やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

ドグマチール(スルピリド)錠を増やす

2019年08月30日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

3年生の引退試合が終わり、2日間のオフの後、息子達サッカー部は新体制で出発することになりました。

 

その初日の28日には、全員、全ての夏休みの宿題を学校に持ってくるようにとの連絡メールが届きました。

息子は、勉強を始めると落ち着かなくなり、どんどん調子が悪くなるので、夏休みの宿題はまだ5%も終わっていません。

 

サッカー部の顧問の先生に、もし、息子が宿題が出来ていないことを部員みんなに知られる状況など負荷が強すぎると、調子が悪くなって部活にまで行けなくなるのではないかと心配していることをお伝えしました。

 

宿題は二人一組で確認し合い、まだ宿題が終わっていない生徒は1時間程勉強してから部活をするそうです。

「宿題をしていないことを責めるようなことはしません。

ただ、最高学年ともなったので、クラブの中心となってみんなを引っ張ってほしいと思っていることや、そのためには、サッカーだけでなく勉強や他のことにも取り組んでいかないと、今の状況では試合に起用することも出来ないことなど話をしようと思っています。」

とのことでした。

 

顧問の先生が、部活からクラスや学年へと繋げてあげたいと、息子のことを思ってくださっていることはよく分かります。

ただ、それが良くなるきっかけとなるのか、ますます悪くなるきっかけとなるのかは分かりません。

とにかく、息子の状態を見ながら指導していただけるようお願いしました。

 

この日は、勉強と部活をやり切った後、息子から「調子が悪いから迎えに来てほしい。」と連絡がありました。

 

頭が痛くて、気持ちも悪くてたまらないそうです。

それでも、学校ではそれをどう言葉にしたらいいのか分からなくて、勉強も部活も最後まで続けたそうです。

 

家に帰ってからは、「わ~っ!」と叫んだり、「怖い、怖い!」と泣きわめいたり、ぎゅ~っと私にしがみついたりしていて、そうして8時には疲れて寝てしまいました。

 

翌日の29日は、メンタルクリニックの日でした。

この日のカウンセリングは、息子が最終だったこともあり、息子に1時間半、私にも10分程の時間をとってくださいました。 

前日の部活のことは、息子のカウンセリングのときにだいたい話を聞いてくださっていたようです。

 

「学校では、調子が悪くなっても全くそれを出さずに最後まで頑張っていたようですが、家ではものすごく調子が悪いです。

無理をさせ過ぎなのではと思ったりする半面、家では全く勉強出来ないのに、みんなと1時間も勉強出来たということは、良かったのかなと思ったり、正直私にもよく分からないんです。

ただ、部活が無理して頑張らないといけないところになってしまうと、あの子の居場所でなくなってしまうんじゃないかと心配なんです。」

 

「3年生が引退して、環境ががらっと変わる中で、先生に期待されているということはプレッシャーも大きいと思いますが、先生に声をかけてもらうことで、クラブが自分の居場所だと感じているところもあると思うのです。

キャプテンは決まっているけれど、副キャプテンはまだ決まっていなくて、これからの姿を見て決めるそうですね。

彼への期待というか、彼がサッカーを通じて前に進めるようにとの顧問の先生の配慮も感じます。

それが彼の後押しとなるか、大きな負荷となり過ぎてまうのか、本当の所紙一重なんです。

負荷が大きすぎると、行けなくなるとか、本人が何らかのアクションを起こすと思います。

そうなると、負荷を減らしてもらうことになるかもしれません。

しばらくは不安で調子が悪い日が続くと思いますが、彼がゆらぎながらどうなっていくのか見守っていてください。」

 

「本当に調子が悪い日が続いています。

この頃は、赤ちゃん返りというか、『お腹の音を聞かせて』って、私のお腹に耳を当てて聞いているんです

『お腹の音を聞いて』って、自分のお腹の音を聞いてほしがることもあります。」

 

「だいぶん退行してますね。

お腹の音を聞いてどうなりますか?」

「すぐ飽きるというか、やめます。

やめて、離れていきます。」

 

「それは、いつ頃からですか?

