ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

Zoomの夜と朧月

2021年02月28日 | 俳句

 今日は28日、2月ももう終りです。明日からは3月…早いですね。週間天気予報を見ると、今週は余り良い天気ではなさそう…。曇ったり雨が降ったりで、太陽のマークは一日だけ。気温も低いときは9度、大体12度から14度ぐらいまででした。

 春だぞ!と、大手を振って歩けるのはやはり彼岸過ぎてからでしょうか。だって山口県の桜の開花予想は3月24日ごろなんですって。これは下関の標準木でのことでしょうから、宇部では更に4、5日はいつも遅れますものね。

 ところで、今我が家にはちょっと異変があったんですよ。先日主人とZoomの初体験に行って学んできたことを書きましたが、そのZoomミーティングを我が家が中心になって実際に開こうと…。我が家も進歩しました!

 でも、私はよく分りませんので見ているだけですが、主人が京都の弟夫婦、宇治の甥の家族たち、千葉の甥、宇部にいる娘に呼びかけて、Zoomのオンラインを使い、顔を見ながらお喋りをするのです。

 そもそもこれはおばあちゃんの百歳の誕生祝いに、コロナで来られなかった弟夫婦達とおばあちゃんを会わせるために計画したもの。それでみんなが一番揃いやすい土曜日の夜八時から…ということで、それが昨夜だったんです。

 おばあちゃんの所はネット回線がありませんので、主人が迎えに行き、我が家へ来て貰ってから開始。Zoomの無料ミーティングは3人以上は40分で切れるんだそうで…でも、それだけあれば充分でしたね。

 みんなコロナの自粛のため、お互いに一年以上も会えなかったし、特におばあちゃんとしては甥の所のひ孫二人の成長がこの目で見られ、おしゃべりもできて、この上なく嬉しそうでした。これもコロナのおかげといっていいのかしら…要するに〝新しい生活様式〟を実践したということなのかな?

 今はLINEとかSkypeとか、無料のテレビ電話という便利なものもあります。が、やっぱり年寄りには無理…携帯電話はいざという時のために子供用のを持っていますが、それさえ使いこなせませんもの。あれだけ物覚えのよいおばあちゃんでも、機器になるとサッパリなんです。何度説明してもすぐに分からなくなって、また聞きますがその繰り返し…

 まあそういう私だって同じで…大差はありませんけどね。(^0^) 今回替えたエコキュートのリモコンの使い方、説明を一度聞いたぐらいでは…やっぱりすぐに忘れて???ですもの。

 スマホの写真をPCに取り込むのも、以前のと違うのでたんびたんびに主人に聞いて…まだ、覚えられないんですよ。困ったもんです。やっぱり私はアナログ人間…頭がついていきません。だから…ホント疲れるんです!分かって下さい。

 ところで、昨日は満月…みんながワイワイ話しているとき、私はこっそり抜け出して写真を…幻想的な心に染みるような朧月でしたよ。

  誰となき人なつかしやおぼろ月    三浦樗良

 梅の花の写真は、我が家の〝豊後梅〟…やっと咲きました。ウレシイ!

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〝きらら俳句教室〟第10回目で~す!

2021年02月27日 | 俳句

 昨日は久しぶりに朝から雨が…それでラジオ体操もお休みでした。まあ、1週間ぶりの雨でしたから、気温は9度と低かったのですが草木には程よい潤いだったでしょう。

 今日はもう晴れていますし、最高気温も15度まで上がりますので、また一歩春へと前進すること間違いなし。

 さて、お待たせしましたあ~!エッ、どなたも待っていないですって…クスン

 毎月第3土曜日の午前中に実施しています〝きらら俳句教室〟の第10回目を、2月20日に開催しました。この日も前日の曇空とは打って変わった、またまたの快晴…ウフフフ…

 早速この日のメインを、レンジャーNさん作成のプリントを見ながら、先ずは勉強です。

 その資料によると、鶯の初音を2月11日に確認。1月下旬にニホンアカガエルが産卵。他にズグロカモメの頭羽が黒くなってきたり、カワウが繁殖羽に変わったものが増えているとも。

 ということで、今日はメインのカエルの卵やオタマジャクシを観察にビオトープの方へ行きました。本当に心地良い風が葦原から吹いてきて…でもこの枯れきった葦原もそのうちに野焼きされるという。これも春の代表的な季語ですので、日にちがうまく合えば是非見に来たいと思いますが…。もし終わっていても〝焼野〟とか〝末黒野(すぐろの)〟という季語もありますから大丈夫ですよ。

 さて、ブラブラと歩いてビオトープまで来ると…〝アッ、いる、いる…〟〝どこ、どこ?〟〝あれ、あれよ!〟〝わあ、あんなにちいちゃいの?〟と、相変わらず賑やかなことです。でも、私も写真を撮ろうと、どれどれと覗き込んでも分かりません。あのちっちゃなゴミのようなのがそうですよ、と言うので見ていると、チラッと動きましたのでどうにか撮影。これ本当は5㎜もないくらいですからね。引き延ばすと…ボケです。でも、何とか分かりますよね。

 すると、レンジャーのNさんが、ほらと…ゼリー状のものを掌にすくって見せてくれました。キャッ…黒いつぶつぶが卵なんですって。エエッ、こんなに小さいの?とビックリ。いつもは紐状の卵で孵化すると1センチ弱ぐらいの頭のオタマジャクシしか見たことがなかったので…何これッという感じ!

 すると、自称蛙博士が〝先生、あれはトノサマガエルの卵ですちゃ…〟と。なるほどそうなんだ…日本で確認されている蛙は48種類もあるらしいから。一概に皆同じだと思ってはいけないんですね。ハイ、先生よくワカリマシタ!

 ということで、そこを去ろうとした時、池底に蜷(にな)の這い回った跡が日が差してしっかりと見えましたので、〝皆さん、これも春の季語で、「蜷の道」と言うんですよ〟と教えました。すると今までに見たことがあった人も、これがあの巻貝の這った跡とは知らなかった人が多くて、とても新鮮な驚きを覚えたようでした。

 その証拠にメインの蛙の卵を詠んだのは1句。今回は欠席の人が多くて参加者は10人でしたから、そのうちの5句がこの〝蜷の道〟を詠んでいましたものね。まあ、オタマジャクシは音数の多い季語で使いにくかったのかも。ちなみに俳句では、オタマジャクシのことを〝蝌蚪(かと)〟といい、あのゼリー状の卵を〝蝌蚪の紐(ひも)〟として詠んでいます。それを知ると面白がって詠む人が増えるんですけどね。今回は、そのことをまだ教えていなかったので仕方がなかったかな。そんな中、Hさんの次の句が今回の最高点でした。〈沼底に山河を作る蜷の道〉この句の良さはもちろん〈山河を作る〉といったところ。

