最終順位が相手を上回ることへの「上位マジック」と、直接対決で相手に何勝すればマジックが出るかを表す「上位マジック点灯指標」を中心に、プロ野球のペナントレースを眺めます
<ちょっとコメント>
昨夜、阪神の自力CS進出が「復活」したが、8月11日(土)に「消滅」してから、阪神は「復活」と「消滅」の境をさまよっている状況にある。ここ2週間の「CS自力指標」を表にして、阪神の成績推移を追ってみた。「CS自力指標」はマイナスだと自力CSが「消滅」し、プラスだと自力CSを「保持」していることになる。数値はその日のセリーグ全カード終了後に計算したもの。
8月7日(火)に 3.6 だった数値が、巨人に2連敗、続く広島にも2連敗したことで、たった4試合で -1.2 まで低下。11日(土)の夜に、「阪神の自力CS進出が消滅」というニュースが駆け巡った。
しかし、12日(日)に広島に勝ち、14日(火)も横浜に勝利して、「CS自力指標」は上昇してゼロに。これは、阪神の全勝勝率と巨人、中日、広島によるCS確定勝率が全くの同率 (0.597) となったためで、取りあえずは自力CSが「復活」と言っていい状態になった。実際、一部のスポーツ紙では「復活」の文字が記事に入った。
その後、横浜に負けと引き分けで指標は -1.4 にまで悪化。自力CSの「再消滅」となったが、続くヤクルトとの3連戦を2勝1敗で勝ち越し。指標は 0.2 に上昇して昨夜の「再復活」となった。
8月9日のブログでもふれたが、2チームの関係性だけで決まる自力Vと違って、自力CSは複数の要因が絡み合うために「消滅」と「復活」が頻繁に発生する。今回の阪神のケースはその典型例である。「自力消滅」というタイトルがインパクトがあるので、マスメディアも当ブログもこの言葉をよく使うが、「消滅」という割には、案外あっさり「復活」するもので、少なくともCSに関しては、適当な表現かどうか再考する余地があると思う。
阪神の自力CSはとりあえず「復活」したが、3位広島とのゲーム差は 7.5、CS出場確率は 1.7 % で、CSが遠くに霞んで見えている状況にまだ変わりはない。阪神が「消滅」と「復活」の反復横跳び状態を脱して、CS争いに加わるためには、やはり、どうしても大型の連勝が欲しいところである。
<明日の試合予定>
勝ち数は今日の試合結果を含む
各カードは24回戦まで
<上位マジックの点灯動向と優勝・CS出場確率>
2012年8月20日20:00現在
セリーグ
中日 0.3 [6]、広島 -5.2 [6] (M 23, 0.59)、ヤクルト -3.4 [10] (M 23, 0.59)、阪神 -9 [6] (M 15, 0.385)、横浜 -8 [11] (M 13, 0.333)
巨人 5.8 [6]、広島 -1.9 [7] (M 28, 0.737)、ヤクルト -2 [7] (M 28, 0.737)、阪神 -4.2 [10] (M 20, 0.526)、横浜 -6.6 [8] (M 18, 0.474)
巨人 11.2 [6]、中日 8.9 [7]、ヤクルト 4.4 [9]、阪神 0.1 [8]、横浜 -0.8 [9] (M 29, 0.744)
巨人 13.4 [10]、中日 9 [7]、広島 4.7 [9]、阪神 0.2 [8]、横浜 -1.3 [8] (M 32, 0.762)
巨人 15 [6]、中日 14.2 [10]、広島 8 [8]、ヤクルト 7.9 [8]、横浜 1.7 [6]
巨人 19 [11]、中日 14.6 [8]、広島 9.8 [9]、ヤクルト 9.3 [8]、阪神 4.4 [6]
パリーグ
日本ハム 3 [8]、ソフトバンク 2.4 [9]、ロッテ 2.8 [9]、楽天 0.7 [8]、オリックス -2.7 [8] (M 29, 0.69)
西武 5 [8]、ソフトバンク 2.9 [8]、ロッテ 2.8 [7]、楽天 0.7 [6]、オリックス -1.3 [9] (M 27, 0.711)
西武 6.7 [9]、日本ハム 5.2 [8]、ロッテ 3.5 [6]、楽天 3.4 [9]、オリックス -1.5 [6] (M 29, 0.763)
西武 6.3 [9]、日本ハム 4.3 [7]、ソフトバンク 2.6 [6]、楽天 4 [11]、オリックス -1.4 [7] (M 31, 0.775)
西武 7.4 [8]、日本ハム 5.4 [6]、ソフトバンク 5.7 [9]、ロッテ 7.1 [11]、オリックス 0.6 [8]
