…。それはまるで地中から沸いてくるようにひっきりなしに坂を登って(下ってかも?)いました。よくよく見るとそれが全て小さな蟹だったんです。その産卵に行く蟹たちの映像は私の目に焼きついて、その後俳句を始めてからの私にとても役に立ちました。

  子を産みに山の小蟹の列なして  小林草山

 生きものはみな生まれた環境でそれぞれに生きていくしかないし、寿命にしたって与えられた時間しかない…。それが当たり前だし、それにナンの疑問も持たずに一生を終える。しかし、沢蟹などは10年も生きるんですって。おまけに脱皮を繰返しますので、その度に亡くした手足などはまた新しいのが生えるんだとか。スゴい!人間も少しは脱皮できるといいのに…(笑) そうすると膝などの痛みで病院へ通わなくてもいいのにね。まるで夢のような笑い話!

 しかし、災害などというものは人だけではありません。私たちはその災害で家を失い肉親を失い…と嘆き悲しみます。が、その陰には五万という他の生きものたちも同じ災害に見舞われて死んでいったのではと思います。そういうときって人は自分たち以外の小さな生きものには目もくれないでしょう。当事者になればそれが当たり前。だって自分が苦しいときというのは心に余裕がなくて、他者への目配りなんて出来ませんものね。

 でも、そういうとき、もしそんな小さなものへの〝思いやり〟という目を持っていたとしたら、それは光り輝きますよね。

 山口県には大正時代末期から昭和時代初期にかけて活躍した童謡詩人の金子みすゞがいます。彼女の作品の中に次のような「大漁」という有名な詩がありますが、ご存じでしょうか?

朝焼け小焼だ、 大漁だ
大羽鰮(おおばいわし)の 大漁だ。

浜は祭りの ようだけど、

海のなかでは 何万の、
鰮(いわし)のとむらい するだろう。

 また、この詩を山口県出身のシンガーソングライターちひろさんが歌っておられますので、聞いてみて下さい。心が洗われるようですよ。

 〝生きる〟ということは、その陰には必ず何らかの犠牲が伴うこと。そして、その立場を変えてみれば、それがある意味傲慢であったことにも気付かせてくれます。

 詩だけに限らず、俳句でも…私はそんな人の気付かない心の襞を〝ことば〟と〝五七五〟に託して伝えたいと思うのです。音楽でも…そうですよね。

 〝心にしみる〟…秋とはそんなセンチメンタルな気分の似合う季節ですね。せめてコロナ禍に疲れた体は無理だとしても、自分の心だけは自分で癒やしてあげましょう!自分の好きなことでいいんですから、誰にでも出来ることなんですよ…ネッ!この歌を聞いてみるのも…ほら、いいかも。

金子みすゞ「大漁」 歌:ちひろ MISUZU KANEKO「BIG CATCH」CHIHIRO

#金子みすゞ #大漁 #ちひろ 金子みすゞの最も有名な代表作の一つ。 矢崎節夫氏の努力により埋もれていた詩人が現代に甦るきっかけとなった詩。...

youtube#video

 
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今日はついてな~い!

2021年08月27日 | 俳句

 今日はなぜかちょっと一日ついていませんでした。

 先ず朝のラジオ体操。昨日は雨で行かなかったので、ゴルフで主人が行かなくても私一人で…と意気揚々と出掛けました。ところが、着いてみると全く人影がありません。アレッ、時間を間違えたのかしら?

 事務所で聞いてみると、12日までコロナ感染防止のために体操も中止なんですって!会館の部屋が使用出来ないのは分かっていましたが、まさか外の広場まで使えないとは。これでは本当に運動不足でコロナ太りになるのも分かります。

 外に出て人と会ってお喋りもダメ、趣味の集まりは殆ど中止、買い物も最低限でと…ストレスが溜まりまくって体調を崩すのも当然。都会では病院へも行けないようすだし…本当に八方塞がりです。ワクチンが全国民に普及しきるのを待つしか方法はないのでしょうか。何とかよい打開策でも考えて欲しい!…と言ったって、それも詮無いこと。何だか…空しい!

 昨年のこの日のブログが届いていましたので、それを読み返してみますと…

 山口県に始めてクラスターが出て、それで俄然感染防止の意識が高まったんです。その頃はまだ一日の感染者が10人前後で、今から思えばナントカワイイこと。今や山口県の新規感染者も74人、累計感染者数は4,705人なんですもの。

 でも、東京都などはそんなもんじゃないですから。今日も新規感染者数4,227人で、累計感染者数332,008人ですって。

 東京都でも27日、新たに250人が新型コロナウイルスに感染していると発表し、都内の1日の感染の確認が200人を超えるのが昨日の236人と、2日連続。これで感染の確認された人が2万人を超え、合わせて2万96人になったそうです。先日の100人以下になったというのもたった1日だけのぬか喜びで、この調子だとまだまだ落ち着いてくるのは遠い先のことのようです。

 この昨年の数と今日のを見比べると、ナント約17倍ですよ。まさかこんな状態が来るなんて誰も考えていなかったでしょうね。私などは一年もすればキレイに落ち着くものと思っていたんですから。しかし、こんな凄いパンデミックに出逢うというのも一生に一度あるかないかのことだと思うんですが…どうなんでしょうか。怖いことです。 

 さて、次のついていないこととは、…

 今日の天気予報は、午前中曇午後晴ということでした。それで安心して洗濯をし、掃除をして…、ナンとも暑い日で、汗がダラダラと流れます。外は日が燦々と、でも蒸し暑い!やっと一段落してクーラーのある部屋でパラリンピックの放送をつい夢中になって見ていました。何気なく外を見ると、エエッ、雨が…慌てて取り込みました。しかし、すぐに日が照り始めましたので、また外へ。だってまだ完全には乾いていませんでしたから。今度は…と気をつけていたつもりなのに、また油断しているとにわか雨ですよ。ウ~ン、もうイヤ!でも仕方が無いのでまた風呂場へ。予報では明日も晴れ…ホントかな?だったらもう一度干し直すとしましょうか。悔しいけど…

 写真は、我家の〝ジンジャーの花〟、やっと咲き始めました。

  ジンジャー咲く迦陵頻伽に翼あり   山西雅子

 この句の「迦陵頻伽(かりょうびんが)」というのは、仏教で、雪山または極楽にいるという想像上の鳥。美妙な鳴き声を持つとされることから、仏の音声の形容ともされる。その像は、人頭・鳥身の姿で表すことが多いと。(広辞苑)

 なるほど、ジンジャーの花は無垢な天女のような美しさで、香も気高く…。そういえば、私のフォローしていますtoyo0181様の今日のブログ〝水澤観音③-③〟で迦陵頻伽の絵を拝見させて貰ったのを思い出しました。

https://blog.goo.ne.jp/toyo0181/e/c6a7e31ad94e0480d59c333e38892d1b

 その天井絵に描かれた迦陵頻伽の美しさとジンジャーの花の美しさには、どこか通じるものがあるような…と思うのですが、皆さまいかがでしょうか?

