はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

秋の京都をぶらり(その3)

2015-11-23 15:13:41 | 京都をぶらり
雑踏の二寧坂を山側に入る筋があります。その先にある長い階段を上っていくと、いままでの喧噪が嘘のように、静けさが訪れます。さらに上っていくと、静寂に包まれた正法寺(しょうぼうじ)があります。


訪れる人もなく、ひっそりとした境内です。それにしても静寂です。昔はそれなりに栄えていたことが縁起に書かれていますが、それを思うとよけいに寂しさを感じてしまいます。芭蕉さんなら、どんな句を詠むのでしょう。


今は、小さな本堂と庫裏を残すだけで、他には苔むした石垣や灯籠が残るだけです。


カエデもありましたが、ここも色づかないまま散っていく感じがしました。イチョウはそこそこ色づいて、古寺に彩りをそえていました。


長い階段を上ってきただけに見晴らしは良く、樹木の間から京都の市内を見おろすことができます。
お寺には住職さんがいると思いますが、人の気配はありません。本堂に手を合わせて、正法寺をあとにしました。



※正法寺には22日に訪れました。21日も正法寺には訪れたかったのですが…。思った通り人がいない穴場でしたが、紅葉を楽しむには向いていませんね。正法寺に行くには、八坂さんから石塀小路を通り、二寧坂から左に入った坂と階段をひたすら上っていきます。そうそう、近くには坂本龍馬さんのお墓があります。
 (階段を見上げると)

 (上から見おろすと)

 (やっと山門です)

 (市内の景色が少し)

 (こんな紅葉でした)

次回も、もう少しぶらりがつづきます。

秋の京都をぶらり(その2)

2015-11-22 18:16:30 | 京都をぶらり
東山七条の交差点に智積院(ちしゃくいん)はあります。向かいには京都国立博物館(今、リンパで大にぎわいです)や三十三間堂などがありますが、智積院はあまり有名なお寺ではないようです。したがって人も少ないです。今回、中には入りませんでしたが、入口周辺の紅葉だけでも十分楽しむことができました。






三十三間堂のあるあたり一帯は、その昔、法住寺殿という後白河上皇の宮廷があったところだそうです。三十三間堂の東側には後白河上皇の御陵もあります。そのとなりに養源院というお寺がありました。石畳と門の取っ手でしょうか?面白かったので撮ってみました。
(養源院への石畳)

(取っ手を撮って…)

今回は、八坂さんあたりまで歩いて穴場の紅葉スポットを撮影する予定でした。ところが、今熊野観音の紅葉でも書きましたが、紅葉が今ひとつパッとしないので、早々と帰途につきました。

これではちょっと短すぎるので、もう少し付け加えましょう。今熊野観音寺から下りてきて、東大路通に出ると、大きなクスノキが見えてきます。このクスノキは新熊野神社(いまくまのじんじゃ)の御神木で、熊野から運ばれて後白河上皇がお手植えしたそうです。ということは、800年以上も経(立)っていると言うことですね。それにしても、後白河上皇の熊野へのこだわりには恐れ入ります。




秋の京都をぶらり

2015-11-21 21:37:45 | 京都をぶらり
いい天気です!そして、三連休です!紅葉も見頃ですもう出かけるしかありません!
ということで、秋の京都をぶらりとしてきました。この時期の京都は一番混雑するので、有名な場所(清水寺や東福寺)はさけて、穴場的な所へ向かいました。

まずは、西国三十三ヶ所の札所、今熊野観音です。


熊野詣でが大好きだった後白河上皇が、熊野から新熊野社を勧請されて、今熊野観音と称することになったという所です。頭痛持ちだった上皇さんの頭痛が治ったということで、頭痛、ボケ封じの観音さんとしても有名です。


さて、紅葉はというと、見ての通りです。赤く色づいたのや、まだ緑のままの葉っぱや、中には枯れてしまったものも。今年の紅葉は、天候と同じで今ひとつではないでしょうか?


西国三十三ヶ所は、今から8年前に巡りました。その時にも今熊野観音にお参りしましたが、京都市内にあるのにそれを感じさせない、静けさや、奥深い山中にあるような佇まいが印象に残ったお寺でした。


すぐ近くの東福寺は行列ができるような状態だった思いますが、ここは思った通り、静かに紅葉が楽しめる場所でした。と言っても人出はそこそこありましたが。


ここも空海さんゆかりのお寺です。お大師さんの頭の上のカエデも真っ赤に染まっています。


期待していたのとは少し違う紅葉でしたが、それはそれです。自然が創ったものですから…。これから先、紅葉はどうなるのかな?と考えながら今熊野観音をあとにしました。


このあと、智積院に向かいました。(つづく)

※今回、パークアンドライドを利用しました。名神高速京都南ICからすぐの所にあります。なにしろ無料!というのが嬉しいです。そこから地下鉄の竹田駅まで3分でした。この時期、市内に車で入ると、渋滞やら駐車場探しで大変なのでとても良かったですよ。


