鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

異例づくめの半年

2020-08-01 10:46:19 | 日本の時事風景
8月になった。振り返ると、2月に日本で新型コロナウイルス感染が確認されてから7月末までの半年間で、3万人を超える感染者と1000人を上回る死者が出ている。

例年秋から冬にかけての半年間に発生するインフルエンザに比べたら感染者は100分の1、死者は5分の1以下とかなり少ないので、余りに大げさではないかと見る向きもある。

ところがインフルエンザが信管を抜いて投げてすぐに爆発する「手りゅう弾」なのに対して、新型コロナは「時限装置付きの爆弾」なので感染しても4~5日は平常に近い無症状だから、どうしてもその期間の濃厚接触による広がりが免れない。

それでみな戦々恐々とせざるを得ない。実にいやなウイルスだ。もし万が一中国武漢の感染症研究所とやらの遺伝子操作(の失敗)がそうさせたのであれば、中国は万死に値すると言ってもよかろう。

そうは言っても当面の敵はウイルスで、このウイルスに対するワクチンが出来上がらなければ撲滅は不可能だ。ワクチンがない以上徹底して「三密」を避ける暮らしをせざるを得まい。(※ワクチンはないにしても治療薬としてアメリカから政府の特別承認で仕入れた「レムデシベル」の治療効果はあったのかなかったのか、とんと音沙汰がない。)


日本人はもともと人的な「ソーシャルディスタンス」が日常的に行われているので、感染は少なく、それゆえ重症化して死ぬ人も少ない――と言われて来たが、ここへ来て連日感染者数の記録更新が報道されるようになった。

7月に入ってすぐのクラスタ―は例のショーパブ(おかまバー)などから発生したが、それは6月19日に始まった「県境をまたいで移動可能(自由往来)」の結果だ。

その後7月はあの非常事態宣言下の4月・5月よりも多くの感染者を生んでしまった。

濃厚接触を生む業態店舗は思い切って営業自粛どころか営業停止にして協力金を与えるようにし、また夏休みが書きいれ時だった観光関連業者には「GO TO キャンペーン」に付けた予算を給付金として配分し、営業自粛に対応するしかないだろう。


孫たちの小学校は今日から夏休みだが、別の県にいるのでこの状況では帰省は多分しない(できない)だろう。「沈黙の夏休み」になりそうだ。

7月23日から始まった「GO TO トラベル」による感染者数の結果はあと3~4日先に現れるだろう。鹿児島県の与論島ではすでにクラスター感染が現実のものとなっている。(※このクラスタ―は7月23日以降の観光客によるものではなく、上記の7月初旬発生のクラスタ―の二次・三次感染。)

一昨日は無感染者県の岩手県で初の感染者が出ているが、さて、8月初旬の「全国クラスタ―」がどの程度の規模になるのか、注視せざるを得ない。


この半年は新型コロナは言うまでもなく、7月の長雨と九州南部の豪雨災害があり、不思議なことというべきか梅雨前線が防いだというべきか7月の台風の発生がゼロで、これは昭和26年に記録が始まって以来初めてのことだそうである。

もう異例が異例でなくなった、換言すれば想定外だらけの半年だったことになる。