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兼題は〝桐一葉〟

2021年08月26日 | 俳句

 今朝は…雨が降る?それとも上がるかもと、五分五分のところでラジオ体操へ行くのを止めました。すると10分も過ぎた頃、空が真っ暗になってザーッと大雨…。行かなくて正解でした。 

 昨日の朝も6時頃はまだ夕べの雨がちょっと残っていて、空を見ればまた降り出しそう…。ラジオ体操どうしよう?と思ったんです

 ところが、思い出しました。ああ、そうだった!25日からはまた今までの8時20分に戻るんだったっけ。ということはこの日から2学期が始まったということ。それで、一昨日は〝打ち上げ〟といって、体操が終ったあとにビンゴゲームをして、大人も子どもも商品をたくさん貰って帰ったんですよ。おまけに手作りの水ようかんとターターアンダギーも。いくつになってもみんな子どもです…( ^_^)

 お世話をされた会長さんご夫婦、ありがとうございました。

 さて、今月の教室も一昨日が最後で、次は9月までしばらく息抜きができるかなと思っていると…、先ほど、電話が掛かってきました。公的施設での講座や部屋の貸出しが、今日から9月12日まで禁止になったと。またまた新型コロナウイルスの感染拡大を受け、新たに8道県が緊急事態宣言に追加され、まん延防止等重点措置も4県増やすと、政府の対策本部で決定されたからなんです。山口県はそのどれにも該当はしていないのですが、そのうれし~い波及効果(?)の現れなんですね。

 だとすると、該当する教室はどこも閉鎖されますので、未だのところもそのうち言ってくることでしょう。もうこれで何度目でしょうか。つくづくイヤになってしまいます。また通信でするしか仕方がないのかも。

 さて、一昨日の教室の兼題は「桐一葉(きりひとは)」でした。この季語は、中国前漢の『淮南子(えなんじ)』の「一葉(いちよう)落つるを見て歳のまさに暮れんとするを知る」より生まれたものですが、俳句では「一葉」や「一葉落つ」でも、また読みも「いちよう」「ひとは」どちらでもよくて、桐や梧桐(あおぎり)の落葉をさします。同じ季語で言い方の違うときは、どの言い方がいいかの選択を、その句のリズムや韻の響きなどで考えたらいいでしょう。

 写真は、上が梧桐で下のが桐の木です。撮っていませんでしたのでお借りしました、スミマセン!

鳳凰の木 青桐(あおぎり)|東アジア植物記|読みもの|サカタのタネ ...

タイトル | ♯036【キリ】改訂版* | 今日のかけら

 秋の初め、大きな桐(梧桐)の葉が風もなくばさりと音を立てて落ちる。その音で秋の到来を感じ取るというのは、あの有名な藤原敏行の「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(『古今集』)に通ずる、和歌の時代からの日本人の繊細さでしょうか。

 この季語で有名な句はといったら…皆さま当然ご存じでしょう。

  桐一葉日当りながら落ちにけり  高浜虚子

 なおこの「桐一葉」には、「一葉(いちよう)落ちて天下の秋を知る」という故事から、季節の到来だけではなく、〝わずかな現象を見て、その大勢を予知する〟ということわざの意味が匂ったりしますので、気をつけて用いる必要があります。しかし、俳句では概ね季節の到来を重要視しますので、桐の落葉の音に秋を感じるという趣で詠みたいもの。前述の敏行の〝秋〟には視覚的なものが何もないのですが、この〝桐一葉〟には、虚子の句のように音と同時にものがしっかり見えてくるというところが違います。ということは、秋の到来を目と耳で実感している場面ということなんですね。

 もう一つ、私の好きな句…

  夕暮れやひざをいだけば又一葉(またひとは)  

 これは小林一茶の『享和句帖』に収録されたもので、享和3年(1803)頃の作。季語は「一葉」。この頃の一茶は、俳諧師としてやっと認められ、〝一茶調〟と呼ばれる俳風が確立していった前途洋々の時期だったんでしょうが…。しかし、享和元年(1801)、精神面・生活面での拠り所だった父親を亡くし、その後は義母・弟との足かけ13年にも及ぶ骨肉の遺産争いを続けることになります。そんな一茶の苦悩の姿が〈ひざをいだけば〉でしっかりと見えてきますね。更に〈又〉を入れることによって、桐の一葉がぱらりと、またぱらりと…。そうだとするとこの〈一葉〉は秋の到来を感じるという抒情性だけのものではなく、人生の悲哀を感じさせるようなもの…。それを更に掻き立てるのが〈夕暮れ〉ということで…もう何の説明もいらないでしょう。

 この哀感というものは、今のコロナ禍に置かれている私たち現代人の閉塞感にも…いや、この一茶の感覚は遙かな時代を超えて、今後人間が生きていく限りの普遍的な感情なんですよね。

 写真は、通院している整形外科の部屋に貼ってあった手ぬぐいです。先日、フォローしているfukasaka200様のブログにもこの長寿の心得が載せてありましたが、文句がちょっとずつ違っていたような…。調べてみるとこれに類したものがAmazonには山ほどありましたが、きっと売れるからでしょうね。

 長寿の心得 

還暦… 六十歳でお迎えの来た時は 只今留守と云へ

古稀…七十歳でお迎えの来た時は まだまだ早いと云へ

喜寿…七十七歳でお迎えの来た時は せくな老楽これからよと云へ

傘寿…八十歳でお迎えの来た時は なんのまだまだ役に立つと云へ

米寿…八十八歳でお迎えの来た時は もう少しお米を食べてからと云へ

卒寿…九十歳でお迎えの来た時は そう急がずともよいと云へ

白寿…九十九歳でお迎えの来た時は 頃を見てこちらからボツボツ行くと云へ

気はながく、心はまるく、口をつつしめば、命ながらえ

 

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〝きらら俳句教室〟令和3年度第5回目で~す!