上高地のこと

2015-11-16 21:46:01 | 山歩き
上高地は、昨日11月15日(日)で閉山しました。それに伴って、毎日楽しませてもらった「上高地河童橋ライブカメラ」も放送終了しました。上高地は、来年の4月まで長い静寂につつまれます。

今日もそれに関連して、思い出の上高地です。(なんか思い出シリーズがつづきますが…)
私がはじめて上高地を訪れたのは、1970年のことです。中房温泉から入山して、表銀座コースを歩き、槍ヶ岳から槍沢を下山して上高地に下りてきたのが最初でした。なにしろ45年前のことなので、上高地の印象があまりありません。残念ながら写真も残っていません。この時は浪人生でしたが、なぜか呑気に山登りをしていたのですね。
その次は1983年で、やはり表銀座縦走の最後に上高地を訪れています。それ以後は、かれこれ二十数回は訪れたと思います。
(穂高と梓川 2011.10.29)

一番好きな風景は、釜トンネルを抜けてカーブを曲がった瞬間に目に飛び込んでくる穂高の峰々です。何回見ても飽きることのない風景です。
(大正池と穂高岳 2014.4.19)

上高地は、どの季節もすばらしいですね。新緑の季節も輝いていますが、秋の景色もしっとりとして大人の雰囲気が漂います。
(晩秋の上高地 2011.10.29)

朝一番のバスで着くことが多いので、夕焼けに染まる穂高を見ることは少ないです。下山時も急ぎ足でバスに乗ってしまいます。上高地に宿泊したとき、こんな夕焼けに出会えました。
(夕日に輝く穂高岳 2011.10.29)

河童橋は、これから山へ向かうぞという気分がムクムクと湧いてくる場所であり、下山した時のホッとする場所でもあります。山に登る人は皆そうですよね。
(河童橋から見上げる穂高岳 2011.10.29)

4月、上高地線が開通してすぐの上高地は、とても静かです。河童橋もひとりじめです。(下の写真はブログのプロフィールに使っている写真です。)
(静寂の上高地 2014.4.19)

還暦を迎えた誕生日に、ちょっと贅沢をして一度は泊まりたかったホテルに宿泊しました。登山靴で入っていいのかドキドキしながら入りました。もちろん大丈夫でしたよ。また機会があれば泊まりたいものです。
(赤い屋根の向こうに穂高が 2011.10.29)

最初に書いた「上高地河童橋ライブカメラ」ですが、もうずいぶん昔からあります。この当時は動画でなく、15分ごとの静止画像でした。私たちもライブカメラで記念撮影をしてきました。(前の二人です)
(ライブカメラでパチリ 2011.10.29)

閉山と聞くと、ますます行きたくなるものです。しかし、冬の上高地には、まだ行ったことがありません。ツアーもあるようですが、気乗りがしません。誰か『私(爺)をスキー(上高地)につれてって』という気分です。

思い出の山歩き(陽希さんとは大違いですが)

2015-11-15 21:14:57 | 山歩き
この土日は生憎の雨で、お出かけも出来ず、家にひきこもるしかありませんでした。
昨晩は、「グレートトラバース2」第4集を見ましたが、田中陽希さんには、先日滋賀の武奈ヶ岳で出会ったこともあり、一段と親しみを感じながら見てしまいました。また、今回のアルプス編は、私も歩いたことがある山が出てくるので、懐かしく見ることができました。

ということで、テレビに誘発されて、2010年の7月に上高地から蝶ヶ岳、常念岳と歩いた思い出を書きます。
 (高山植物の女王コマクサ)

昨日のテレビでは、田中陽希さんは、朝に蝶ヶ岳の山小屋を出発して、常念、大天井、燕岳と歩き、中房温泉まで一気に下ったようです。二日間のコースを9時間あまりで踏破したようです。さすがは陽希さん、テレビでも絶景の稜線路を走っていましたよ。
 (気持ちのいい縦走路と蝶槍)

私も朝に蝶ヶ岳の山小屋を出発したところまでは同じですが、常念の小屋に着いたのが午後1時30分になってしまい、予定していた大天井の小屋までのコースを断念しました。あまりの速さの違いにあ然としますが、まあ私はぼちぼち派なので…。
陽希さんが歩いた日は、良く晴れて槍・穂高の展望がすばらしかったですが、私の歩いた日は雲が多く、結局、槍・穂高は顔を見せてくれませんでした。絶景の縦走路のはずでしたが…。前日も、終日の雨の中を蝶ヶ岳まで登って体が冷え切ってしまいました。雨具が必須の私です。
 (槍・穂の大展望のはずでしたが)

このコースは思っていたよりアップダウンがあり(森の中も通ります)時間がかかってしまいました。そして常念の上りもけっこう苦労しました。大きな山です。
 (常念岳が近付いてきましたが)

 (やっと頂上に)

 (頂上からの常念小屋)

結局、この日は常念小屋に宿泊して、翌日に一の沢に下山し、タクシーで予約していた中房温泉に行った思い出があります。(高くつきました)


田中陽希さんですが、今日も無事に氷ノ山に登頂したようです。それにしてもすごい人です。