西武 10.7 [8]、日本ハム 10.3 [9]、ソフトバンク 7.5 [6]、ロッテ 8.4 [7]、楽天 7.5 [8]
<表の見方>
1行目
(順位)、チーム名
2行目 (色枠) 左から
勝率、ゲーム差、残り試合数、優勝確率 (%)、クライマックスシリーズ(CS)出場確率 (%)、CS自力指標、CS確定指標
「99.95*」は 99.95 % 以上でかつ 100 % より小さい
「100x」は 100 % を表し、2千万回の試行で2千万回起こったことを示す
「0.05*」 は 0.05 % 未満かつ 0 % より大きい
「0x」 は 0 % を表し、2千万回の試行で0回だったことを示す
青の数字は残り試合を全敗する条件での優勝(CS出場)確率 (%)
赤の数字は残り試合を全勝する条件での優勝(CS出場)確率 (%)
「CS自力指標」は、そのチームが全勝する条件での勝率から残りチームの最高3位勝率を引いた値を試合数に換算したもの。全勝での勝利数のCS確定ラインからの上積み勝利数を表す。この指標は大きいほど良く、マイナスになると自力CSが消滅する。
「CS確定指標」は、そのチームが全敗する条件での勝率を残りチームの最高3位勝率から引いた値を試合数に換算したもの。全敗での勝利数のCS確定ラインへの不足勝利数を表す。この指標は小さいほど良く、マイナスになるとCS出場が確定する。
3行目以降 各チームごとに
相手チーム名、上位マジック点灯指標、[残りの直接対決試合数]、(M 上位マジック, 上位確定に必要なこれからの最高勝率)
赤色 そのチームへ上位マジックを点灯した
青色 そのチームから上位マジックを点灯された
ピンク色 そのチームへ上位マジックを点灯しかけている
ライム色 そのチームから上位マジックを点灯されかけている
「上位マジック点灯指標」と「優勝確率」「CS出場確率」については、このページに詳しい説明があります。
<ちょっとコメント>
昨夜、阪神の自力CS進出が「復活」したが、8月11日(土)に「消滅」してから、阪神は「復活」と「消滅」の境をさまよっている状況にある。ここ2週間の「CS自力指標」を表にして、阪神の成績推移を追ってみた。「CS自力指標」はマイナスだと自力CSが「消滅」し、プラスだと自力CSを「保持」していることになる。数値はその日のセリーグ全カード終了後に計算したもの。
7(火) | 8(水) | 9(木) | 10(金) | 11(土) | 12(日) |
3.6 | 2.6 | 1.8 | 0.6 | -1.2 | -0.6 |
14(火) | 15(水) | 16(木) | 17(金) | 18(土) | 19(日) |
0 | -1 | -1.4 | -0.8 | -0.8 | 0.2 |
8月7日(火)に 3.6 だった数値が、巨人に2連敗、続く広島にも2連敗したことで、たった4試合で -1.2 まで低下。11日(土)の夜に、「阪神の自力CS進出が消滅」というニュースが駆け巡った。
しかし、12日(日)に広島に勝ち、14日(火)も横浜に勝利して、「CS自力指標」は上昇してゼロに。これは、阪神の全勝勝率と巨人、中日、広島によるCS確定勝率が全くの同率 (0.597) となったためで、取りあえずは自力CSが「復活」と言っていい状態になった。実際、一部のスポーツ紙では「復活」の文字が記事に入った。
その後、横浜に負けと引き分けで指標は -1.4 にまで悪化。自力CSの「再消滅」となったが、続くヤクルトとの3連戦を2勝1敗で勝ち越し。指標は 0.2 に上昇して昨夜の「再復活」となった。
8月9日のブログでもふれたが、2チームの関係性だけで決まる自力Vと違って、自力CSは複数の要因が絡み合うために「消滅」と「復活」が頻繁に発生する。今回の阪神のケースはその典型例である。「自力消滅」というタイトルがインパクトがあるので、マスメディアも当ブログもこの言葉をよく使うが、「消滅」という割には、案外あっさり「復活」するもので、少なくともCSに関しては、適当な表現かどうか再考する余地があると思う。
阪神の自力CSはとりあえず「復活」したが、3位広島とのゲーム差は 7.5、CS出場確率は 1.7 % で、CSが遠くに霞んで見えている状況にまだ変わりはない。阪神が「消滅」と「復活」の反復横跳び状態を脱して、CS争いに加わるためには、やはり、どうしても大型の連勝が欲しいところである。
<明日の試合予定>
