ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

「納め」と「初」

2018年12月27日 | 俳句

 今日は日が差して暖かそうでしたが、宇部の最高気温は5度、夜は2度ぐらいまで下がるようです。明日も一日中曇で最高気温も5度以下…29日の土曜日にはとうとう雪だるまのマークがついていました。今年は寒~い大晦日になりそう、お正月はどうなのでしょうか?

 母が亡くなってからはお正月に実家へ帰らなくなったので、どこかの旅行先で新年を迎えていましたが、今年は義弟の体調が悪いこともあり、どこにも行かずにのんびりと我家で俳句でも詠んで過ごそうと思っています。

 ところで、年末の季語にはいろいろありますが、一年の最後をしめくくってすることはそれなりに全て季語になりそうですね。例えば先日の「忘年句会」とかでも「忘年会」の派生季語としていいのでは?または「納め句会」というのはどうでしょうか。

 この「納め」という語には〝最後〟という意味がありますし、辞書にも「納め浚い」「納相場」「納め札」などが載っています。歳時記にも「納の庚申」「納の金毘羅」「納の水天宮」「納の大師」「納め八日」などがありますので、「納め〇〇」で十分に季語として使えるのではと思います。ただ、「納太刀」は夏、「納め針」は春というように違うものもありますので、気を付けないといけませんけれど。「一年最後の…」ということが確実に分かれば歳時記になくても使っていいのではと思います。時々歳時記にないからダメだという人もいらっしゃいますが、そこは柔軟に考えて、絶対に季が動かないものならいいのでは…。皆さんはどう思われますか?

 反対に「初」を付ければ何でも新年の季語になると思っている人がたまにいるようですが、これも問題ですよ。

 例えば、「初花」「初蝶」「初虹」「初雷」「初蛙」「初燕」などは春、「初蟬」「初蛍」「初鰹」「初茄子」「初浴衣」などは夏、「初紅葉」「初鴨」「初雁」「初さんま」などは秋、「初時雨」「初霜」「初氷」「初雪」「初海苔」などは冬というように、これらは「初」が付いても新年ではありません。その年の出始めを重んじるという日本人の伝統的な感受性が反映した季語なんです。

 また、注意しなければいけない季語もいろいろあります。「初音」は、鶯のその年の初めての鳴き声で春ですが、「初鶯」は新年の季語です。「初風」も、秋の初風と春の初風があり、特に「春の初風」は元日に吹く風をいうので新年の季語。他にも「初重ね」や「初衣裳」は新年ですが、「初袷」は夏。「初仕事」は新年でも「初出社」は春。「初凪」は新年、「初潮」は秋。「初漁」は新年ですが「初猟」は冬というように、似ていても季節が違いますので気を付けましょう。そうそう、茶道でも「初点前」といえば新年ですが、「初風炉」というと夏になってしまいますよ。ホントに挙げればきりがありませんので、「初」を使うときは必ず歳時記で確かめましょう。では休みの間しっかりと詠んでみて下さい。

 納めの…最後の冬菊がまだ頑張っています。花が少なくなったので何の虫でしょうか、日が差すと来て離れませんでした。カワイソー!

 


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