「ほら、見てみろよ、こいつは王様なんだゼ、ユダヤ人の王、バンザ〜イ!!」と、ローマの兵隊たち
「お前が言う真理って・・何なんだ?」と、ローマのお偉いさん
「やれやれ、神の子だったら、自分を救ってみろよ・・」と、周りにいたヤジウマたち
「残念だな、十字架から降りて来たら信じてやるのに...」と、ユダヤの権力者たち
おそらく一番大声で汚くののしっていたのは、一緒に十字架につけられていた強盗だろう
「お前!神の子だったら、早くオレたちを救えよ、このバカヤローーー!!!」(えんぢぇる訳)
「もし、キリストがオレの目の前に現れて奇跡を見せてくれたら、そりゃオレだって信じるよ」などと言ってる人がたまにいるが、それは間違い。信じない人は、目の前で奇跡を見せられても信じない。実際、キリストと接していたほとんどの人が、最後にはイエスをあざ笑ったのだ。
ところで、あなたは最近、人からののしられたり、あざ笑われたりしたことがあるだろうか?
冗談ではなく、本当に面と向かって人からあざ笑われたりしたら、これはかなりこたえる。
アタシは嫌なことは割とすぐ忘れてしまうタチなので、自分のことについてはそれほど苦々しい思いはないのだが、
自分の身内(教会、家族、クリスチャン全般)のことを言われると、こたえると言うより、直ぐに頭に血が上ってしまう。
昨夜、ネットである報道番組を見ていたら、非常に良識のある(と言われている)コメンテーターが、ある歴史上の人物(クリスチャン)を揶揄して、こう言っていた。
「キリスト教には閻魔さんがいないから、クリスチャンは嘘をつくんだよ..」と。
それに追い打ちをかけるように、今朝、『疑うという福音』というタイトルにつられて、TED(ぬいぐるみのクマのことではない)の動画を見てしまった。
その動画のメッセンジャーは、以前、教会に通っていたことのあるアメリカ人の青年。彼曰く、
「ほとばしる緊張感、救いへの切なる願い、汗ばむ掌、そして後ろの方に座る あまり興味のなさそうな人たち・・・」(と、ここで笑い)
「私に課された課題は、慾望をコントロールし、悪魔と怠惰に打ち勝ち、自分の不信仰に勝利する事。だけど、それは12歳の私には難しかった・・」(ここでも笑い)
「人々が 一堂に会します。聖歌隊は席に残り、執事とその奥様たち、言うなればブルジョア教会員たちは、祭壇の最前列に陣取ります。ご存知の通り、アメリカではキリストの再臨の時でさえ、VIP席が用意されているのです」(ここでは大笑い)
「奇跡など起きないという真実を前にして、キリストの再臨をもう一度待つには、我々の命はあまりにも短すぎるのです」(それで結論は・・)
「疑うという福音は、絶望し、もう後がないように思える時でも あなたを勇気付け、希望を与え、その先を照らしてくれるはずです。苦しい時も、盲目的信仰という思考停止に溺れることなく、自分を問い直す内なる声が、小 さく、微かな、しかしかけがえのない光となって、暗闇を照らし出すのです。囁きであれ、叫びであれ、ただシンプルに、こう言うのです。“別の道もあるはず だ”と。ありがとうございました!」(最後に大拍手)
“不信仰の光”というメッセージをアタシは初めて聞いたが、アタシはこの青年が言っていることよりも、聴衆の反応の方が気になった。クリスチャンがあざ笑われている所を久方に見たからである。
では聖書は、もし世間からあざ笑われたら、どうしなさいと言っているのか?
実はこの聖書箇所ほど、日常生活と切り離され、キリスト教の神棚に供えられている言葉はないのだが、それはマタイ5章39節、『誰かがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい』である。
で、ここでちょっと解説をしておきたい。仮に、あなたの目の前にいる人が、あなたを殴ろうとした。するとパンチはあなたの右頬か正面に来る。つまり、あなたの左頬を殴るには、手の平とゲンコでは無理なので、逆手で手の甲ではたくと言うことになる。
ユダヤ社会において、相手を手の甲ではたくという行為は侮蔑を現すので、この箇所は“人に殴られたら、殴られたまでいろ” と言っているのではなく、“もし、人から言われのない中傷を受けても、虚心坦懐、ほっときんしゃい!”という教えなのである。であるなら、 何とか日常生活にも適応可能かな・・と。
いずれにせよ、教会は“クリスチャンはクリスチャン同士〜♪”といった生ぬる〜い環境から脱し、もっと一般社会との接点をつくって行かなければならない。
幸か不幸か、日本人が彼のスピーチを聞いても、おそらく笑いは起こらないだろう。何故なら、彼が言っている皮肉の意味が分からないから。
つまり、日本の場合は、あざ笑われる以前の問題なのである。
誰も健全な教えを聞こうとしない時が来ます。その時、人々は自分の都合の良いことを聞こうと、好き勝手に教師達を寄せ集め、真理から耳を背け、作り話の方に反れて行くようになります。(2テモテ4:3)
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