日本の教会事情Ⅰ

　どこの教会にも、人との交わりを避けるように、礼拝前にナニゲにすぅ～と入って来て、礼拝が終わるとまたすう～と出て行く人がいる。彼らは、日曜ぐらい面倒な人間関係なんてマッピラよ的な、利己的教会観の持ち主である。

　実は今、妻は日本でこういった状態にある。

　彼女は家から徒歩で10分以内で行ける教会に通っているのだが、それでも老いた母親を一人家に置いたまま家を出ざるを得ない状況なので、仕方がないのである。

　「でももういい加減、顔は割れて来てるでしょ？」

　「うん。」

　「彼らはあ～たが牧師夫人だってこと知ってんの？」

　「知らない。でも、此間集会の時にベビーシッターやったよ。」

　さすが、妻は転んでもタダでは起きない”からっ風気質の埼玉県人“だけあって、彼女は今の状況を逆手に取っていた。

　つまり、アタシが帰るまで、人の教会(?)で一般信徒を楽しんでいるのである…。

　「楽しい？」

　「楽しいぃよぉ～!! 何ったって、責任ないもんねぇ」

　もろイエローカード発言であるが、ま、言いたいことは分かる。

　そして、そんな妻が遂に牧師から呼び出しをくらったのである...。

　ミミタ、ピンチ!!


　つづく　（待たれよ次号!!）



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