2021年08月22日 | 俳句

 今朝はまた夜中に雨が降ったらしく地面が濡れていました。土日はラジオ体操がないので、1日の始まりが何となくボーッとしてしまうんです。しかし昨日は午前中に〝きらら俳句教室〟、午後は宇部馬酔木句会でしたからのんびりとはしておられませんでした。 

 この日は天気予報通り、朝から曇、でもどうにか雨も降らずに一日持ちました。

 きらら俳句教室ももう5回目。でも今年度はよく雨に見舞われて、先月は全く外に出れずに室内での勉強でした。どうか今日は…と…

 行ってみるといつもお世話をしてくれているレンジャーのIさんがお休み…それで、昨年のレンジャーNさんがピンチヒッターでした。彼の時は殆ど雨が降らなかったし、今日もですからやっぱりIさんは雨女だったんだあ~と。きっとくしゃみしているかも…(笑)

 Nさんはさすが慣れたもの…昨年やった30秒の自己アピールを今からやりましょう!と言い早速スタート。今日は珍しく全員出席でしたので皆さんの特徴がよく分り、みんな打ち解けて和やかな雰囲気になりました。

 その後はすぐに外へ出て吟行へ。久し振りの吟行で皆さんもウキウキと…賑やかに出発です。

 早速〝蘿摩(ががいも)〟の花を見つけ…。〝蘿摩〟は、各地の山野に生える蔓性多年草ですが、〈ががいもの花の匂ひや風の道〉という句がありましたので、〝匂い嗅いでみた?〟と聞くと〝ハイ、いい香りが…〟と。

 そうなんですよ。吟行に行ったら花なら香り、食べられる実なら味を、とにかく体験しましょう。せっかくのチャンスなんですからムダにしないように。

 すると今度は海桐(とべら)の実。未だ弾けていないのに無理矢理割って、その実がオレンジ色でねばねばしているのを、Nさんが体験させるものだから…〈割つてみて納豆めきしとべらの実〉などの句も出てました。(笑)

 次はこのきらら浜で今年から人気のある場所になったという干潟の入り江へ…

 するとNさんが、〝皆さ~ん、ここで静かに見ていて下さい。何が始まるか…〟と言って、水辺をヨーイドンと駈けったんです。すると、ピョン、ピョン、ピョン…と等間隔で魚がジャンプするんですよ。しばらくして今度は反対側からNさんがヨーイドン…魚も反対からピョン、ピョン、ピョンと…。(大笑)

 残念ながらその跳鯊(とびはぜ)の跳んでいるところが撮れませんでした。これはこの前に撮った跳鯊ですが…これでガマンして下さい。

 ホントに楽しい!そうなんです、跳鯊のジャンプ…まるでラインダンスのように…。私は7月の吟行会でここへ来た時に知っていましたが、その時は干潟でしたので、まさかこのように水から飛ぶ姿は思ってもいませんでした。もうビックリです!今回はこれが一番印象深かったようで〈ぴよんぴよんととび鯊踊る浜散歩〉というのが最高点句になりました。

 更に今度は何か虫でも…と探すのですが、まだ残暑が厳しいからか余りいなかったですね。その代りに赤蜻蛉がたくさん…これは〝マイコアカネ〟という赤蜻蛉なんだと、Nさんに教えて貰いました。雄の方が赤くて雌はちょっと薄いから分かりにくい…。でもあの舞妓さんを想像してとても可愛かったですよ…だからパチリと。ああ、やっぱりボケてました。ゴメンナサイ!

 ところが、〝これ夫婦かしら〟と言って撮っていたものだから、それを見ていたんですね。〈(つがい)かもスマホに耐ふる赤とんぼ〉なんて詠んだ人がいたりして…ビックリ!でも楽しそうでしょう、吟行って。

 他にも今まで気がつかなかった珍しいものを見つけました。同じ道を何度も通っているのに、何かしら必ず発見があります。それを見つけて知る度に、とっても得をした気分。また宝ものが増えたみたいで…

 ①米つき飛蝗(ばった) ②殿様飛蝗? ③いたち萩の実 ④かくれみのの実 

 ああ、そうだ。虫瘤(こぶ)の話から秋の季語に〝瓢(ひよん)の笛〟というのがあることを教えたんですが、皆知らないと…。すると最後になってそれを見つけたんです。が、大変なことになって…。

 〝瓢の笛〟というのは、イスノキ(別名ヒョンノキ)に出来た虫癭(ちゅうえい)で、虫が出たあとの虫瘤が空洞となり、その穴の部分に口を当てて吹くとよく鳴るんです。

 それで、大変なことになったというのは…その瓢の笛を見つけたので、Nさんに取って貰いました。すると誰かが吹いてみて…なんて言うものだから本気で吹いちゃったんですよ。そうしたら穴からアリが出るわ出るわ…Nさんはイタイ、イタイといって…カワイソウに散々でした。でも彼もしたたか…転んでもただでは起きない。〝蟻酸ってホントウだ。ものすご~く酸っぱい!〟ですって。さすがはレンジャーさんですね。彼の健闘に

 下の写真の最初のが本当のイスノキの実。しかし、これではなく中癭(虫こぶ)のことを俳句では〝瓢の実〟といって詠むんですよ。そして、それを吹くと〝瓢の笛〟になります。

  瓢の実といふ訝しきものに逢ふ    後藤夜半

  ひよんの笛さびしくなれば吹きにけり 安住敦

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〝止まない雨はない〟ってホント?

2021年08月19日 | 俳句

 今朝は曇ながら雨が止んでいましたので、久し振りにラジオ体操へ…。みんなが本当に久し振りねと…何だか心が軽くなりました。

 体操しているとまた雨がパラパラと…でも何とか無事に終了。帰るとき見れば向こうには青空も…でも反対には真っ黒な雲…。この先の雲行きは?

 実は昨日の朝も6時前に目が覚めて外を見ると、どうにか雨は止んでいたんです。しかし、今にもまた降りそうな気配で…。主人が今日は延期になっていたゴルフへ行くからラジオ体操は休むと言うので、私も…止めたんでした。

 何でも継続することが大切。こんなに休んでしまうと、もう行くのが億劫になって…。朝にいいスタートが切れると1日がスムーズに流れて、体調まで良くなるのですが、初っぱなから躓くと最後まで尾を引いて…大抵ああ…、です。

 だから昨日は落ち込むことがあって、やっぱり付いていませんでした。自分のうっかりミスでしたから、誰を恨むではないのですが…でも〝どうして!〟と叫ばずにはいられませんでした。他人に打ち明けられれば少しはすっきりするのでしょうが、ウウ~ン、ここに書くわけにはいきません。自分の腹の中に収めて、ただガマンするしかない!

