やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

「みずをくむプリンセス」

2024年06月17日 | 読書・読み聞かせ

4年生の読み聞かせに選んだ本は、「みずをくむプリンセス」でした。

スーザン・ヴァーデ/文、ピーター・H・レイノルズ/絵、さくまゆみこ/訳。

 

 

この本は、アフリカのブルキナファソ生まれで、現在はモデルとして世界中で活躍するジョージー・バディエルさんの子供の頃の体験をお話にしたものです。

 

プリンセス・ジージは、朝、まだ日が昇らないうちから、お母さんと一緒に空っぽのツボを頭にのせて、何キロも先の川まで泥の混じった茶色い水を汲みに行きます。

 

アフリカの砂漠をイメージさせるような全体を通して茶色の色彩の絵本に、詩のように綴られた、とある現実のお話。

 

アフリカの空と、つちぼこりのたつ大地。

プリンセス・ジージは、彼女の王国に、いつの日か冷たくてきれいな水があることを願って、お話は終わります。

 

家に置いていたこの絵本を息子が読んで、

「この本は、絶対、あとがきまで読んだ方がいい!」

と、言いました。

 

あとがきには、世界には10億人くらいの人が近くに水のない暮らしをしていて、6人に1人がきれいな水を手に入れることができないことが書かれています。

何キロも先の川へ水を汲みに行っても、飲んだり、体を洗ったり、料理をしたりするとすぐになくなり、次の朝には、また水を汲みに行かなくてはなりません。

汚い水のせいで病気になったり、水汲みに通うせいで学校に通えなかったりもするのです。

 

村に水場があればいいのにと願っていたジージー(ジョージー・バディエルさん)は、その後、「ライアンの井戸」という組織と一緒にブルキナファソやその周辺に井戸を作るプロジェクトを始めました。

 

水は命の源であり、安全な水を手に入れることは、誰にとっても基本的な権利であって、もっと多くの人たちに安全な水を届けるための力になってほしいと願うあとがきを、10分という時間ぎりぎりまで使って読みました。

 

子どもたちは、静かに聞いてくれました。

 

この本は、2021年の低学年の課題図書でもあったので、読んだことのあるお子さんもいると思います。

中学年になると、また感じることは違うかもしれないし、一人でも多くの人に伝えたい気がして、この本を読みました。

 

 

 


「ふしぎなかさやさん」

2024年06月16日 | 読書・読み聞かせ

5月から6月にかけて、今年度最初の読み聞かせがありました。

 

1年生から4年生まで毎週1学年ずつ4週かけて、木曜日の朝の読書タイムを使って教室で読み聞かせをさせていただきます。

 

私は、今回、1年1組と4年2組の読み聞かせを担当することになりました。

 

1年生の読み聞かせに選んだのは、「ふしぎなかさやさん」たなか鮎子作。

 

 

7分半ぐらいのお話です。

 

持ち時間は10分ですが、小学生になったばかりの1年生は、読み聞かせができる状態になるまでに時間がかかります。

このクラスは、いすや机を後ろに運んで、教室の前方で体育座りをしてお話を聞いてくれたのですが、準備に時間がかかり、なかなか先生から入室OKが出ませんでした。

 

さて、「ふしぎなかさやさん」は、ドキドキわくわくの冒険ファンタジーです。

 

遊びに外に出たレミの頬に、雨粒がぽつり。

雨宿りしながら、「あめなんて、だいっきらい!」と、レミが叫んだとき、「あめ、おきらいですか?」と、声を掛けられて入ったかさやさんには一匹の黒猫が・・・。

 

黒猫に差し出されるまま次々とかさを開くレミ。

色とりどりのかさが映し出す様々な雨の情景は、とても綺麗です。

最後に差し出された真っ黒なかさを開くと、かさがしっぽに変わり、黒い雲に姿を変え、猫の声が響き渡りました。

 

黒猫は、「よるのあらしのせい」でした。

レミは、かさやのおじさんと一緒に黒猫を捕まえに行くことに・・・。

 

昼休みから朝の読書時間に変更になってから読み聞かせ時間が短くなってしまったので、10分未満で終わる冒険のお話を見つけたときは、ぜひこの本を読みたいと思いました。

 

静かに聞いてくれた1年生に、

「おもしろかった?」

と、聞いたら、

「眠かった~!」

と、まさかの声が・・・。

 

でも、その子が本当に眠そうで眠そうで・・・。

 

小学生になってまだ1ヶ月とちょっと。

朝は早いし、やることはいっぱいあるし、慣れるまで大変です。

 

頑張って~!

