20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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読書会

2016年05月18日 | Weblog

          

 今夜は、隔月の水曜日の夜に行っている、読書会です。

 今夜のテキストは、村田喜代子の『焼野まで』(朝日新聞出版)です。

 下は、アマゾンに記載されている文章です。

東日本大震災から数日後、作家の村田喜代子さんの体には子宮体ガンが発見された。本作はその後の治療の日々の実体験をもとに、地上の災厄と、我が身に巣くう病がもたらす、数奇な魂の変容を描いた傑作長編小説。

 

 村田喜代子らしい際立った描写と、幻想性。

 お見事だと思います。

 でも、私は読んでいて、怖くて仕方ありませんでした。

 村田喜代子は数年前、動脈瘤破裂になった自分の夫とのことを描いた『あなたと共に逝きましょう』(朝日新聞出版)を書いています。

 どうやら老いを見つめ始め、病気を描いた作品が増えているようです。

 目をそらす訳ではありませんが、村田喜代子の筆が凄まじさを秘めているだけに、読んでいて怖くて怖くて仕方ありませんでした。

 彼女の作品、『鍋の中』は今でも鮮やかにシーンが残っています。

 この作品にも出てきますが、祖父母に育てられた彼女の、作品には祖母たちからの影響が投影されているような気がします。

 とにかく、村田喜代子の感性から生まれる言葉は、ただ者ではありません。

 

 今夜は、どんな感想が行き交うのでしょう。

コメント
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