春の花を求めて歩き始めると黄色い花が沢山咲いていました。
ウサギギク(別名キングルマ)
分布は利尻山、大雪山系、日高山地、八甲田山、八幡平、烏帽子岳、岩手山、秋田駒ケ岳、焼石岳、月山、飯豊山、上越山地、北・中央・南アルプス、白山とまさに高山植物ですが、北海道の定山渓と狩場山も含まれています。
白い花の代表は予想通り御存知チングルマ、草本ではなく木本であることが良く分かります。
これも予想通りのヒナザクラ、分布は東北地方(岩木山、早池峰山、飯豊山を除く)とあり、ハクサンコザクラ、エゾコザクラなどと違い白い花です。因みに岩木山には固有種である紅紫色のミチノクコザクラ(別名イワキコザクラ)、早池峰山には固有種である白色のヒメコザクラ、飯豊山にはハクサンコザクラが咲きます。
イワイチョウ
雪田跡や湿地に生えるこの花、少し乾き気味でしたがしっかり咲いていました。
マイヅルソウ
春先には各地で見られる花も7月末では希少種です。
アオノツガザクラ
分布は北海道、本州(中部地方以北)とありますので、さほど珍しくなさそうですが、私にとっては見る機会が少ない希少種です。
ハクサンチドリ
前回(6月28日)には八合目で沢山見かけましたが、ここで会うとは思いがけなかったです。
コイワカガミ
これも前回沢山見た花です。
男女岳を止めてここに来たこと、それだけで今日は良かったと思いました。
この花園をあとに横岳~焼森~八合目と歩ます。ミヤマリンドウ、ハクサンシャクナゲ、ミヤマダイコンソウなどを見ながら焼森に向かいました。
コマクサ
高山植物の女王と呼ばれることが多いのは、ほかの植物が育たないような高山帯の砂礫地に生える気高さからなのでしょうか。
分布は大雪山系、幌尻岳、雌阿寒岳、知床山地、岩手山、秋田駒ケ岳、蔵王山、燧ケ岳、草津白根山、北アルプス、御嶽山、八ヶ岳とあり、山名にも憧れを覚えます。
咲いている花は少なく、もっと早く来ればよかったと後の祭りでした。
イワブクロ
コマクサと同じ環境に咲いていたもので、分布はさらに少なく北海道、岩手山、秋田駒ケ岳、鳥海山とありました。最初に発見された北海道の樽前山(たるまえさん)にちなみ、タルマイソウの名も持っています。
その先は樹林帯に入り、これまで見る機会が少なかった花を見ました。
エゾノヨツバムグラ
他の山でも見かけたことはありますが、小さな花を上手く捉えることがことが出来ませんでした。今回一枚だけいい写真が撮れましたので紹介します。
葉が細長く、先がとがっているオオバノヨツバムグラと違い、葉の幅が広く先は丸みがあることも確認出来ました。
ミヤマダイモンジソウ
下部の花弁2個が長いですが、極端に長いダイモンジソウとは違います。
ツルリンドウ
茎や葉裏が紫色でなければホソバツルリンドウですが、葉裏は未確認で茎は紫色でした。
八合目に着いたのは13時30分のバスが出発する1分前でした。
ここで、小さなお花畑を紹介して終ります。
キタヨツバシオガマ、ゼンテイカ、トウゲブキ、ネバリノギランなどが咲いていました。
ゼンテイカが主役で同じ場所を、下からと上から写しました。
チングルマが主役で小さなヒナザクラは確認来ません
手前は羽状の花柱、奥には白い花が見えます。
主役がコイワカガミでチングルマが引き立て役にも見えます。
まだ雪が残っていました。