と、心の中で応援しました。

 

 

 


「ゆきのよあけ」

2024年03月05日 | 読書・読み聞かせ

2年生の読み聞かせから一週間後、3年生の読み聞かせがありました。

 

選んだ絵本は、「ゆきのよあけ」いまむらあしこ・文、あべ弘士・絵。

 

深い雪に覆われた森で、お母さんと生き別れて一人ぼっちで生きている野うさぎの子のお話。

 

静まり返った夜の森、忍び寄るキツネやフクロウから逃げようと走る野うさぎの子にハラハラドキドキ。

文字通り命を懸けた戦いです。

無事に逃げ切った野うさぎの子、夜明けを迎えた雪の森は生きる喜びにあふれていて、読み終えた後もしばらく胸が高鳴っていました。

 

生きるって、すごいね!

 

静かに聞いてくれていた子ども達。

この感動が伝わっているといいな。

 

 

 


猫と犬のお話を読んだら・・・

2024年03月03日 | 読書・読み聞かせ

年末にインフルエンザに罹って以来、喉の調子が良くありません。

耳鼻科に通って、吸入してもらったり、喉の炎症を止める薬をいくつか種類を変えながら処方してもらったりしていますが、結局、日にち薬のようです。

 

読み聞かせの日までには声が出るようになりましたが、読み聞かせ中にだんだん声がかすれていってしまいました。

万全じゃなくて申し訳なかったです。

 

今回は2年生と3年生の担当で、2年生には猫と犬の絵本を読ませていただきました。

 

最初に読んだのは、「ネコヅメのよる」、町田尚子・作。

 

 

登場する猫ちゃんたちの表情や仕草がとてもリアルです。

「おや」「もしかして」と、猫たちが集まり、夜の集会で見上げたのは、見事な三日月ならぬネコヅメ。

猫たちがゆらゆら体を揺らしながら一斉に空を見上げている様子はたまりません。

この世界観、もしかしたらありそうだな~と、私は思いました。

 

もう一冊は、「おいで、フクマル」、くどうなおこ・作、ほてはまたかし・絵。

 

 

とても温かな気持ちになれるくどうなおこさんの詩が素敵。

「おーい、おいで」と、誰かに呼ばれて生まれてきた犬のフクマル。

それは誰だろうと探すのですが、おとうさん、おかあさんから、ちょうちょやスコップ、ちきゅうにおひさままで・・・。

フクマルの愛嬌ある表情と相まって、生まれてきた喜び、出会えた喜びにあふれている絵本です。

 

猫と犬。

子ども達は動物が好きだろうと思って、私はこの2冊を選んだのですが、読み聞かせが終わってから、二人組の男の子がやってきて、

「この子、どっちも嫌いやから、怖がってたで!」

と、こっそり教えてくれました。

 

「そっか~、ごめんね~。」

と、謝りましたが、本選びは難しいですね。

 

確かに、動物が苦手な子だっているはずです。

町田尚子さんの猫は、私には愛しくてたまらないけど、苦手な子にはちょっと怖いかもしれません。

 

 


朝の読書タイムに読み聞かせ

2023年06月02日 | 読書・読み聞かせ

今日は大雨で息子の高校は臨時休校になり、なんだかほっとしている自分がいます。

 

スクーリング前半、息子は登校出来なかった日が多かったので、今は週に2回必ず通わなければならず、部活も大会前ということもあって毎週行われています。

 

私が付き添うことで息子の出来ることが増えるのなら、と覚悟はしていますが、部活の練習場所は遠すぎる!

往復だけで5時間近くかかるし、2時間の練習を、雨の日は屋根のない場所で見学するだけでも疲れてしまうので、練習している息子はもっと疲れているでしょう。

 

息子、本当に頑張っています!

 

さて、そんな中、今年度の読み聞かせボランティアが始まりました。

 

今まで読み聞かせは昼休みに行われ、1年生、2年生は各教室で、3年生、4年生は希望者だけ集って音楽室で行われていました。

今年度からは、1~4年生まで各教室で、授業が始まる前の朝の読み聞かせタイムに行うことになりました。

 

なので、時間はたった10分

余裕をもって読み聞かせをするとなると、8分ぐらいの本しか読めません。

 

でも、3年生、4年生のみんなに聞いてもらえることになったのは嬉しいな!

