太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

流言は知者に止(とど)まる

2018-01-19 08:32:57 | 社会観察

さすがアメリカである。トランプ大統領が「フェイク(偽)ニュース賞(Fake News Awards)」の受賞者を発表するという。相手はアメリカの主要メディアである。もし、日本の総理大臣が朝日や毎日はFake記事ばかりだ、横から官房長官がそれから東京新聞も、まともなのは読売くらいか、まあ産経もそれなりに頑張ってはいるが、などと言ったら大問題になる。勿論そんな事言う筈は無いが。アメリカでは大統領にも表現の自由が最大限保障されているのだろうか。アメリカの事は分かっているようで分かっていない。

掲題は「根も葉もない噂は愚かな者の間では広まるが、知恵のある者は真に受けないのでそこで止まってしまう(荀子)」という諺である。そうであるならアメリカ人は愚か者なのか。日本人はどうか。もし総理が言えば恐らくアメリカ人以上に信じるだろう。多分、言った事の真実より、言った人を信用しているからだ。中国ならどうだろう。孔子の国である。「君子は言を以て人を挙げず、人を以て言を廃せず」と教えられてきた筈である。うまいこと言うからその人を取りあげたり、大した人でないからその人の言う事は取り上げない、そういうことはしないと言う意味だが、本当の事を追求する国民であるから中国は嘘は見破る、と朝日が書いた(Fake)。いやはやアメリカ恐るべしである。

トランプ戦略が少し分かって来た。TPPの時もパリ協定の時も中国への貿易圧力も国際機関への拠出金も途上国支援も一面の真実を突いてくる。言われた方は嘘と全否定できない。メディアも一言のfakeでも流していたら勝ち目は無い。ここは一つ、一旦は認めた上で反撃に出るべきである。全否定だけはしてはいけない。アメリカのメディアに素晴らしいアドバイスなのだが日本語で書いたから残念ながら伝わらない。

本当の事を言えば、人間は見たいように、聞きたいように見聞きし、信じたいように信じる。それが真実であるかどうかは別問題である。歴史すら勝者によって書かれるというくらいだから仕方がないことか。