勝ち数は今日の試合結果を含む
各カードは24回戦まで
5 勝 | 15 回戦 | 7 勝 |
巨人 | 18:00 | ヤクルト |
神宮 |
10 勝 | 15 回戦 | 3 勝 |
中日 | 18:00 | 阪神 |
京セラドーム大阪 |
2 勝 | 16 回戦 | 12 勝 |
横浜 | 18:00 | 広島 |
広島マツダスタジアム |
7 勝 | 16 回戦 | 8 勝 |
オリックス | 13:00 | 日本ハム |
スタルヒン球場(旭川) |
8 勝 | 14 回戦 | 4 勝 |
ロッテ | 18:00 | 楽天 |
Kスタ宮城 |
8 勝 | 16 回戦 | 7 勝 |
ソフトバンク | 18:00 | 西武 |
西武ドーム |
<上位マジックの点灯動向と優勝・CS出場確率>
2012年8月20日20:00現在
セリーグ
(1) | 巨人 |
勝率 | 差 | 残 | V率 | CS率 | CS自 | CS確 |
0.66 | --- | 39 | 88.2 | 99.95* | 28.5 | 19 |
(2) | 中日 |
0.602 | 5.5 | 38 | 11.8 | 99.9 | 21.3 | 23.8 |
(3) | 広島 |
0.49 | 10.5 | 39 | 0.05* | 60.0 | 9.1 | 38.7 |
(4) | ヤクルト |
0.474 | 1.5 | 42 | 0.05* | 38.3 | 8.9 | 42.3 |
(5) | 阪神 |
0.411 | 6 | 38 | 25.7 | 1.7 | 0.2 | 45.7 |
(6) | 横浜 |
0.362 | 4.5 | 42 | 17.2 | 0.1 | -2.4 | 52.6 |
パリーグ
(1) | 西武 |
勝率 | 差 | 残 | V率 | CS率 | CS自 | CS確 |
0.543 | --- | 42 | 37.4 | 84.0 | 18.7 | 33 |
(2) | 日本ハム |
0.541 | 0 | 38 | 37.1 | 85.7 | 15.8 | 30.7 |
(3) | ソフトバンク |
0.515 | 2.5 | 38 | 12.6 | 59.5 | 12.4 | 34.1 |
(4) | ロッテ |
0.511 | 0.5 | 40 | 11.4 | 54.1 | 13.3 | 34.6 |
(5) | 楽天 |
0.474 | 3.5 | 42 | 1.4 | 16.0 | 11.3 | 40.3 |
(6) | オリックス |
0.423 | 5 | 38 | 0.05* | 0.6 | 3.6 | 43.1 |
<表の見方>
1行目
(順位)、チーム名
2行目 (色枠) 左から
勝率、ゲーム差、残り試合数、優勝確率 (%)、クライマックスシリーズ(CS)出場確率 (%)、CS自力指標、CS確定指標
「99.95*」は 99.95 % 以上でかつ 100 % より小さい
「100x」は 100 % を表し、2千万回の試行で2千万回起こったことを示す
「0.05*」 は 0.05 % 未満かつ 0 % より大きい
「0x」 は 0 % を表し、2千万回の試行で0回だったことを示す
青の数字は残り試合を全敗する条件での優勝(CS出場)確率 (%)
赤の数字は残り試合を全勝する条件での優勝(CS出場)確率 (%)
「CS自力指標」は、そのチームが全勝する条件での勝率から残りチームの最高3位勝率を引いた値を試合数に換算したもの。全勝での勝利数のCS確定ラインからの上積み勝利数を表す。この指標は大きいほど良く、マイナスになると自力CSが消滅する。
「CS確定指標」は、そのチームが全敗する条件での勝率を残りチームの最高3位勝率から引いた値を試合数に換算したもの。全敗での勝利数のCS確定ラインへの不足勝利数を表す。この指標は小さいほど良く、マイナスになるとCS出場が確定する。
3行目以降 各チームごとに
相手チーム名、上位マジック点灯指標、[残りの直接対決試合数]、(M 上位マジック, 上位確定に必要なこれからの最高勝率)
赤色 そのチームへ上位マジックを点灯した
青色 そのチームから上位マジックを点灯された
ピンク色 そのチームへ上位マジックを点灯しかけている
ライム色 そのチームから上位マジックを点灯されかけている
「上位マジック点灯指標」と「優勝確率」「CS出場確率」については、このページに詳しい説明があります。