 悉く(ことごとく)これ一日の蜷の道   高野素十

 蜷の道はじめをはりのなかりけり     森田公司

という例句が歳時記に載っていましたが、この蜷の道をじっくり眺めていると確かに山河が見えてきます。これがまだ俳句を始めて1年足らずのHさんに詠めたとは…スバらしい!と丸を…。でも、〈作る〉がちょっと大げさかしらね…だったらここを〈池底に山河を描き蜷の道〉としたらいいかもねと言うと、彼女の弁…。〝蜷の這っているところが溝のようになっていたので、それが谷で外側が盛り上がっているので山と…。這うほどに山と谷が出来ていくからそう詠みました…〟と。

 ウウ~ン、ナルホド!だから〈作る〉だったんですね。納得!でも、句としてはどっちがいいかな?ちょっと考えてみてね。

 これで、今年度は来月の1回を残して終了。来年度がまた4月から始まりますが、さてどうなりますか?

 帰るときに来年度の募集のチラシが配られていました。15名の先着順となっていましたので、もう皆さん申し込んでおられたようす…ウレシイコト!

 それでは、また、来月まで…バイ、バイ!

 写真は、右のカワウは幼鳥で、左のが繁殖羽が見え始めた成鳥なんですって。私のスマホでは…イヤ私の腕ではこれが限界。観察されていた方のフィールドスコープを覗かせてもらうと確かにその違いがよく分かりました。下の写真は、のんびりとまだ故郷へ帰らずにいる春の鴨たち。小さくて見えないでしょうが、気持ちよさそうな日和だという雰囲気は出ているでしょ!

 この日はここが済むとお昼を食べて、午後からの宇部馬酔木句会へも行きましたよ。やっぱり疲れた!

 

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コロナの奴め!

2021年02月24日 | 俳句

 今日は、私の正真正銘の歳の誕生日なんですよ!(^0^)でもお目出度くはないですから~ほっといて下さいね!アハハ…しかし、それではちょっと淋しいから自分で小さなでも買って自祝しよう…

 そういえば去年は主人と友人夫婦と4人で石垣島へ出掛け、私の誕生日と友人夫婦のダイヤモンド婚を祝ったんだっけ。それなのにその大事な晩餐の時私は足を骨折したりして…大変な旅行だったんだ。あれはコロナが広がる前だったけど、こんな時期にのんびりと旅行に出掛けるなんてと…やっぱり罰が当たったんでしょうかね。

 さて、昨日は天皇誕生日。なのでどこもお休みでしたが、O教室の句会の日でしたから午後から出掛けました。この教室のお世話をしてくれているFさんが23日、私が24日と…2人の誕生日でしたので、S夫妻からお祝のお菓子の差し入れがありました。(*^-^*)ございま~す!美味しかったですよ。

 …と、和やかな雰囲気で始まろうとした時に、私がついMさんに〝ところで、お母さんは大丈夫?〟と聞いたんですよ。すると、急に彼女が飛んできて、これと、句を指さしたんです。そして泣きそうな顔をしたので、みんなビックリ。

 実は先月の彼女の句稿にお母さんがコロナに罹ったことを詠んだ句がありましたので、それで心配で聞いたんですが…。見ると、今回出した彼女の句稿に、〈テレビに死者1てふは母凍(いて)返る〉や〈骨帰宅水仙の香に迎へたり〉の句がありました。そして、それには次のようなコメントも…

 〝2月2日の朝、母が逝ったとの連絡。一年以上も会えぬままでした。テレビに映し出された死者1名という画面が残酷でした〟と。また、〝お骨になって戻ってきた母のために庭中の水仙を切って飾りました〟とも。もう涙が出るでしょう?何を言ったらいいのか、咄嗟に慰める言葉も出なくって…しばらくは呆然としていました。やっと、気持ちを取り戻していろいろ話を聞いてみると…

 施設に入っておられたのは以前から聞いていましたが、まさか今回宇部のクラスターが発生したあの扶老会病院だったとは…。96歳だったお母様は陽性になるとあっと言う間に1週間ほどで亡くなられたんだそうです。それも事後報告でなんて…。そんなこととはつゆ知らず…ゴメンナサイね。

 それにしてもこんなに身近でコロナの恐怖を感じるなんて…全くいいようがありません。だって死に目に会えないどころか葬儀も骨拾いもできず、ただ骨壺だけをいただくなんて…。それがよりにもよって一番別れがたいお母さんなんですよ。こんな別れ方って辛すぎると思いませんか。

 あの志村けんさんや岡江久美子さんのことを思い出してしまいました。そういえばもうすぐ一周忌が来るんですね。そうそう、義姉の一周忌もこの3月13日に行うと言ってきましたもの。あの頃は散々でした。足にはギブスをはめて、大分まで葬儀へ行きました。もし、義姉がコロナだったとしたらと考えるとゾッとしますが…

 ところで、Mさんは今家にお母さんの骨壺を祀って冥福を祈っていますと。思い返せば、去年の誕生日も会えず、差し入れだけを職員の方に預けて帰ったと。コロナがまだ騒がれていなかった頃、一緒にあちらこちらへ連れて行ったのが、顔を見た最後だったと…。その時はまさかこんな事が起ろうとは誰も予測できなかったんですものね。

 彼女は根が明るくってとってもさっぱりした人なので、句会では気丈に笑っていましたが、本当は辛かったんではと思います。だって、母親というものはどんな状態になっても、生きているというだけで違うものでしょう。心の拠り所になりますもの。言うにいえない耐えがたいものがあるに違いありません。でもそのやるせない辛い気持ちを、是非俳句にぶっつけて詠んでほしい。たくさん詠めば詠むほど、少しは気が軽くなるはず…、ガンバレ!ガンバレ!Mさん!

 コロナはまっこと罹った人や家族には残酷なものですね。クヤシイ!ホントに、コロナの奴め!

 句会の兼題は〝下萌〟でした。これは2021年2月6日のブログ「兼題の〝下萌(したもえ)〟を探して!」に書いていますので、よろしかったらそれを見て下さいね。

 写真は、今日の綺麗な夕日。私の誕生日にちなんで…アアッ、去年石垣島で骨折したのもこの日の夕日が綺麗で、それを撮ろうとしていた時だったわ。こりゃ、イケン、イケン!

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おばあちゃん、百歳おめでとう!

2021年02月21日 | 俳句

 なんと、ナント…今日は21日。あっと言う間にブログ3日間もサボってしまいました。ウウ~ン、何が忙しいのかな?自分でもなんでこんなに余裕がないのかとフシギ!

 毎日欠かさずブログ書かれておられる方々に…脱帽!私にも書くことは一杯あるんですけどね…どうしましょう!

