やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

息子の好きなこと

2022年08月24日 | 日記(息子・高校生)

今年の夏はいつにも増して暑くて、その上、コロナ感染者も急増し、ご近所でも一家揃って罹患して自宅待機中という話をよく聞くようになりました。

 

そんな中なので、病院と買い物、実家と義母の家を行ったり来たりするだけの毎日を過ごしています。

 

通信制高校が2ヶ月という長い夏休み中なので、息子に登校や勉強を促す必要もなく、気持ち的には随分楽です。

 

さて、息子、特別活動3時間分の読書感想文を書こうとして、少しずつ読書をしてきましたが、提出期限が近くなり、あと少しで読み終わるという段階になって、

「読み終わっても、書ける気がせえへん!

読書感想文、あきらめてもいい?」

と、言ってきました。

 

「いいよ。

特別活動は他でもとれるから。

でも、せっかくやから、最後まで読んだら?」

とだけ、私は言いました。

 

息子が適応障害によりうつ状態になって、教科書はもちろん、漫画の本すら読めなくなってしまいました。

不登校になり始めた頃は、お笑い番組すら観る気力がなかった息子ですが、最近はテレビやスマホで色々観ているようです。

 

でも、一冊の本となると、消費するエネルギーが全く違うのでしょうね。

不登校中に息子が望んでまとめ買いしたサッカー漫画は、今でもほとんど読んでいません。

 

そもそも、息子は、小さな頃から図鑑は好きでしたが、物語的なものは仕掛け絵本以外は自分で読むことはなかった気がします。

今でも、サッカーの選手名鑑はよく眺めています。

 

「本、読むの苦手?」

と、息子にきいたとき、

「うん。

頭が動かへん。」

と、言っていました。

 

先日、LINEマンガで「僕の妻は発達障害」という漫画を読みました。

発達障害を持つ主人公は、学習障害もあって、夫の描いた漫画を見ることはできても、読むことが出来ないのです。

 

「このカオ、面白いですね。」

「優しい感じでなんとなく好きです。」

と、見た感想を述べることは出来ても、ストーリー自体は読むことが出来ないようでした。

 

息子は、学習障害はありません。

けれど、文字を読みながら同時に理解することが難しいとか、本を読んでそこから何かを考えたり作者の伝えたいことを想像したりすることが難しいとか、発達障害特有の困難さがあるのかもしれません。

読みながら考えるという私にとってはごく当たり前の読書が、息子にとっては大変なことなのかもしれないという気がしてきました。

 

スクーリングの代替えでNHK高校生講座を観て自分一人の力で視聴レポートを書くことが出来ないのも、単なる苦手だけではないのかもしれません。

 

読書感想文、今回は私は手伝うことをしませんでした。

特別活動は3年を通して30時間ということで時間的な余裕があるし、まだまだ色々な活動があるようです。 

映画鑑賞も無理だったのでハードルは高そうですが、挑戦できるものがあるということはいいことなのかもしれません。

 

ただ、出来ないことばかりだと辛いので、息子の好きなことを思いっきりする必要があると思いました。

 

この夏、息子は2週間に一度のペースでセレッソ大阪の試合を観に行っています。

私も一度だけ一緒に川崎フロンターレとの試合を観に行きました。

 

今年、セレッソ大阪はリーグ戦での優勝は厳しそうですが、まだ天皇杯とルヴァンカップは勝ち進んでいて優勝の可能性があります。

もし、勝ち進んだら、息子を決勝戦に連れていくことになっています。

 

決勝戦はそれぞれ東京と神奈川で10月に行われるらしく、どちらも敗退してしまったときは、千葉で柏レイソルとのリーグ戦を観に行く約束をしています。

大阪からはるばると、久々の家族旅行になりそうです。

 

それが終われば、4年に一度のワールドカップが始まります。

 

4年前のワールドカップは、息子は中学一年生で、まだ毎日登校していた頃です。

不安の強い息子が、ワールドカップ中だけは調子が良かったことを思い出します。

 

好きなこと、夢中になれることって大事なんですね!

