20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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『マリア探偵社 怪人フェスタ』

2008年03月12日 | Weblog
 (社)日本児童文学者協会の理事代表、川北亮司さんのフォア文庫シリーズの最新作『マリア探偵社』シリーズ16巻「怪人フェスタ」(理論社)が発売されました。巻末の解説を書いているのは私。
 そんなご縁から、ちょっと宣伝を。

 川北亮司さんと私は、同い年の団塊の世代です。
 同じ時代の空気やにおいや風景を体に受け止めながら、大人になってきたわけです。
 でも川北亮司さんの作家としてのキャリアは、私などと比べたらはるかに長いです。早稲田の学生のとき『はらがへったらじゃんけんぽん」(講談社)でデビューされ、それ以来40年近く、作家ひと筋です。
 そしていまや、人気のシリーズをいくつもかかえた人気作家です。
 この『マリア探偵社』シリーズも、すでに50万部突破の人気シリーズです。理論社のHPに掲載されている「マリ探」ファンクラブ会員もすでに10000人を突破しました。

 みなさんご存じのように、川北亮司さんは将棋の先生でもあります。ですから、このシリーズをふくめ、川北さんの作品には確かな論理力が根付いています。

 その論理力に裏打ちされた一筋縄ではいかない、なかなかしぶとい謎を、とっても魅力的なキャラクターである「マリア探偵社」のメンバーが解いていくわけです。その展開を、読者である子どもたちが負けじと解いていくことになります。
 どうです?人気がでないはずがないでしょう。
 
 話はそれますが、川北さんというと私の頭に、ある言葉が浮かびます。
 数年前、せっかちに会改革をと願う私に、彼から言われた言葉です。
「焦らない、焦らない。王手飛車取りなんか狙わないで、歩でこつこつ積み上げながら状況判断していかなくちゃ」
 焦ってその場しのぎになってしまってはいけない。じっくりと先を見通しながら着実に「歩」をすすめよう、という意味です。
 なるほど、さすが棋士です。
 
 人生に焦った気持ちになったとき、私はときどき、川北亮司さんの、この言葉を思い出しています。

コメント (4)
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