S2000奮闘記

スポーツカー偏愛録。
S2000のメンテナンスノート。

2012年 ぶらり散歩「布袋寅泰 ライブ・ビューイング」

2012年02月01日 | 周遊紀行 / 宇都宮
2012年 2月 1日(水)
今日は、布袋寅泰氏が50歳の誕生日となる。
さいたまスーパーアリーナで開催するアニバーサリーライブを全国の映画館に同時生中継するライブ・ビューイング。
こんな田舎町では珍しい試みを、観にTOHOシネマズ宇都宮へ行って来ました。

アーティスト活動30周年として、昨年から各地で熱狂を巻き起こしてきたアニバーサリーライブの最終章として「30th ANNIVERSARY 第四弾 HOTEI THE ANTHOLOGY “最終章” WE ARE DREAMER ~50th BIRTHDAY SPECIAL CELEBRATION GIG~」と銘打ちソロ楽曲のみならずBOØWY、COMPLEX時代の名曲の数々も披露する上にドラマー・高橋まこと氏(ex BOØWY)が友情出演するLiveです。高橋まこと氏とは1988年の「BOØWY LAST GIGS」以来24年ぶりの共演。



久しぶりに見る初期衝動を与えてくれた憧れのギタリストのLive。
チケットを手にした日から「一曲目は何が来るだろう?」「どの時代の曲を中心に組み立てるのかな?」と気持ちは高まるばかり。
ギタリスト布袋寅泰氏の奏でるビートに魅了された10代の頃に戻っていた。

オープニングが終わり一曲目にBOØWYの「B.BLUE」が鳴り響き、今宵のRock'n roll Showが幕を開けた。
この曲が好きだった亡き友の笑顔が目蓋に浮かぶ。
8ビートに恋をした中学生の頃の淡い思い出が蘇って来る。
いつの間にかスクリーンの映像は滲んで見えなくなっていた。

その後も、怒濤の如くエッジを効かせたビートに乗った心地良い曲の数々が弾き出される。
素敵なRock'n roll。
大音量で響き渡る8ビートに酔いしれる。
懐かしいギターリフに包まれる。
聴き覚えのある鋭いカッティングの切れ味は今も変わらない。
ステージから届くフレーズを口ずさむと、忘れかけていたメロディも一瞬で蘇る。
彼の代名詞であるテレキャターがまるでタイムマシンの様だった。
自分の夢を頑なに信じながらカセットテープが伸び切るほど聞いた大好きなアップテンポのナンバー。
持て余す情熱の行き場を失い真夜中にバイクを乗りながら口ずさんだRockチューン。
僅かなおこずかいを握りしめて手に入れたCDには優しいバラードが収録されていて思春期の恋心も抱きしめてくれた。
そんな昔の出来事を思い出しながら改めて音楽の、Rock'n rollの、素敵な魅力に触れられた。

50歳を迎えたギタリストが脚を高く蹴り上げ、ギターを弾きながら花道を駆け抜けて、流れる汗もそのままに全身全霊でプレイしている。
そんな姿を見ていると「もっと熱く生きろよ!」「まだまだ熱さが足りないゼ!」と語りかけている。
自分も30代後半戦に突入。
これからの「生きる」を深く考えさせられたステージだった。
10代の少年に沢山の大切なモノを与えてくれた曲たちが
2012年versionにアレンジが施されて生まれ変わった感じがした。
その違いを見つけながら聴いているのも凄く楽しかった。

ステージに立っていたミュージシャン達も歳を重ねられたせいか、沢山の経験を積まれたせいか、奏でる音に深みがある。
音に説得力が備わっていた。
味わいが出ていた。
人間味が溢れていた。
そこには素敵な大人達が居た。
自分は、彼らの様に歳を重ねることは出来るか?人間性に深みを加えることが出来るのか?と自問自答を繰り返す。

このLiveのタイトルに「WE ARE DREAMER」と付いている。
「まだまだ夢は見れるんだゼ!」と強く語りかけられている気がする。
20代半ばで夢に破れて夢を捨てた。
人間不信になり自暴自棄にも陥りそうになった。
それからは社会人として普通に生きようと思い、仕事を生活の中心にして生きて来た。
今はもう置いて来た夢に未練も後悔も無い。
あの独特の世界から離れて何処か安らげた自分が居た。
今思い返すと不思議な感覚だ。
田舎町で暮らす普段の生活の中にも熱くなれる事や楽しい出来事は沢山ある。
今はもう新たな旅の途中。
人生の旅はまだまだ続く。
まだまだ夢は描けるはず。
ボクの旅もまだ始まったばかりだ。

今夜の最後の曲は、布袋氏がGUITARHYTHM IIIのツアーで演奏する前のMCで「オレ達の曲」と紹介していた「LONELY★WILD」。
当時、この曲を聴いてダブルのライダースを購入した。
強い思入れがある一曲。
今回はピアノだけで優しく語りかけるように歌われた。
歌の1フレーズ1フレーズがグサッ!、グサッ!と心に刺さって、すぐ溶ける様に染渡って来る。
時を重ねて来たせいか?初めてこの歌を聞いた時よりもハートの震えが止まらなかった。
名曲にそっと軽く背中を押された様にして映画館を出ると、新しい一歩を踏み出せた気がした。


素敵なRock'n rollの魔法をありがとう!


チケット入手


コメント