ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

少しだけ、「デンマークの歩み」

2014-12-20 23:16:15 | 日記
2012年7月、滞在期間も残り僅か。ホストの奥さんが古いデンマークの本を見せてくれました。「以前はこんな風景もあったのよ、よかったら見て・・・」と言って渡してくれたものです。

ページをめくって行くと見覚えのある地名や建物等もでてきました。本は1943年の出版のようで、およそ70年ぐらい前のものです。いくつかを写真に撮りましたのでご紹介しましょう。

(写真: 出典はこの本です。)
(写真: 1943年)

(写真: 首都コペンハーゲン、アメリエンボー宮殿)
少し風景は変わっていますが、私もここを歩いています。

(写真: 人魚の像)

(写真: ラウンドタワー、今も残ります。)
ここは薦められてタワーの中を登りました。コペンハーゲンの街を一望できます。

(写真: 国会議事堂の近く)

(写真: 牛の品評会でしょうか)


当時の姿(ワンシーン)

(写真: ビーチ)


コペンハーゲンから西に40kmぐらい離れたロスキレの街にある大聖堂です。今は世界遺産になっています。私も行きました。


これは長期滞在したホスト農場の地域でもあるネストヴェズの風景です。

(写真: シェラン島にある漁村の風景)


農家の写真ですが、場所はユトランド半島。この半島の名前は皆さんも聞いたことがあるかと思いますが、南部でドイツと接しています。但し首都コペンハーゲンはここではなくて、少し東方にあるシェラン島にあります。


当時の一般的な風景でしょうか。


これもユトランド半島の一部のようです。まだまだこうした状態の場所もあったようです。





デンマークは19世紀末頃に、それまでの穀物を中心とした農業から酪農に切り替えたとのことです。既述のブログ内でも触れていますが、現在のデンマークの食糧自給率はカロリーベースで「300%」です。日本は約40%であることはご存知かも知れませんが、この違いにも驚くのです。2013年に滞在したドイツも93%前後と聞いています。

どこの国においても、一朝一夕に成し得たことではないことは明白ですが、「食」の”安全・安心・安定”的な確保はグロバール時代になっても必須なのではないでしょうか。また、それを農業と言う一面からのみ見るのではなく、各地域社会そのものの存在意義を再考し、維持継続して行く観点からも見るべきこととしばしば感じるのです。

それぞれの地域の歴史的な意味合いも見出しながらこうした事柄を考えたいものです。部分最適のみに陥ることなく、全体最適をも視野に置いて考える・・・と言うことでしょうか。