 


好きなことを思いっきり

2022年08月15日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

13日土曜日は、息子のメンタルクリニックの日でした。

 

病院に向かう直前に息子の調子が悪くなり、

「今日は無理。」

などと言っていましたが、

「じゃあ、カウンセリング、ママにすぐ代わってね!

ママも先生に話聞きたいから。」

と、とりあえずエチゾラムを飲ませて車で連れて行くと、1時間みっちり息子がカウンセリングの時間を使い、今回も、私は心理士の先生と話す時間はありませんでした。

 

前回までの心理士の先生は、少しの時間であってもなるべく親と話す時間を作ってくれたり、「次のカウンセリングはいついつになりました」というように私に知らせてくれていたのですが、今度の先生は今のところ息子とのやりとりのみ。

息子ももう高校生だし、見た目は大きくてしっかりしているので、大人扱いされているのでしょうか?

 

診察では、息子は、

「調子はあまり良くないです。

『小さい子になりたい』とか『赤ちゃんになりたい』とか思ってしまって、現実から逃げるような行動をとってしまいます。」

というようなことを言っていました。

 

「お母さんから見て、どうでしょう?」

 

相変わらず不安が強くて、私から離れられないときが多いです。

学校の課題で読書感想文を書こうとしているのですが、頭が動かなくて本が読めないようです。

前に、放課後等デイサービスで、『頭は使わないと動くようにならない』と言われたことがありますが、無理しても読むようにした方がいいのでしょうか?

と、私が言ったところ、息子が、

「それについて言いたいことあるんやけど、頭使ってないんじゃなくて、使って使って使いすぎてこれ以上動かへんって感じやねん。

と、言いました。

 

「不安でぐるぐる回りながらあれこれ考えてしまうんやろ?

それやったら、他のことで頭使ってる方が不安になれへんのちゃう?」

と、私が言うと、

「そうしたいけど、それが出来へんねん!」

と、息子。

 

「まずは、好きなことを思いっきりやってください。

何が好きですか?

 

「サッカー。

今は、サッカー観戦。」

 

「それを大事にしましょう。

学校の勉強は無理でも、サッカーを観るために頭を使いましょう。

好きなことといっても、取り組めば取り組むほど、好きではない他のことを勉強したり経験する必要が出てきます。

例えば、サッカーの監督になっても、サッカーだけじゃなく、統計だったり、サッカー以外の勉強も必要です。

将来、サッカーに関係する仕事に就ければいいですね。

サッカーと直接関わらなくても、縁の下から支える仕事はたくさんあると思います。

一度、調べてみてはどうでしょう?」

 

息子は、うんうんと頷いていました。

 

カウンセリングの予約がいっぱいで、次は5週後になりました。

カウンセリング希望者が増えている中、毎月土曜日にカウンセリングを受けることが出来るのは奇跡的なことなのだそうです。

 

今回も、「リスパダールOD錠0.5mg(2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ補中益気湯エキス顆粒5g(2包)、ビオフェルミン錠3錠、頓服としてエチゾラム錠0.5mgを一日4錠までとランドセン錠0.5mgを一日1錠」、エチゾラム錠だけは30日分しか処方できないらしく、その他は35日分処方されました。

 

 


友達とサッカー観戦

2022年08月09日 | 日記(息子・高校生)

息子、単位認定試験が終わってから、少しだけ変化がありました。

 

週に2回、20分ぐらいですが走り出しました。

そして、毎日、腹筋と腕立て伏せをしています。

 

前籍校のサッカー部の試合の誘いを断ってから、息子はトレーニングをすることもなくなりました。

サッカー部に入りたくて今の通信制高校を選んだものの、不安が強くて部活どころではありませんでした。

 

自分の調子を確かめるかのような軽いトレーニングですが、息子の意志を感じます。

後期が始まれば、サッカー部入部もあるかもしれません。

 

さて、息子、8月6日に友達とサッカー観戦に行きました。

 

