ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

ドイツのレストラン風景(その2)

2014-08-10 14:44:29 | 日記
前号ブログに続いて、ドイツでのレストラン関係のお話です。

長期滞在したラーデンにあるレストラン、名前は「MARKTSCHANKE」(2つ目のAはウムラウト付き)です。滞在していた農家から歩いて3分ぐらいのところにあります。詳しい歴史は知りませんが、古くから続いているレストランのようです。内装も歴史を感じさせるものです。
(写真: ラーデンにあるレストラン)
(写真: レストラン内部)
(写真: 店外の樽とパラソルは喫煙コーナー)

本日ご紹介の1軒目は、その「MARKTSCHANKE」での料理の一つです。フライドポテトはメインディッシュとは別にオーダーします。この日にオーダーしたのは「Twister」(ツイスター)と名づけられたものです。メニューに書かれていたものですが、どのようなものか知らなかったので尋ねました。すると、「美味しいですよ」と言うのでトライしてみたものです。見た目に面白いのと、食感が通常のスティック型とは少し違った印象です。
(写真: 「Twister」)
(写真: メインは鶏肉料理)

同じレストランで別の日(3回目)に食べたのが下の写真です。オーダーしていない料理が”サービス”で最初に出されました。魚と豆を合わせた料理です。ハーブも4種類のせられていて見た目も香りも良いものでした。ハーブの種類はローズマリーとタイムでしょうか? 他の2種類はチョットわかりません。(悪しからず)
(写真: サービスで出された魚料理)
(写真: メインはラムステーキです。)

さらに別の日に食べた料理ですが、変わったスタイルで出されました。ポークのバーベキューですが、トマトとマッシュルームも串刺しされていて、それが吊り下げられた状態で運ばれてきました。肉もマッシュルームもとても美味しい料理でした。フォークで下方に引っ張ると簡単に下の受け皿に落ちます。恐らく、容易に落下するように、一度具材を動かしてあるように思いました。そうでないと、引き落とすのに力を要し、扱いを誤ると吊り下げているホルダーごと倒す恐れもあるからです。それにしても、面白い給仕方法だと感心しました。
(写真: 吊り下げられたバーベキュー)
(写真: 店内の様子)
(写真: 丸められたメニュー)
(写真: リング状のものは木製)

2軒目は、9月末に行ったハーメルンの街での昼食です。この街は笛吹き男の逸話で有名です。日曜日なので開いている店は限定的でしたが、感じの良いレストランを見つけて入りました。ポテトもサラダもセットになったシュニッツェルのメニューがあったのでそれをオーダーしました。ソースはマッシュルーム仕立てで、とても美味しい味付けでした。

また、以前のブログにも既述していますが、隣席(隣テーブル)に後から着席した男性親子連れは、着席する前に私に向って「ハロー!」と挨拶してくれました。もちろん私も挨拶を返しましたが、とても良い習慣(マナーかも)だと、今も思い返します。日本でもこうした習慣が定着すると良いのではないかと思っています。
(写真: ハーメルンの笛吹き男の像)
(写真:セットメニューのシュニッツェル、料理は12.9ユーロ)
(写真: 地元のビールは3.2ユーロ) 

3軒目はドイツ北部の街リューベックでのお店です。ドイツに来てインド料理はいかがなものか?・・でしょうが、昼食に入った時の写真です。ナンとチキンカレーをいただきましたが、美しかったのは「ランプ」です。ロウソクとは異なりますが、ランプそのもののフォルムも美しいものでした。日本で入手できるなら買いたいくらいです。
(写真: 美しいランプ)
(写真: 出入り口)

4軒目は旅の終わりフランクフルトでの食事です。ミュンヘンのビールを扱っているお店でした。ブラートヴルスト(焼きソーセージ)とマッシュポテトを合わせたメニューです。ブラートヴルストはドイツで何回も食べましたが、飽きが来ないものだと感じた次第です。シンプルなのものは良いと思います。
(写真: ミュンヘンのビール)
(写真:ブラートヴルストが入ったセットメニュー) 

総じて感じたことですが、ビール用のグラスはそれぞれブランド毎に別デザインです。そしてグラスのガラスは薄いものが中心で、フランクフルトで飲んだミュンヘンのビールだけは厚めのガラスでできていました。個人的な好みで言えば薄いガラスで作られたグラスが美しく且つ美味しく感じました。
一方、日本のような全国版ビールブランドは無いと言うことも特徴的でした。各地域地域で地元周辺を商圏として生産供給しているのです。ドイツの歴史的成り立ちに由来しているのかも知れません。

日本ではどうでしょうか。私の住む愛知県にもかつては60~70軒の酒蔵(日本酒の醸造元)があったそうですが、現在は3分の1ぐらいになっているそうです(正確な数値ではありませんが)。愛知県の奥三河に東栄町と言う町があり、そこにも酒蔵があります。そこのご主人に話を聞いたことがありますが、広い地域に対して出荷供給することは考えていないそうです。比較的近いエリアのお客さん達に旨い酒を供給できれば良いとおっしゃっていました。今、その思いがドイツのビール会社のそれに近いものを感じています。

大規模大量生産による供給は、物の種類に限らず、便利なようでどこかに弊害を包含しているものではないでしょうか。多品種少量生産かもしれませんが、顔の見える生産者が地元の人々に安心して食していただけるものを供給する・・・これが本来に近い姿のように思います。そのためには多少のコスト高は当然のことでしょう。金儲け優先の社会には決別したいものです。

もう一つ、2012年のデンマークでもそうでしたが、食事のテーブルにはローソクが多く使われていました。日本の伝統文化とは多少異なるのかも知れませんが、小さな炎の灯りは照らし出される身近な狭い空間を強調的に演出し、親密な空間を作り出しているように感じています。

そして最後に、ハーブの活用ですが、多くの料理に使われていました。長期滞在した農家の料理でも多く使用されていました。キッチンから出た直ぐ側の屋外テーブルの上には、10種類以上の鉢植えのハーブが植えられており、サラダや各種料理に使われていました。乾燥したハーブも有用ですが、鉢植えでベランダ等で栽培しておくのも良いですね。ちなみに、我が家でも10種類ぐらいのハーブが植えられています。そして茂ったオレガノやパセリ等は乾燥してビンに保存です。・・・今年(2014年)からのことですが。
~以上~