 先ず今日のこと。大正10年2月20日生まれの義母ですから、正真正銘の100歳が昨日。そのお祝いに今日は日曜日でもあるしと、家族皆でランチへ出掛けました。今日の暖かいのは知っていましたが、でも車に乗ってビックリですよ!車内温度がナント22度。先日は最高気温が2度とか3度しかなかったのに、この気温の落差には体もようついていきません。それが体に堪えているのかしら?

 写真は、おばあちゃんがケーキのローソクをフウーッと!もちろんローソクは10本よ。下のは、お料理の最初に出たふぐ刺しとごま和え…後はパクりと…お腹の中へ。ゴメンナサイ!

 この頃何をするのにも疲れやすくて、ものごとが捗りません。だからブログ書く余裕もなくなるのだと…なんて言い訳するようじゃいけませんね。ハイ、ゴメンナサイ!

 さて、さて、忙しすぎるともうコロナのことなんかがどこかへ吹き飛んでいって…。最近はどうなっているのでしょうか。

 東京都は、21日、都内で新たに272人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表していました。1日の感染の確認が500人を下回るのは15日連続で、また300人を下回るのは今月15日以来だそうです。

 ただ、感染が確認された人の21日までの7日間の平均は前の週の89%余りとなる341.6人で、都が目安として示している7割以下を超えていますし、その目安を超えるのは4日連続で、担当者は「感染者の減少が鈍化していて、ここで油断するとリバウンドもあり得る」としたうえで、「減少には皆さんの努力が必要でまだ緊急事態宣言下であると認識してほしい。暖かくなり外出したくなると思うし、花見や歓送迎会の時期だが、我慢して不要不急の外出を控えてほしい」などと呼びかけているようですよ。

 全国的にもこのところ随分感染者が減少して、今日は0の県が14県と。しかし、グラフで見ると第二波の時の最高レベルの状態で止まっていて横ばいなんだって…。先日始まったワクチンの接種ですぐさまウイルスの撲滅というわけにはいかないでしょう。だって全部に行き渡るまでにはまだまだ時間が掛かるでしょうから、もうしばらくは油断は禁物だと思います。

 では山口県はというと、以前の宇部市の病院と周南市のサービス付き高齢者向け住宅から広がったクラスター関連の感染者がいまだに出ていて、今日も2人だと。

 累計感染者数は1367人、死者35人。宇部市はやはり県内最多で273人、次いで周南市が238人、下関市211人、岩国市202人(米軍岩国基地178人除く)となっていました。(2月21日14時20分現在)

 1月18日の私のブログ〝宇部にもとうとうクラスターが発生〟に、次のように書いていますよ。

 これで山口県も一挙に923人となって、1000人を超えるのももう時間の問題となってしまいました。おお、コワッ!です。宇部市だって一挙に倍増して、これで山口県最多の岩国市(187人)に続く下関市(129人)と肩を並べて128人になったんですからね。本当にこれから先どうなるかなんて誰にも予想が付かないでしょう。

 ということは、宇部市はこの約1ヶ月で145人増という、要するに倍以上になっているんですね。県では444人しか増えていないというのに…。トホホ…全く知りませんでした。だって、誰も騒がないし、市の方でも特別に警鐘を鳴らした様子がないようだし、施設の使用についても規制は今まで通り。当然三密とマスク、消毒はみんな守っていますもの。この増加が殆どクラスターの出た扶老会病院の関係だからかしら。ちなみに病院のクラスターは200人を越えているんですよ。もしかしたら、宇部市長が替ってその対応の仕方も変わったのかな?とにかく誰も騒がなくなりました。諦めなのか…馴れたからか。

 ある意味馴れというのはコワイものです。だんだん何も感じなくなっていくのですからね。そうすると、三密、マスク、消毒というのはもうこれからはズーッと当たり前になって、外出や旅行などもこのままの状態で?じゃあ経済はどうなるんでしょう。あっちもこっちも耐えられずに倒産や閉店…そうすれば失業者が増える。じゃあ失業保険は?老後の年金は?財源は益々なくなるし…健康保険は?どこもかしこもにっちもさっちもいかなくなるのでは…ああ、私のような者には分かりません!昔映画で〝日本沈没〟というのがありましたが…あれ?あれは、地震だったかしら?いや、地殻変動だったのかな?

 17日の吟行会を中止にしてから、どうも調子が狂ったみたい。18日の朝はまた雪が前日以上に積っていて寒かったし、次の19日は、朝の内はまだ雪が残っていました。が、昼から暖かくなって…、俳句教室へ。20日は、午前中にきらら俳句教室の10回目、午後からは宇部馬酔木句会へと…忙しかったんですよ。それに投句のために自分の句も作らなくては…。おまけに明日も明後日も俳句教室なんです…ネッ、忙しそうでしょう。アハハッ…

 写真は、18日の朝の様子。ほら、5センチ以上は積っているでしょ。でもとっても柔らかい雪で、かき氷として食べてもいいくらい!(笑) 自動車と梅の花は19日の句会へ行く前の写真。まだこんなに溶けずに雪が残っていましたが、家に戻る頃はもうすっかり消えていましたね。

 というわけで、今日はこれで。きらら俳句教室のことなどそのうちにボツボツと書きますからよろしく!

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〝桜隠し〟という季語ご存じですか?

2021年02月17日 | 俳句

 今朝の会話…

 〝今日は9時半集合だから9時には出発ね。ならラジオ体操へ歩いて行くと時間がないし、お弁当も買わんといけんし…〟〝じゃあ、車で行って帰りにローソンで弁当を買って帰ろう〟ということで、外へ出てみますと…アレ、アレッ!です。

 昨日の天気予報では今日の最高気温は2度で、午後からは雪になるものの午前中は曇だったはず。実は今日は毎月恒例の吟行会で、天気のことはもちろん承知の上で、雪が降れば〝春の雪〟を体感して詠むチャンスとばかり、〝晴れ女〟自認の私は余り心配していませんでした。会員の皆さんも誰一人開催を危ぶんで電話してくる人もいませんでしたよ。サスガ!

