やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

懇談会

2021年06月29日 | 日記(息子・高校生)

担任と学年主任の先生、保健室の先生、息子と私の5人での懇談会がありました。

 

担任の先生は、以前、保健室に息子の様子を見に来てくださったことはありましたが、毎日6時間授業のうち5時間は授業を受け持っているそうで、息子もほとんど学校にいないため、これまでじっくり話をする機会はなかったそうです。

「保健室の先生とカウンセラーさんとの話の中で、『一日1時間でも2時間でもいいから学校に来よう』という話になったと聞いていたのですが、それ以後来れなくなったので気にはなっていました。」

と。

 

息子が何も言わないので、

「調子が悪くなってしまって・・・。

朝は特に、頭も体も動かない感じで、登校どころではありませんでした。

学校へ行けないことで、余計に不安が強くなってしまい、先日は頑張って家を出たのですが、途中で気持ちが悪くなって帰ってきました。

出席日数のことを考えてか、『もうダメだ!』っていう気持ちになってしまったようです。」

と、私が答えました。

 

「中学の時もこんな感じだったのでしょうか?」

学年主任の先生が聞きました。

 

「中学では、通級の先生が『この時間が空いてます。』って、連絡をくださって、調子の良いときはその時間に通級教室に登校する感じでした。

担任の先生の少人数クラスには時々参加していましたが、クラスに入れるようになったのは、この高校に合格してから卒業するまでのほんの2週間ぐらいでした。

それも、調子が悪くなりながちでしたが・・・。」

 

「どういう風に調子が悪くなるのですか?」

 

「不安で気持ちが悪くなると言っています。

頭が痛くなったり、吐きそうになったり、ここ最近は、耳鳴りがしたり、音が大きく聞こえると言ってました。」

 

「学校が始まった頃、放課後勉強会に参加して、友達と楽しそうに勉強しているように見えたけど、どうでした。

そのときも不安やった?」

 

「不安でした。

楽しいって思いもあったけど、だいぶ無理してる感がありました。」

と、息子が答えました。

 

ここからは、保健室の先生が主に話されるようになりました。

 

「この前保健室に来てくれたとき、『頑張ろうと思って、張り切りすぎた。』って、言ってたよね。

『エネルギーを使いすぎた。』って。

それで、1時間~2時間でもいいから学校に来て、ちょっとずつ慣らしていこうって話になったんやよね。

学校へ来やすいように、どうしたら不安がちょっとでもましになると思う?」

 

「そんなん分かりません。」

と、息子が言ったので、

「教室で調子が悪くなったらどうしよう、とか、早退するとき、担任の先生に証明書をもらわんなあかんのに、先生が見つかれへんかったらどうしよう、とか、そういうことを考えると不安で怖くなるのだと思います。」

と、私が言いました。

 

「それと、大きな声が苦手で、先生の指導でも調子が悪くなることがあります。

言葉通りにとるせいもあって、

『こんなに頑張ってるのに、もっと頑張れって、これ以上どうすればいいのか?』

みたいな感じでパニックになることもありました。」

 

「他の子に言ってるのも、全部自分に言われてる気がして・・・。

部活でもろにそれで自滅してしまって、後から、先生が『お前は出来てる。だいじょうぶ。』って、声をかけてくれるようになって持ち直したけど・・・。」

と、息子。

 

「敏感なんやね。

音にも、人の気持ちにも敏感すぎるのかな。

教室は、やっぱりざわざわして苦手?

人がいっぱいいるとしんどい?」

 

「人がいっぱいいるのも、ざわざわしてるのも嫌やけど、一番は視線。」

 

「視線って、『目』が怖いってこと?」

 

「目っていうか、俺のことをどういう風に思って見てるんやろって。

昔から勘違いされることが多くて、自分が思ってるのと違う話になってることがあるから。

それで、トラブルになることも多くて、だいじょうぶかなって・・・。」

 

「そうなんや。

そういう子、結構いるよ。

〇〇君だけじゃない。

不安なのは、中学生のときから?」

 

「はい。」

と、息子は言いましたが、

「小学生の頃からそういう傾向がありました。

トラブルが多くて、不安が強く、4年生のときには強迫性障害と診断されました。」

と、私が付け加えました。

 

「強迫性障害は良くなりましたか?」

 

「広汎性発達障害の特性もあって、不安が強くなると、何度も手を洗ったり、扉を閉めたかなど確認する等の症状が出てきます。」

 

「そうなんですね・・・。

病院で検査されてましたよね。

もし、最近の検査結果がありましたら、見せていただいたらどういうことに困っているかが分かるので、もっと力になれると思うのですが・・・。」

 

「中学に入る前にWISK-Ⅳを受けましたので、その検査結果は提出しています。」

 

「3年以上経ってますね。

もし、近々検査されるようなことがありましたらお願いします。」

 

「〇〇君、教室に行かなあかんと思ったら不安が大きいのかな?

