はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

古墳巡りはおもしろい

2015-11-30 18:00:01 | 古代史の舞台を歩く
久しぶりに古墳の話です。
昨日の日曜日、近鉄電車で藤井寺方面に向かい、周辺の古墳を巡ってきました。

まずは、雄略天皇陵です。雄略天皇は、埼玉稲荷山古墳から出土した鉄剣の銘文や、中国の歴史書(倭の五王)等の記述から、実在した天皇とされています。
様々なエピソードから大悪天皇とも言われていますが、その反面すぐれた功績も多く残している天皇です。従って、その陵墓はきっと大きな前方後円墳だと思われるのですが…。

正面から見た雄略陵は、どこの古墳にもあるような、こんもりした丘陵です。


しばらく歩いて見えてきたのは、方墳とは別に円墳が池に浮かんでいる姿です。「何じゃ、これは?前方後円墳とちがうやん」とおもわずつっこみを入れてしまいます。


そうなんです。これは江戸時代の末頃に古墳を作りかえた姿なのです。もともとあった方墳と円墳をくっつけて前方後円墳にしたのですが、どうもうまくいっていません。しかも方墳と円墳の間はちょっとあって、そこには木が植えられていました。


近くにあった案内板を見ると、もっとよくわかります。(案内板に落書きをするな!)


この雄略陵も、これまでに何回も書いてきたように、本当に雄略天皇のお墓なの?と疑ってしまいます。実際のところ、ここが(本来の円墳の部分)雄略陵と考えている学者は少ないのだそうです。


次に訪れたのが、藤井寺市にある津堂城山古墳です。ここは天皇陵には治定されていませんが、陵墓参考地になっています。けっこう大きな前方後円墳です。(陵墓参考地というのは、ひょっとしたら天皇陵かもしれないということで指定されている古墳です)


しかし、痛々しい姿をしています。天皇陵に指定されるのと、されないのではえらい違いがあります。先ほどの雄略陵は指定されたために変な形になったし、ここは指定されなかったので荒れ放題です。前に訪れた、高槻の今城塚古墳(真の継体陵と考えられている)もいい例です。
(資料館にあった航空写真)

おかげさまで、中に入れますが。
(後円部から前方部を見る)

濠だったところは、草花園になっていました。


神社もありました。


ところでこの古墳ですが、濠だったところから水鳥の埴輪が発見されました。そんなことから、亡くなって白鳥の姿で飛んでいったと云われるヤマトタケルの墓ではないかと考える学者もいます。

今回も古墳を楽しむことができました。それにしても、まだまだ謎に包まれた古墳が多いですね。


久安寺の紅葉を写しに行きました

2015-11-28 21:00:54 | 寺社めぐり
大阪の池田市にある久安寺を訪れました。今年の紅葉は10月が暖かかったためか、どこの紅葉の名所も色づきが今ひとつのようです。それでも、懲りないで紅葉を求めて出かけました。


今日は、恒例の写真教室です。先生一人、生徒二人の少人数指導です。最近、先生から「腕を上げたな」とお褒めの言葉もいただくようになりましたが、まだまだ修行中の身であります。


久安寺の紅葉は、けっこう綺麗でした。はじめて行ったのですが、大きなお寺だったので、びっくりしました。
いつものパターンで紅葉を撮っていましたが…。


ここからが、先生の指導を受けた写真です。(先生の言う通りには写せませんが…)
「光と影を写すように」と言われるのですが、なかなか難しいです。
 (木の幹に映ったもみじの影)

 (廊下の壁の光と影)

 (渡り廊下の光と影)

 (お庭と廊下の光と影)

 (お大師さんも紅葉狩り)

 (蓮池の枯れた茎も)

 (白壁に映る紅葉の影)

先生に教えてもらったポイントを写しましたが、果たしてうまく写ったでしょうか?
K先生、今回もありがとうございました。

今年の紅葉も、そろそろおしまいですかね。来年は、もっともっとすばらしい紅葉に出会えることを期待しています。







晩秋の淀川をぶらり

2015-11-27 20:15:00 | 淀川散歩
久しぶりに淀川べりを散歩しました。淀川は、もうすっかり晩秋の装いです。


今日は最高気温が11度という寒い一日でした。夕方にはどんどん気温が下がってきます。


実は、新しい(中古ですよ)レンズを買ったので、それの試し撮りに出かけたのです。レンズは、シグマの50mmマクロという代物です。このレンズは、いつも楽しませてもらっている、錫杖さんのブログを見てから気になっていたレンズです。


単焦点のレンズは持っていなかったので、私にとって初の単焦点レンズになります。なるほど自分が動いてズームをするんですね。早く扱いに慣れなくっちゃ。


製造は終了しているので、中古を探していたら、たまたま梅田の中古カメラ店で見かけて即購入となりました。いいボケ具合ですね(自画自賛です)