 昔から〝成らぬ堪忍するが堪忍〟といいますが…、これは〝堪忍できないことを堪忍することこそ真の堪忍である〟という意味ですよね。自分がしでかしたことに対して、堪忍するもしないもないでしょう。当然の報いなんですから。でもね~、クヤシイ!しかし、〝明日は明日の風が吹く〟なんだから、まあいいか!笑ってごまかそう…〝笑う門には福来る〟だもんね。

 ナント諺って便利なものですね。皆さんもそうやって自分の気持に合う諺を見つけて下さい。先人達もみんな同じ思いをしていたんだ…だからこんな言葉がということに気がつきますよ。

 『古事記』に「今に諺に、『雉(きぎし)の頓使(ひたつかい)』と曰ふ本(もと)是ぞ」と出ていますから、諺という語は奈良時代からあったんですね。

 〝ことわざの語源は、本居宣長が『古事記伝』のなかで、「こと」は「言」、「わざ」は「童謡・禍・俳優」などと同じ「わざ」であり、神や死霊が祟ることを「もののわざ」というし、人の口を借りて神の云わせたことばが「ことわざ」で、神の心であり、人の口を借りることで吉凶を人々に諭したものを云うのが、やがて、世間に広くいいならわされたことばそのものを云うようになったと云う〟と。また、〝この宣長の説に近似たのが折口信夫の説で、「わざ」は神意の宿る物をいい、神意の宿ることばが「諺」であり、ことばは神の精霊に下されたことばと考える〟だとも書かれていました。

 新明解国語辞典には「語(こと)事(わざ)の意」で、〝その国の民衆の生活から生まれた、教訓的な言葉〟だと。新漢語林の解字では〝人生を美しく飾る教訓を含んだことわざの意味〟を表すんですって。

 諺が神意の宿る言葉なら、ほら、〝朝の来ない夜はない〟〝春の来ない冬はない〟〝止まない雨はない〟ですよ。また、「日はまた昇る」とも…ネッ。

 ところが、雨だけでなく新型コロナウイルスの「第5波」が全国の都道府県で過去最多の感染確認が相次いでいますが、中国地方5県でも昨日18日、広島、山口、岡山の3県で最多を更新したんです。広島は303人、岡山は307人で、ともに初めて300人を超過。山口は105人で初の100人超えとなりました。各県はさらに感染状況が悪化する恐れがあるとして、県外との行き来の自粛や感染防止策の徹底を強く訴えています。

 これではちょっと夜が長すぎでしょう!これが神様の御心だというのなら…だんだん諺が信じられなくなるかも。そうならないうちに神さま、何とかお願いしま~す。 

 なんて言っていたら、あら、こちらは午後から晴れて…先ほどから日が差してきましたよ。でもまた明日は雨だと…じゃあ、今から洗濯でもしようかなあ…ゴメンナサイね!

 今回の雨で被害を蒙られた方、また今も豪雨に襲われている方…心からお見舞い申し上げます。どうぞご無事でありますように…

 写真は、ちょっと前までの空とただ今(13時頃)の空…、やっぱり〝止まない雨はない〟…かな?

 

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〝思い立ったが吉日〟だよ!

2021年08月17日 | 俳句

 こちらまたもや雨に逆戻りしています…大きな被害は出ていないようで、ちょっと安心。でももう何日ラジオ体操に行っていないのでしょう。土日は休みでしたから1週間ぐらいにはなるかしら。

 あの日はちょうどいい具合に晴れて、我家に出来たブルーベリーを体操の皆さんにお配りしたんだっけ…。いつも何やかやといろんな方々から頂いたりしていたものだから、今度はお返しするものができてよかった!

 大したものでなくても、要は〝気は心〟ですね。最初は全く知らない人同士…今でも名前や住所は知らない人がいますが…顔見知りになり段々話していると少しづつ分かってきます。

 以前菜園に出来たトマトや胡瓜を、食べきれないからと頂いたOさん…この日お休みだったので帰りに届けると、具合が悪くて寝ていたと…

 この日も毎日取らないと腐って落ちてしまうので、自分で取って帰ってと言われて貰ってきたんだけれど…。その時表札に違う名前があって、何故かしらと一緒に行った人に聞くと、それは彼女の旧姓で、以前お母さんと住んでおられたからだと。

 それがナント私のよく知っている人のお姉さんだったんですよ。言われて見れば…よく似てる…でもその方は男性だったから思いつきもしませんでした。今度会ったらその弟さんの話ができるのにと…まだ雨で会えてないんです。

 人は一人では生きていけませんよね、淋しくって…。こうやってちょっとしたことから親しくなったり、話したりしていくうちに共通の人と繋がったりと、意外と世間は狭いなあと思うことが屡々あります。特に俳句を始めてからはその見えない糸のような繋がりを感じることが多いです。

 もし私が俳句をせずに現在に至っていたら今頃どうしていたんだろうと、よく思います。当然このブログも書いていなかったでしょうし、教室の生徒さん達とも巡り会えなかったでしょう。名所旧跡などの建造物だけでなく自然のあらゆる物との出会いはきっと希薄なもので、味気ないものだったかも。

 何かを始めること…それが何であったとしても、自分を豊かに、心も広くしてくれる…それには必ず人との交わりも付いてきます。長いようでもあっという間の人生です。食べず嫌いで味も美味しさも何も知らずに逝く人生と、目一杯楽しんで美味しかったと云える人生…あなたならどちらを選びますか?

 随分前の「天声人語」(2013年7月14日)に次のような記事が…

…すこし前に退職した会社の先輩と先日偶然会い、立ち話をした。日々の暮らしぶりを楽しげに語ったが、そこには秘訣(ひけつ)があるらしい
▼「キョウヨウ」と「キョウイク」なのだという。教養と教育かと思いきや、さにあらず。「今日、用がある」と「今日、行くところがある」の二つである。なるほど何も用事がなく、どこにも行かない毎日では張り合いがあるまい。かつての同僚から聞かされて実践しているという」また、次のようにも…「▼その同僚も誰かから聞いたというから、かなり流布している教えなのだろう。調べてみると、『頭の体操』で知られる心理学者の多湖輝(たごあきら)さんの著書に行き着いた。一昨年に出した『100歳になっても脳を元気に動かす習慣術』で紹介している
▼多湖さんも100歳に近い大先輩に教わったのだそうだ。「ボケないための頭の使い方」を実に巧みに表現した言葉だと絶賛する。老後をどう生き生きと過ごそうかと誰しも考える。この話はわかりやすく、納得感もあるから、伝言ゲームよろしく広がっていくのも道理だろう。」とも。

 退職や子育てが終りもう年を取ったからと言って、もしまだ何も始めていないというあなた!勇気を出して何かを始めませんか?

