さてさて、ちと間が空いてしまったが、LP編第三弾である。実は、終わった訳ではなかったのだ(爆)
映画音楽にのめり込むプロセスとして、まず全集のLPを買い、次にジャンル別のLPを買い、さらに特定の映画のサントラ盤を買うようになり、さらに突っ込んで特定の作曲家のレコードを集めるようになる、というのがある訳だが、今回紹介するのはステップ3(なんだいきなり)である。
「黄金の腕」オリジナル・サウンドトラック盤
A-1.クラーク・ストリート a)トップ b)ホームカミング c)アンテックの店
2.ゾシュ
3.フランキー・マシン
4.フィックス
5.モリー
B-1.破滅 a)フライト b)ルーイの店 c)バーレスク
2.日曜の朝
3.絶望
4.オーディション
5.治療 a)禁断 b)寒気 c)朝
6.フィナーレ
フランク・シナトラ主演の映画『黄金の腕』のサントラである。音楽担当は、再三名前の出ているエルマー・バーンスタイン。間違いなく、彼の代表作であろう。
このサントラの特徴は、全編ジャズが使用されていることである。と、一言で済むような簡単な話ではない。『黄金の腕』が公開されたのは1956年、この当時の映画音楽といえば、大編成のオーケストラを使った絢爛豪華なものが主流で、ジャズそれもモダン・ジャズを映画に使う、というのは非常に斬新な試みだったのだ。丁度、1950年代中頃から、ハリウッドにも新しい動きが見え始め、従来であれば実現しなかったような表現手法が、次々と試されるようになっていく訳だが、その先鞭をつけたのが『黄金の腕』だったのである。と、この辺はLPライナーの受け売り(笑)
ジャズを使った映画としては、『死刑台のエレベーター』『大運河』『危険な関係』といった所が有名だが、ここいらの作品は、本職のジャズ・ミュージシャンを起用して音楽を作らせていたのに対し、『黄金の腕』はいわば職業作曲家によるもので、その点でも画期的であった。演奏してるのは、本職のジャズメンだけど。エルマー・バーンスタインは、『黄金の腕』の他にも『成功の甘き香り』で、やはりジャズを使っており、実に柔軟な感性と幅広い素養の持ち主だったのだ。『荒野の七人』や『大脱走』よりも前の仕事である。やはり、凄い人なのだという事でよろしく。
この映画が斬新だったもう一つの理由は、麻薬中毒者を主人公にした事である。それまでのハリウッドでは、麻薬を扱うのはタブーだったらしい。同様に、セックス、政治、人種問題あたりも、触れてはならないネタだったようだ。大昔のハリウッドって、実はとても健全だったのである(笑)
この『黄金の腕』のテーマ、たぶん一度は耳にした事があるはず。めちゃ有名なフレーズである。こちらで聴いてみて下さい。ね、聴いたことあるでしょ?(笑)
フランク・シナトラ演じる主人公は、ドラマー志望という設定であり、それでジャズを使ったのか、という見方も出来るが、この主人公の本職はカード使いである。タイトルの『黄金の腕』は、ドラマーを指しているのではなく、カードの名手を指している訳だ。なので、裕次郎の『嵐を呼ぶ男』みたいに、全編でシナトラが叩きまくってる訳ではない、と思う。えらそーな事言ってるけど、実はこの映画見てない(或いは、見たのかもしれないけど記憶にない)ので(爆)
さて、お次は、全く毛色の違うサントラである。
「スヌーピーの大冒険」オリジナル・サウンドトラック盤
A-1.スヌーピーの大冒険
2.ライラのテーマ
3.海へ行こう
4.犬はダメだ
5.スヌーピーのマーチ
6.たよれる友だち
7.ウッドストックのサンバ
B-1.チャーリー・ブラウンのカリオペ
2.スヌーピーの大冒険
3.すてきな気持ち
4.世界が変わる
5.スヌーピーのマーチ
6.ライラのテーマ
7.スヌーピーの大冒険
こういうのも持ってるのだ(笑)
誰もが知ってるスヌーピー、つーかチャールズ・M・シュルツ原作の『ピーナツ・ブックス』の映画化だ。いやしかし、『ピーナツ・ブックス』ですよ、あなた。懐かしくありませんか? 読んでましたよ、僕も(笑)。我が家では、“マンガは買わない、読ませない”という教育方針だったので、小学生の頃は家にマンガはなかったのだが、この『ピーナツ・ブックス』は例外だった。つーか、“英語の勉強にもなるから”と、親を説得して買って貰った記憶がある(笑)。今にして思うと、小学生には難しい内容だったのでは、という気もするのだが(笑)
最初の頃は、シュナイダーやライナスが好きだったけど、もう少し成長すると、ルーシーが好きになった。別に、理想の女性ではなかったけど(笑)。もちろん、チャーリー・ブラウンも好きだったけど。スヌーピーは、僕的にはどうでもよかった(爆)
という訳で、映画である。シリーズ第4作まであり、この『スヌーピーの大冒険』は2作目らしい。ま、『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』と同様、長編映画の場合は、原作とは違う内容になっている。確か、小学校の5年くらいの時に、映画館で見た記憶がある。あの頃は、アニメだろうと何だろうと、映画は基本的に字幕スーパーで、一緒に行った妹がまだ小さくてスーパーの文字が読めず(追えず)、「今なんて言ったの? 何で笑ってるの?」と、ずっと母親に聞いてたのが可笑しかった。映画そのものより、こういう事をよく覚えてたりする(笑)
この映画のサントラを担当したのは、リチャードとロバートのシャーマン兄弟。『チキ・チキ・バン・バン』とか『メリー・ポピンズ』とかで有名なソングライター・コンビだ。今となっては、あまり内容は覚えてないけど^^;、子供心に洒落た音楽だ、と感じた記憶がある。
参考までに、この2枚共、1975年に買ったものだが、『黄金の腕』は2200円、『スヌーピーの大冒険』は2800円である。どちらも、中学生には大きな出費だったなぁ(笑)
という訳で、LP編・その4に続く(まだあるんかいっ!)
