山歩き

どんな花が咲いてるでしょう、どんな山が見えるでしょう

不忘山(ハクサンイチゲを観るために)

2024-05-19 20:51:50 | 旅行

5月18日に不忘山(ふぼうさん 1705m)に登りました。

お釜や樹氷で知られる蔵王山は単独の山ではなく、宮城県と山形県の県境に位置する長大な山塊で、南北25kmにおよんでおります。その最南端に位置する不忘山は高山植物の宝庫として知られており、それを目的とする登山者も多いとされています。

仙台市の南西(左下)に蔵王山

 不忘山は右下に

先日ユキワリコザクラを満喫した岩手山の次はどこに行こうかと考えて、この時季例年なら五葉山か早池峰山を選ぶところ、2017年以来となるこの山にしたのはハクサンイチゲを観たくなったからです。

前回は滑りやすい登山道で何度も尻もちを憑いたことがトラウマになっていましたが、泥濘状態でなく乾いているとの情報も背中を押してくれました。

 登山口の「みやぎ蔵王白石スキー場」までは東北自動車道を南下し約220km、3時間弱かかりますが、今回は「行こう」という気力がみなぎっていました。山登りには体力(持久力、脚力、筋力、心肺能力など)の他に気力が必要だと思っています。

 前回同様この案内板の左側のコースを往復しました。私には手強い片道4.7kmと標高差845mですが、左右のコース周回する方も多いようです。

8時10分に歩き始めまずはスキー場(標高860m)のゲレンデ下部を横切り、1.1km先の白石女子高小屋跡に向かいました。

 

ここから弘法清水(標高1250m)までの登山道は次第に急になり、前回滑りまくって痛い目に遭ったこと思い出しました。

   

あれは山頂なのか?

何人にも追い越されますので、急登とは言えないのかも。

  

標高1250mまで来ましたので一息入れました。

歩き始めてからここまでに咲いていた花ですが、下山中の撮影も含みます。

キジムシロ

 

ニガイチゴ                          チゴユリ

 

ナガハシスミレ

 

コイワカガミ                         イワカガミ

 

ショウジョウバカマ

ミツバオウレン

 

足元の花に見とれながらふと見上げれば、青空の両側に白いオオカメノキと赤紅色のムラサキヤシオが咲いていました。

 

  

再び歩き始めました。相変わらず歩きにくいです。

 

少し緩やかになりザレ場に出ました。

 

この区間に咲いていた花たちです。

ショウジョウバカマは下に咲いていた花より赤みが強いです。

下では咲き始めのムラサキヤシオがほぼ満開です。

シラネアオイはこの二輪だけでした。

悩ましいスミレの仲間ですが、紅色も交じっておりミヤマスミレと判断しました。

何ヵ所かでタカネザクラ(ミネザクラ)が咲いていましたが、上手く撮れたのはこれだけです。

 

ここで山頂が確認出来ました。視界が得られない林の中より歩くのが楽しいです。

求めていた花も咲いており足取りが軽くなりました。

ミヤマキンバイ

 

ハクサンイチゲ

ユキワリコザクラ

カエル岩と書いてありますが、角度を変えたら納得でした。

 

山頂も近づきました。

ハクサンイチゲがもりもり咲いており、来てよかったと思いました。

右の尖ったピークが屏風岳(1817m)で左の丸みのあるふたコブが南屏風岳(1810m)、目指す不忘山(1705m)その左です。

屛風岳

南屛風岳

不忘山

ずっとここに居るわけにもいかなので山頂に向かいます。

ミヤマキンバイとコイワカガミを振り切ってようやく山頂です。

 

左奥に朝日連峰が確認出来ました。

 

その左(南)には飯豊連峰が確認出来ました。矯正視力0.8で何とか見えましたが写真では厳しいかもしれません。

歩き始めて3時間50分、休み休みヘロヘロになって山頂にたどり着いたのは12時を少し回っていました。その時約30人いた登山者は30分ほど休んでいるうちに居なくなり私の他2人となりました。

その2人を残し12時31分に下山を始めたところ、間もなく追い越され最後の1人となったと思いましたが、その後も何人か追い越すので変だと思ました。下山してから周回コースを思い出し、別コースから登った人たちだろうと考えました。

ハクサンイチゲの見納めです。

カエル岩の近くにあった「不忘の碑」には、「太平洋戦争中に米軍のB29が墜落し34名の米兵が亡くなったこと、その人々の霊を慰め人類永遠の平和を祈るために建てたこと」が書かれていました。

このことを忘れないように願って「不忘山」と名付けたのではなく歴史は古く、別名は「御前岳」(ごぜんだけ)」だそうです。

転んで怪我をしても助けてくれる登山者と出会う可能性は少ないだろうと、慎重に歩き続け15時13分無事登山口に到着しました。

登りに3時間51分、下りに2時間42分かかりました。2017年と比べると登りは1時間10分余計にかかりましたが、下りはほぼ同じでした。体力の経年劣化を感じながら、滑りやすかった登山道が整備されたことに感謝します。

 

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