 昔から〝思い立ったが吉日〟とか〝今日なし得ることは明日に延ばすな〟とか言うでしょう。英語の諺にも、” You are never too old to learn.(学ぶのに年を取り過ぎているということは決してない)と。

 サミュエル・ウルマンの詩「YOUTH」の〝青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ…〟を、座右の銘としていたのが松下幸之助さん。「青春とは心の若さである。信念と希望にあふれ、勇気にみちて日に新たな活動を続けるかぎり、青春は永遠にその人のものである」と。

 小林一茶の句に、〈笠きるや梅の咲く日を吉日と〉と〈笠きるや桜咲く日を吉日と〉という季語だけの違う句があるんだそうですが、この句をもじって、自分なりに〈〇〇〇〇や〇〇〇咲く日を吉日に〉というふうに、アレンジしてみたらいかがでしょう。例えば〈絵を描くや〉でも〈詩を書くや〉でも何でも…〈穴掘るや〉でもいいですよ。そうすると〈茄子植うる日を〉とかになるかな…(^_^)

 写真は、Oさんから頂いたもの。聞けば彼女も一人暮しでとうに80歳を過ぎたんだとか。とても元気で溌剌とした方…そんな方に育てられた野菜なので、当然新鮮で…美味しく戴きました。ゴチソウサマでした。

 

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教会の鐘の音ってうるさい?

2021年08月15日 | 俳句

 今日の朝目が覚めると窓に青空が見えました。起きていくと外にはお日様も差しているじゃあありませんか。何日ぶりでしょう…なんていうのはちょっと大袈裟なんですが…でも実感でした。

 昨日の〝この秋雨前線は15日に一旦太平洋側に南下し、雨は小康状態になる地域もあるようです…〟という言葉通り!最近の天気予報はよく当たるんですね。

 今日は「8月15日」。そう…〝終戦の日〟とか〝敗戦の日〟といって、秋の季語です。午前中子どもたちも一緒に義母の家へ仏様のお参りへ行きました。普通は義母が元気なら広島へお墓参りに必ず行っていたんですけどね。せめてお仏壇だけでもと、蝋燭とお線香を上げてきました。帰りにふれあいセンターの前を通ると…エエッ、国旗?…よく見ると「半旗」。でも、久し振りに見ました。

 半旗とは、弔意を表すために、国旗などを旗竿の頭から竿の長さの3分の1ほど、または、旗の丈の半分ほど下げて掲げること。息子などはよく知らなかったようで…、こういうこともきちんと教えておかないといけませんね。一事が万事ですもの。子どもたちに日本のよき風習は伝えておかないとと常々思っています。このお盆のしきたりなども。また、なぜそのようなことをするのかということも。

 ところで、先日の吟行会で行った教会での話…。

 教会には鐘が付きもの。その鐘の音が朝夕に響くと、私はキリスト教徒ではありませんが、敬虔な気持になり祈りを捧げたくなります。また、我家の傍にお寺がありますが、その鐘にしても朝夕聞けば心が穏やかになり、決してイヤなものではないと思うのですが…

 実はこの教会の鐘が紐で鳴らないように縛ってあったんです。それで、どうしてかを聞きましたら、以前は朝夕鳴らしていたんだそうですが、住民からうるさいと苦情が来て、クリスマスや結婚式の時だけ…それも控え目に鳴らすんですって。

 そういえば都会では風鈴なんかも窓には提げられないとか。ラジオ体操もうるさいからと取り止めになったり、実施してもほんの1週間だけとかだったり…と聞いたことがあります。赤ちゃんの泣き声もうるさいと言われて肩身が狭いとかも…どうして日本はこんな世知辛い国になってしまったんでしょうか。これでは子どもたちがすくすくと育っていく環境がどんどん少なくなってしまうのは当たり前。こんな田舎でもそうなんだとしたら、東京などの大都会での暮しはとても息苦しいものなのではないんでしょうか。

 これではストレスが溜まって、子どもが泣く度に折檻したり、虐待するということも起り得るような気がします。まっこと〝どげんきゃせんと〟ですよね。

 この写真は、今日の夕方4時半頃の空。もう黒い雨雲が一面に覆ってきています…

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この秋雨前線が〝秋黴雨〟?

2021年08月14日 | 俳句

 今日も1日雨…また緊急メールが届きました。今度は宇部にも土砂災害警戒および浸水警戒のためレベル4相当の「避難指示」が出たんです。山口県全域の川で危険水位を超えている所があちらこちらにあるようですから、このまま降り続けたら…どうなるんでしょうか。

 私の住んでいるところは山はありませんし、今まで水に浸かったこともないということですから安心していますが、でも油断は大敵!…気をつけます。

 今日は早朝より避難情報のうち最高レベル5の「緊急安全確保」が、佐賀、長崎、福岡、つづいて昼過ぎには広島と、4県に発令され、その後、長野、岐阜、島根各県でも発令されました。テレビでは川の氾濫や冠水した道路などの映像が次々に映し出されていましたが、本当に他人事ではありません。

 この秋雨前線は15日に一旦太平洋側に南下し、雨は小康状態になる地域もあるようですが、20日ごろまで停滞する見通しなんですって。それで週間天気予報はどこも傘マークばかりが並んでいました。気象庁予報課の黒良龍太課長も14日の記者会見で、「前線はすぐに北上し、1週間程度本州付近に停滞する可能性がある。安心する状況では決してない」と話され、引き続きいつどこで災害が起きてもおかしくない状況は続くのだという。

 本当にもう日本全国どこも安心してはおられない状態ですが…。ではこんな状況を俳句では何といって詠めばいいんでしょうか。

 幾日も降り続く梅雨時のような秋の長雨を「秋霖(しゅうりん)」といいます。しかし、今回のような秋雨前線にはちょっとしっくりきませんよね。余りにも綺麗すぎるような気がして。それはきっと〝しゅうりん〟という音感から来るものではと私は思うのですが、皆さんはどのように感じますか。

 同じような秋の長雨のことを「秋黴雨(あきついり)」ともいいますが、私はこちらの方が感覚的には合うような気がします。だって黴雨は「梅雨入り」の変化した語ですし、今回の雨の降り方を見て「返り梅雨」とか「戻り梅雨」のようだという人もいたぐらいですから。また、この秋の長雨に関連して、河川の氾濫や鉄砲水などが出るのを「秋出水」ともいうんですが…

  泥連れの水おそろしや秋ついり  三橋敏雄

  太き綱投げて船寄す秋黴雨    小川濤美子

 この二句などをみると、いつ頃詠まれた句かは分かりませんが、まさにテレビで見る今回の様子そのものでしょう。このような水害は昔から何度も繰返されてきたのでしょうが、それが年々規模を大きくしていっているような…いや間違いなく大きくなっていますよね。

