太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

人を褒める難しさ

2018-11-28 09:29:17 | 社会観察

言うまでもなく最近ではゴ―ンさんと貴乃花の奥さん。全社はカリスマ経営者で後者は内助の功の鑑。ちょっと質は違うが評論家やマスコミが一時期相当持ち上げて褒めちぎった。ゴ―ンさんはV字回復、貴夫人は貴の乱の時女将さん達をネットワークを作り支えていた時代だ。人の行為や言動を褒めることはあっても人物全体を褒めることは相当難しい。褒める場合、何か一つ失敗すると台無しになる。逆に貶す場合は一つくらい良い事があっても中々全体を覆すのは難しい。特に現役(存)の方の場合これから何があるか分からない。他人が現役(存)の方の人物評など迂闊にしてはならない教訓が二人にはある。勿論ゴ―ンさんにはそれなりの言い分はあるだろうし、女将さんには他人に分からない苦労はあっただろう。問題は人物の問題ではなく評論家、マスメディアの無責任さと愚かさによる取り上げ方である。

その意味では石原慎太郎さんが田中角栄を持ち上げてのは没後であるから全体像を捉えることができただろうから頷ける。(ただその時慎太郎さんご本人が築地移転問題で揉め事の渦中だったから本の売れ行きには相当ブレーキがかかっただろうがこれは身から出た錆びと言わざるを得ない)会社員だった頃、部下を褒めることはあった。ただ、本人の具体的行動や言動、特定の結果に対してであり人物全体を評することはしなかった。他の人が見習うに足りる人物であるかどうかまでは分からなかったからである。ゴ―ンさんについてはインタビューした評論家などが相当礼賛の著書を出版しているが、当の本人がTVに出て批判する姿は滑稽としか言いようがない。普通はこれをバツが悪いと言う。

そこまで分かっていながら人物評をやって見よう。今政界でホットな二人と言えば片山さつき地方創成相と桜田五輪相だろう。片山氏は政治資金報告書の度重なる訂正や財務省への口利き疑惑、私設秘書問題、違法性が疑われた野立看板、果てはカレンダーの無償配布まで話題てんこ盛りである。桜田氏は国会答弁における間違いや知識不足の露呈などである。さてどちらが大臣に相応しいか。片山氏は同じ問題で他人を責める時は鋭いが自分のことになると答弁が些か小賢しい。桜田氏は確かに大臣の資質となると疑問はあるが政治家としては珍しく正直者の感がある。もし大臣の資質に正直者という項があれば軍配は桜田氏だろう。野党も上げ足とりばかりやっていると国民の反感を買いかねない。パソコンを自ら使わないからサイバーセキュリティ担当に相応しくないと責められているが、本人は分かっている人を使い、その上で判断すると言っているのは一理ある。かって原発には詳しいと豪語した首相がいたがどれほどのことが出来ただろうか。自分は良く知らないから人の意見を聞いて判断すると言うのも一つの方法である。知らないことを自覚している人は知らないのに知っていると思っている人よりしばしば真っ当な判断を下す。お二人は現役だから後でどうひっくり返るかわからないのでここまで。

中学1年の時担任であった数学の先生に褒められたことがある。当時は一クラス50人も居て色んな生徒が幾つかの小学校からやってくる。当然クラスは授業中でも結構騒がしい。そんな中先生が私の名前を挙げて、××を見習え、君らがどう言うつもりで授業を受けているかは目を見れば分かる。彼は明らかに君等とは違う目をしていると。実はこれが後の中学生活で可也プレッシャーになり、自分は他の生徒の手本とならなければとずっと思っていた。この数学の先生は海軍兵学校出で大変有能な人だったからこちらも嬉しかったのだろう。3年生の時、丸刈り反対の意見を生徒会で纏めて職員室に行った時この数学の先生に呼ばれて、どうだ最近の成績はと聞かれた。3年の担任がよせば良いのに私の成績表を持ってきた。それを見てウーンと唸った。日本史さえ出来ればもっと上に行けるのですがと自白すると、君はコツコツ努力するタイプと思っていたから日本史など楽勝と思っていたのになあと言われた。褒められることは本人にも相当負担が掛ることは確かである。



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