鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

産業まつりをハシゴ

2022-11-23 14:56:23 | おおすみの風景
今日は勤労感謝の日で、皇室と主な神社では「新嘗祭」(新穀の収穫感謝祭)が行われる。

主要神社でなくてもこの日を「秋の例大祭」としている神社は多い。春の「祈年祭」(としごいのまつり)と対になっている。

春の祈年祭の「としごい」の「とし(年)」とは穀物(コメ)のことで、祈年祭は穀物の実り豊かなることを祈念する(乞う)祭りである。主要神社では2月の20日前後に行われているようだ。

新嘗祭の日を国民の祭日にしているのなら、祈年祭の日も祭日にしたいところだが、神社によって祭りの日に違いがあり過ぎて祝日としては統一できなかったのだろう。

新嘗祭も祈年祭も、2000年来米を国民食の中心としてきた日本ならではの祭で、皇室の行事としては代替わりの「大嘗祭」に次ぐ重要な儀式である。天照大神を祭る伊勢神宮でも同様に大祭が行われる。

伊勢神宮の起源は、第10代崇神天皇の天照大神との「同床共殿」が不敬とされ、次代の垂仁天皇の皇女ヤマトヒメが天照大神を祭る適地を伊勢の地に探し出し、そこに神殿を建てて祭ったことに始まっている。約1700年の昔のことで、おそらく当時から新嘗祭と祈年祭のたぐいは行われていたであろうから、連綿と続けられていたことになる。

こうした超が付くほど長い歴史的な行事が現実に行われているところが日本の他国と違うところで、このような伝統行事は、失くしてはならない。

某首相だった人が「日本は神の国」と発言して物議を醸したことがあったが、「日本は2000年前に米作りを国是として以来、連綿と収穫への感謝の祭が行われている国で、神祭りの国だ」と補えばよかったのだ。その通りだから誰も文句は言えまい。

このような背景を持つ勤労感謝の日は毎年11月23日と固定されているので、私は正月三が日、天皇誕生日、昭和の日とともに日の丸を掲げているが、他の国民の祝日については例の「ハッピーマンデー法」制定によって月曜日にずらされて毎年日が変わるようになって以来、国旗を掲げる気がしなくなった。バカな法案が通ったものだ、と思う。


今日は日の丸を掲げ、昼過ぎから大隅の各地でこの日に必ず行われる「産業まつり」の二か所を回って来た。

一か所は隣町の垂水の「たるたるぱーく」(道の駅)、もう一か所は地元鹿屋の霧島が丘公園で開催された「農業まつり」である。

まずは垂水の道の駅へ。ここの特産の甕壺作りの焼酎「八千代伝」が目当てで、無事にゲットし、さらにブリの冷凍物と新鮮なエビを購入。


次の鹿屋市農業まつりでは、自慢の黒毛和牛が格安で手に入るとの触れ込み通り。また、かのやべにはるかというブランドのサツマイモの焼き芋を購入した。

午前中はどんよりとした曇り空で時折り小雨が降ったが、午後、天気は回復し晴れ間が見えた。新型コロナ対策で2年間のブランクがあったせいか、人足の途絶えることはなく、大入りに近いイベントだった。≺/span>