やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

今だから出来ること・・・2

2015年10月25日 | ソーシャルスキルトレーニングとその他支援

発達障害を持つ方の就労がなぜ難しいのか・・・?

 

成人当事者への聞き取りでは、

「職場での対人関係がうまくいかない。だんだんと気まずい雰囲気になってきて、結局はやめざるをえなくなってしまう。」

という方が多いそうです。

 

たしかに、中には周囲から追い込まれ、退職を余儀なくされた人もいるが、案外、自分から辞めてしまう人が多いのだそうです。職場環境に耐えられない脆弱性=発達障害者の自滅傾向

これは、発達障害の特性に根ざした根本的な気質が根底にあり、「気の持ちよう」などの精神論や本人の努力だけでは、乗り越えることは難しいようです。

 

自閉症ゆえの困難とは、社会性・コミュニケーション・想像性の3つの困難と言われていますが、

就労場面で困難となっていることを具体的にあげてみると、

・自分の適性を正しく把握しにくい

・仕事のスケジュールを組んだり、優先順位を決めるのが苦手

・頼まれた仕事を断るべきか、優先すべきか判断できない

               

 職場で、混乱したり無理をすることになりやすい

 

・真面目だが、ズルさに欠ける仕事ぶり(手を抜くところがわからない)

・生真面目で熱心だが、周りと歩調が合わない

                             

 同僚や上司との対人関係に支障をきたしやすい

 

・誰もが簡単に出来ることでも、どうしようもない苦手があったりする

・得意と苦手の差が極端

               

 サボリやより好みしているとの誤解を受けがち

 

・自分で疲れを把握できず、過集中と冬眠状態(動けない状態)を繰り返す

・忙しくなったり急かされたりすると、不安が高まり混乱する

               

 精神不安や体調不良を起こしやすい

 

職場には、混乱の元である「不安」の種がいっぱいあります。

当事者のとって、「不安」は、能力を減少させるだけでなく、自閉的で頑なな気質が強くなってしまいます。

 

その気質とは、たとえば、

・いつもの習慣やいつもの環境へのこだわり

・状況に合わせて自分を切り替えることができない

・自分の感情や思いとのズレ・葛藤

・ゼロ百的な極端な思考

・柔軟に対応しきれない頑なさ

などがあげられます。

 

不安から能力が目減りし、ミスが増える上、頑なな言動が増える

周囲との関係がこじれると、孤立し、助けを求めることが出来ない

周囲の視線がどんどん厳しくなり、不安からさらにミスをする

「もうここには居場所がない」と辞めることになる

こうした自滅傾向こそ、安定就労を阻んでしまうのだそうです。

 

では、ここで、職場で求められているものを考えると

・自分で時間管理をし、例えば営業なら、どこを回るか自分で決めなければならない

   計画性と、自由行動

・目標を与えられると、手順・方法などを自分で決めなければならない

   目標設定と状況把握・優先順位判断

・成果を求めればよいというわけではない複雑さ

・曖昧なルールの中で状況に合わせ、複雑な判断を求められる

   広い視野と高度な判断

 

どれも、働く上で必要なスキルですが、「想像性の困難」を持つ当事者にはハードルが高すぎて、自力で越えることは容易ではありません。

 

だからこそ、身に付けたいスキルが、

・困り事を伝える力

・周囲を見回し真似る力

・質問をする力

・情報や助言をもらう味方を見付ける

・身の回りの片付け・持ち物管理

だそうです。

 

私達にとっても必要なスキルであり、実際、意識せずとも使っていて、これなくして仕事はできません。

働いている高機能自閉症の人達は、こういう力を身に付けた人が多く、安定就労を目指す就労支援でも、まず、こういうスキルを学ぶそうです。

それ+「ある程度、確固たる自分」を見つけるための心理支援を行っているそうです。

 

やっと目指すものを書くことが出来ました。

私なりの考えを入れ、ややこしい書き方で申し訳ありません。

長くなりますので、また、次に続きます。