山歩き

どんな花が咲いてるでしょう、どんな山が見えるでしょう

受賞して門外不出が現実に

2019-09-09 08:54:05 | 時事川柳

 今年4月に開催された自醸清酒品評会で、菊の司酒造(盛岡市)と西堀酒造(栃木県小山市)の「門外不出」が共に優等酒を受賞したため、菊の司酒造は「門外不出」の商品名を「吾心伝匠(わしんでんしょう)」に変更することになりました。

 経緯を整理すると以下の通りですが、菊の司酒造(以下K社という)と西堀酒造(以下N社という)の対応は紳士的なもので好感が持てます。一方、登録商標を扱った当局の対応は記事だけでは良く分かりませんが、潔く諦めたK社と粘ったN社の違いでしょうか。

・1990年頃からK社が門外不出の製造販売を始めた。

 精米歩合40%の大吟醸原酒の価格は税抜き1万円(1.8ℓ)で、近年は年間約千本を全国に販売している。

・1991年にK社が門外不出の商標登録を出願したが、拒絶され登録を断念した。

・2003年にN社が門外不出の商標登録を出願し一度は拒絶されたが、意見書を提出して2004年に商標登録された。

・2015年にK社はN社から販売中止を求める警告書を受けたが、流通本数が少ないことを理由に販売の了承を得た。(N社は了承した)

・2019年4月に両社の門外不出が共に優等酒を受賞し、混乱した顧客からのクレームを受けたN社が、K社に対して販売中止を求めた。

・20019年10月に「和」を大事に酒造りするK社は「門外不出」の商品名を、「和心出伝匠」に変更します。

ということで、10月からK社の門外不出は文字通り門外不出となりますが、1万円(1.8ℓ)では我が家の金庫から門外不出の諭吉さんが現実です。

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