しょっちゅう、聞きたがりますか?」

「ここ最近、1週間ぐらいだと思います。

しょっちゅう、多い日は10回ぐらい聞きにくると思います。」

 

「ちょっと距離が近すぎるのが心配ですね。

かといって、すぐにやめさせると不安が強くなってしまうので、徐々に減らす方向に持って行くように・・・。」

「どうやってですか?」

 

「『もう飽きたやろ?』って、代わりに他のことをするように持っていくとか。

何でもいいのですが・・・。」

「最近、じゃんけんもよくしたがるんですが・・・。」

 

「じゃんけんはいいと思います。

お腹の音を聞く代わりに、じゃんけんするのでもいいと思います。

しばらくは不安が強くて無理かもしれませんが、徐々に変えていった方がいいと思います。」

 

その後の診察では、息子は、

「3年生が引退してクラブががらっと変わったし、宿題は出来ていないし、もうすぐ学校が始まるし・・・、すごく不安で調子が悪いです。

と、答えていました。

 

「ご飯は食べれてる?」

「はい。」

「眠れてる?」

「はい。」

 

「お母さんから見てどうでしょうか?」

 

「不安が強いですね。

3年生が部活を引退して、『自分が頑張らんな』っていう気持ちがものすごくあって、トレーニングで走りに行こうとするのですが、すぐにしんどくなって戻って来て、また走りに行って、すぐに戻って来て、と。

頑張りたいのに、エネルギーが足りないというか、気力が続かないというか、そんな風に見えます。」

 

ドグマチールを飲んでみませんか?

胃薬なんですが、落ち込みを改善して、やる気をアップさせるお薬です。」

 

「薬をプラスするってことでしょうか?」

 

「どれか減らしたいところですが、減らせる薬が無いんですよ。

ドグマチールの効果が出れば、リスパダールを減らしていこうと思っています。

もし、副作用が出るようでしたら、すぐにやめていただいて、診察にきてください。」

 

「副作用って、頭が痛くなったり、お腹が痛くなったりする可能性があるのでしょうか?」

 

「それはないと思います。

元々が胃薬なので副作用も少ないのですが、気持ちがしんどくなる人が中にはいます。」

「イライラとかですか?」

「そうです。

落ち着かない気持ちがもし酷くなるようであれば、すぐにやめてください。」

 

 「リスパダールOD錠1mg(0.5mgを2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒5g(2包)、ビオフェルミン錠3錠、ドグマチール(後発薬はスルピリド錠)50mg(1錠)、頓服としてエチゾラム錠を一日4錠まで」を処方され、次の診察は12日後となりました。 


抑うつ状態

2019年08月22日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

台風明けの金曜日から、また、息子はクラブに参加するようになりました。

19日に地区総体の2回戦があり、息子のチームはPK戦の末、敗退し、この日で3年生が引退することになりました。

 

それまでの4日間、息子は、家ではものすごく調子が悪かったのですが、

「行かなかったら、後悔するから。」

と言って、3年生と一緒の部活をやり切りました。

3年生と一緒に試合には出られませんでしたが、最後の試合で、息子は線審を務めたそうです。

 

20日からは3日間、クラブがオフになりました。

息子は、エネルギーを全て使い果たしてしまったかのように、何をする気力もない状態です。

ただ、スマホで動画を観たりして過ごしています。

 

「セレッソの試合のレポートを書くんやろ?」

夏休みの宿題の中で、「競技を観てレポートを書く」という体育の宿題だけは提出しようと言っていたので、スマホばかり観ている息子に声をかけると、息子の調子がますます悪くなってしまいました。

 

「やらない」のではなく「出来ない」のです。

「しなければならない」と息子自身も思っているのに、頭と体が働かなくて、その苦しさから逃れるようにスマホを触り続けてしまうのです。

私の一言が、余計に息子を焦らせることになってしまいました。

 

そんな中、昨日は息子のメンタルクリニックに行ってきました。

この日のカウンセリングは、息子の1時間のみ。

カウンセリングの先生とはじっくり話が出来たようで、良かったです。

 

続く診察では、長い沈黙の後、

「『勉強せんな』って思っているのに、全然出来なくて・・・。

特に朝が調子悪くて、朝ご飯が食べられません。」

と、言っていました。

 

「お母さんから見て、どうでしょうか?」

 

「調子が悪いです。

最近はお腹も痛いようで、しょっちゅうトイレにこもっています。」

 

「自律神経の不調は、一番お腹に出やすいんです。

ちょうどそのへんに集まっているので。

ストレスでしょうね・・・。」

 

「悪くなっているんでしょうか?

もうすぐ2学期が始まるから、調子が悪いのでしょうか?」

 

「もちろん、それもあるでしょうが、環境でしょうね。」

 

勉強はともかく、サッカー部で頑張りたいという息子の意思を尊重してきたので、ぎりぎりの状態で息子は部活に参加し続け、心の休養を取るどころではなかったと思います。

 

25日の日曜日に3年生との引退試合が行われることになっていて、その後も、息子は部活を続けるつもりでいるようですが、本当にこのまま続けさせてもいいのでしょうか・・・?

