やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

社会復帰して一年

2021年11月25日 | 日記

二十数年ひきこもっていた弟が社会と再び繋がるようになったのは昨年の11月のこと。

ちょうど一年が経ちました。

 

一年前、とうとう父の遺した貯金が底を尽きようとして、弟と二人で「若者サポートセンター」に就職の相談に行きました。

 

そこから、弟は仕事を探しながら月6~7万円ぐらいの生活保護を受けることになりました。

 

ところが、二十数年ぶりに人と繋がるストレスからなのか、弟はメニエール病になってしまいました。

 

耳鼻科と心療内科にも通うことになり、「広汎性発達障害」の診断を受けることになりました。

 

目まいや耳鳴りが落ち着いた9月からは、心療内科でカウンセリングをしている心理士さんが勤めているという「就労継続支援B型事業所」にお世話になることになり、午後から2時間、週に2回だけですが通うことになりました。

 

「就労継続支援B型事業所」に慣れるまでは、若者サポートセンターの担当の方が弟のことを気にかけてくださり、サポートしてくださっていたようです。

 

私が弟に会いに行けるのは、月に2回だけ。

弟のささやかな変化がとても楽しみです。

 

弟は、辞書を買い、よく小説を読むようになりました。

 

事業所等で話をするときに、何を話したらいいのか分からなくて話せずにいると、

「毎日、日記を書くといい。」

と、アドバイスされたそうです。

 

日記を書いていくうちに言葉を知らないことに気づいた弟は、小説を読むようになり、分からない言葉を辞書で調べるようになりました。

最近ではなんと、随筆のようなものも書いているらしいです。

 

弟が働く「就労継続支援B型事業所」では、月に2500円ぐらいの賃金をいただけるそうです。

他に、農作業のボランティアをしたときには、お芋や柿をいただいたそうです。

 

数時間の農作業を経験して、弟は、

「力仕事でも何でも働けると思ってたけど、もし、働きに行ってたら一日でやめてた。

体力が限界やった。」

と、言っていました。

 

車に乗れなくなり、自転車で事業所や買い物に行くようになった弟は、少しずつ体力が付いているのを実感しているようです。

(実家はどこに行くのも距離があるし、坂も多いのです。)

 

今週末にはウォーキングがあるそうですが、こうしたイベントは参加不参加は自由だそうです。

まだ他の利用者さんとは話をしたことがないという弟、もし体調が良ければ参加してみるといいのだけれど・・・。

 

まだまだ調子が悪くなることも多いようです。

 

福祉課の担当の方との相性が悪いのか、その方に会った後で弟の調子が悪くなることが多い気がします。

眠れなくなったり、食べられなくなったりする日もあるようです。

 

そんなときは、家の様子が違うのでなんとなく分かります。

弟も気力がなくなってしまうので、ごみを捨てたり、洗い物をしたりという、日常生活さえ手につかなくなってしまうからです。

 

2週間に一度しか会えないけれど、弟が一日一日精一杯生きている様子をしっかり見届け、ときに労い、ときに私の愚痴を聞いてもらいながら、これからも共に生きていこうと思います。

 


待つしかない!

2021年11月23日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

20日は、息子のメンタルクリニックに行ってきました。

 

この日のカウンセリングは、息子が1時間、私が5分ぐらい。

 

「最近の調子はいかがでしょうか?」

 

「悪いです。

気力がなくて、寝てばっかりいるイメージです。

走りに行こうとはするのですが、やっぱり走れず途中で帰ってきます。

高校から、『サッカー部に参加していい』と言われているのですが、その前に顧問の先生と約束事の確認をしなければならず、それに行けません。

なので、部活に参加することも出来ません。

部活に行ったとして、エネルギーがなくてすぐに動けなくなると思いますが・・・。」

 

「そうですね。

いつもは、わりとよく話してくれるのですが、今日は、ぽつりぽつりという感じでした。

色々考えて、疲れているのだと思います。

自分のペースで動き出そうとするまで、ゆっくりさせてあげてください。

 

続く診察では、

「調子が悪くて、寝てばっかりです。」

と言って、息子は机に突っ伏してしまいました。

 

「お母さんから見て、どうでしょう?」

 

「気力がないのか、ゲームも出来ずに、寝てばっかりの日が多いです。

普通に起きているときに、進路のこととか話そうとしても、

『ちょっと待って、今は寝させて!』

と言って寝てしまうので、しばらくは待つしかないかなぁって感じです。」

 

「そうですか。

焦らずにね!

次のカウンセリングは、3週間後でいいですか?」

 

「はい。2週間後は私の病院の予約が入っていて・・・。」

 

「では、3週間後にお待ちしています。

特児の診断書を書いてますので、11月中に手続きしてくださいね。」

 

今回も「リスパダールOD錠0.5mg(2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ補中益気湯エキス顆粒5g(2包)、ビオフェルミン錠3錠、頓服としてエチゾラム錠0.5mgを一日4錠まで」を処方されました。

 

 


息子の目標

2021年11月19日 | 日記(息子・高校生)

息子、調子の悪い日が続いています。

 

高校から、息子が転校するまでの期間、サッカー部の練習に参加させていただけることになった旨、担任の先生から連絡がありました。

「色々と約束事があるので、サッカー部の顧問の先生と話をした上で参加してください。」

とのことでしたが、顧問の先生の都合の良い日に息子の調子が良くなくて、未だ登校することが出来ず、練習にも参加出来ていません。

 

学校へ行かなければ・・・。

学校に行きたい!