 地球温暖化による異常気象は日本だけではなく、世界各国でも起っているというニュースをよく耳にしますもの。新聞やテレビでも雨量や最高気温など、「これまで経験したことのないような」とか「記録的」なという表現が毎年のように聞かれますから。このままこの記録をどんどん更新していけば、地球がまるで空気を入れすぎた風船のようにいつかは破裂してしまうのではと思ったりして…コワくなります。もちろん10年や20年そこらの話ではないのですから、当然私はもう生きてはいませんけどね。(笑)

 とにかく今の子どもたちの将来を心配しているのです…でもどうしていいのか分かりません。今は取り敢えずコロナの問題から解決していかなくては…ねッ。

 今日の写真は、先日の吟行会で見つけたものですが、「苧(からむし)」の花?だとグーグルレンズにはでました。もしそうなら「苧麻」とも書いて、〝からむし〟とか〝ちょま〟と読み、夏の季語なんです。でも、ネットの写真で調べてみると、ラセイタソウの花に似ていましたが、高さなど他の説明がちょっと違うような…。イラクサ科カラムシ属の多年草であることは同じです。苧は茎からは強靱な繊維を採りますが、もし違っていたらご存じの方教えて下さ~い!お願いします。

 

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〝線状降水帯〟の恐怖いつまで?

2021年08月13日 | 俳句

 昨日の夕方突然スマホに〝緊急速報メール〟が入ってきました。警戒レベル3高齢者避難等の発令が19時00分宇部市全域に流されたようです。理由は土砂災害の恐れありでした。

 雨は朝から降っていましたが、常に小降りで…そんな警報が出るなんて思ってもいませんでしたので、スマホのけたたましい音にビックリ!

 どうも夜から13日未明までに大雨警報(土砂災害)に切り替える可能性が高いらしくて、予想では夜中0時から朝の6時までの1時間最大雨量が50ミリ、今後、特別警報に切り替える可能性もあると。また、雷、洪水注意報も出ていました。

 それよりも午後2時ごろには、「福岡県と熊本県に線状降水帯が発生した」と、気象庁が発表していましたし、熊本などは、11日の降り始めからの総雨量が、多い所で平年の8月1カ月分の約1.5倍となる300ミリを超えたとか。以前にも地震や洪水の被害を立て続けに被ってきた熊本県にまた土砂災害の危険性が高まっています。 県内各地に土砂災害警戒情報が出され、一部では警戒レベル5に相当する「緊急安全確保」や警戒レベル4に相当する「避難指示」が出されていたようです。それから見ると宇部市などの警報はまだマシなんですが、とにかく大災害が発生しないことを願っています。

 今日も前線が本州付近に停滞し、東北から九州を中心に広く雨が降り、局地的に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれもあると。今後も来週にかけて前線が本州付近に停滞し、西~北日本の広い範囲で総降水量がかなり多くなるので、土砂災害や河川の氾濫など、命に危険が及ぶような重大な災害が発生するおそれもあるため厳重な警戒が必要だと呼びかけています。

 昨夜は早くに寝て夜中のことは分からなかったのですが、朝起きてみると雨は降っているもののそれ程ひどい様子ではなかったようで…。今でもショボショボとは降っていますが、まだレベル3の警報は解除されていないようですから、今後はどうなりますか。全国的にも大災害の報道はないようだし…、でも油断大敵ですね。地盤が緩んでいますから何時どこで土砂崩れが発生してもおかしくない状態ですからね。

 また一方、新型コロナウイルスの国内の感染者は12日午後8時現在、新たに1万8888人が確認されたと。過去最多だった11日より3千人以上増え、2日連続で最多を更新しています。東京の4989人をはじめ各地で感染拡大が止まらず、12日は宮城220人、埼玉1528人、愛知703人、大阪1654人、京都372人、福岡1040人、沖縄732人など20府県で新規感染者が最多を更新。重症者も増えて、厚生労働省によると、東京都に4度目の緊急事態宣言が出た7月12日の発表では432人だったのが、今月12日には1404人となっています。重症者が1400人を超えるのは5月26日の1413人以来となるんだそうです。このような現況に対して専門家の方は〝制御不能な状況〟だと言っているんですって。

 これがお盆の帰省などが始まって、人の流れが大きくなればまた更に増えるのでしょう。こんな状況ですので我家ではお墓参りも中止です。広島と大分という他県への出入りになりますので…。この10月には大分で母の7回忌をすると言ってきているのですが、これもどうなることやら。今のところは行くつもりなんですが。実は今年義父の23回忌、それを7月頃広島で修する予定でしたが、義母が退院したばかりで未だちょっと無理ですし、これもお寺さんに頼んでお経等を上げていただくだけにして、中止することにしたんです。

 もう2年もご先祖様達に不義理をしてしまい…申し訳ないのですが、このところ広島も大分も…いや山口もみんな軒並みに感染者が増え続けていますものね。仕方がないことで、きっとみんな祖霊の方々も許して下さることでしょう。こんな状況ですから私や主人は母にもし何かあったらという方が一番の心配なんですよ。ほら〝触らぬ神に祟りなし〟というじゃあありませんか。もうそれしかないですよ。自粛あるのみです。

 今日の写真は、先日の花の海へ行ったときのもの。コキアとオクラの花です。コキアは、草姿が円錐形の整った形で繊細な茎葉が密に茂り、明るくさわやかな印象を受ける春まき一年草。観賞期間が長く、同じ形状のまま大きく育ち、秋には紅葉して特異な景観がつくれます。ホウキギの和名のとおり、刈り取って陰干しして、草ボウキをつくるのにも利用されたりします。俳句では「帚木(ははきぎ)」や「箒草(ほうきぐさ)」として夏の季語なんですよ。「オクラ」は、早くから花が咲いて実りますけれど、秋の季語。

 

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兼題は〝南瓜〟

2021年08月10日 | 俳句

 昨夜も雨が降ったらしく、朝起きると地面が濡れていました。一昨日の台風9号は、少し予想進路を変えてくれたので大したことも無く夜中に通り過ぎ、雨だけを残してくれて、却ってありがたかったです。

 でも、ニュースを見れば、関東や東海などあちらこちら広範囲で突風や記録的な大雨をもたらしたようで…被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。

 今朝のラジオ体操へ行く時、やはり立秋と台風一過のお陰か今までとはちょっと違う爽やかな空気を感じました…が、昼間の気温は33度と相変わらず。

 実は今日の午前中は初めて引き受けた講座があったんです。以前に書いたことがありますが、山陽小野田市の須恵公民館で開催している「須恵教養講座」。この教養講座は一年間いろいろな分野で月1回開かれていて、今まで俳句部門がなかったからと頼まれたものでした。

 朝10時から11時30分までの1時間半…どういう風に話を運ぼうかなと、最初の時は悩みます。全く知らない人ばかりだし、どの程度の話をしたらいいのかと。

 でも行ってみると、初っぱなから懐かしい人に出会えてビックリ…気分がすぐに解れてよかった!約30人ぐらいだったかしら…まあ何とか無事に終りました。最後の方では皆さんから出していただいた句を選評・添削したりして、それがとっても面白かったと言って貰いホッ!