久しぶりに訪れた淀川は、散歩する人やランニングする人も少なく、やがてくる冬の気配が漂っていました。

※レンズはシグマ50mm。カメラはキヤノン7D。

人形浄瑠璃のこと

2015-11-25 22:17:44 | 大阪のまちをぶらり
人形浄瑠璃の話は、4月10日の「東西、東西 人形浄瑠璃の段」でも書きましたが、再び登場です。
行ったのは先週の水曜日のことです。

人形浄瑠璃にはキツネがよく登場します。今回の「玉藻前あさひの袂」(たまものまえあさひのたもと)にも、以前に見た「義経千本桜」にもキツネが出てきます。
キツネというのは人を化かすというところから、文楽でも武士に化けたり、姫に化けたりしています。人の力を越えたものを持っているのがキツネです。そして、「義経千本桜」では、なんとキツネが空中を飛んだのです!キツネがというよりは、人形遣いが飛んだのですが、文楽にもこんな仕掛けがあったのかと驚いたものです。その時の人形遣いは、桐竹勘十郎さんでした。今回も妖狐を操っていたのは、桐竹勘十郎さんでした。やはり期待に違わず、今回も飛んでくれました。(拍手)最後の<化粧殺生石の段>では、早変わりも。(拍手)


ところで、今回の演目である「玉藻前」というお姫様や「殺生石」という名所は、我が芭蕉さんの『おくのほそ道』に登場します。黒羽の章に「那須の篠原を分けて玉藻の前の古墳をとふ」(那須の篠原を踏み分けて玉藻の前の古い塚を訪ねた)とあります。また、名所「殺生石」も見物しています。これらの訪問は、謡曲『殺生石』に惹かれてのことだと言われています。

その謡曲『殺生石』ですが、狐が鳥羽院の寵愛する玉藻の前に化けて、王政を傾けようとするのですが、安倍康成に見破られ(その時、飛びました)その後、那須に逃れるが成敗されて殺生石となって…というお話です。今回の文楽もだいたいそんなあらすじでした。

文楽を見ていて面白いと思うところは、そのように歴史に触れられるというところでしょうか。もちろん史実ではありませんが、微妙に史実だったり、思いっきり判官贔屓だったりというところが、面白いですね。

秋の京都をぶらり(その4)

2015-11-24 08:20:04 | 京都をぶらり
「なのにあなたは京都へ行くの」という曲をご存知ですか?1971年にチェリッシュというグループがヒットさせた曲です。ちょうどその頃、私も京都で学生生活を送っていました。あれから45年ちかくになりますが、いまだに「京都へ行く」私です。「京都のまちはそれほどいいの」です。

前置きが長くなりましたが、まだ秋の京都をぶらりしています。
ねねさんの寺で有名な高台寺の手前の道が「ねねの道」と呼ばれています。その道に交わるように「石塀小路」があります。なかなかいい雰囲気の道なのでお気に入りのひとつです。
(朝の石塀小路)

きれいに、かどはきと水うちされた京の風情です。朝の10時半頃でしたが、人通りは少なかったです。
(舞妓さんでも歩いていれば最高なんですが)

ということで、舞妓さんに登場願いましょう。でも、素人さんです。着物姿はよく見ますが、白塗りの舞妓さんにも変身出来るんですね。
(後ろ姿がよろしいようです)

(ねねの道にあったお店で)

(ねねの道で出会った仏像 いいお顔です)

岡崎公園(岡崎公園の紅葉も今ひとつ)を抜けて、知恩院にやって来ました。今回、京都で見た中で一番真っ赤な紅葉でした。知恩院の三門の横にありました。さすが有名な所だけあって観光バスがたくさん来ていました。もちろん賑わう知恩院には寄らず、前を通過です。
(この旅一番の紅葉)

そして、三条通にやってきました。三条通を西に向かうと、白川にかかる橋を渡ります。この白川が絵になる(写真でした)風景なんです。
(白川にかかる石橋)

(よく見る風景ですが)

(白川畔に建つ京町家)

※この京町家は「白川庵」といって、一棟貸し切りのお宿です。実は3年前にお世話になりました。

そして、今回の最後に訪れたのが三条通にある「大将軍神社」です。三条通を少し入った所なのに、ここも静かなところです。この大イチョウは御神木で、樹齢800年だそうです。以前、この神社を訪れたとき(秋でした)拾ったイチョウの葉っぱは今でも大事に持っています。なんか御利益がありそうな気がしたものですから…。


 

まだ、昼過ぎですが、そろそろ人も増えてきたようなので帰ることにしましょう。3時間ほどの滞在でしたが、正法寺をはじめ静かな京都を味わうことができました。
(11月22日の旅でした)