 

今回、私は3年1組と4年1組の担当になったので、先週と今週の木曜日に、どちらのクラスも「しっぽや」(ななもりさちこ 作・大島妙子 絵 )という本を読ませていただきました。

 

 

見るからに怪しいフードをかぶった男が、公園に屋台を開いて「しっぽ」を売るお話です。

「しっぽのり」で動物のしっぽを模したものをお尻に付けると、あら不思議、自在に動かすことが出来るのです。

たちまち、町中の人がしっぽを付けるようになりました。

 

人間の飽きやすい性格を利用してさらに大もうけをたくらむこの男は、自らを、魔法使いではなく「あほうつかい」だと言っています。

ちくちく手作業でしっぽを作るのに疲れた男は、なんと動物園の動物達のしっぽを売ろうとして・・・。

 

しっぽを取り外す「しっぽコロリ」を作るときの、お鍋で煮込む怪しげなものを読み上げるところが、子ども達に大うけ。

 

「むらさきのしる」「アイスのぼう」「かわいたむし」「くつのそこ」等、読むたびに、「え~?」とか「うわ~!」とか、「そんなんいらんやろ!」とか、いちいち反応してくれたのがかわいかったです。

 

子ども達はこれから一日たくさん勉強するのだからと、明るく楽しい本を選びました。

 

2学期の読み聞かせに向けて、ゆっくり本を探すのも私の楽しみです。

 


読み聞かせ再開!

2022年11月21日 | 読書・読み聞かせ

コロナ禍で小学校での読み聞かせが長い間中止されていましたが、2年8ヶ月ぶりにようやく再開されることになりました。

 

今回、私が担当したのは4年生。

1年生、2年生は各クラスの教室で読み聞かせを行いますが、3年生、4年生は音楽室に希望者だけが集まることになっています。

昼休みという貴重な休み時間にお話を聞きに来てくれるのだから、楽しんでほしいと本選びにも時間をかけました。

 

私が選んだのは、とにかく陽気で楽しい「やきいもするぞ」おくはらゆめ・作と、メッセージ性のある「おもいのたけ」きむらゆういち・文/田島征三・絵。

 

やきいも、きのことおまつりで秋っぽくていいかなと思いました。

動物がたくさん出てくるのも子ども達に人気です。

 

「やきいもするぞ」は、とにかく明るい!

森は落ち葉だらけで畑はおいもだらけ、こうなったらしょうがない!

「やきいも するぞ エイエイオー!」というテンション。

そして、やきいもを食べたら、やっぱり、おなら!

「おならたいかい するぞ エイエイオー!」です。

動物たちが色んなおならを披露して、最後は「おいものかみさま」まで出てきます。

5分ぐらいのお話ですが、笑ってリラックスしてもらえたと思います。

 

 

続いて、「おもいのたけ」は、「オンドロロン オンドロロン」と不思議な音に誘われて、動物達が入り込んだ洞窟には不思議なキノコが生えていて、なんとそのキノコが「言いたいことを言えないでいる相手の顔」に見えてくる・・・とういうお話。

 

タヌキは自分のことをのろまだとバカにするキツネの顔に、りすのこは「おにいちゃんのくせに」と自分を叱ってばかりいるお母さんの顔に、サルは言いたいことを言えない仲間の顔に等々、動物達はそのキノコに向かって言いたかったことを大声でぶつけるのでした。

 

そんな動物たちの思いを浴びてだんだん大きくなっていったキノコは・・・。

 

思いを言葉にすることの戸惑いや難しさ。

時には相手を傷付けたり、自分も傷付いたりすることがあるかもしれないけど、自分の思いを言葉にしながら仲良くやっていこうよ。

たとえ、面と向かって相手に伝えられないとしても、言葉にすることで解決への道が拓けるかもしれないよ。

と、そういうお話です。

 

 

秋晴れでさわやかな午後、運動場で遊びたい子が多いだろうなと思っていましたが、22人もの4年生がお話を聞きに来てくれました。

 

次回は2月の予定。

無事に開催できるといいなぁ。

 

久しぶりの読み聞かせで気付いたこと!

老眼が進んでる!?

 

「おもいのたけ」で、絵の色合いで字が読みづらいページがあって、焦りました。

話の流れは分かっているので、なんとか乗り切りましたが・・・。

 

2年8ヶ月の衰えを感じました。

久々に子ども達に元気をもらえて嬉しかったです!