 それから家へすっ飛んで帰りお昼を食べ、午後のM俳句教室へ…。今日は本当にバタバタと忙しい1日でした。阿知須のきらら俳句教室の時もバタバタしますが、あそこはもう慣れましたので精神的には気が楽なんです。今回は初めてでしたから…。何にしても初めてのことは疲れる~。

 さて、今回の教室の兼題は「南瓜」、もちろん秋の季語ですよ。

  鶺鴒がたたいて見たる南瓜かな   一茶

 この句、鶺鴒(せきれい)も秋の季語なんですが、この鳥は河原や畑地などどこにでも一年中見かけますし、強い季語ではありませんので、ここは南瓜の方が主季語。

 鶺鴒という鳥は、長い尾を上下に振って石や地面を叩くように見えるので石叩や庭叩と言われます。一茶も南瓜に来て止まっている鶺鴒を見て詠んだのでしょう。まるで、西瓜が熟れてるかどうか調べるのに叩いてみるように、鶺鴒が南瓜の食べ頃を叩いて見てるよ…と、面白がってるんですね。

 教室の句にも面白いのが出てましたよ。〈買われゆくおかめ南瓜の色白で〉という句…

 〝ヘエッ、おかめ南瓜というのがあるの?〟とか〝色白って…白い南瓜?〟など…作者曰く〝あるかどうか知らんよ。でも何となくおかめのような顔してたし、肌色のような色だったので…〟と。そこからどんどん話がふくらみとうとう南瓜談義へ発展。(笑)

 そういえば、重量当てに出品される大南瓜や甲斐の旅で食べたほうとうの南瓜、名札付きの南瓜なども出てました。この名札については生産者の名札だろうと思って採った人が多かったのですが、作者は南瓜そのものの名前だと…。実はこちらの阿知須地方では南瓜が名産で〝くりまさる〟というブランド名で他の南瓜よりもお高いんですよ。すると誰かが〝寝太郎南瓜〟もありますよと…。知らなかった!

 最後の極めつけはこの句、〈我が夫のこよなく愛す南瓜かな〉…〝これホント?普通は男の人はイモやカボチャが嫌いという人が多いのに…〟と聞くと、〝ホントに朝、昼、晩、毎日食べてもいいというぐらい好きなんですよ!〟ですって。もう何も言う言葉がありません。ハイ、ゴチソウサマでした!

 ちなみに、先ほどのおかめ南瓜の句。作者がそんな南瓜は実際にはなくて自分が勝手につけた名だから気になるというので、じゃあこれではちょっと川柳ぽいし、〈おかめ似の南瓜ばかりの買われゆく〉と添削しました。ところでひょっとこ似の南瓜はなかった?と聞くと…ナイ!と。あったら面白いと思ったんだけどなあ…ハハハッ(^0^)

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まとめて…1週間分?

2021年08月09日 | 俳句

 今日はもう8月9日。昨日は久し振りにショッピングセンターへの大買い物で疲れました。また夜はオリンピックの閉会式…とうとう途中で眠くなってそのままダウン。見れば前のブログ書いてからあっと言う間に1週間が過ぎていました。この週は何してたの?そういえば何だか俳句漬けだったような…

 8月1日俳人協会山口県支部の会議で防府へ、3日O俳句教室、4日恒例の吟行会、5日いちご会の方や文化創造財団の人との打ち合わせ、7日が午後と夜の部のフォーユーでのダブル句会でした。この暑さにオリンピックの観戦もありと…働いていない分ヤボ用でフーフー言っていたんです。

 それに連日のこの暑さでしょう。何だか頭の中もこんがらがってミスばっかり繰返し…〝先生、暑さでボケました?〟なんて言われたりして、いろいろあったんですが、まあ聞いて下さい。

 先ずは8月4日、恒例の吟行会でのこと。9時の集合が場所が変って現地集合となり、山陽小野田市の若山公園駐車場に9時20分。今回の参加者は7人と…ところが1人なかなか来ません。連絡してみると1週間勘違いしていたんですって。暑さでボケてるのは私だけじゃないみたい!後から追いかけて来るというので、先ず若山公園にある教会へ。

 この「北若山教会」というのは、1950年(昭和25年)の創立という古い教会です。春は桜の名所にもなっているところで、傍には小野田小百合幼稚園が併設されています。

 聖堂の中を見学させてもらいました。ここにもコロナ禍が忍び寄って、記名・消毒・マスクなどは当然…気温35度はあったろうかという暑い日でしたが、平日でもあり冷房はなし。その代り扇風機が何台も回っていて窓は開け放しです。

 一通り見学した後冷たいお茶なども接待していただいたので、気持だけのお礼をと、ついでに販売されていた手製のマスクを買いました。その時みなさんにと言って、カワイイ服を着た爪楊枝も頂いたんですよ。

 時間が来たので皆と次の場所へ移動しようとしたとき、遅れて来たNさんと出逢って、また一緒に教会へ。それから門を出て…、見ると手に持っていた先ほどのマスクともらった爪楊枝が…ない!すぐに引き返して探しましたが、どこにもない!

 教会の方も加わって一通り全部探したんですよ。六つの目を皿のようにして…。誰も通るところではないので、誰かが拾ったということも考えられませんし、これぞまさに〝神隠し〟?(笑)

 教会の方が気の毒がって別のマスクを下さるというが…本当に情けない…

 そこへ娘が戻って来て、何してるのかと聞くので、これこれしかじかと…〝どこを歩いたん?〟と言いながらその周辺を見て探していると…〝ここにあるじゃない!〟と。みんな一斉に〝エエッ…こんなところに〟と、開いた口がふさがりませんでした。

 だってあれほどみんなで探したのに…。門扉の鍵を開けようとしたときに落としたようで…しかし、何故それに気がつかなかったのか?門の所は何度か見たんですよ。不思議…これも以前に書いた〝盲点〟ということかも。手に持ったりしてるからよ!なんて娘には叱らるし…クヤシイ!でも反省してます。

 マスクの色が地面のセメント色に似ていて、爪楊枝も地味な色の方だったので、コンクリートに同化して目に入ってこなかったんですね。せめて爪楊枝が反対の派手な方だったら気がついたのかも。何ともはや…お恥ずかしい次第でした。

 すると今度は、携帯の忘れ物があると…また教会の方が届けて下さいました。これは私のものではありませんでしたが…まあ、人のことを笑える立場ではありませんからね。

  次は若山公園から30分ほどの所にある、西日本最大級の季節体験農場〝花の海〟へ。今週末にかけて満開を迎えるという100万本の向日葵を見学して、その後昼食と句会を…ということで出掛けたのですが、駐車場に着いてみるとビックリです。あの広い駐車場が一杯で停めるところがないほど。今までここには何度も来ていますが、こんなことは初めてでした。

 何事かと思ったのですが、これはみんなこの向日葵が目当だったようで、子ども連れが多かったですね。

 その向日葵畑が暑くて、あつくて、アツクテ…。子どもたちが食べていたかき氷が目につき、美味しそう…でも食事が控えていますので、ガマン、ガマン!