 それが、朝起きてみるともううっすらと雪が地面を蔽っているじゃありませんか。でも降ってはいませんでしたので、〝これなら大丈夫やね〟と言って、支度をしながらの会話だったんです。ところが、さあ体操へ出掛けようとしたとき…突然の猛吹雪となり、あれよあれよと雪が真っ白に積っていったんです。これじゃもう無理かしら?だって行き先が宇部の奥の山手の方ですもの…特に参勤交代で殿様が通ったという山陽道の〝どんだけ道〟(殿様道の方言)を歩こうということでもあったし…

 8時過ぎ…さすがの私も、これは中止もやむを得ないと思い、さあ連絡しょうとしているとき、皆さんから問い合わせの電話が掛かってきました。こんなことはこの吟行会では始めてのこと。

 すると、すると…ですね。10時頃には朝の吹雪がまるで嘘のように今度は日が照りだして、みるみる雪が消えていくではありませんか。クヤシイ!こんなことならもう少し様子を見てから決定すれば良かった!滅多に見られない〝春の雪景色〟もしっかり詠むことができたでしょうに…。これぞまさに〝後の祭〟ということ。

 今朝一番の写真も撮っておけば良かったんですが、これは8時過ぎの写真と10時過ぎの写真。午後の句会は室内ですから、午前中さえ良ければそれでよかったんですけどね。そうしたら私のジンクスも破られなかったかも…。ああ、残念!

 次の写真は、15時と17時のもの。ほら、殆ど雪は消えましたよ。やっぱり消えやすい〝春の雪〟でした。

 ところで、〝春の雪〟の季語については先日(2月11日)書きましたので、よろしかったらそれを読んでみて下さいね。でも、一つ追加したいことがあるんです。

 実はこの〝春の雪〟には、傍題に〝桜隠し〟という季語があります。読んで字の通り、旧暦3月の桜の咲く頃に雪が降ること。 また、満開の桜に積もる雪のことなんです。

 この言葉は、もともと新潟県東蒲原郡東川村(現在の阿賀町)の方言であることが、『越後方言考』復刻版(小林存著 1975 国書刊行会)に出ているそうです。また、朝日新聞 東京版 (93.4.2 夕 8面)にも、かつてテレビで気象キャスターとして活躍された倉嶋厚さんが、〝旧暦三月の雪を指す新潟県の方言に「サクラガクシ(桜隠し)がある。旧暦四月の雪は「カエロメガクシ(蛙目隠し)」という〟と書いておられたとか。面白いですね。

 〝桜隠し〟という季語は、昔から詩歌に詠まれてきた三大モチーフの「雪月花」、その雪と花の両方が入っているという、何とも雅やかで美しい季語ですね。ちなみに俳句では、〝花〟といえばもちろん桜のことなんですよ。

 俳誌「馬酔木」の若手の投句コーナー「あしかび抄」の選を、不肖私がさせていただいているのですが、その令和元年七月号の投句の中に次のような句があって、その選評を簡単に書いていましたので、紹介します。

  達治忌の桜隠しの夜は更けぬ   伊藤 幹哲
「達治忌」は四月五日、「桜隠し」とは桜の頃に降る雪のこと。こんな美しい季語を使ってもらえば三好達治もきっとご満悦だろう。

 平成25年6月号の「馬酔木」にも、もうお亡くなりになられましたが、先輩の益本三知子様の〈湖の島桜隠しに泛ぶなり〉という句がありました。これは恐らく琵琶湖を詠まれたのでしょう。そうすると桜隠しに泛ぶのは竹生島あたりかしら。何とも美しい景ですね。

 昨年のウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)をお借りすると、〝今日(2020年3月のこと)29日(日)は南岸低気圧の通過に伴い関東地方の広い範囲で雪が降っています。東京都心でも朝に雨から雪に変わって、10時前から積もり始め、12時に1cmを観測しています。満開の発表後に東京で1cm以上の積雪を観測するのは、1969年まで遡ります。…(中略)…いずれにせよ、満開後に積もるほどの雪が降ることは1969年以来51年ぶりと、かなり珍しいと言えます〟と。ちなみに2020年は、3月22日(日)に靖国神社の標本木が満開となっていて、あまり例のないことだったんですって。

         2020/03/29 12:14 ウェザーニュースtop

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 ところで、話を戻しますと、今日の天気予報では午後からズウッと雪でした。だから、主人と明日の朝が大変だよねなんて話していましたのに…。確かに今夜の最低気温は-2度なんですけどね。今見れば殆ど雪は溶けて…でも身を切るような冷たい風が吹いていました。これぞ〝雪解風(ゆきげかぜ)〟といわんばかりに…

 要するに、このところ調子に乗っている私に神さまが今日はダメだよ!と言わんばかりに雪を降らせ足止めをなさったかのよう…。それで諦めた私を見て、もしかしたら笑っておられるのかもね。ハイ、よく分かりました!と、今日はどこへも出掛けずに大人しくブログを書いていましたよ。

 ニュースでは日本海側は明日にかけても大雪で警戒警報が出ていますし、13日深夜の東北の地震では宮城県山元町が、16日もまだ一部地域で断水するなどの被害が続いていて、前日の大雨や強風による影響も重なり、住民は対応に苦慮しているですって。こんな状況のあちらこちらが大変なときに、暢気に吟行へなんて…〝いい加減にしなさいよ!〟と、天からの喝だったのかも知れません。

 

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兼題は〝春泥〟だよ!

2021年02月15日 | 俳句

 今朝起きたときは昨夜の雨がまだ残っていて木々から雫が垂れていましたが、そのうち日が差してきて…、草や木の水滴が宝石のように光ってとってもキレイ!まだ地面はしっとりと濡れていても、気温が高いので寒さは全く感じませんでした。だから朝のラジオ体操をしているうちにはだんだんと暑くなり、家に帰り着く頃には少し汗ばむほど。見ると今日の最高気温は16度になっていましたものね。夜も暖かいそうです。

 13日の第2土曜日は、午後と夜間のダブル句会でした。1月は、午後の部は第3週に変更していたのでよかったんですが、夜の部は大雪のために通信に。だから何だか久し振りで…ということはこの句会は今年になっての初句会ということになるんですよね。

 さて、昼の部の兼題は〝立春〟、夜の部が〝春泥(しゅんでい)〟でした。

 では、今回は〝春泥〟について少し書いてみましょうか。

 意味は字の通りで、春の泥のこと。すなわち春になって雨や雪解けなどでできたぬかるみのことです。都会では舗装道路が殆どで、今ではどろんこ道に行き悩むという光景が見られなくなったとはいえ、公園や神社などにはまだ地面が残っているところもあるでしょう。また、田舎の方へ行けばぬかるむような道はまだまだたくさんありますし、北国では雪解けの頃だったら当然あちらこちらに見かけるのが普通でしょうから…。

 昔は春になると、畦道などのどろんこ道をわざわざ通って、そのどろんこで遊んだりして靴などを汚して帰る子などもいましたね。それで親に〝また靴を汚してきて!〟と叱られたり…。しかし、この季語は、ただ汚いということだけで詠むものではなく、困惑しつつも芯には春の到来を喜ぶという気持ちを潜ませる。いわば〝痛し痒し〟のような複雑な心情を詠むところに面白さがあるように思います。

