★熟れきってまるきトマトの冷やされし 正子
中夏から晩夏にかけてまるまると大きく熟した真っ赤なトマトが滔々と流れくる水を受けた樽の中でころころとまわりながら冷されている景は涼しそうですね。夏の素敵な景色ですね。(小口泰與)
○今日の俳句
湖へ虎杖の花咲きいそぎ/小口泰與
湖のほとりに虎杖の花が咲き急いでいる。夏が短い北国を思わせる。虎杖の花は小さく白い。散れば葉に埃がかかるように散る。夏の短さも、花のもろさも、みな移ろいやすさでえある。(高橋正子)
○小諸と上田
ホトトギスと自由律の中間派といわれた「石楠」を大正4年に創刊した臼田亜浪は、信州小諸の生まれで、私たちの「花冠」は、この師系に連なる。亜浪の軸物が古美術商でも扱われる。東京千駄木の「ふじもと」の藤本洋子さんもそういったお茶道具や軸物を扱うお一人で、信之先生にときどき電話がかかってくる。先日は、臼田亜浪筆、桃太郎画賛の俳句を読んでもらいたい、との依頼で、句は、「廣ヽの草に伸びあがる小松の穂」であった。このなかの「草」の字がなかなかユニークで判読できなくて、お困りだった。後日、お軸のお嫁入り先がきまりましたとのお知らせをいただいた。
小諸は、花冠の誌友と吟行で訪ねたこともあるが、その隣町の上田は、真田十勇士で有名であって、千駄木の藤本洋子さんは、そこのご出身である。上田の銘菓「くるみそば」を藤本洋子さんに頂いた。いかにも山国らしいお菓子で、白あんをそば粉で包み、砕いた胡桃をまぶした棒状にした饅頭。これを、1,2センチほどに切ってお茶といただくと、美味しい。蕎麦も胡桃も信之先生の好物なので、思いかけなく美味しい判読料となった。
◇生活する花たち「白百合・桔梗・小豆の花」(横浜日吉本町)
中夏から晩夏にかけてまるまると大きく熟した真っ赤なトマトが滔々と流れくる水を受けた樽の中でころころとまわりながら冷されている景は涼しそうですね。夏の素敵な景色ですね。(小口泰與)
○今日の俳句
湖へ虎杖の花咲きいそぎ/小口泰與
湖のほとりに虎杖の花が咲き急いでいる。夏が短い北国を思わせる。虎杖の花は小さく白い。散れば葉に埃がかかるように散る。夏の短さも、花のもろさも、みな移ろいやすさでえある。(高橋正子)
○小諸と上田
ホトトギスと自由律の中間派といわれた「石楠」を大正4年に創刊した臼田亜浪は、信州小諸の生まれで、私たちの「花冠」は、この師系に連なる。亜浪の軸物が古美術商でも扱われる。東京千駄木の「ふじもと」の藤本洋子さんもそういったお茶道具や軸物を扱うお一人で、信之先生にときどき電話がかかってくる。先日は、臼田亜浪筆、桃太郎画賛の俳句を読んでもらいたい、との依頼で、句は、「廣ヽの草に伸びあがる小松の穂」であった。このなかの「草」の字がなかなかユニークで判読できなくて、お困りだった。後日、お軸のお嫁入り先がきまりましたとのお知らせをいただいた。
小諸は、花冠の誌友と吟行で訪ねたこともあるが、その隣町の上田は、真田十勇士で有名であって、千駄木の藤本洋子さんは、そこのご出身である。上田の銘菓「くるみそば」を藤本洋子さんに頂いた。いかにも山国らしいお菓子で、白あんをそば粉で包み、砕いた胡桃をまぶした棒状にした饅頭。これを、1,2センチほどに切ってお茶といただくと、美味しい。蕎麦も胡桃も信之先生の好物なので、思いかけなく美味しい判読料となった。
◇生活する花たち「白百合・桔梗・小豆の花」(横浜日吉本町)