やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

二十数年ぶりに社会と繋がる!?

2020年11月13日 | 日記

ひと月程前のこと、実家の給湯器の電源が入らなくなってしまいました。

4年前にも調子が悪くなり、簡単な修理で直った給湯器も、経年18年なので部品がなくなってしまい、買い換えるしかないようです。

 

そこで、困ったことが分かりました。

実家の弟は長い間ひきこもり状態で、8年前に亡くなった父の貯金で細々と暮らしていましたが、とうとうその貯金が底を尽きそうになっていました。

 

残額、約7万円

弟は、

「給湯器はいらない!」

「お鍋でお湯を沸かせばなんとかなる!」

と言っていますが、寒冷地に住んでいるのに、真冬になればそんなことを言ってられません。

それに、たとえ給湯器を買わなくても、どんなにきりつめて生活しても、必ず貯金は0になっていくのです。

 

以前は、

「お金がなくなったときは死ぬとき。」

などと、言っていた弟ですが、

「さすがに働かんなって気になって、求人誌見てる。」

と、働く気持ちはある様子です。

 

でも、そこからは進まない。

いや、進めないのかもしれません。

 

息子が適応障害になってから、一人で留守番させることも出来ずに、主人が休みの日曜日に、しかも息子の調子が良いときにしか実家に帰れなくなってしまいました。

精々月に2回帰るのがやっと。

しかも長居は出来ないし、何より公的機関はお休みだし・・・。

 

そんなこんなで時間だけが過ぎていくのですが、出来ることをするしかないと、まずは実家のある市役所に電話で弟のことを相談しました。

 

・あと数日で生活が立ち行かなくなるという場合は、保護という形で、生活保護を受けられる場合があること。

・二十数年もひきこもり状態ということは、やはり何らかの困難を抱えていると思われるので、障害年金を取得するお手伝いができるかもしれないこと。

・ただ、(弟のように病識がない場合は)病院の受診を勧めると、余計に社会と断絶する可能性があるので慎重に行わなければならないこと。

・若者サポートステーションでは、障害のあるなしに関係なく、働くことが困難な人が就職に向けての支援を受けられ、本人の来所が困難な場合は家族からの相談も受け付けているということ。

 

そう教えてもらって、主人に一日だけ有給休暇を取得してもらい、その日に若者サポートステーションの相談予約を取りました。

 

そこでは、

・若者サポートステーションは、いわゆるハローワークのような仕事を斡旋する場所ではないこと。

・第一回目は「登録」の手続きのための来所で、本人が手続きするのが一番いいけれど、家族のみの場合も受け付けていること。

・就職に向けて、本人の状態を見ながら支援の在り方を考える所であること。(就職するまでに長い期間が必要な場合もあるらしい)

・本人に働く意思があるようなので、ぜひ声をかけてみてほしい。

ということを言われました。

 

若者サポートステーションと市役所の福祉課とは連携しているようで、必要があれば情報の共有をするそうです。

 

弟は、支援を受けることをよしとせず、これまでずっと一人で頑張ってきました。

私から見ると、息子よりも弟の方が困り感が大きいと感じていたので、支えてくれる人、場所に巡り合えることをずっと願っていました

 

息子がメンタルクリニックに通っていることや、様々な支援を受けていることを、弟には詳しく話してきましたが、それは自分らしく幸せに生きるためには必要なことだと思っています。

息子も、将来はサポートを受けながら働くことになるかもしれません。

息子にも弟にも、自分のため、社会のために、自分に合った仕事をしながら生きていってほしいと願っています。

 

息子が発達障害を持ち、強迫性障害、適応障害など心の病にも苦しむ毎日の中で、昔の私は、弟の苦しみを少しも分かっていなかったことに気づきました。

 

なかなか調子が良くならない息子は、私の考えで息子のために何かしようとしても、うまくいかないどころか追いつめてしまうようです。

心の不調は、私には理解できないような気持ちや体の不調を起こします。

誰も好き好んでそうなったわけではなく、本人が一番苦しんでいるのです。

 

息子と一緒に悩み苦しみ、ただ寄り添うことしか出来ないけれど、そのお陰で少しは弟にも寄り添えるようになった気がしました。

 

弟に、若者サポートステーションのホームページのアドレスを送りました。

数日後に実家に帰ったときに、一緒に行かないかと誘い、もし弟が嫌なら私だけで行くことも伝えました。

 

「行ってみるか・・・。」

 

二十数年ぶりに、弟が社会と繋がるかもしれません。