  春泥や遠く来て買ふ花の種        水原秋櫻子

 この句には季語が、〝春泥〟と〝花の種〟の二つあります。が、主季語はもちろん〝春泥〟。春雨の後か、道がぬかるんでいるものの、何か大事な用があって遠くまで来られたのでしょうか。もしかしたら句会の指導だったのかも。そう考えれば、〝花の種〟を買うためにわざわざ来たのではないのだと思います。帰り道で…ふと種物屋が目について、花の種でも買って帰ろうか。このところよく降る雨で土もしっかり潤っていることだし…と。

 このよく潤った土に植えれば、きっと見事な花を咲かせるでしょう。このぬかるみ、すなわち水と土は植物を育てるのにいい。そして、それは私たち動物の食べ物にもなる。ということはこの泥土こそが全ての生物の命の源という感じがしてきませんか。更にその泥の中からやがて咲く美しい花たちを想像すれば、それはこの上ない喜びでしょう。あの蓮の花だって泥から…、いやいや、そこまでは秋櫻子先生も考えなかったと思います。私の深読み!これはいけませんね。ハイ!

 とにかく〝春泥〟と〝花の種〟がうまく響き合って、心地よい余韻を残してくれる句になっていますね。

 ところで、この句は、句集『餘生』(1977年刊)に収められています。秋櫻子先生も既に80歳を過ぎた頃で、死ぬほどの大病を患った後の句集ですから、本の題名となった〈余生なほなすことあらむ冬苺〉の句のようにこれからの〝生〟を考えさせてくれる句が目につきます。

 話は変わりますが、新型コロナウイルスの行方は未だにはっきりしていませんね。このコロナとよく似たスペイン風邪というパンデミックに秋櫻子先生は遭遇されているんです。日本は疎か世界中に流行したスペイン風邪は1918年~1920年。その頃、秋櫻子先生は東大の医学部を卒業されて医局勤め。そこで俳句にも目覚められ、またその渦中に結婚されての新婚生活。特にこのスペイン風邪での日本の死者は約39万人だったとか、それも20代の若者が一番多かったと。

 秋櫻子先生は医者としての立場もあったでしょうし、新しい家族も守らなくては…。この苦境をどんな思いで乗り切られたのでしょうか。春郎先生に聞いておけばよかったなあなんて…ああ、それはダメ!だって先生は1922年生まれなんですもの。スペイン風邪が終息した後なんです。秋櫻子先生も医学者、その恐ろしさはイヤと言うほど感じられたことでしょうから、春郎先生が無事にお生まれになった時はどんなにか喜ばれたことでしょう。だからほら、春郎先生にもこんな句がありましてよ。

  春泥や父の大靴捨てかねて        水原春郎 

 スペイン風邪に限らず戦中から戦後と、いろいろなことを乗り越えられての晩年。花を植えてその花が咲くのを楽しみに穏やかに過ごされている…そんな秋櫻子先生の目には、〝春泥〟も難渋するものとしてではなく、花の咲乱れる春をもたらしてくれる美しい光景として映ったのでしょうか。

 写真は、先日常盤公園を散歩したときのマンホールの蓋。一瞬ネス湖の〝ネッシー?〟かと…(笑) よく見ればこの常盤公園の、わが宇部市のシンボルだった白鳥のデザインでした。雨の日も風の日もウォーキングする沢山の人たちに踏まれてこんなに…。その下の写真は町中にある同じデザインのマンホールの蓋です。踏まれる度合いが想像できるでしょうか。

獅虎連@廣域鐵蓋搜査旅團 على تويتر: "5/8は #松の日 だったので #松 ...

宇部市マンホール  宇部市マンホール

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兼題は〝春の雪〟

2021年02月11日 | 俳句

 夕べの最低気温は零下5度とありましたが、本当だったんでしょうか。今日は祭日ですのでラジオ体操は休み。なので外の様子がよく分りませんでしたが、今はとてもいいお天気!昼間は16度まで上がるらしい…。でも今夜も最低気温は0度ですよ。最近のこの温度差は体には堪えますね。

 昨日の朝のことです。久し振りの冷たさで、草や地面は霜で真っ白。ラジオ体操に行くと、いつもの顔ぶれが揃っていましたが、その中の一人がスマホを持って来て、〝これ、これ!〟といって、見せてくれた画面。歌手が唄っています…〝この唄の歌詞を聞いてみてよ。ほら、あれよ!もう、大笑いしちゃった…〟と。〝エエッ、誰の歌?〟〝森山良子よ。全く今の私たちそのものよ!〟と言われて聞いてみると、ナルホドと主人と大笑いしました。

 体操が終わって家に帰り、早速YouTubeで検索。最初から最後まで全部聞くと…もう言う言葉がありません。よくもまあ、ここまで考えて曲にしたもんだわと、脱帽!まさにこの歌の通りなんですが、でも、こうもズバリとそのままを歌にされると…ちょっと…笑ってばかりはいられない感じでもあります。

 ご存じない方は是非聞いてみて下さい。このブログを読んで下さっている方々には大凡当てはまるのでは?(笑) 森山良子さんの「Ale Ale Ale(あれ あれ あれ)」ですよ。

 他の方のブログだったらURLをここに載せればすぐに開いて見られるのでしょうが、そのやり方が私には分からないんです。だから興味のある方はYouTubeで検索してお聞き下さいね。スミマセン。

 ところで、先日の句会の兼題は〝春の雪〟でした。もちろん春の季語ですが、冬の雪とは違って溶けやすく、降る傍から消えて積ることがないので〝淡雪(あわゆき)〟ともいいます。また、〝牡丹雪(ぼたんゆき)〟といったりしますので、雪とはいえ、晴れやかな感じのする雪なんです。

 北国のまだ春が遠い地方での雪は、きっとイメージが違うのではと思うのですが…。これは住んでみないことにはなんとも言えません。やはり立春過ぎてからの雪は真冬の雪とは感じが違うんでしょうか?もしよろしければ、北国(東北や北海道の方)の方教えて下さい。ただ、最近はどこもかしこも異常気象ですから一概には言えないかも知れませんけどね。

 こちらでもまだ零下になる時があるので、雪になる可能性はありますが予報は出ていません。確か昨年は暖冬で、立春を過ぎてから〝春の雪〟が降ったような気がしますが…どうだったでしょうか。

  春雪三日祭の如く過ぎにけり        石田波郷

 この句は、昭和42年の「鶴」4月号に発表され、第19回芸術選奨文部大臣賞受賞の句集『酒中花』に所収されています。昭和44年に亡くなった石田波郷は、この頃は清瀬の療養所への入退院を繰り返していて、この句も彼が入院している時に詠まれた句として知られています。その入院時に弟子の山田みづえさんは師を見舞い、短日のうちに消えてしまった春雪を波郷との話題にしたと仰っています。また、かつて波郷は「(入院中の患者にとっては)雪は天からの慰問使のやうに舞ひ降るのである」とも書き残しているようですよ。

