こんにちは  お元気ですか(上郡町 そとかわピアノ教室)

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老人ホームで絵本

2012年07月12日 | その他
高田地区にある、老人ホーム、「ほうらいの里」に読み聞かせボランティアに行ってきました。

こちらは、私の友人が主催する、「この本だいすきの会上郡支部」の活動の一環。声がかかった時だけ、お手伝いに行くだけの、なんとも不真面目な会員です。(ちなみに、「この本だいすきの会」では、「読み聞かせ」ではなく、「読みがたり」と言っています。)

こないだの図書室の読み聞かせボランティアでしでかした失敗の件以来、こんな中途半端なことをしていてはいかんという思いが一層強くなってきました。とはいうものの、以前から頼まれていたことだし、こないだの件があるから余計にノートをちゃんとチェックして出かけました。

みなさんがホールに集まり、一冊の本に向かって思い思いの格好で聞き入っています。・・・・というより、思い思いの過ごし方をしている、と言ったほうがいいかもしれません。

長い年月を生きてこられた皆さんの顔はそれぞれで、穏やかな方、少しむつかしそうにされている方、目をつむっておられる方、いろんな方がおられます。

でも、絵本は聞き手の年齢や状態を問いません。聞き手が絵本を通して自由に感じることができるので、赤ちゃんや幼い子どもはもちろん、大人だって理屈なしに絵本を読んで笑い、泣くことができます。

ある意味、子どもに戻った皆さんにとって、それがなにか聞こえてくるもの、としか感じられなくても絵本の持つ言葉のリズムとか、懐かしい丁寧な言葉やアクセントに、心地よいものを感じてくれているのでは、と、

これはもう、読み手の勝手な、希望的推測なんですが、それでも笑顔を見せてくださったりすると、こちらも元気をいただいて読むことを楽しませていただいています。


いよいよ帰ろうとするとき、一人のおばあさんが車椅子に座って何かをじっと見つめています。
「今日は蒸し暑いですね。おかげんいかがですか」

声をかけるのですが、目が動くことはありませんでした。
でもね。
かすかに口か、ほおのあたりがぴくっと動いたように思ったのです。この人の中で何かが動いてるんだろうな。でも、もう外に出すことができなくなってしまったんだな、

そう思うと、やっぱり無性に寂しい思いがします。

そう思うから余計にみんな、明るく声を出して話しかけるんだな、と思いました。絵本は無条件に明るく話しかけることができます。いい活動だな、と思います。








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