まずは保健室に来て、体調とか時間割とかチェックして、今日はこの授業出れそうとか、今日はサポートルームに行こうとか、一緒に考えようか?

それやったら、いけそう?」

 

息子は、そう問いかけられると、

「それでいけるかどうか分かれへんけど、そうしてもらえたらありがたいです。

自分で管理とか出来るようになりたいけど、そういうこと苦手で、考える余裕がなくて・・・。」

と、答えていました。

 

「ちょっとずつ出来ることを増やしていったらいいと思うよ。」

 

趣味は何?とか、何をしているときが一番リラックスできる?とか、どんな本を読むの?等々、色々質問されていましたが、その中で印象に残ったのがこの質問です。

 

「困ったときに力になってくれる友達とか大人はいた?」

 

「いたから、今の自分があります!」

 

その後、保健室の先生と息子は、

「保健室をじっくり見学してみよう。」

と、部屋を出て行きました。

 

ここからは、担任や学年主任の先生との話になりました。

 

「〇〇君が不安になるといけないのでお母さんにだけお話ししますが、もし今のような出席状況のままだと、10月には進級出来なくなることが決まってしまいます。」

と、学年主任の先生。

 

「保健室登校でも出席にはなるのですが、出席日数とは別に、各教科、例えば私の受け持っている日本史では、あと20日休むと単位が取れなくなってしまいます。」

と、担任の先生。

 

「もしかしたら、学校というものがそもそもあの子には合わないのかもしれないって、気がしています。」

と、私は言いました。

 

「単位制や通信制、専修学校など色んな学校を見て回ったけど、最終的にあの子が選んだのがこの学校でした。

『この学校に通いたい!』って。

あの子にとってどうしてあげることが正解なのか分からなくて、その言葉を頼りにここに決めました。」

 

「何が正解なんて、私達にも分からないですよ。

ただ、『この学校に通いたい!』って思って来てくれた〇〇君のために、出来るだけ力になりたいと思っています。

どうしてもこの学校が合わなくて、単位制の高校に編入して無事に卒業された生徒もいます。

元気に社会人になっています。

そのときはそのときで、一緒に考えましょう。」

 

学年主任の先生は、そう言ってくださいました。

 

「しっかり自分を分析出来ているし、自分の言葉で伝える力もある子だなぁと思いました。

不安さえ何とか出来れば、ものすごく伸びると思いますよ。」

 

ほどなく、息子が帰ってきました。

 

先生方に、

「待ってるよ!」

と、見送られながら、学校を後にしました。

 


「高校をやめたい。」

2021年06月25日 | 日記(息子・高校生)

息子、6月に入ってからは、ほぼ登校することが出来ません。

 

先日、制服を着て自転車に乗って登校しましたが、学校へ辿り着く前に気持ちが悪くなって帰ってきました。

その翌日、

「高校をやめたい。」

と、息子が言ってきました。

 

「もう、やっていけるとは思われへんのや。」

そう言ってました。

 

「今は、自律神経が乱れていて調子が悪いけど、その病気が良くなったら通えるんちゃう?

それとも、授業を受けてたときにもそう思った?」

 

「授業を受けてたときも、無理してる感があった。

このままやっていけるとは思われへん。」

 

「サポートルームで勉強したときは?

出席日数確保のため、調子が良くなるまではサポートルームで勉強してみたら?」

 

「出席にはなっても欠課になるから、結局は進級でけへん。」

 

担任の先生に聞いてみたところ、サポートルームでの勉強は、出席日数は確保できても、授業に出ない限り欠課になってしまい、教科ごとに3分の1休んでしまうと単位が取れないということでした。

数学だと4単位、英語だと3単位という形で、33単位中11単位を落としてしまえば、進級は出来ないそうです。

 

「一度、お母さんと〇〇君、保健室の先生にも入ってもらって、お話し出来ませんか?