なのに、行けない!!

 

これまで単位を落とさないように頑張ろうとして、どれほど心をすり減らしてきたのでしょう。

 

そういうことから解放されて、ここしばらく息子はゲームをしようともせず、ひたすら眠り続け、エネルギーを充電しようとしているように見えます。

 

そんな中ですが、サッカー部のある通信制高校の見学に行ってきました。

月水金と週に3日、スクーリングを開講していて、どの科目もスクーリング必須時間があり(体育に至っては年に10時間を3年)、結構通わなければ単位が取れない学校のようです。

 

年に最短4日通えばよくて、課題もモバイルで提出が出来るという学校もある中、やはり、息子はサッカーの出来る高校にこだわっています。

 

サッカー部のある通信制高校は公立にも私立にもありますが、公立の通信制高校は規模が大き過ぎて、8階建ての大きな校舎や、広い教室にたくさんの人が受講している様子をホームページで見て、これは無理だとあきらめました。

サッカーをするには、校内にグランドがあって便利なのですが・・・。

 

一方、私立の通信制高校はグラウンドがないので、いくつかの系列校の生徒が鶴見緑地(昔、花博が行われた所)の球技場に集まって、月に2~3回練習をしているそうです。

練習の様子も見学させていただきましたが、息子は、生き生きとした表情で1時間半ぐらい練習を眺めていました。

 

夏に話を聞きに行ったフットサル部のある高校より断然こっちの方がいいみたいで、ここ以外は考えられないそうです。

 

けれど、見学に行った翌日からまた息子の調子が悪くなってしまいました。

 

本当にこの高校に通えるの?と、私は不安でいっぱいです

サッカーをしたいという思いが息子を苦しめているようにも思うのです。

 

サッカーがうまくなりたい!

サッカーでリベンジしたい!

 

将来のことなんて何も考えられず、今の息子はその日その日を生きるのが精一杯で、油断をすれば、お風呂に入ったり服を着替えたりする気力すらなくなって、動けなくなってしまいます。

 

それでも、そんなことを全て乗り越えて、サッカーをすることが息子の目標のようです。

 


走れない

2021年11月11日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

6日、土曜日は、息子のメンタルクリニックの日でした。

この日のカウンセリングは、息子が1時間、私が5分ぐらい。

 

「どうでしょうか?

調子の方は・・・。」

 

「高校を辞めると決めたので、この先の不安もあるのか、調子が悪いです。

泣きわめいたり、『ママ、どこにも行かんといて。』と、私から離れられない感じです。

 

「高校を辞めると、決められたのですね。」

 

「はい。それで、転校先を探しているのですが・・・。

本人は、『サッカーが出来るところに行きたい!』と言っていて、体力作りのために、また、走り始めたんです。

でも、走ると、色んなことが頭に浮かんで調子が悪くなってしまって、走ることが出来ないみたいです。

 

『〇〇君も、『小学生のときのサッカーチームでタイム走をしたときの苦しかったことがフラッシュバックしてしまう。』と、言っていました。」

 

「これって、簡単にはなくならないのですかね?

走るたびに調子が悪くなって・・・。

こんなんで、サッカーが出来る学校を選んでしまっていいのかな?って、気がするのですが・・・。

しかも、サッカー部のある学校は、発達障害としての特別な支援は行っていないという学校ばかりなんです。」

 

「走ることは、体を動かしたり、気持ちを切り替えたりするので、体にも心にも良いことなんです。

だから、走ることは続けてほしいと思うのですが・・・。

もしかすると、〇〇君は、走ることにもサッカーにも何か強いこだわりがあるのかもしれません。

これからカウンセリングで話を聞いていきたいと思っています。」

 

続く診察では、

「前回、『調子が悪くなる原因が分かった。』って言ったけど、分かったからといって、調子が悪くならないわけじゃなくて、調子が悪いです。」

と、息子は言っていました。

 

「お母さんから見て、どうでしょう?」

 

「高校を辞めると決めて、この先の不安もあってか、ものすごく調子が悪いです。

泣きわめいて、そのまま寝てしまうようなことが何回もありました。

不安が強くて、私から離れられず、『ママの赤ちゃんになりたい!』みたいなことを言うときがあります。

それに、転校先でサッカーが出来るようにと、最近走り始めたのですが、走ると、また調子が悪くなるようです。

小学生のときのサッカーチームで苦しかったことを思い出すみたいですが、これって、トラウマですか?」

 

「そうですね。

トラウマです。

不安やトラウマをなくす薬はすでに飲んでいただいているのですが・・・。

これ以上薬を増やすのは他に影響が出ないか心配なので、自然の力を借りましょう。

朝ごはんをしっかり食べて、太陽を浴びて、散歩をしてみてください。

走るんじゃなくて、まず散歩から。

バナナや牛乳、大豆など、セロトニンを増やす食べ物を多く摂るようにしてください。

あとは、カウンセリングですね。

次は2週間後にお待ちしています。」

 