 私たちは予約していましたからよかったのですが、ちょうど昼時なのもあって、レストランや売店はソーシャルディスタンスなんてどこ吹く風と、あってなきがごとしでしたよ。

 私の食べたランチは写真のこれ…4コースあり、2人で頼めば550円引きという。おまけに食後の飲み物を頼めばそれも150円引きと。その飲み物は句会場で飲めるようにと後から注文して…それを持って13時からの会場へ移動しました。

 ところが、主人が一緒にトレイに乗せて持って行ってくれるというので頼んだのはよかったのですが、それを落としてしまって…ウエ~ン、私のカフェオレだけがこぼれてなくなっちゃったんです!悪気じゃないんだから怒るわけにもいかず、本当に今日はついていませんでした。

 まあ、どうにか16時30分までに終って、17時半過ぎには無事帰宅できましたので…。はあ、でももうクタクタ…頭も回りませんし、俳句は散々!

 失敗談はまだまだありますが、今日はこれでオシマイとしますね。

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俳句にも〝盲点〟って?

2021年08月02日 | 俳句

 今朝も5時過ぎに起床…見ると地面が濡れています。すると主人が、夕べも雷がスゴかったぞと。そういえばその前の日もスゴいこと雨が降って雷が鳴り響き、あれはきっと近くのどこかに落ちた音だったとも言っていたっけ…

 私は何も知らずに…どちらも寝ていました。(笑) 暢気なものです。でも何にしても私にとってはとっても嬉しいこと。だって植木鉢に水やりしなくても済みますものね。

 さて、昨日は朝から「俳人協会山口県支部」の役員会で防府へ出掛けていました。昨年がコロナ禍で中止でしたので、今年はできれば開催の方向で考えたいが、ダメなときは昨年と同じような形にすると。その最終的な決定は9月上旬にということになりました。

 実施するに関しては、講師などの手配や会場の準備などは昨年のものをそのまま移行させて行ないますので、その点は楽なのですが、感染防止対策に万全の注意を払わなければいけません。それが大変です。

 でも、今年もまた中止ということになりますと、だんだんやる気を失っていきそうで…もうそろそろいい加減にとも思いますが、コロナの感染者はこちらでも増えてきていますからどうなりますことやら…心配なことです。

 ところで、前回〝盲点〟のことを書きましたが、俳句にも盲点があるようですよ。要するに言葉の盲点が…。自分ではこれで完璧に伝わるとか、分かってもらえると思っていることが結構あるんですよね。では、その話を一つ…

 先日の句会の兼題は〝汗拭ひ〟でした。その中に〈急ぎ足の汗を拭ひてバスを待つ〉という句がありました。

 この〝汗拭ひ〟という季語は、汗を拭くことではなく、汗拭き即ちハンカチのことなんです。汗を拭くと使うときには〝汗〟が季語になりますからね。これは盲点というより勘違いと言った方がいいかも。

 また他に、どっちつかずの微妙な句もありました。例えば〈汗拭ひ畳みて仕舞ふポケットに〉という句。作者は汗拭ひのつもりで詠んでいるので、何の疑いも持っていないようでしたが、これは〝汗を拭って〟の意味にもとらねかねません。俳句をしている人でも若い人などは汗拭いがハンカチだとは知らない人も随分多いんですから。

 せめて〈ポケットに畳みて仕舞ふ汗拭ひ〉と入れ替えると、少しはいいかとも思いましたが、それでも〝汗を拭って〟と間違われやすそう。そこでちょっとアレンジして、〈ポケットに仕舞ふ汗拭き砂払ひ〉としてみたんです。まあ、前の句よりは間違われにくくなったとは思うのですが…。やっぱりまだイマイチですよね。

 実は〝汗拭ひ〟や〝汗拭き〟〝汗手拭(あせてぬぐい)〟などは、どうしても古くさいイメージが付いてきます。だから最近は〝ハンカチ〟を使うことが多いのですが、現代ではハンカチはエチケットとして常時持っているものでしょう。季語としてはやはり〝汗〟の字が入る〝汗拭ひ〟の方が夏らしいと思われるのかも知れませんね。

 ではこの句を、〈ポケットに仕舞ふハンカチ砂払ひ〉とすればいいかというと、また新たな問題が出てきます。確かにハンカチを使うと間違われないし洒落たイメージにも変るのですが、今度は片仮名が多すぎてちょっと目障り。また〈仕舞ふ〉となれば、普通男性ならポケット、女性ならハンドバックですよね。ならばいっそのことポケットを省略して、〈ハンカチの砂を払ひて仕舞ひけり〉とでもしてみましょうか。そうすればいろんな想像が出来ませんか。ちなみにこの作者は男性。だとすると、浜辺へ二人で行って彼女にハンカチを敷いて坐らせてあげた…なんてことも想像することができるでしょう。

 こんなドラマのようなことを考えたりすることが出来ると思うと、ほら、俳句って楽しいでしょう。五七五の言葉で、まるで絵を描くように、物語を創作するように頭の中で自由に遊ぶことも出来るんですよ。何処かに出掛けて行かなくても家の中でも、あなたの空想の世界は限りなくどこまででも広がりますよ。

 さあ、あなたも俳句を始めてみませんか?

 写真は、我家の〝ヒペリカム〟です。ちょっと時期を過ぎてしまいましたが、このヒペリカムはオトギリソウ属オトギリソウ科に所属する多年草です。6~7月頃にかけて、5枚の花弁を持つ、鮮やかなイエローの花を咲かせます。しかし、切り花などで利用されるヒペリカムは、花よりも赤や濃いピンク色の実を鑑賞して楽しむのが一般的で、花束やアレンジメントの良いアクセントになります。

  

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