何か出来ることがあれば、力になりたいと思っています。」

そう言ってくださいました。

 

息子にそう伝えると、ふうんという感じで聞いていたのですが、いざ、懇談の日が決まると、

「勝手に決めるな!

行きたくない!

今言っても、何も話出来へん!」

と、ごねる始末。

 

いや、勝手に決めてないし、保健室の先生と日程調整して懇談の日時を決めるという話は言ったはずだし・・・。

 

息子の苦しい胸の内は分かります。

「環境が変わったら、がらっと良くなるかもしれない。」

と、言われていましたが、その環境になじむ前に体調を崩してしまいました。

 

私自身、全日制であるこの高校が息子に合っているとは思えません。

それでも、通信制や単位制の高校、専修学校など色々説明会やオープンスクールに参加して、息子が「行きたい!」と選んだ高校です。

なんとか息子の不安を取り除けるよう、先生に力になっていただけることはお願いして、本当にこの高校をやめて後悔しないのか、考える時間を確保したいと思いました。

このままの状態では、出席日数が足りずに進級出来なくなる日がもう目に見えています。

 

この高校のオープンスクールで、不登校気味で学校が苦手だったという生徒さんが、この高校に進学して学校が好きになり、今では生徒会活動など充実した高校生活を送っているという話をされていました。

息子もそんな風になれたらいいなと思いながら聞いていました。

 

乗り越えられるのか?

違う道に進んでいくのか?

 


自律神経失調症

2021年06月17日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

12日は、息子のメンタルクリニックでした。

 

この日のカウンセリングは、息子1時間、私が10分ぐらい。

 

「調子が悪いみたいですね。

お母さんから見られて、どうでしょう?」

 

心理室に入るなり、カウンセラーの先生に言われました。

 

「そうですね。

朝、起きられない・・・、頭や体が動かないと言ってます。

11時ぐらいになると調子は良くなってくるのですが、それでも、不安が強くて学校には行けません。

夜になると、また明日のことが不安になって、調子が悪くなってしまいます。

知り合いに、『もしかしたら、起立性調節障害じゃないか?』って言われたのですが、どうなんでしょう?

知り合いの息子さんも、中学、高校と調子が悪くて、『起立性調節障害』と診断されたらしいです。」

 

「『起立性調節障害』とは診断されてないですね。

『自律神経失調症』となってます。

『自律神経失調症』の中の一つに『起立性調節障害』があるのですが、そうは診断はされてません。

元々不安が強い中、新しい環境に適応しようとして、自律神経がうまく働かない状態になっているようです。

 

「どうしてあげたらいいんでしょう?

登校する意思はあるみたいで、頑張りたいと思っていて、

『これからの2週間で18時間授業に出る!』

って、言ってました。」

 

「カウンセリングでも話されてましたね。」

 

18時間っていう自分で決めたことが出来るように、何とか学校に行かせてあげた方がいいのか、それとも、プレッシャーにならないように、あまりこちらから何も言わない方がいいのか月曜日の朝になったら、また調子が悪くなると思うのですが、どうしてあげるのがいいのでしょう?」

 

「今は、どうされてますか?」

 

「朝、通常通り登校出来る時間に声をかけてますが、起きられません。

7時頃にもう一度声をかけて、『ご飯食べて、薬飲もう。』と言って、いったん起こしてます。

ぐったりしたまま食べられるものだけ食べて、薬を飲んで、また寝るって感じです。」

 

「今のやり方でいいと思います。

声をかけてあげてください。

プレッシャーにならないように気を付けて、動けても動けなくてもその状態を受け入れてあげてください。

 

続く診察では、

「最近、すごく調子が悪くて、全然学校にも行けてません。

なんか、耳鳴りというか、小さな音が大きく聞こえたり、ずっと聞こえ続けているような感じがして、気持ちが悪いです。」

と、息子は話していました。

 

「過敏になってるんですね。

カウンセリングでは話せた?」

「はい。」

「ご飯食べれてる?」

「はい。」

「眠れてる?」

「はい。」

 

「お母さんから見て、どうでしょう?」

 

「調子が悪いです。

特に朝はぐったりしていて、頭も体も動かないようです。 

夜、10時半には寝て、朝早く起きようとしているのですが、体が言うことを聞かない感じです。」

 

「眠らせる薬はあっても、起こす薬ってなかなかないんですよ。

リスパダールが意欲減退や耳鳴り、幻聴に効果があるので、それを期待してはいるのですが・・・。

カーテンを開けて、太陽の光を浴びる。

朝食をとる。

体を動かす。

この三つがとても大事なので、心がけてください。

 

「リスパダールOD錠0.5mg(2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒5g(2包)、ビオフェルミン錠3錠、頓服としてランドセン錠0.5mgを30回分」処方され、次の診察は2週間後となりました。

 


良くなっていく!!