その友達は小学校の同級生で、息子が数ヶ月でやめた地元のサッカークラブのチームメイトでもありました。

家にも2~3回遊びに来てくれたことがあったと思います。

 

数ヶ月前に電車でばったり会ったらしく、彼からセレッソ大阪の試合の川崎フロンターレ戦かヴィッセル神戸戦のどちらかを観に行かないか?というお誘いがきたそうです。

 

「ヴィッセル神戸戦にしよう」と決まってから試合までの期間が長くて、息子がLINEを送ってもなかなか返信がなかったようで、実現するのかな~?と心配していましたが、ちゃんと実現しました!

 

試合のチケットは父親が会員価格で申し込みましたが、待ち合わせとか、行程確認とか、全て息子自身が行いました。

 

高校生ともなれば当たり前のことでしょうが、息子は友達同士で中学校区外に遊びに行くのは初めてです。

中学一年生のとき、不登校になる前に一度だけサッカー部の先輩と映画を観に行ったことがありましたが、そのときは、連れて行ってもらったという感じでしょうか。

 

それに、電車通学(遅い通学なのでゆったり座れるような状態)でも調子が悪くなることがあるので、心配するときりがありません。

 

でも、今回は駅までの送り迎えだけで、何も口出ししないと決めていました。

助けが必要なときは、スマホで連絡してくるはず!

 

やはり、息子は前日から不安が強くなり、スタジアムに着くまでは頭が動かなくて、友達に付いて行くのが精一杯だったようです。

けれど、スタジアムに着いてからは息子主導になったそうです。

 

セレッソ大阪ホームのヨドコウ桜スタジアムは、改装されてからも何度も観戦に行っているので、息子にとっては我が家に次いで慣れている場所かもしれません。

 

スタジアムには試合の2時間ぐらい前に到着し、焼きそばや唐揚げなどのスタジアムグルメを食べて、友達と積もる話をしたのかどうかは分かりませんが、肝心の試合は3-0とセレッソ完勝!!

 

大切な夏の思い出になったことでしょう。

 

(息子からのLINEより)

 

 

 


単位認定試験、やり切った~!

2022年08月02日 | 日記(息子・高校生)

先週一週間は、息子の通信制高校の前期の単位認定試験がありました。

 

息子は、月曜日の2時間目、火曜日の3時間目と5時間目、水曜日の5時間目、土曜日の2時間目に受験することになっていました。(体育のみ、前もって実技テストを受験済み)

 

息子の緊張は半端なく、前日の日曜の夜はぐるぐるぐるぐる歩き回っていて、エチゾラムを飲んでも、ランドセンを飲んでも、不安が上回って効果がないようでした。

エチゾラムを追加でさらに1錠飲んで、夜中の2時半過ぎにやっと眠りにつきました。

 

「試験は単位を認定してもらうために必ず受けよう。」

「もし、不安が強くて何も考えられなくても、名前さえ書けば追試を受けられる。」

 

試験で20点ぐらい取ることが出来れば、通常のレポートとの合計点で単位が認定されるようなので、あえて試験勉強はせず、

「受験さえすればだいじょうぶ!」

と、息子に言い聞かせていました。

 

一日目、無事受験。

ただ、息子の不安は強く、

「もう、無理かもしれへん。」

と、言っていました。

 

二日目、

「(人の)目が怖い。

電車に乗るのも怖い!」

と、言い出す息子。

 

「目を見いひんかったらいいやん。

ママも、目見るの苦手やから、鼻とか口のあたりをぼーっと見てる感じやで。」

 

「そういうことじゃなくて、目があるってこと、目が視界に入ってくるだけで怖いねん。

胸が苦しくなるねん。」

 

「とりあえず、一緒に学校に行こう。

電車の中では寝てたらいい。

ママがおるからだいじょうぶや。

どうしてもしんどかったら、名前だけ書いて、追試受けよ。

でないと、今まで頑張って登校したりレポート出したりしたのが、もう一度全部やり直しになってしまう。」

 