 

2学期になっても息子が授業に出られる状態だとは思えないし、サッカー部はそんな息子にとって大事な大事な居場所でもあるわけで、だからこそよく分からないのです。

 

「とりあえず、ビオフェルミンをお出ししますので、それで様子を見てみましょう。」

 

 「リスパダールOD錠1mg(0.5mgを2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒5g(2包)、ビオフェルミン錠3錠、頓服としてエチゾラム錠(デパス)を一日4錠まで」を処方されました。

次の診察は8日後です。

 


あと10日

2019年08月15日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

今日は息子のカウンセリングの日でしたが、台風で列車が運休となり、心理士の先生が病院に来られないため中止になりました。

 

息子は、相変わらず調子が悪いです。

 

サッカー部のオフが明けた12日、気合を入れて部活に参加しましたが、その後から調子が悪くなりました。

「頑張れるか不安で、怖くて怖くて仕方がない。」

と、言うのです。

 

13日は、卒業生が学校に来てくれて、昼から紅白戦をすることになっていました。

この日の最高気温は、37℃。

この暑さの中で試合をするのかと驚きましたが、来週から地区総体が始まるので、暑いなんて言ってられないのでしょうか。

 

12時半に学校に集合でしたが、息子は、朝起きてからずっと不安な様子でした。

「調子が悪かったら、休んでもいいんやで。」

と、私が言っても、

「行きたい。頑張りたい。」

と、言うのです。

 

「不安やけど、行きたいねんな。

じゃあ、行ってみて、調子が悪くなったらいつでも迎えに行くから。」

と、言っても、

「頑張れるか分かれへん。

怖い、怖いよう。」

と、言うのです。

 

「無理せんでいい。」

と言っても、

「行きたい。」

と言うし、

「じゃあ、行ってみよう!」

と言っても、

「不安でしょうがない。」

と言うし、そういうやり取りを延々と繰り返すのです。

 

結局、顧問の先生に、

「調子が良くないのですが、〇〇がどうしても行きたいと言うので、遅れて送っていきます。

調子が悪くなったらいつでも迎えに行きますので、様子を見て声をかけていただけますでしょうか。」

とお願いして、45分程遅れて学校に送って行きました。

 

2時間ぐらい経って、お電話をいただき、息子を迎えに行きましたが、

今度は、「帰らんかったら良かった。」と、泣いていました。

 

調子が悪くて帰ることを決めたのは、息子なのに。。。

 

どうやら、学校でも「帰ろうか」「もう少し頑張ろうか」と葛藤していたようで、練習に身が入らず、紅白戦を見学していても、全く頭に入ってこなかったそうです。

それでも、

「もっと頑張りたかった。」

と、言うのです。

 

驚いたことに、炎天下に2時間もいて、運動もしていながら、息子は、500mlのペットボトル入りアクエリアスを3分の2しか飲んでいませんでした。

夏休み中は2Lの麦茶と500mlのアクエリアスを2本持たせているのですが、息子は、水分をとることさえ気が回らないぐらい不安で落ち着かなかったようです。

 

「頭が痛い。」

「気持ちが悪い。」

というのは、不安からだけではなく、熱中症を起こしていたのかもしれません。

 

次の日は、朝9時半からの練習でしたが、息子の不安が強いままだったので休ませました。

不安で落ち着かない状態の息子は、給水タイムに飲み物を手にしていたとしても、きちんと飲めていないことが考えられます。

それ程大きな不安を抱えていては、結局、練習にも身が入らなくて、失敗ばかりてしまうでしょう。

 

15日は、台風のために部活は中止になりました。

残念なことに、カウンセリングも中止になってしまいました。

 

息子は「サッカー部で頑張りたいんや」と言うけれど、体が「無理だ」と言っているのではないか?

と、思うことがあります。

どんなに頑張りたくても、学校や勉強に拒絶反応が出ているように、今の息子の精神状態では難しいということなのでしょうか。

 

どうしたら、治してあげられるのでしょう?