今回も「リスパダールOD錠0.5mg(2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ補中益気湯エキス顆粒5g(2包)、ビオフェルミン錠3錠、頓服としてエチゾラム錠0.5mgを一日4錠まで」を処方されました。

 

この日、特別児童扶養手当の有期再認定の診断書を書いていただくようお願いしました。


リセットする時間

2021年11月09日 | 日記(息子・高校生)

高校を辞めると決心してから、息子は教室に通うことはありませんでしたが、11月1日、初めてサッカー部の部活に参加させていただきました。

放課後の2時間、中学のサッカー部の先輩もいる練習はとても楽しかったようです。

 

息子は、時々部活に参加させてもらいながら、ゆっくり転校先を探すつもりでいるようで、私もそれでいいと思っていました。

 

4日、担任の先生と学年主任の先生、息子、私の4人での懇談がありました。

息子が「学校を辞める」と伝えたことの意思確認のような感じでした。

 

「辞めると決めた一番の理由は何かな?」

と、学年主任の先生に聞かれ、息子が何も答えなかったので、

「単位を取るためには出席しなければならないのに、調子が悪くて出席できない。

頑張って出席すると、ますます体調が悪くなってしまう。

その繰り返しで、全日制に通い続けるのは厳しいと思いました。」

と、私が言いました。

 

すると、息子は、

「それもあるけど、一番は、クラスのみんなとのやり取り。

みんなが嫌いとかじゃないけど、一緒にやっていくのはしんどいと思ったので・・・。」

と、続けました。

 

「そうなんや。

具体的にどうしようとか決めてるの?」

 

「いや、まだ。

これからゆっくり考えようと思ってます。」

 

「夏休みに一校だけ通信制の学校を見学しましたが、その後一週間ほど調子が悪くなってしまって・・・。

この高校に通う意志があるうちは、学校に通うことにエネルギーを集中させようと思って何もしてきませんでした。

本人はサッカーが出来る学校に行きたいと言っているので、すごく限られてはいるのですが、これから見学に行ってみようと思っています。」

 

「我々も、〇〇君にとってどうすることが一番いいのか考えてはみたのですが、通信制の学校がいいのかも含めて・・・。

〇〇君なら、通信制の学校で卒業資格を取ることは出来ると思うのです。

でも、人との関りとか、社会に出るために身に付けなければならないことをどうやって学んでいくか・・・。

特別支援教育を行っている専修学校に通うというのも、一つの選択肢かなと思います。

〇〇君に合っているかは分かりませんが、一度検討されてはどうでしょうか?」

 

そう言って、「高校進路変更対策BOOK 私にぴったりの学校」というカタログみたいな本と、特別支援教育を行っている専修学校と通信制過程のパンフレットをくださいました。

 

「専修学校も毎日通わないといけないので、今の状況では厳しいかなと・・・。

去年、進路を選ぶときにそこも検討はしたのですが、家から遠いということもあって、通うのは無理だろうなと思いました。

これからじっくり考えてみます。

すぐには決められないと思うので、時々部活に参加させてもらいながら探そうかと思っています。」

 

「そのことなんですけど、部活だけに参加するというのはちょっと・・・。

 

「顧問の先生も、サッカー部の人達も、『いつでもおいで。』って言ってくれた!」

と、息子。

 

「それでも、校長先生が『いい』って言ってくれないとダメなの。

この件は、一旦保留にさせてください。」

 

息子は学校を辞めると決めているので、入部もしていないサッカー部に何度も体験させてもらうことは出来ないのかもしれません。

 

「学校が見つかるまでの間、体を動かしたり、部活に参加すること自体が本人の自信にもなると思うので、出来れば参加させていただけるとありがたいのですが・・・。」

と、お願いしてみましたが、

「私どもの一存では決められないんです。

その件については、追って連絡させていただきます。」

と、言われました。

 

「それと、転校のことですが、出来るだけ早く決められた方が、今なら転校先でいくつか単位を取って2年生に進級出来る学校があります。

就学支援金も、残りの分を新しい学校で使うことが出来ます。

来年もう一度一年生からとなると、一年分は就学支援金を使えず、全額自費となってしまいます。

学校によっては入学時期が限定されているかもしれませんが、転校先が決まったら、転校の書類を作るのに時間がかかるため、すぐに教えてください。」

と、言われました。

 

時期的なこともあって、息子や経済的なことを思ってのことなのでしょうが、早急に転校を勧められているようで、ちょっと寂しい気がしました。

担任の先生は、ほとんど何も話さないし・・・。

 

サッカー部で練習させてもらうつもりでいた息子はショックが大きくて、その後何日か、泣いたり喚いたりして泣き疲れて寝てしまうような日が続きました。

 

進路のことを話し合おうとしても、

「ちょっと待って!

今は何も考えられへん。」

と言って、落ち着かなくなってしまいます。

 

しばらくは、リセットする時間が必要なようです。