6月の前半に、小学校での読み聞かせがありました。
1年生、2年生は、
「ちゃっかりこぞうはまるもうけ?」マラキー・ドイル 文 ジェーン・レイ 絵 きむらみか 訳
と、
「なぞなぞはじまるよ」おおなり修司 文 高畠純 絵
「だじゃれ王国 なぞなぞ動物園」大森裕子 作
のどちらか。
1年生2年生は全員に聞いていただくため、それぞれ会場を2つに分けて読み聞かせを行い、なぞなぞは同じ本を2冊確保できなかったために違う本で読み聞かせをすることになりました。
そして、3~6年生は希望者のみ。
「かっぱのすりばち」廣田弘子 再話 藤原あずみ 絵
地域伝承で語り継がれてきた昔話です。
語り部、菊池トヨさんの話を聞いて作られた佐藤修さんの原作を、廣田弘子さんが再話した絵本で、お話の中に出てくる「かっぱのすりばち」(石)は、実際に福島県塙町に存在するそうです。
今回、私が打ち合わせで推薦し、一番子ども達に読み聞かせしたかったのは、この「かっぱのすりばち」でした。
かっぱの子ども・かんきちと村の子ども達は仲良しで、よく一緒に遊んでいました。
それなのに、ある日、川で子どもが溺れ死んだことから、大人達はそれをかっぱのかんきちの仕業だとして、あろうことか、かんきちの命を奪ってしまったのです。
その後、村を疫病が襲い、村の子ども達も次々に倒れてしまいます。
疫病を治すのは、かっぱの作る妙薬しかありません。
かつて罪もない我が子の命を奪った村人の願いを聞いて、お母さんかっぱは妙薬づくりを決意します。
かんきちが大好きだった人間の友達の命を救うために、自らの命をかけて・・・。
苦悩の中で、それでもなお人を思いやる気持ち・・・悲しいけど心が温かくなるお話です。
ただ、この本を息子に読み聞かせたとき、泣けて泣けて涙ボロボロ状態だったため、私自身は、1年生の「だじゃれ王国 なぞなぞ動物園」と、2年生の「ちゃっかりこぞうはまるもうけ?」を担当させていただくことになりました。
「ちゃっかりこぞうはまるもうけ?」も、西洋の昔話ですが、リズミカルな繰り返しの楽しい絵本です。
さらに、なぞなぞは、みんな大好きで大盛り上がり!
とても楽しいおはなし会となりました。