今すぐにでも、不安を取り除いてあげたいのに。。。

 

3年生の引退まで、あと10日になりました。


「葛藤してます。」

2019年08月08日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

昨日、息子のメンタルクリニックに行ってきました。

前回、カウンセリングで話せなかった分を補うかのように、今回、息子のカウンセリングに1時間半ぐらい時間をとってくださいました。

私は、10分程。

 

「クラブがオフに入ったのですが、この期間中、個人でトレーニングをするように言われているらしく、でも、〇〇は全然取り組めてなくて、それもあってか調子が悪いままでいます。」

 

「そうですね。

でも、前回よりもずっと落ち着いているように思いますよ。

今日は、彼の中でもやもやしていることを話してくださいました。

2点あったのですが、それを一緒に確認していましたので、時間がかかってしまいました。」

 

「1点目は、他人が言っていることを、自分のものとして考えすぎること

例えば、サッカーのトレーニングで、友達に『こんな風にやってる』と言われたことを、自分には出来なかったとして、自分はその子ではないのでうまくいかなくても当然ですし、自分のレベルにあったものなのかも考えないといけないのに、友達の言った練習方法がいつの間にか自分の練習方法になっていて、それが出来なくてストレスになっているようです。

『他人の意見を取り入れてやってみるのはいいことだけれど、自分のやり方や考え方とは少し距離を置いた方がいいんじゃないかな。』

と、確認し合いました。」

 

「もう一つは、自分でこうしようと考えて実践していたことが、実は周りから評価されていなくて、自分が頑張ってきたことや自分自身までも全然ダメだと思ってしまうことです

『ある部分の評価はダメだったかもしれないけれど、自分がこうしようと考えて努力してきたことはもっと評価してあげるべきことであって、自分がダメだなんて思う必要は全くないよね。』

ということを確認し合いました。」

 

「色々、思うようにいかなくて、もやもやして苦しかったみたいですが、少し整理出来たのではないでしょうか。」

 

自分に自信が持てない息子なので、また、0か100かで物事を考えてしまう息子なので、他人の意見や反応に圧し潰されそうになってしまうのかもしれません。

けれど、息子なりに頑張ってきたことや、自分がこうしようと考えて努力してきたことは、本当に褒めてあげたいし、息子自身も胸を張っていいことだと思いました。

 

〇〇は〇〇!

自信を持っていい!

 

うまくいかないことや苦しいことさえも、それはそれで考えるきっかけになったり、何かを開く糸口になるのかもしれません。

 

診察では、

「オフに入ったけど、休みに入る前よりずっと調子が悪くて、宿題も全然出来てない。」

と、息子は言っていました。

 

「葛藤してるんやね。」

カウンセラーの先生からの情報を見ながら、先生がそう言うと、長い沈黙の後で、

「葛藤してます。」

と、息子が言いました。

 

「お母さんから見てどうでしょうか?」

 

「調子が悪いですね。

それに、毎日12時間ぐらい寝てます。

私なんか、エアコンの加減で何度も目が覚めるのですけど、暑かろうが寒かろうがぐっすり眠っています。

薬のせいなんでしょうか?」

 

「量的には、そんなに眠るほどの薬は出してませんよ。

脳が疲れているのでしょうね。

回復しようと眠っているのだと思います。」

 

「起きるまで眠らせてあげた方がいいんですよね?」

 

「もちろんです。」

 

「それと、この前教えていただいた『N中等部』は、学費が高くて経済的に無理です。

入学金10万円に、タブレット15万円、最低でも月に4万円、多くて7万5千円ぐらいかかるみたいです。

一流の先生が教えてくださるので面白そうですけど、うちには高すぎます。」

 

「学費ははっきり見てませんでしたが、それは高いですね。

すみませんでした。」

 

「いえ。

この機会に、色々な学校のパンフレットを取り寄せることにしました。

年5000円の教材だけで通えるフリースクールがあったりとか、色々あるみたいですね。

高校も含めて調べてみようと思います。」

 

「それは良かった。

選択肢は多い方がいいので、じっくりパンフレットをご覧になってください。」

 

 この日も、「リスパダールOD錠1mg(0.5mgを2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒5g(2包)、頓服としてエチゾラム錠(デパス)を一日4錠まで」を処方されました。

次の診察は8日後です。

 


これからのことを考える

2019年08月05日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

7月31日水曜日、25日から延期した息子のメンタルクリニックに行ってきました。

この日、息子は、15分ぐらいでカウンセリングをリタイアしてしまいました。

 

息子がそわそわと落ち着かない様子だったので、カウンセリングの先生が、

「何か焦ってる?」

と、声をかけたそうです。

息子は、

「焦ってない!」

と、声を荒げ、居心地の悪さを感じたのか、

「今日は、無理!」

と言って、部屋を出てしまいました。

 

カウンセリングの先生は、本人は無意識なのかもしれないけど、息子の話す言葉と表情や態度が一致していないと言っていました。

 

「先週の25日にクラブの遠征があって、『もしかしたらメンバーに選ばれるかもしれないから、カウンセリングをキャンセルして』って、〇〇に頼まれたのですが、やはりメンバーには選ばれなくて、私は当然のことだと思いましたが、〇〇はショックだったみたいで、それからずっと調子が悪いです。」

 