 春の雪が三日間も降ったというのは、波郷にとってはまさに〈祭の如く〉に感じられたのでしょう。子供の頃を思い出して少年のように心をワクワクさせて、ただひたすら春の雪を眺めていたのでは…。この時期波郷はもう歩くどころか起き上がることさえ出来ないほど衰弱していたんだとか。だから、目が覚めている間のベットでの楽しみは病室の窓から見える風景だけ…毎日見飽きた風景が、この日は雪で刻々と変化していく…もちろんそれも愉しいことでしょう。が、それよりも波郷は天からひっきりなしに尋ねて来てくれる慰問使と昔のことなどいろいろと話して過ごしたのかも知れませんね。そんな滅多にない日が三日も続いたんですから…降らなくなったときの淋しさ心の虚ろさ、そのガッカリした気持ち。それが、〈過ぎにけり〉の詠嘆になったのだと思います。

 波郷も生まれは四国の人ですもの。雪に対しては私たちと同じような感覚を持っていたんでしょう。雪国の方々には本当に申し訳ないのですが、余程のドカ雪が降らない限りは、〝雪やこんこ 霰(あられ)やこんこ 降っては降っては…〟と唄いたくなるような、そんなウレシイものなんですよ、雪は。ゴメンナサイ!

 さて、教室では、高点句の〈春の雪船上繋ぐ紙テープ〉の句のやり取りが面白かったですね。採った人の鑑賞…〝見送りに来ている人と旅立つ人とが紙テープで繋がれて…いよいよ出航するという場面がよく見えます〟と。〝どんな船だと思うの?〟〝そりゃあ、外国航路の豪華客船…ほら、あのプリンセス・ダイアモンド号のような…〟〝そうよね。紙テープの色に春の雪がまるで花びらみたいに…美しい句です。もしかしたら、よく海外旅行へ行っていたMさんの句では?〟と言うと、他の所から手が上がり、〝違います。私の句です〟と。(笑)〝実は島の先生が離任するので生徒たちが見送りに来ているところなんです〟と。ヘエッと、みんなビックリ!

 まさかそんな場面だったとは…。〝じゃあこれでは無理よ。殆どの人が豪華客船を想像するもの。〟〝島の小さな連絡船なんか誰も…、これはあなたの体験?〟と聞くと、創作なんですって。

 じゃあどう直しましょうか。ここはやっぱり「島」が必要ですね。そうすると船は大体想像が付きます。次は先生と生徒を紙テープで繋がなくっちゃ…。そこで思案の末、〈春雪や船の師送る紙テープ〉か〈船に師を送るテープや春の雪〉かもと。すると誰かが〝先生、テープを投げるのはどっちですかね?〟と。〝そりゃあ、船の上からでしょう。下からじゃ届かないかも…〟などと、一頻りみんなで船旅の話などをして…。最後は、ああ一日も早く旅へ出掛けられるようになりたあ~い! というところで落ちつきました。ハイ、これでオシマイ!

 写真は、我が家の梅。やっと咲きました。本当に〈梅一輪一輪ほどの…〉でしたね。

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〝捨てる神あれば拾う神あり〟かしら?

2021年02月08日 | 俳句

 昨日も前日に続いて最高気温15度と、暖かな一日でした。しかし、また今日からは気温も下がって最高10度、最低も3度と。春といってもまだまた足踏み状態が続くのでしょうね。

 そういえば、昨日も一年前の記事のメールが届いていました。このところ毎日欠かさずに届きますから、去年は毎日真面目に書いていたんですね。自分ながら感心しています。だって最近の私は殆ど2,3日に1回の割合で書いていますから。でも、その分書く内容は確実に長くなっています。さてどちらがいいのでしょう。

 そこで、去年の2月7日の記事を少し覗いてみますと…

 今朝も寒かったですね!でも昨日の方が今季一番の寒さだったような…だって、一昨日のブログに〝寒いけれどまだまだ雪も氷も…〟と書いたんですが、昨日のラジオ体操へ出かけるとき、外の流しを見ると始めて凍っていました!ワアッ、ここも凍ってるよ…と、一輪車の中に溜まっていた雨水も。さらに行く途中の畑を見れば一面霜で真っ白になっていましたね。確かマイナス1度か0度が最低気温だったような…

 これを読むと、去年は本当に暖冬だったんですね。この日に初めて零下になって氷が張ったと書いていますから。また、この頃はもうすでにコロナのことがニュースになっていたはずなんでしょうが、全く一言も書いていません。このような事態になるなんて、この当時はこれっぽちも思っていなかったんです。

 中国の武漢で新型コロナウイルスが流行していて、それがクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客から感染者が発生したということで大変な騒ぎにはなりましたが、それでも〝対岸の火事〟ぐらいに思って見ていましたもの。それがいつの間にかあれよあれよと広がっていき、100年前に世界に大流行して死者1700万~5000万人ともいわれる「スペインかぜ」に匹敵するパンデミックなんだと…。更にこの新型コロナウイルスは日本どころか世界中を恐怖に巻き込んで、8日現在その累計感染者が世界で1億602万人を超え、死者数は231万人を上回るという有様で、未だにその終息する気配は見えてこないという。こんなことを一体誰が予想したでしょうか。

 あの東北大震災も、まさかと思えることが一瞬のうちに襲いかかってきて、沢山の方々が亡くなられました。あの時は目に見える天災という恐怖でしたが、今度は目に見えないウイルスの恐怖、それも全世界ですもの。天変地異という言葉がありますが、これもやはり一種の天災といってもいいのではないでしょうか。

 ところが不思議なことがあるもんですね。毎年冬になるとインフルエンザが流行するので、その前に予防接種を受けていました。今年は特に早めに受けておいた方が良いよと先生にも勧められて…。

 だって、今年の冬は、新型コロナとインフルエンザが同時流行する、いわゆる「ツインデミック」が起るのではと不安視されていましたし、要治療者・入院者が急増することで、病院機能がパニックになる、というふうに指摘する声もありましたもの。

 ところが驚いたことに…ですよ。

 厚生労働省は毎年、9月初旬(年によって8月末の数日を含む)から翌年5月末までの間、1週間ごとにインフルエンザの発生状況を取りまとめているんだそうです。これによると、2020/21年シーズンの8月31日から1月24日までの21週間の累積の患者数は、全国でわずかに793人だったんですって。同期間における過去5年間の平均患者総数は約68.5万人で、2020/21年シーズンの患者数は0.12%程度にとどまっているんです。

