五合目から再開します。
10時30分に強風を覚悟し八合目を目指して歩き始めたところ、そよ風みたいな状態で拍子抜けしました。
そのため周囲に目を配りながらゆっくりと歩くことが出来ました。
青空が広がり荒々しい岩肌がはっきりと見えます。
これを登るのではなく左に回りこみます。
振り返れば小田越登山口を挟んで対峙する薬師岳(やくしだけ 1645m)を見下ろすようになりました。
崩落した河原の坊コースはこの方向です。
そしていよいよ険しくなりました。
振り返ります
最大の難所であるハシゴ場です。上から見ればこんな感じですが、横から見ると案外緩く見えます。
ハシゴの先の急登は短くて間もなく八合目に着きました。標高は約1800mなので相当の高度感があり、薬師岳はさらに低くなりました。
東には綺麗なピラミッド型の剣ヶ峰(けんがみね 1827m)と宮古市方面の太平洋が見えました。
水平線ははっきりしませんが、右端に深い入り江が確認できます。
剣ヶ峰は早池峰山頂からこう見えます。
八合目の岩陰で珍しいものに出会いました。
エビの尻尾です。昨晩からの寒気と強風の産物です。
五合目から八合目までは花の密度が濃かったです。
その中で、クロミノウズイカグラは下山時に見つけたものです。
この場所では一面を埋め尽くしたイワウメを観たことがあります。まだ先のことかと思いますが、次に来たときは終わっているかもしれません。
そのイワウメの葉の中にウラシマツツジを見つけました。花の長さが6~8ミリと小さいため探すのに苦労しました。
再びミヤマアズマギクです。
再びヒメコザクラです。
再びナンブイヌナズナです。
八合目から山頂までは岩場の急登から解放され、なだらかな区間でお花見が出来ますが、まだ雪の下で準備中です。
歩き始めると昨年に建て替えられた避難小屋が見えました。
剣ヶ峰への分岐が九合目です。
山頂がはっきりと見えました。山頂では展望が得られずに、下山したら山頂が見えた。よくあることですが、これを避けるための駐車場での待機。我慢した甲斐がありました。
一歩一歩山頂へ。
岩手山が見えましたした。これならと、期待が膨らみました。
もう少しです。
新しくなり見違えるような避難小屋です。
11時37分山頂に到着しました。十合目を確認したのは今回初めてかもしれません。
山頂から県内の山はほとんど見えていましたが、青森の八甲田山、岩木山、秋田・山形の鳥海山は確認出来ませんでした。
北西方面の右に岩手山(いわてさん 2038m)、左に秋田駒ケ岳(あきたこまがたけ 1637m)です。
北北東には姫神山(ひめかみさん 1124m)です。
西から南西に目を向ければ、北から順に和賀岳(わがだけ 1440m)、焼石岳(やけいしだけ 1548m )、須川岳(すかわだけ 1627m)と奥羽山脈が見えていましたが、写真での確認は困難です。
南には間近に薬師岳が、その左側の一番向こうに、平原状の五葉山(ごようざん 1341m)が見えます。
北の山並みです。残雪があれば岩木山や八甲田山が確認出来たかもしれません。
山頂には35分ほど滞在し、12時12分に下山を始めました。
速く歩くことができないので休み休み、振り返ったり花を写したりしながらゆっくりと下りました。
登山口に着いたのは15時8分で2時間56分かかりました。登りは3時間23分でしたからあまり変わりません。
ここは薬師岳の登山口でもあります。ここから車道を歩きます。
山頂がはっきり見えます。
駐車場のある河原の坊登山口に到着したのは15時42分で、山頂での休憩を除いた往復所要時間は6時間30分でした。
2021年以降のデータとほぼ同じですので、まだ大丈夫かなと思いますが今背中が痛いです。膝や腰は何ともないのですが写真を写すためにしゃがんだり立ち上がったり、これが効いたようです。