息子を連れてなんとか学校に到着したものの、息子は上に上らなければならない階段を下に下りて、隠れるように立ったまま固まっている状態でした。

 

「事前に申請していただければ、別室で受験が出来たのですが・・・。」

と、先生に言われたので、

「申請出来るということを聞いていません。

これまで、人の多い場所で調子が悪くなるということは何度も申し上げているし、授業も途中退席を繰り返しています。

別室受験が出来るなら、今、申請しますのでお願いします!」

と、お願いしました。

 

急遽、応接室での受験が認められ、2時間目は他の3名とで4人、5時間目は息子一人だけで受験することになりました。

 

3時間目が終わって5時間目の試験が始まるまでの間は、静かなレストランでゆっくり昼食をとることにしました。

元気のなかった息子でしたが、次第にサッカーの話で盛り上がり(息子が一方的に話しているのを私が聞いていただけですが…)、学校に戻る頃には、

「頑張るから、試験やり切ったら労って!」

と、やる気を出していました。

 

「いいよ。

どうやって労ってほしい?」

 

「ケーキ買って!

苺のショートケーキ!」

 

息子が試験を受けている間、ちょうどチューター(担任)の先生が手すきだったので、懇談をしてもらえることになりました。

 

「試験を受けられて良かった。

最悪、追試になっても、追試はぐっと人数が減るので、受験しやすくなりますからね。」

と、言われました。

 

その先生は、去年まで小学校の校長をされていたそうです。

「担任なのにホームルームや授業を受け持つわけではなく、顔も知らない生徒がほとんどで、通信制は全く勝手が違いますね。」

と。

 

「レポートの提出状況を見て、出せていない生徒には『レポート出せよ~。』とか電話をするのですが、なかなか生徒の状況を把握するのが難しいです。

〇〇君とは何度か喋ったことはありますが、まだ口をきいたこともない生徒も多いです。

気になることがあれば、どんどん教えていただければと思います。」

 

特別活動で映画鑑賞を申し込んでチケットを頂いたのですが、結局行けませんでした。

人の多い所はどうしても苦手で・・・。

校外学習なんかも難しそうです。

唯一、息子が行けるとしたら、サッカー観戦です。

観に行った後は一週間ぐらい調子が悪くなるのですが、好きが勝って、サッカーなら観に行けるんです。

特別活動にサッカー観戦があったらいいのになぁって、思ってます。」

 

「映画は難しかったですか。

スポーツは、近畿大会に出場する生徒は何時間か特別活動に認められるのですが・・・。

ピーターラビット展とか、一緒に帰りに寄られたらどうですか?

まだまだこれからですからね、特別活動は3年間で30時間出ればいいことになってます。」

 

息子にピーターラビット展を観に行く余力は無く、百貨店で苺のショートケーキを買って、真っすぐ家に帰ることになりました。

 

ケーキを食べながら、

「ママがおらんかったら、今日は試験受けれてなかったと思う。

ありがとう!」

と、息子にお礼を言われました。

 

「付いて行くぐらい、いつでも行くで。

頑張るのは、〇〇やからな。

一番しんどい今日を乗り切ったから、もうだいじょうぶや!。

明日頑張れば二日休めるし、土曜日で試験は終わりや!」

 

相変わらず息子の不安は強く、前日の夜は調子が悪くなっていましたが、この日がターニングポイントになった気がします。

 

「いつでも付いて行く」と言っておきながら、私は、火曜日の夜には股関節が痛くてまともに歩けない状態になってしまいました。

臼蓋形成不全のために特に右の股関節やそれを支えている筋肉が痛くなりやすくて、普段からあまり歩くことは出来ません。

 

そのため、水曜日は家の最寄り駅まで車で送っていくのが精一杯で、息子は一人で登校して応接室で受験、さらに土曜日の最後の試験は普通に教室で受験したそうです。

 

試験をやり切ったのは、中学一年生で不登校になってから、全日制の高校入試を除いては初めてのことかもしれません。

 

「単位認定試験、やり切った~!」