2021年06月10日 | 日記

息子、あれからずっと学校には行けません。

 

朝、体が重くて起き上がれない。

頭が動かない。

11時頃には動けるようになるのですが、学校へ行こうと思うと、怖くなって、今度は気持ちが悪くなるようです。

 

こんな状態では、登校どころではありません。

 

先週の金曜日からは、主人のお母さんも入院することになりました。

リウマチからきているのか?、手足が痺れるために検査入院中です。

 

弟もメニエール病で、めまいは治まってきたものの、まだ耳鳴りがするようです。

 

5月、6月は調子を崩しやすいと聞きますが、不調を抱えている人はなおさらなのでしょう。

 

かくいう私も、貧血気味なのか、それとも気持ちのせいなのか、なんだか体が重たく感じます

 

今は、なんとか耐え忍んで、踏ん張るだけです。

 

きっときっと良くなっていく!!

 


「不登校の僕と空」

2021年06月03日 | 日記(息子・高校生)

「何でこんなに不安になるんだろう?」

「何でこんなに怖くて動けなくなるんだろう?」

「何で教室にいるだけで気持ちが悪くなるんだろう?」

「何でこんなに疲れてしまうのだろう?」

 

息子、もがいています。

頑張りたい!という息子の思いが分かっているから、見ていて辛くなります。

何とか出来るならしてあげたいけど・・・。

 

これが適応障害?

発達障害だから?

不安が強い特性だから?

 

先週は、水曜日だけ一日頑張って登校しました。

他の日は、欠席が1日、あとは遅刻して早退。

登校しても、1時間が教室で過ごす限界のようです。

 

遅刻は、5回すると欠席1回に換算されます。

でも、早退は欠席にカウントされることはないので、保健室で過ごして調子が戻らないときは早退します。

だから、先週は週2回の欠席ということになります。

 

息子は、卒業したいという目標があるから、たとえ1時間でも出席しようと頑張るのですが、それがかえって良くないのかな?と思うこともあります。

 

学校の先生方はとても優しいみたいです。

クラスメートも、

「よく保健室へ行く子って思われてる感じで、特に何も言われへんから楽!」

と、息子は言ってます。

遅刻したり早退したり、保健室に行くのも、中学のときほど気を使わないそうです。

 

頑張りたいという意志があっても、息子の心と体は拒否反応を示しているのかもしれません。

適応障害が悪化してしまわないかな・・・?

 

不安で、私の心も揺れます。

 

家では、退行症状が目立ちます。

寝付くまでは、私が傍にいなくてはならず、

「背中さすって!」

「子守歌を歌って!」

と、せがんできます。

 

こんな不安定な綱渡り状態でも、これが息子の一歩一歩なのかな?

 

苦しいときに何度も読み返す本。

三浦真弥さんの「不登校の僕と空」

 

 

 

「目を開けること、手足を動かすこと、声を出すこと、そんな当たり前のことができなくなった・・・」

 

息子が不登校になりかけた頃、動くことも出来ない、何も出来なくなった息子に戸惑う私に、そういうことがあるんだと教えてくれた本。

 

「『心』

この言葉が、僕の中から消えた。

もう、動かない。動けない。」

 

不登校当事者である作者と彼のお母さんの苦しみが、私達親子の苦しみと重なりました。

 

そして、親目線からでは見えない子ども(当事者)の気持ちが書かれているので、とても参考になります。

 

もがき、葛藤しながら、彼は高校を卒業することを選択し、自分の出来ることにしぼって努力して卒業、大学受験にも合格します。

 

もちろん、彼と息子は人格も能力も違い、不登校の一つの例に過ぎないのだけれど、この本を読むと、彼が空を眺めることしか出来なかった時間が、決して無駄ではなかったことが分かるのです。

 

それは、私にとって希望であり、道標でもあるのです。