 昨年末(11月23日~29日分)のインフルエンザの国内発生状況をみても、一昨年は同時期に全国で27,393件の発生が報告されていますが、今年は46件。昨年比でいえばナントおよそ600分の1という、いわば「消滅状態」とも感じられるような数字なんですよ。

 この前までは、東京都の新型コロナウイルス感染者は1日当たり1000人前後となっていましたから、インフルエンザが全国21週間累計で1000人足らずというのは全くの予想を裏切っています。これは本当に喜ばしいこと!こんなこともあるんですね。だから何事も起ってみなくちゃ分からないというのが人生なのかも知れません。こういうのも〝捨てる神あれば拾う神あり〟といってもいいんでしょうか。

 ところで、久し振りにコロナの感染状況を見ましたら、7日、全国で新たに確認された新型コロナウイルス感染者は1631人で、1日当たりの感染者が2000人以下となったのは6日ぶりだと。東京の新規感染も429人で、1月29日から10日連続の1000人以下だそうです。

 しかし、考えて見れば、国内の累計感染者がクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗船客たちも含めて40万人を超えたのは2月4日。30万人に達したのが1月13日ということですから、3週間で10万人増加したことになるんです。これは恐ろしい数字でしょう。この頃はこのままいけばどうなることやらと、とても不安でした。が、2度目の緊急事態宣言のおかげか(?)、ここ最近の感染の拡大ペースが確実に緩みつつありますし、ワクチンの接種もじきに開始されるようになります。ならばと…、ちょっと気楽すぎますかしらね。

 さて、今日は2月8日、〝針供養〟の日です。この針供養もF教室の兼題になっていましたから、近くの琴崎八幡宮にでも行ってみようかと思ったのですが、コロナのために中止のようで、残念。先ずは体験して、そこから何らかの句材が拾えるといいかなと…、思うようにはなりません。

 写真は、先日常盤公園を歩いたときに出会った犬。見た目は怖そうで、猟犬ですかと聞くとボクサー犬(ドーベルマン?)といったかしら?〝この子女の子なので女の人が好きなんですよ!〟と飼い主さん。必死で私に寄ってくるので頭を撫でてあげようかと思いましたが、ちょっと怖くて手が出せませんでした。ゴメンね。

 

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兼題の〝下萌(したもえ)〟を探して!

2021年02月06日 | 俳句

 今日のナント暖かかったこと!最高気温は14度、最低でも5度ですから随分違います。このよい天気に何もない土曜日…といってもサラリーマンのように勤めに出ているというわけではありませんので、いうならオールサンディーのようなもの。そうなんですが、予定が全くないというのも久し振りなんですよ。

 さて、さて、先日の句会の兼題は〝下萌(したもえ)〟でした。歳時記の解説には〝下萌は草萌と同じ意味で、早春、大地から草の芽が萌え出ること、またはその芽をいう。早春になると、冬枯れの地面のそこここから、野にも庭にも垣根や道の傍ら、岩の狭間にもという具合に、思いがけないところに萌え出た草の芽を見いだすことができる。いっせいに頭をもたげてくる若芽の淡い緑の姿を見ていると、いかにも待ちこがれた春が来たという感が深くなる。古来、下萌はひそかに思い焦がれる意味に使われた言葉である。〟なんですって。

 この〝下萌〟が、他の教室でも兼題になっていますので、季語探しに少し外へ出てみようかと、主人と久し振りに常盤公園へ出掛けました。本当は運動不足解消とスマホの写真撮影の練習を兼ねてのウォーキングなんですが。

 「スマホデビューでもあんしん 使いこなしガイド」の本を読んでも今一つ??? そこで実際に使ってみた方が早いと…。すると駐車場に着くやいな目の前にジョウビタキの雌が現れ…。〝ほら、ズームで撮ってみろよ!〟と主人に急かされるけど、どこをどうすればズームになるのか…モタモタしていましたら…一枚も写せずに逃げられてしまいました。ああ、クヤシイ!

 さあ、では本命の下萌を探して…ああ、これこれと…

 次は…このお花は?…ウン、これは大丈夫!と、グーグルレンズで花の名前を試しに覗いてみました。すると、「カンシロギク」「フランスギク」「ヒナギク」…エエッ、私は「ノースポール」だと思うけどなあ?…と。よく見るとカンシロギクとノースポールは同じものでした。納得!これでグーグルレンズはもうバッチリよ。

 ところが足の速い主人は勝手にどんどん歩いて行き、もう姿が見えなくなりました。仕方がないので一人で〝下萌〟の写真を撮りながらしばらく行くと、今度は空をグルグル旋回して何度も何度も地上へ近づく大きな鳥が…明らかにトンビやカラスではありません。お腹の周辺が白く見えますし…向こうに湖とかがあれば、これはミサゴかなと…。結局ズームは使えずに一応写しましたが、小さくて…、鳥だけ拡大してみました。いかがでしょう。ミサゴではないですか?

 やがて途中まで行くと主人が戻ってくるのに出会い、〝向こうに菜の花が咲いていたが、日が翳りだすからもう帰るぞ…〟という。でも、せっかくだから菜の花を撮って帰りたいと、もう一度付き合って貰いました。すると、菜の花畑の先の池にマガモとオオバンが見えます。〝ほら、あれをズームで撮ったらどの程度に写るものか、やってみろよ〟と言われて、今度は何とかズームで撮ってみました。菜の花もまだ小さいのに一人前に花を咲かせていましたが、まだまだ…。オオバンも撮ったのに…エエッ、ない!

 常盤公園はジョギングやランニング、犬の散歩の人たちがいつもひっきりなしなんですが、久し振り…ウウ~ン一年振りかな…、来てみるとこんなにも多かったかしらと、ビックリ。これもきっとコロナの影響なんでしょうね。ところが帰るときに道にマスクが…これ落とし物?イヤ捨てたのかも…。マナーの悪い人がいるもんですね、残念です。

 でも、マスクをして歩いていると、本当にそれだけで息苦しいし、また、マスクは息でじっとりと湿って気持ち悪い!捨てたくなる気持も解りますが…。だから、走っている人たちはみんなマスクしていませんでした。ああ、やっぱり一日も早くこの状態をどうにかしてもらいたいものです。

 公園内にもソーシャルディスタンスを守って歩こうとの看板が立ててありましたが、…でも、私は一人では続かない…連れがいないと。そうすると離れて歩くのはどうも…ね。

 ところで、兼題の〝下萌〟ですが、こちらでは早々と草は萌え出ていますので、待ち遠しい春が来たという実感はあまりなかったですね。まだしも〝冬萌〟の方が分かりやすいし、実感があります。確かに緑が大地を一面に蔽うようになればそれなりに春を…なんですが、その場合は絶対〝草萌〟の季語の方がふさわしいと思います。やはり〝下萌〟という季語の本意を実感できるのは雪国の人たちなのだと、今回こうやって歩いてみてつくづくと思い知らされました。