 


「トラのじゅうたんになりたかったトラ」

2020年02月21日 | 読書・読み聞かせ

この冬一番の冷え込みで「平地でも雪が降る」と予報されていた18日、今年度最後の読み聞かせがありました。

その朝はドキドキしながらドアを開けましたが、雪の気配はなく、ほっとするやら、この冬まだ降らない雪に少し残念な気持ちもしました。

 

今回、私の担当は2年生。

読み聞かせが昼休みに行われることもあり、明るくリラックスできるような絵本を選ぼうと思い、「トラのじゅうたんになりたかったトラ」 ジェラルド・ローズ 文・絵、ふしみ みさを 訳と、またまた「にんじんのにんにん」ふるやかおる・作を読ませていただきました。

 

 

このトラの表情が何とも言えずかわいくて・・・。

「トラのじゅうたんになりたかったトラ」は、私のお気に入りの一冊です。

 

年老いて狩りもままならず、やせこけたトラは、王様の宮殿の生活にあこがれていました。

ある日、トラは、なんと宮殿の庭に干されていたトラのじゅうたんと入れ替わりました。

力いっぱいホコリをはたかれ、広間まで引きずられたり、かたいブラシでゴシゴシ洗われ、洗濯紐でぶら下げられたりしても、トラは必至で耐えてピクリとも動きません。

広間に敷かれたトラは、誰もいなくなると、ごちそうの残りを食べ、紅茶を飲んでくつろぎ、幸せな時間を過ごしていました。

ところが、トラはだんだん太ってきたので、このままでは、ばれて本当のじゅうたんにされてしまうと、夜も眠れません。

そこへ、三人のどろぼうがやってきて・・・、というお話です。

 

あこがれの宮殿生活を叶えるために必死なトラがおかしくて、かわいくて、心から応援したくなります。

最後は素敵なハッピーエンドなので、幸せな気持ちで読み終わりました。

 

「にんじんのにんにん」は、一度読み聞かせをした学年には読まないようにしながら、これまで何度も読んできた絵本です。

 

にんじんの忍者にんにんが、忍術の掛け声とともに土の中から芽を出し大きくなって、花を咲かせ種をばら撒き「いっぱいのにんにん」を作るお話です。

 

「トラのじゅうたんになりたかったトラ」は静かに聞き入ってくれていた子ども達でしたが、この本になると「お~!」とか「あ~!」とか声を上げ、最後に「だいせいこう!」と読み終えると、みんなで拍手喝采してくれました。

 

読み聞かせをすると、子ども達からたくさんの元気をもらいます。

15分という短くも素敵な時間。

これからも積み重ねていけますように!


秋の読み聞かせ

2019年12月22日 | 読書・読み聞かせ

11月下旬に「おはなし会」があり、私は2年生を担当することになりました。

 

秋のおはなし会ということで、今回私が選んだのは、「たぬきのひみつ」加藤休ミ・作「あかいありのぼうけんえんそく」かこさとし・作の2冊です。

 

「たぬきのひみつ」は、 「だれにも いっちゃいけないよ。」で始まる動物たちが秘密を教えてくれる絵本。

 

 

たぬきのおへそがたこやきだったり、りすのしっぽがエビフライだったり・・・。

動物たちの秘密や表情がかわいくて味がありますが、「おぉ~っ!」とか「え~っ!」とか声をあげながら聞いてくれる子ども達がまたとってもかわいいのです。

 

「あかいありのぼうけんえんそく」は、あかありしょうがっこうの秋の遠足のお話。

 

 

1年生から6年生まで全校生徒で「ぼたもちやま」に向かうのですが、遠足ながら、むかでやなめくじ、うすばかげろうが襲って来るという、ハラハラドキドキ冒険のお話です。

 

そこで大活躍するのが、保護者と先生方からなるPTA。

「せんとう ぜんしんはん」「きょうえん きゅうしょくたい」「くみたて こうさくぐみ」「だんけつ だんごだん」の4つのグループを作って遠足を大成功させます。

次々と襲い来る敵をやっつけ子ども達を守ることはもちろん、ぼたもちやまの頂上では花火を打ち上げ、最後は列車を作って「シュー シュー シュー シュー」と一気に下山。

 

かこさとし先生の子ども達への愛を感じる一冊で、14分弱と長めのお話ですが、子ども達は集中して聞いてくれました。

 

毎回、おはなし会でどの本を読もうかと頭を悩ませますが、それも楽しい時間。

大切な人に贈るプレゼントを選ぶ心境です。


夏休み明けの読み聞かせ

2019年09月09日 | 読書・読み聞かせ

9月3日と5日に、1年生と2年生の読み聞かせに行ってきました。

 

夏休み明けは、息子の状態が悪くなるのではないかと心配しましたが、読み聞かせは昼休みの短い時間で、学校までの往復時間を併せても1時間程度ということもあって、思い切って引き受けました。

 

私が読み聞かせの練習をする姿を見ていたのでしょうか、息子は、

「頑張っといで!」

と、快く送り出してくれました。

それが精一杯の応援だったのでしょう、1時間過ぎると、

「まだ帰って来られへんの?」

と、不安そうな声で電話をかけてきました。

 