「それでも、居残り組のメンバーの中では自分は2年生やし中心にならないといけないと思ったのか、調子が悪い中、学校での練習に参加しました。

『不安で仕方ないから、学校に待機しといて。』と言うので、サッカー部の練習を見学していたのですが、〇〇に全く不安な素振りはなく、声を出してみんなを引っ張っていました。

 

「次の日の練習は、待機しなくてもいいと言うので、私は一旦帰ったのですが、1時間ぐらいで『調子が悪いから迎えに来て』と、電話がありました。

後で、先生から電話があって分かったのですが、どうやら先生に何も言わずに勝手に抜け出してしまったそうです。

ちょうど先生が用事でその場にいなかったせいもあるのですが、同じ学年の子に声をかけただけで、水筒やタオルも置いたまま帰ってしまったそうです。

『もう、限界やってん。』と、〇〇は言っていました。」

 

「その次の日の練習は、自分から休むことを決めました。

先生に電話をしているのを聞いたのですが、

『昨日は無断で帰ってしまって、ごめんなさい。』

と謝って、それから、

『今日、練習に行ったら、自分が崩れてしまうような気がするから、休ませてください。明日は必ず行きます。』

と、言っていました。

学校での〇〇の様子を見ていると、本当に全く不安な素振りが見られず、調子が悪いとは絶対に分からないと思うのですけれど、本人は限界ギリギリのところまで頑張っているんだと思いました。

 

頑張りたくても、調子が悪くなってしまうんです。

『3年生の先輩達と一緒に試合に出たい』というのがあの子の目標だったので、引退まで1ヶ月を切ってしまった今、ものすごく焦っていると思います。

遠征のメンバーに選ばれなかったとき、『もう、先生の信頼を失ってしまった?』って、泣いていました。

『そんなわけないやん!

朝早くからの長時間になるから、〇〇の体調を心配して、先生は選べへんかったんやと思うで。』

と、〇〇に言ったんですけど、試合のメンバーは上手な子より真面目に練習に参加している子が選ばれるらしく、『休みがちな自分は、もう試合に出ることは出来へんかもしれない』という不安があるのかもしれません。

たとえ試合に出れなくても、3年生達と一緒に部活を、自分の精一杯頑張ってやってきたと思えればいいんですけど、3年生が引退した後、あの子はどうなるのかと、私も不安に思っています。」

 

カウンセリングの先生に話しながら、こんなぎりぎりに追いつめられた状態で頑張っていたら、夏休みに入ったからといって調子が良くなるわけがないし、落ち着かないのも当然かもしれないと思いました。

 

先生も、

「3年生の引退までは落ち着くのは難しいかなと思われますし、これから、彼が『もう限界だ』と思うような状況になることも予想されます。

引退後に、彼になんらかの変化があるかもしれませんね。」

と、言われました。

 

どんなときも、ただただ息子に寄り添って、見守っていくことしか出来ません。

 

診察では、息子は、長い沈黙の後、

「頑張ろうと思ってるのに、学校に行く前になったら、不安でどうしようもなくなってしまう。」

と、言っていました。

 

「不安なんやね。

今は夏休みで、学校はお休み?」

「はい。部活だけ。」

「部活はやってて、楽しい?」

「はい。楽しいです。」

 

「楽しいなら良かった。

お母さんと話をするから、ちょっと待っててくれるかな。」

 

息子だけ先に診察室を出ることになりました。

 

「今までの所に戻るというのは、難しいのかもしれません。

実は、こういう学校があるのですが・・・。」

と、「N中等部」という学校をパソコンの画面を使って紹介されました。

 

「〇〇は、『他の所に通えるんやったら、学校に行ってる』と、言ってますが・・・。」

 

「誰もがそう言うんじゃないでしょうか。

僕だってそう言うと思います。

本当にそこに通うことが出来るかも分からないのに、親に負担をかけたくないと思って・・・。」

 

「でも、〇〇は、サッカー部に行きたがってます。」

 

「そこなんですよね、彼が違うのは・・・。

一概に言えないとは思いますが、選択肢は多い方がいいと思います。

高校なら色んな学校があるのですが、中学校はなかなかないんですよ。

今の中学校に在籍しながら、通うことになるみたいです。

面白そうな授業がありますよ。」

 

「一度検討してみます。」

 

「将来のことを心配されていたので、紹介させていただこうと思いました。

楽しいことを見つけて、楽しく過ごしてくれたらいいんですけどね。」

 

この日も、これまで通り「リスパダールOD錠1mg(0.5mgを2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒5g(2包)、頓服としてエチゾラム錠(デパス)を一日4錠まで」を処方されました。

次の診察は1週間後です。