★しろうと作家のオリジナル小説★

三文作家を夢見る田舎者です。
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彗星の時(82)

2012年11月19日 | 短編小説「彗星の時」
 王宮では、ヤーコンから覇道で連絡を受けたジュンサイが、操りの間の前でシャインの魂が来るのを待っていた。手に持った杖の銀の輪をゆすり清涼な音を響かせている。霊魂を呼び寄せる覇道を使ってシャインの魂を導いていた。
 その呼びかけに従ってシャインの魂は、すでに王宮に到着しジュンサイの真上を回っていた。
「おう、来たか。シャインよ。ご苦労である。おぬしの魂は見かけによらず実に純粋な色をしておるな。まるで子どものようじゃ。おっ?ヤーコンではないか。そなたも来たのか」
シャインの霊魂に続き、ヤーコンの魂も到着したらしい。
「ジュンサイ様、幻の100番台の覇道、どうしても最後まで見届けたくて、あえて私もやってきました。お許しください」
「うむ、よかろう。早速はじめるぞ。霊魂が身体から離れていられる時間は短い。あまり長いと戻れなくなってしまう。では、覇道105番、霊魂との合体じゃ」


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