さて、2学期の始業式の次の日から始まった読み聞かせでしたが、33℃という気温はまだまだ真夏の暑さです。

今年から小学校にエアコンが入ったとはいえ、まだ点検が済んでいないとかで、稼働は10月からになるのだそうです。

(これでは、今年から入ったとは言えないのでは。

汗だくになりながらの読み聞かせでした。

 

今回、私は、1年生と2年生、それぞれ1組を担当させていただきました。

選んだ本は、「トマトさん」田中清代・作と「くらいところからやってくる」前川 知大・作、小林 系・絵。

 

「トマトさん」は、こんな暑い午後の読み聞かせにぴったり。


絵本からはみだしそうな大きなトマトさんがごろんと地べたに落ちて、暑くて暑くてたまらない様子。

小川に泳ぎに行きたいけれど、重くて転がることが出来ないトマトさんを、虫やトカゲ達が助けます。

ごろんごろん、ごろごろ、じゃっぷ~んと、小川に転がり落ちて、みんなと泳ぐトマトさんは本当に涼しくて気持ちがよさそうです。

 

「くらいところからやってくる」は、暗いところが怖くて仕方ない男の子が、何かに誘われて一緒に夜をめぐり、「暗いところからしか見えないもの」に出会うお話。


小さい頃、何であんなに暗闇が怖かったんだろう?と、私にも覚えがありますが、その怖さに子ども達もすごく共感していました。

街の灯りや花火、夜の公園、海のきらめき、夜の冒険は素晴らしいけれど、お母さんの「おはよう」の一言で幕を閉じることになんだかほっとします。

 

ただ、1年生には少し難しかったのか、断然「トマトさんの方が良かった!」というお子さんが多かったです。

2年生との反応の差に、この年代の1年は大きいんだなと感じました。

 

まだまだ暑い日が続きそうです。

暑さに負けるな、子ども達! 

先生方も頑張ってください! 


令和初めての読み聞かせ

2019年07月17日 | 読書・読み聞かせ

月の終わりから7月にかけて、令和になって初めての「おはなし会」が行われました

私は、一年生と二年生を担当させていただき、昼休みに各教室で読み聞かせをさせていただきました。

 

今回は、机を後ろに運んで、床に三角座りをして聞いてくれました。

そのため、30人ぐらいの子ども達にいつもより近くで話を聞いてもらえたので、後ろのお子さんにも絵を見ていただくことが出来て良かったと思います。

 

一年生には、「どしゃぶり」おーなり由子・文、はた こうしろう・絵「えらいこっちゃのいちねんせい」かさい まり・文、ゆーち みえこ・絵(私は「えらいこっちゃの一年生」を担当)、二年生には、「おっきょちゃんとかっぱ」長谷川摂子・文、降矢奈々・絵を読ませていただきました。

 

「どしゃぶり」は、夏の突然の大雨を、「あそぼ! あそぼ!!」という雨と子どもとの掛け合いで描かれています。

傘を叩くたいこのような雨の音、さらに「ずざぁ、ずざぁ」「じゃばばば」という雨の歌。

男の子は傘を投げ飛ばし、雨の中を走り抜け、水たまりを「ばっしゃーん」と蹴飛ばしたり・・・。

お話を聞いている一年生達は、表情豊かに五感で雨を感じてくれているようでした。

一緒に聞いていた私も、小さな子どもの頃、土砂降りの雨の中、傘もささずにずぶぬれになって雨と勝負したことがあったと、はるか昔のことを思い出しました。

 


「えらいこっちゃのいちねんせい」は、一年生になったばかりの男の子が、初めて経験する学校での大変なことに、「あぁ、えらいこっちゃ。」と言いながら、頑張っているお話です。

「頑張れ、一年生!」というエールをこめて、そしてまた、一年生のみんなも「あった、あった」と共感しながら聞いてくれるだろうなと思って、この本を選びました。

 

 


「おっきょちゃんとかっぱ」は、今回、私が一番読みたかった本です。

おっきょちゃんという小さな女の子が、かっぱのガータロにお祭りに誘われ、川底のかっぱの世界へと入っていくお話で、長谷川さんと降矢さんの作品である「めっきらもっきらどおんどおん」と同じ懐かしさを感じる、ちょっぴり怖くて幻想的で、わくわくして、最後は少ししんみりする冒険ファンタジーです。

 

 

昼休みのひととき、おっきょちゃんになって、夢のような冒険を楽しんでいただけたなら嬉しいです。