前にも書いたかも知れませんが、僕の洋楽の原点のひとつは、兄が通販で買ったカセット10巻組の映画音楽全集なので、黄金の腕のテーマも懐かしいです。この曲をCMに使ったホンダ・プレリュードは80年代を代表するナンパカーでした。今や全く見掛けない車ですが、それも徹底的に走り屋に愛されない、軟派を全うした証拠。立派です(何がだ)。
>スヌーピーはどうでもいい
そう言えば、スヌーピーって話の本筋にまず絡まないですもんね。ピーナッツはNHKのアニメで見ましたが、ルーシーがちょくちょくカウンセラーのバイトをやりますよね。いつもの友達としての接しかたと全然違うのが、子供心に不思議でした。アメリカの子供は、あれで仕事ってものを知るのかもしれない。シャルマン兄弟と言えば、なんと言っても「メアリー・ポピンズ」。昔「アフタヌーンショー」で、消え行く煙突掃除屋さんの夫婦に密着したルポで流れていた「チム・チム・チェリー」が忘れられません。
>TVドラマで最初にジャズを使ったのはヘンリー・マンシーニの「ピーター・ガン」だそうです
なんとなくですが、「黄金の腕」にせよ「ピーター・ガン」にせよ、ジャズには違いないのでしょうが、違和感を覚える人もいるのでしょうね。
>アラン・リビングストン
レココレは毎号読んでるにもかかわらず、この人の名前は頭にありませんでした。ま、スターが生まれる裏には、必ず暗躍した人がいた訳で、そういう知識があると、聴くのも楽しくなりますよね。但し、知識先行はいけませんが^^;
>僕の洋楽の原点のひとつは、兄が通販で買ったカセット10巻組の映画音楽全集なので
おや、僕となとんなく似てますね(笑) 何度も書いてますが、昔は映画音楽ってメジャーでしたからね。僕の世代でも、ここから入った人は以外と多いです。
>この曲をCMに使ったホンダ・プレリュードは80年代を代表するナンパカーでした
ソアラと双璧でしたね。実は、ちょっと憧れてました(笑) 4WSなんてのもありましたね。
>そう言えば、スヌーピーって話の本筋にまず絡まないですもんね
アニメだとそうですね。ピーナツの4コマだと、登場人物それぞれが主役でした。NHKのアニメも、あまり見たことないんです^^;
>シャルマン兄弟と言えば、なんと言っても「メアリー・ポピンズ」
これは名作ですよね。「チム・チム・チェリー」もいいですが、「一杯のお砂糖から(合ってる?)」も好きです。
>スヌーピーの大冒険、僕も映画見行きました
いや奇遇ですな。僕は、母親に連れて行かれたのですが、マットさんは自分の意志で見たのですか? 小学生の頃、母親に連れられて、よくディズニー等の映画を見たものです。
>小学生の分際でLP買うなんて大それたことは考えもしなかったです。(笑)
僕も、小学生の頃に、自分でLP買ったことないですよ(笑)。この「スヌーピーの大冒険」のサントラを買ったのは、中学一年の時です。
懐かしい!!!
スヌーピーのCDですか!
いいですね~
ワタクシもスヌーピーの本(マンガ)小学校のときから集めてました
現在、それらの本は息子が愛読しております(笑)
確かに「?」という内容のものもありましたけど、映画も好きでした
1曲、今でも耳に残ってる曲があるのですが音源を捜しています
曲名もわからないのでどうしたらいいものやら・・・
今度お会いしたときにハミングしますのでお教えください(笑)
>スヌーピーのCDですか!
すいません、LPなんです^^;
>ワタクシもスヌーピーの本(マンガ)小学校のときから集めてました
クレヨンしんしちゃんやちびまるこちゃんもそうですが、ピーナツも子供の姿をした大人ですよね。故に、子供らしくない、という批判は的はずれです(笑)
>1曲、今でも耳に残ってる曲があるのですが音源を捜しています
このサントラに入ってる曲ならいいんですけどね...
>今度お会いしたときにハミングしますので
電話でもいですよ(爆)