  下萌えに立つ下萌えに迎へられ             鷹羽狩行

  其中一人(ごちゅういちにん)いつも一人の草萌ゆる     種田山頭火

 前句の狩行氏は東北の山形県出身。ならばイヤと言うほど雪国の暮しは身についていたでしょうから、〝下萌〟の喜びも身をもって分かっている人。後句の山頭火は山口県防府市の出身で、諸国行脚はしましたが、概ね山口や熊本、最後は四国で死を迎えた人ですから、〝草萌〟の方が実感だったのでしょう。

 つまるところ何事も体験すべしなんですよ。体験して、体で実感して、はじめてその季語の本意が分かるというものかも知れません。頭だけで想像して安易に俳句を詠むものではないと…。だからテレビ俳句などでは臨場感がないし、説得力もありませんから、良い句が詠めるはずはありませんね。

 出来るだけ外に出て、歩いて足で俳句をかせぐようにしましょう。だから吟行が大切なんですよ!…ナンテ言ったって…今はそれが出来ないところがたくさんあって…どうしてくれるのよと、イヤになることでしょう。特に大都会の方々は…でも、辛抱して頑張って下さい。もうじき夜も明けることでしょうから…ね!

 さて、今日のスマホの撮影会?は、まあピンぼけはどうぞお許しを!この機種には、「広角カメラ」「標準カメラ」「望遠カメラ」と三つものカメラがありますので、以前のスマホよりズーッと写りが良いはず。が、私が全く使いこなせる状態ではありませんので、もうしばらく目をつぶって待っていて下さいませ。どうかよろしく! 

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〝年内立春〟って何?

2021年02月03日 | 俳句

 今日は朝から久し振りのよいお天気になりました。気温は9度止まりなんですが、太陽が眩しいくらいでした。

 昨日も午後からは句会でしたが、教室には燦々と日が入ってきて、三密対策で窓を開けていても大丈夫…、上着を脱いで話をしてもちっとも寒くありませんでしたからね。

 だって今日は何てったって〝立春〟ですもの。例年なら明日4日が普通なんですが、今年は節分が昨日の2月2日でした。これは124年ぶりだということで…ビックリ!今までの人生で初めてのことがこの一年に二つも重なって…それでは昔から〝二度あることは三度ある〟とよく言われていましたが、…なら三度目は…一体何なのでしょう。もし本当だとしたら…コワイですね。

  髪切つて羽搏(はばた)くつもり春立つ日

 この句は、私の第2句集『甘雨』に所収の、平成23年の作です。もちろん季語は〝春立つ日〟で、立春。この当時の私は退職後に始めた俳句教室が軌道に乗って走り出し、新しい教室が次々と増えていった頃だったかしら。これが私に与えられた第二の人生だったのだわと自分でも納得し、俳句を教えるということが愉しくて仕方がないという、そんな充実していた頃だったような。でももうあれから10年は過ぎたんですね。平成が終って今や令和の時代と…考えてみれば長いようで短かったのかな?思えば私もまだ若かったんですよ!〝髪を切って心機一転、また新しいことにチャレンジしてみようかな…〟と、立春の訪れに心を弾ませていたんです。

 でも、何だか最近は疲れてきて…何を見ても今一つ心が躍らなくなりました。やっぱりみんなも年を取ってきて同じような感じなのでしょう。つい弱音を吐いたりしますので、それを励まそうとしながらも結局は自分をイケン、イケンと叱咤激励しているようです。特に去年から今年にかけてのコロナで心が萎えることが多くて…、悔しいけど今一つやる気が起らないんですものね。だから一日も早く元のようになってほしい!

 そういえば、今年は旧正月が2月12日なんですよ。それで、今日の立春は、〝年内立春〟ということになります。現在の太陽暦での立春は、旧暦では正月元旦の前後に迎えていました。それが年が明けない内に立春が来ることがあり、それを〝年内立春〟といって、これも季語なんです。他に〝年の内の春〟とか〝年の春〟〝冬の春〟などともいっています。

 この年内立春のことを詠んだのが、有名な『古今集』巻頭の在原元方の、〈年の内に春は来にけり一とせを去年(こぞ)とやいはむ今年とはいはむ〉という歌なんです。

 昔は当然旧暦でしたので芭蕉も一茶もこの季語で詠んでいますが、今では陽暦での正月が普通ですので、この年内立春という季語も殆ど顧みられなくなって、忘れ去られようとしています。だから角川の大歳時記を見ても、現代の例句は全く載っていませんでした。そんな中で、ネットに次のような面白い句の解説がありましたので、引用させていただきました。(『増殖する俳句歳時記』より)

  年の内に春立つといふ古歌のまま   富安風生

 春。ところが、陰暦では今日が大晦日。暦の上では冬である年内に春が来たことになり、これを「年内立春」と言った。蕪村に「年の内の春ゆゆしきよ古暦」があり、暦にこだわれば、なるほど「ゆゆしき」事態ではある。陰暦の一年は、ふつう三五四日だから、立春は暦のずれにより十二月十五日から一月十五日の間を移動する。そのあたりのことを昔の人は面白いと思い、芭蕉も一茶も「年内立春」を詠んでいる。したがって、陽暦時代に入ってから(1872)の俳句にはほとんど見られない季題だ。風生はふと思い当たって、掲句をつぶやいてみたのだろう。「古歌」とは、言うまでもなく『古今集』巻頭を飾る在原元方の「年の内に春は来にけりひととせを去年とやいはん今年とやいはん」だ。昨日までの一年を「去年(こぞ)」と言えばよいのか、いややはり暦通りに「今年」と呼べばよいのか。困っちゃったなアというわけで、子規が実にくだらない歌だと罵倒(『歌よみに与ふる書』)したことでも有名な一首である。事情は異るが、カレンダーに浮かれての当今の「ミレニアム」句を子規が読んだとしたら、何と言っただろう。少なくとも、肩を持つような物言いはしないはずである。(清水哲男)

 さて、今日の写真は…ないんです。ゴメンナサイ!とうとうスマホを買替えました。新しくなって…取り扱い方がサッパリ分からないんです。今までのらくらくフォンとは何もかもが違いますので、使い方を一つ一つ覚えていかないと…それでまだ写真の所までは? もちろん撮ることは出来ますが、それを保存してPCに送るというところがまだ分かっていませんので…勉強中です。もう少し待って下さいね。(^0^)

 これは主人に撮って貰ったもの。前のはブルーでしたので、今度はピンクに…カバーも赤で…キレイでしょ!

  

 

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